となる。
2。石けん膜の性質 52
σ
返4
は逼6 さま B さ 鷺炉
0
且
図2,17:点Pが重心のときは,6つの三角形は合同
以上により,6つの三角形の面積の和が最小にする点一Pは,正四面体の重心であ
る。 証明終
2.3 石けん膜の一般的な張り方
写真のように,実験の結果,石けん膜は色々な枠の中で膜を張る。ここでは,石 けん膜の張り方の一般的な状態について調べていく。
2.3。1 同一の曲線を共通の縁として,3つの曲面が接続される場合 の交角について
ここでは,縁のある3曲面が,同一の曲線を共通の縁として接続しているとき,こ れら3つの曲面の面積の総和が最小になるのは,それぞれの曲面がどのような交角 を作っている状態かを考えていく。
まず,縁のある3曲面亀,(κニ1,2,3)を図2.18ように5か平面上の長方形から 3次元空間への曲がった埋め込みΦ(為)として考える。
曲面Sκ:(一1,1)×[0,1)∋(5,オ)→Φ(た)(5,孟),κ=1,2,3
2.石けん膜の性質 53
オ
.1..
c5,孟)i
一 (5,0)1 5
虫!夕!_レ
曲面Sκ
、・Φ(ん)(,孟)
Φ(た)(3,0)一σ(5)
σ
図2.18:定義に基づいた曲線と曲面の作り方 ただし,曲面の接平面が存在するように,次の式を仮定する。
Φ!κ)(5,孟)xΦ1た)(5,f)≠o
次に,図2.18に太線で示すように5か平面の5一軸の移った像を曲面の縁と考える。
すなわち,共通の縁のなす曲線を線分の埋め込み 曲線σ二(一1,1)∋5→σ(5)
とすると,条件から
Φ(κ)(5,0)一σ(5),κ一1,2,3 となる。このときの全体の様子を示したのが図2.19である。
曲面S1 孟
孟−9!−.曹
一1 0
1
σ
Φ(1)
9レ
Φ(2)
■一−一■一一 Φ(3)
・。・薗一り陶
曲σの ・ρ.一一2︐ ・︑/一塑︐ &5個= 面2両色 曲ノ \..︑誰﹂
図2.19:考えている曲線と曲面の関係
命題2.3.1.上述の定義に基づいて作られた曲面疏の定義関数,Φ(κ)(5,孟), (κ=
1,2,3)は,解析的であるとする。
このとき,曲面&,κニ1,2,3の表面積の総和が,σ(0)の近傍で 極小 であれ ば,σ(0)におけるSκの内向き接ベクトルのうち,σ.(0)に直交する単位ベクトルの
なす角度は120度である。言い換えれば,それらの角度のうち少なくとも1つが120
度でなければ,次の(1)〜(3)を満たす曲面職,κ=1,2,3が存在する。2.石けん膜の性質 54
(1)曲面&,κ=1,2,3の表面積の和>曲面Σ1ん,たニ1,2,3の表面積の和 (2)職は,σ(0)のある近傍の外部では亀と一致する。
(3)職,κ=1,2,3は単連結である。また,Σ)1∩Σ2=Σ2∩Σ3=Σ3∩Σ1であり,
この共通部分は連結曲線である。
証明 以下では,σ(0)を原点としてその近傍で考える。また,Φ(κ〉の1つをΦと
する。そして,任意の空間内の点Pを,始点が原点,終点がPの位置であるベクト
ルと同一視して表示する。ところで,∫(5,古)二(σ.(0),Φ(5,孟))とすれば,仮定より,∫(0,0)ニ0,∫,(0,0)≠0 であるから,定理1.5.1(陰関数定理)より,オ=0の近傍で,∫(φ(孟),孟)ニ0,φ(0)ニ0 を満たすφ(孟)が存在する。だから,Φ(5,孟)の代わりにΦ(5+φ(哲),孟)を考えることに より,
(σ5(0),Φ孟(0,舌))ニ0, llσ5(0)II=IlΦ孟(0,0)赫=1
とおいてもよい。このとき,Φ!え)(0,0)は,σ(0)における疏の内向き接ベクトルで σ,(0)に直交するベクトルである。
さて,ε,δ>0を十分小な正定数として4っの曲線
Φ(5,0),0<5<ε,Φ(0,孟),0<kδ,Φ(3,δ),0<5〈ε,Φ(ε,オ),0〈孟<δ で,囲まれる曲面を7(ε,δ)とする。
曲線Φ(5,δ)
Φ(0,
曲線Φ(0,孟)曲面7(ε・
δΦオ0
Φ(ε,δ)
曲線Φ(ε,オ)
⇒P1ε,)
σ0
曲線Φ(3,0)
σ(ε)
r3(ε,δ)r(ε,δ)[長方形]
σs(0)+δΦ亡(0,0)
./
F2(ε,δ)
σ5(0)
σ0) σε)
図2.20:γ(ε,δ)の作り方と置き換えた曲面 そして,この曲面を,図2。20のように次の曲面に置き換える。
r(ε,δ):σ(0),εσ,(0),δΦ亡(0,0)を頂点とする長方形 r、(ε,δ):Ψ(1)(孟,ξ)一ξΦ(0,孟)+(1一ξ)孟Φ亡(0,0)
r2(ε,δ);Ψ(3)(オ,ξ)一ξ{εσ8(0)+孟Φε(0,0)}+(1一ξ)Φ(ε,孟)
r3(ε,δ):並(4)(5,ξ)一ξ{3σ5(0)+δΦオ(0,0)}+(1一ξ)Φ(5,δ)
ここで,孟,5,ξは,0<kδ,0<5<ε,0<ξ〈1とする。
また,Φは,解析的であるから,
{(孟・ξ)∈(・,δ)×(・,1)湧11)(ちξ)×Ψ11)(孟,ξ)一・/
2.石けん膜の性質 55
は,(0,δ)×(0,1)か,有限個の曲線の和である。よって,r1(ε,δ)は,直線であるか 有限個の曲面の和であり,他のr2やr3についても同様である。
したがって,r1の表面積は,
器δ撫1)(ちξ)xΨ11)(ちξ)iゆ (23・・)
と書ける。ところで,
Ψ(1)(孟,ξ)一ξΦ(0,舌)+(1一ξ)渉Φオ(0,0)
Ψ11)(孟,ξ)一Φ(0,孟)一孟Φ孟(0,0) (2・3・2)
であり,%407展開より,式(2.3.2)は,ある正定数σoが存在して,
1Ψ11)(ちξ)ll−llΦ(・・舌)一孟Φ川1≦碗2 となる。
また・Ψ11)(孟,ξ)は・連続で有界だから・最大値・・が存在し・!1Ψ!1)(孟,ξ)ll≦σ・
よって,
ilΨ11)(オ,ξ)×Ψ11)(オ,ξ)il≦ilΨ11)(孟,ξ)ll×!iΨ11)(孟・ξ)1≦定数×
と書ける。よって,r1(ε,δ)の表面積,式(2.3.1)は,
∠δ{∠、1Ψ∬)(ちξ)×蜘ξ)ll4ξ}d孟≦定数X∠1/∠δ( )傘一定蜘・
となるから,
{r1(ε,δ)の表面積}=0(δ3) (2.3.3)
になる。
また,γ(ε,δ)の表面積は,
礁II蜘)×蜘)ld3}碗 (2鋤
と書ける。ところで,距ψ7展開を使えば,
1Φ5(5,オ)×Φε(5,古)II≦IIΦ5(0,0)×Φ古(0,0)Il+定数x i51+定数×固
で,押さえられるから,7(ε,δ)の表面積,式(2.3.4)は,
蕉鴎(5,f)×蜘) 43}砒
≦∫礁+定数×同+定獅1)小5
=εδ+定数×(ε2δ+εδ2)
2。石けん膜の性質 56
となるから,
{ッ(ε,δ)の表面積}ニεδ+0(ε2δ+εδ2) (2。3,5)
になる。
r2(ε,δ)の表面積は
∠δ{イ111Ψ13)(ちξ)×Φ曾)(ちξ)II4ξ}砒 (23・6)
と書ける。だから,距ψ7展開により,
lIΨ13)(f,ξ)Il−IIΦ(ε,カHΦ(・,・)+εΦ5(・,・)+孟Φ孟(・,・))II≦定数×(ε2+孟2)
となる。
また・Ψ13)(孟,ξ)は連続で有界だカ・ら・最大値・2が存在し・1!Ψ13)(孟,ξ)1≦・2とす れば,
lIΨ!3)(オ,ξ)×Ψ13)(オ,ξ)II≦IIΨ13)(孟,ξ)Il×liΨ13)(孟,ξ)II≦定数X(ε2+む2)
で押さえられるから,r2(ε,δ)の表面積,式(2.3.6)は,
イδ{イ111Ψ13)(ちξ)×Ψ13)(ちξ)1!4ξ}砒
≦∠1{ズδ(定数×(ε・+伽}dξ =定数×(ε2δ+δ3)
と書けて,
{r2(ε,δ)の表面積}ニ0(ε2δ+δ3) (2.3.7)
になる。
r3(ε,δ)の表面積は
∫{∠1i隣ξ)×Ψr)(5,ξ)II4ξ}45 (Z38)
と書ける。だから,血gJo7展開により,
llΨ14)(5,ξ)II−liΦ(3,δ)一(Φ(・,・)+5Φ3(・,・)+δΦ¢(・,・))ll≦定数×(32+δ2)
となる。
また・Ψ!4)(3・ξ)は連続で有界だカ・ら・最大値・3が存在し・II轍5,ξ)ll≦・3と すれば,
1Ψ伊)(5,ξ)XΨr)(5,ξ)II≦IIΨ!4)(5,ξ)II×llΨ14)(5,ξ)II≦定数×(52+δ2)
2.石けん膜の性質 57
で押さえられるから,F3(ε,δ)の表面積を表す式(2。3.8)は,
礁1陣8,ξ)×重野)(s,ξ)陣s
≦∠1{イ(定数X(5・+δ・))d5}4ξ =定数×(ε3+εδ2)と書けて,
{r3(ε,δ)の表面積}ニ0(ε3+εδ2) (2.3.9)
になる。
ここで,もし,Φ!1)(0,0),Φ12)(0,0)のなす角が120度でないとする。原点σ(0)と3 点δ動(0,0),κニ1,2,3,は,同一平面上にあるので,節2.1(3点スタイナー問題)よ
り,図2。21のような,
{liδ・Φ11)(・,・)il+IIδ・Φ!2)(・,・)II+ilδ・Φ!3)(・,・)ll}
>{llp(δ・)一δ・Φ!1)(・,・)ll+llp(δ・)一δ・Φ12)(・,・)ll+IP(δ・)一δ・Φ!3)(・,・)ll}
を満たすP(δo)が,σ,(0)と直交しσ(0)を通る平面に存在する。このとき,原点と P(δo)を結ぶ線分をδ:δo一δに内分した点をP(δ)と定める。
。Φ11)(0,0)
ノ
!δΦ11)(0,0)
!/、・
ノ ノ δΦ!3)(・・/!σ(0)
δ・・耐論醗蝶!2)讐)(。,。)
図221:P(δo)とP(δ)の関係
このとき,ある定数c>0に対し,十分小さなすべてのδに対して,
{llδΦ11)(・,・)旧iδΦ!2)(…)II+1δΦ13)(・,・)ll}
一{Ilp(δ)一δΦ11)(・,・)ll+IIP(δ)一δΦ!2)(・,・)iI+lp(δ)一δΦ13)(・,・)ll}
>oδ が成立する。
図222のように,Φ=Φ(κ)に対して,上記のようにして作られた曲面rゴ,ゴ=1,2,3
と,
P(δ),δΦ1κ)(0,0),P(δ)+εσ8(0),εσ5(0)+δΦ1κ)(0,0)
2.石けん膜の性質 58
を頂点とする長方形F!κ)(ε,δ)および,3点P(δ),δΦ1κ)(0,0),σ(0)と
3点P(δ)+εσ、(0),εσ,(0)+δΦ1κ)(0,0),εσ、(0)が頂点である2つの三角形の面積
(面積は0(δ2))和を礎)(ε,δ)とする。
δΦ!κ)(0,0) εσ3(0)+δΦ1κ)(0,0)
σ(o) εσ5(o)
(δ)+εσ、(o)
図2.22:新しく置き換えたもの このとき,r鯉,κニ1,2,3の面積の和は,
ε{llP(δ)一δΦ!1)(・,・)ll+lp(δ)一δΦ!2)(・,・)1+lip(δ)一δΦ13)(…)l/
ヨ
になる。よって,δニε頁とおけば,
{7(鳶)(ε,δ),κ=1,2,3の表面積の和}
一{7!κ)(ε,δ),r鉾)岬,P望),κ一・,2βの面積の和/
じ ち
>・εδ+0(δ2)+0(ε3+δ3)>一ε壱
2
が,十分小さなεに対して成立する。よって,曲面&から7(軌ε,δ)を取り除き,
ッ鯉(ε,δ)とF@,r野,r野をっなげた曲面が求める曲面Σkである。 証明終
2.3.2 1点を始点として接続している曲面の接続線4本が作る曲線 間の交角について
ここでは,縁のある曲面S(殉,(ブ,κは,1≦ゴ≠κ≦4の値を取り,S(殉=S(励とする)
を,次の図2.23のように,5孟一平面上の正方形から,3次元空問への曲がった埋め 込みΦ(圃として考える。
曲面5》κ:[0,1)×[0,1)∋(5,孟)→Φ(圃(5,孟), 1≦ブ≠κ≦4
ただし,S(殉=S(励とし,曲面の接平面が存在するように,
Φ!ゴκ)(5,孟)×Φ!ゴん)(3,孟)≠o
と仮定する。
2.石けん膜の性質 59
孟
1
(0,孟)
孟︶
.(吾,甲考)曾
0
150)1
5号.匝(鯉レ
曲面娠
・....Φ(飾)(5,0)ニσ(」(5)
σ(ゴ〉
σ(κ)
図2.23:定義に基づいた曲線と曲面の関係
図2.23の太実線および細実線で示すように,5孟一平面上の5一軸およびト軸上の 点が移った像を曲面の縁と考える。すなわち,
曲線σ(ゴ):[0,1)∋5→σ(ゴ)(5)
とすると,条件から,
Φ(ゴκ)(5,0)=σ(ゴ)(5),Φ(ゴκ)(o,f)一σ(κ)(舌)
となり,
σ(1〉(0)一σ(2)(0)一σ(3)(0)一σ(4)(0)
と仮定する。このとき,この点σ(ゴ)(0)を原点0としてその近傍で考えた全体の様子 を示したのが,図2.24である。
S1 σ(1〉
6 SI S14
Φ(ゴκ)1 響冒.._響)
σ(22一一一マ㌧∫\σ(4)
。 3 &3㌧一一一菊34防4
σ(3)
図2,24:定義に基づいたσ(ゴ)と5冤の関係図
図2.24より,定義に基づいてできた曲面は6っあり,曲面の境界線は,ある1点 を始点として4本できる。このとき,6っの曲面の表面積の和が最小になるのはど
んな状態のときかを調べていく。命題2.3.2.上述の曲面達5冤,(1≦ブ≠κ≦4)を与え,σ鯉(0),(κ=1,2,3,4)の 任意の2個のベクトルは一次独立とする。また,Φ(ゴκ)(5,孟)は,解析的であると仮定 する。
0
∫(調i
3
2.石けん膜の性質 60
S12 σ(1)