第2節面接による子どもの動物概念の調査2(小学校5年生)
小学校5年生との会話では、以下のように行われた。
動物ってなに。
もいる。これは、 「自分自身の経験に基づいて自然を見、考え、それとは異な ったいわゆる科学の立場から見たり考えたりすることができない状態をさして いる。」54と言われており、力や水蒸気などの現象を説明するときに、このよう な捉えをする事例が報告されている。しかし、動物などの生き物の捉えにおい ても自己中心的な捉え、または人間中心的な捉えをすることが分かった。
しかし、答えるのに大変時間がかかったり、分からないという子どもが多か った。これは、改めて動物ってなにと聞かれると、考え込んでしまうからであ る。いくつかの動物を思い浮かべて、それらに共通するような事柄を探して、
答えを見つける。さらに、他の動物を思い浮かべて、今の答えがどうなのか検 証をするなどという心的活動が行われていると考えられる。
そこで、動物分類に限って面接を進めた。
1:知っている動物名を言わせる。
2:次に、キーワードになりそうな動物名をあげ、それが動物かどうか聞く。
キーワードにした動物は、ペンギン、トカゲ、ヘビ、カブトムシなど 迷いそうな動物を選んだ。
3:その回答を得ながら、動物を図にしながら分類していく。
観察者:知っている動物は、
Mさん:ハムスター、ウサギ、コアラ、カンガルー、キリン、ゾウ、
ネコ、イヌ、ゴリラ、サル 観察者:ペンギンって動物
Mさん:よくわからないけど、氷の上にいるけど、鳥。
観察者:トカゲは?。
Mさん:トカゲはは虫類で虫。
観察者:他に虫は?。
Mさん:カブトムシ、クワガタ、ケムシ、ミノムシ、カ、ハエ・・
観察者:それでは、図にしてみるよ。
観察者:動物はさっき言ったものだね。人間は?
Mさん:人間は動物だよ。むかしサルだったから。
観察者:虫はこれだね。(トカゲ、カブトムシ、クワガタなどと言っ た生き物を書く。)他には?。
Mさん:ヘビでしょ、カエルでしょ。
観察者:は虫類は虫なの。
Mさん:そうだよ。
観察者=ペンギンは鳥だったね。
Mさん:そう。
観察者:だいたい3つに分けられるね。
Mさん:他にも魚がいるよ。
観察者:魚は?。
Mさん:あまごにあゆ。水の中にいる。
観察者:じゃあ、4つに分けられる。
Mさん:そう。
Mさんと会話しながら書いたものを図12に示す。
動物
人間ハムスター ウサギ
鳥 ペンギン
虫 トカゲ
ヘビ
カブトムシ
魚 アマゴ
アユ
図12 Mさんの動物界の捉え
Mさんの場合、トカゲやヘビを「虫」と捉えていたが、
る子どももあった。
「動物」と捉えてい
これらの面接結果をまとめると、図12のようになる。
動物 ウ ほ乳類
鳥
ウ
鳥
虫
噸
虫
色
噸
魚
図13 会話による動物分類
動物といえば、ほ乳類であり、ほ乳類以外の動物をあげる子どもはほとんど いなかった。ヒトは、ヒトを含めて「ほ乳類」とする子どももいれば、ヒトだ け、生物用語である動物とは別に、単独であげる子どももいた。
ペンギンやイルカなど、迷う動物もあったが、どれかに分類された。
このように、 「動物」は「ほ乳類」であり、鳥は「鳥」、虫は「虫」、魚は
「魚」というように、示された動物は、どれかに分類された。
これらの分類において、 「動物」「鳥」 「虫」 「魚」がそれぞれ並列して存 在していることが分かった。それぞれが同等の意味を持っていることが分かっ
た。
第3節 分類による子どもの動物概念の調査
小学校3年生93名のうち、37名が動物という理由を用いて仲間分けをし
た。その中でライオンと他の生き物を動物という理由で仲間分け(図14)し
た子どもは86%。同じようにイヌでは、76%になった。このことから、動物はライオンとイヌと認識していることが分かる。ライオンとイヌ又は、ライ オンとイヌと他の動物を囲んで25名であった。これは、68%に達している。
小学校3年生では、特定のほ乳類を動物としていることが伺える。しかし、
その中にヒトは含まれていないことが分かる。
また、すべての生き物を囲み、動物としたのは一人だけだった。
小学校3年生 動物概念
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86%
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40% P/
ドキュメント内
子どもの動物概念の形成とその変容 : 創造的思考の観点からみた動物分類の分析を通して
(ページ 46-50)