2T NC
(Nニ31)
1TC
(N=32〉1T NC
(N=33)
分散の等質性
凹
(SD)
M
(SD)
M
(SD〉
M
(SD〉
B
2.94 1.03 2.94 0.84 3.22 0.86 2.82 0.97
3.16 0.97 2.94
ll鐘lilll
1.73
3、78 0.96 4.10 0.96 4.56 0.79 4.27 0.93
4.25 0.90 3.84
4.32 1.56 0.78
F値 授業者 0.24 0.02 8.52** 5.49*
問いかけ有りの授業者 11.35**
問いかけ無しの授業者 0.57
問いかけ 1.46 3.53† 0.00 4.84*
授業者2人の問いかけ 1.85 授業者1人の問いかけ 1.56
授業者×問いかけ 1.43 0.29 3.41 + 0.14
†P<.10*P〈.05**Pく.01
a)項目番号は質問紙における番号であり,因子分析を行ったときのものとは異なる(Table13及び巻末資料1 一5参照)。
b)網掛けの1丁群の対女性教師に関する認知は,対男性教師に対する認知のデータを便宜的に活用して比較している。
項目16の男性教師に対する親近感においては,授業者要因,問いか け要因の主効果は見られず,両要因の交互作用は有意でなかった。項目 18の女性教師(1丁条件は男性教師となる)に対する親近感においては,
問いかけ要因の主効果が見られ,問いかけ有り条件は問いかけ無し条件 より親近感の得点の平均値は有意に高い傾向であった(X有=3.19,X無
=2。88)。授業者要因の主効果は見られず,両要因の交互作用も有意では なかった。項目8の男性教師の説明の分かりやすさにおいては,両要因 の交互作用に有意傾向が見られた。問いかけ有り条件においては1丁条 件が2丁条件よりも分かりやすさの得点の平均値が有意に高かったが,
問いかけ無し条件では,2丁条件と1丁条件で有意差は見られなかった。
授業者が2丁及び1Tにおける問いかけ有無の条件で有意差は見られな
かった。項目21の女性教師(1丁条件では男性教師)の説明の分かりやす さにおいては,授業者要因の主効果が見られ,1丁条件は2丁条件よりも 説明の分かりやすさを表す得点の平均値が有意に高かった(XIT=4.41,
X2T=4.04)。また,問いかけ要因の主効果も見られ,問いかけ有り条件 は問いかけ無し条件よりも説明の分かりやすさを表す得点の平均値が有 意に高かった(X有=4.40,X無=4.06)。両要因の交互作用は有意ではな
かった。
さらに,2丁条件で男女教師に対する親近感,分かりやすさの平均の 差を対応のあるt検定によって分析した。その結果がT&ble18である。
2TC条件において,教師の親近感については女性教師に対する親近感の 得点の平均値が男性教師に対するものよりも有意に高い傾向が見られ
た。また,分かりやすさについては女性教師の説明の分かりやすさを表 す得点の平均値が,男性教師のものより有意に高かった。一方,2TNC 条件においては,教師の別によって親近感と分かりやすさについて有意 差は見られなかった。
Table18 2丁条件内における対教師の認知の差についてのt検定の結果
剰牛.叢纂慧,・値鶏諜総・値
2TC 2.94
(障32) (1.03)
2TNC 2.94
(阻31) (0.84)
3.16 1.88†
(0.97) (dfニ31)
2.94 0.00
(0.88〉 (dfニ30)
3.78 4.25
(0.96) (0.90)
4.10 3.84
(0.96) (0.92)
3.51**
(df=31)
1.39
(dfニ30)
†P<.10 料P<.01
5)自由記述17)についての検討 ビデオによる点対称の学習に関する 自由記述の内容に各条件間で差がないか検討した。ビデオを使った授業
1η 際の自由記述の内容については巻末資料皿一6に示している。
後の自由記述に関しては以下のような記述内容でカテゴリーの分類をす ることができた。「よく分かった・分かりやすかった」などの記述があ る場合は,「理解型」とした。「点対称な図形を探そう・もっとがんば ろう」などの記述がある場合は,「意欲型」とした。「T2が質問をして いたのがよかった」などの記述がある場合は,「教授法認知型」とした。
ただし,「理解型」と「意欲型」両方の記述内容を含むものが多かった ので,それらも分析対象とし,「発展型」とした。それぞれの人数はTable 19に示している。
Table19 自由記述における各カテゴリーの条件別人数(比率)と 2検定の結果 記述 記述あり 記述なし 計 差が見られた X2値
条件
力テゴリー 度数 比率 度数 比率 (N) 条件間 df=1a) df=3b)
理解型 2TC 20
2TNC 19 1TC 15 1TNC 19
61%
59%
44%
54%
13 39% 33 13 41% 32 19 56% 34 16 46% 35
x2<2 2.28
言十 73 54% 61 46% 134
意欲型 2τC 14
2TNC 8 1TC 5 1TNC 13
難iiiiii主L鐙1備†
計 40 30% 94 70% 134
発展型 2TC 11 33% 22 67% 33
3
6、09* 7.77 † 2TNC
4
13% 28 88% 321TC
3
9% 31 91% 34 97*1TNC 8 23% 27 77% 35 言十 26 19% 108 81% 134
授業法 2TC 5 認知型 2TNC O lTC l lTNC O
15% 28 85% 33
0% 32 100% 32 3% 33 97% 34 0% 35 100% 35
3.06†12.12**
5.25*
5.72*
言十 6 4% 128 96% 134
記述者 2TC 29
2TNC 26 1TC 20 1TNC 30
88%
81%
59%
86%
4 12% 33 6 19% 32 14 41% 34
5 14% 35
7.20**10.69*
3.93*
6.25*
言十 105 78% 29 22% 134
†P<.10 *P<.05 **P<.01
a)各群間におけるX2検定の結果,有意差,有意傾向のあった群間のX2値を示す。
b)4×2のX2値を示す。
これらのカテゴリーごとの条件差を分析するために,4×2のズ検定 を行った。「授業法認知型」は有意であり,「意欲型」,「発展型」は有 意傾向であった。「理解型」は有意ではなかった。
さらに各条件ごとにズ検定を行った結果,「理解型」についてはどの 条件間とも有意でなかった。「意欲型」については2TC条件の人数が1TC 条件の人数よりも有意に多く,1TNC条件の人数が1TC条件の人数より
も有意に多かった。それ以外の条件間では有意ではなかった。「発展型」
については,2TC条件の人数が1TC条件の人数よりも有意に多く,ま た2TC条件の人数が2TNC条件の人数よりも有意に多かった。それ以外 の条件間では有意ではなかった。「教授法認知型」については,2TC条 件の人数が,1TCの人数よりも多い傾向が見られた。また,2TC条件の 人数が,2TNC条件の人数よりも有意に多く,1TNC条件の.人数よりも 有意に多かった。それ以外の条件問では有意ではなかった。
記述者人数の条件差についても4×2のズ検定を行った結果,有意 であった。条件ごとにズ検定を行って分析した結果,2TC条件の記述 者の人数が1TC条件の記述者の人数よりも有意に多かった。また2TNC の記述者の人数は,1TC条件の記述者の人数よりも有意に多く,1TNC 条件の記述者の人数は,1TC条件の記述者の人数より有意に多かった。
それ以外の条件間では有意ではなかった。
考 察
研究2の目的は,算数科における児童の知識・理解の形成について教 師間相互作用が,どの程度影響を与えることができるのか検討すること であった。また,教師問相互作用を児童が認知し,モデリングが行われ ていることも検討することを目的としていた。
2TC,1TC,2TNC,1TNC条件への対象児の割りあてを,事前の算数
理解度得点と算数態度得点をもとにして行った結果,等質に条件を設定 できたと考えられた。その上で,点対称理解度得点全体を分析したとこ ろ問いかけ有り条件が問いかけ無し条件よりも平均値が有意に高い結果 が得られた。また,授業内容把握度得点における「授業有用感」得点に おいて,問いかけ有り条件は問いかけ無し条件よりも平均値が有意に高 い結果が示された。さらに,教師行動認知得点も,問いかけの主効果が 有意であることが示された。このことから,問いかけが算数科における 児童の理解の形成に影響を与えたのではないかと推察した。
1.点対称理解度得点について
ビデオによる学習直後の点対称理解度得点について分析した結果,点 対称理解度得点の全体において問いかけの主効果が見られ,問いかけ有 り条件は問いかけ無し条件よりも平均値が有意に高かった。問3「点対 称とは何か説明せよ(記述式)。」でも,問いかけの主効果が見られ,問
いかけ有り条件は問いかけ無し条件よりも平均値が有意に高かった。問 牛「平行四辺形は点対称か否か。理由も説明せよ(記述式)。」では1丁条 件では問いかけの有無によって基準値(2.3)以上の児童数が,有意に多 いことは言えなかったが,2丁条件では問いかけ有り条件の基準値以上 の人数が問いかけ無し条件の人数よりも有意に多かった。これらのこと から,問いかけ要因が点対称の理解に影響を与えたと考えられる。
問3は,点対称の定義を問う問題であった。ビデオの中で点対称の定 義は同じように指導したが,問いかけ要因によって理解の程度に差が生
じた。っまり,問いかけが理解の定着に影響を与えていたと思われる。
問いかけをすることにより児童の疑問も解消され,言語化されたT2(男 性教師)の思考の仕方がモデリングされて理解が深まったものと推測さ れる。問いかけがない場合も一定の理解は可能であるが,定着の度合い
に差が生じたものと思われる。
問4は,点対称について理解した上での判断,思考を問う問題であり 理解したことを応用する問題であった。平行四辺形が点対称か否かとい
う判断自体は問いかけの有無で条件間で有意差は見られなかった。しか し,その判断理由を説明する段階では条件問で有意差が生じた。図示を したり的確に表現をしたりする児童が2TC,1TC条件の方で目立った。
2TNC,1TNC条件は,何となく分かるが理由までは明示できないという 児童が多かった。問いかけ要因が設定されているビデオでは,どうして これが線対称なのかということを質問しながら学習を進めており,思考 過程が言語化されたために思考過程を児童が容易に理解でき,それが問 4の結果に影響したものと思われる。
問1「どれが点対称か(選択式)。」,問2「ビデオの学習で分かった ことを挙げよ(記述式)。」問6「点対称な図形を挙げよ(記述式)。」に ついては,各条件間で有意差が生じなかった。問題1は,4条件全てビ デオの冒頭で定義づけており,今回の学習の中心であったため理解しや すかったものと思われる。また,どの場合も線対称の例を2度,線対称 でない例を1度提示しているので繰り返しの効果もあったと思われる。
問題2については,当初,記述量に差が出るのではないかと想定し設定 したが,学習内容そのものに4条件間で差はなかった。指導内容は同じ でどの条件のビデオを視聴しても理解した事柄は1〜3つ程度記述でき るため,有意差が生じなかったと考えられる。
問5「正三角形は点対称であると言っている人がいるが,それは正し いか正しくないか。理由も説明せよ(記述式)。」は,点対称の理解をも とにした高度な判断,思考の成果を測るものであった。この点において 差が出なかったのは,問題の形式が難しかったことと問題そのものに原