第 4 章 Fabry-Perot-Michelson 干渉計のア
4.3 Misaligned Fabry-Perot cavity
32 第4章 Fabry-Perot-Michelson干渉計のアライメント
U00+(xcos,zsin;y;xsin+zcos) =
(
1,1 2
0
2)
U00+,i
0 U10+ (4.29) U10+(xcos,zsin;y;xsin+zcos) =,i
0 U10++
(
1,3 2
0
2)
U00+ (4.30) 0= w0
z0 (4.31)
ここで、光軸の回転を表す行列を次のように定義する。
A+() =
0
B
@
1,12 0 2 ,i0
,i0 1,32 0 2
1
C
A (4.32)
また、z軸負の方向に進む光に関しては式(4.44)より、
A,=fA+()g (4.33)
となる。
4.2.3 beam waist の平行移動
ここでは beam waistが光軸に沿って微少量平行移動したときについて考える。
このとき、
U00+(x;y;z0) =U00+(x;y;z,) (4.34)
=U00+(x;y;z), @@z0 U00+(x;y;z0)j=0+O(2) (4.35)
=U00+,i(0(z),k))U00+ (4.36)
=U00+exp[ifk,(z+) +(z)g] (4.37)
となる。同様にして、
U10+(x;y;z,)=U10+exp[ifk,2(z+) + 2(z)g] (4.38)
よって、beam waist位置の平行移動を表す行列は次のように書ける。
P+() = exp[ifk,(z+) +(z)g] 0
0 exp[ifk,2(z+) + 2(z)g]
!
(4.39)
4.3. Misaligned Fabry-Perot cavity 33
ド のみでもcavity内の座標系で見ると複数のモードが混ざ っているように見える。ここで重要な ことは、Fabry-Perot cavityにはモード 選択性があり、は異なるモード には異なる応答をするとい う性質を持つと言うことである(4.3.1節参照)。つまり、Fabry-Perot cavityにおけるレーザー光
の共振条件はcavity内のモード で決まっているのでcavity内の座標系で見たときに入射光が複数 のモード を持っていると、入射光のあるモードが共振しているときには別のモード は共振していな いということが起こりうる。このとき、cavityの透過光や反射光にはcavity内のモード を反映し
た光が帰ってくることとなる。言い変えると 、cavityの内部、特に misalignmentに関する何ら
かの情報を持った光が cavityの中から出てくるということを意味する。
alignment controlのためには misalignmentを検出する(sense)する手段が必要であるが 、それ はまさに上で述べた性質を利用して cavity内部の情報を取り出す物である。misalignmentの情報
を検出する方法については4.6節で述べる。この節ではそのための準備として、Fabry-Perot cavity
においてfront mirrorの傾きとend mirrorの傾きが Fabry-Perot cavityの光軸に対してどのよう に影響するかを考える。次に、その傾いた Fabry-Perot cavityに対してHermite-Gaussian mode
がどのように展開されるかを考える。
4.3.1 Fabry-Perot cavity のモード 選択性
3.1節で見たように Fabry-Perot cavityは cavity内をレーザー光が行って帰ってくる間の位相 変化によって応答が決まる。
Fabry-Perot cavityにおいて共振するレーザー光はHermite-Gaussianモード を基本モード とし て持つ。TEMnmモード の Hermite-Gaussianモードが進行方向に z=z1から z=z2 へ進んだ ときの位相変化は nm(z1;z2)とおくと、
nm(z1;z2) =,k(z2,z1) + (n+m+ 1)((z2),(z1)) (4.40)
とかける。上式において、第2項が Gouy phase shiftと呼ばれる物で普通の平面波の位相変化か らずれを表す。これよりわかるように、異なるモード に対しては異なる応答を示す。
4.3.2 misaligned Fabry-Perot cavity 反射光
misaligned Fabry-Perot cavity の反射光が「モード 展開」と「 Fabry-Perot cavityのモード 選
択性」を用いて一般的にどのようにかかれるか計算してみる。
Fabry-Perot cavityにレーザー光を入射するときレーザ光に対してaligmentのとれてない Fabry-Perot cavityに対するcavity反射光について考える。misalignmentがあるということはcavity内
の座標系と入射光の座標系とが異なっていると言うことを意味する。
Uklを入射レーザー光に対する基底関数、u を misaligned Fabry-Perot cavityに対する基底
関数とする2。
Fabry-Perot cavityはそのモード 選択性から入射レーザー光の周波数や高次モード(例えばTEM10 モード 等)によって異なる反射率を持つ。よって、u+モード に対するcavity反射率をrc;+と 2逆にFabry-Perot cavityに対してmisalignedされたレーザー光が入射すると考えてもよい。また、ここではレー ザー光のmismatchingは考えない。
34 第4章 Fabry-Perot-Michelson干渉計のアライメント
おくと。Ukl+が入射したときcavity 反射光は以下のようにかける。
rcavUkl+=u,rc;+c:kl+ (4.41)
=Uij,cij:,rc;+c:kl+ (4.42)
ただし 、
cij:,=cij:+ (4.43)
=c:ij+ (4.44)
である。
つぎに、単一モード でないレーザー光
U =Ukl+Akl (4.45)
を Fabry-Perot cavityに入射した時を考える。このときFabry-Perot cavityからの反射光は、
RcavU =rcavUkl+Akl+ (4.46)
=Uij,cij:,rc;+c:kl+Akl+ (4.47)
=Uij,Aij, (4.48)
よって、
Aij,=cij:,rc;+c:kl+Akl+ (4.49)
=Rij:klAkl+ (4.50)
となり、Fabry-Perot cavityの反射を表す行列Rij:kl がわかればよい。
以下の節で misaligned Fabry-Perot cavityの反射を表す行列Rij;kl に対応する行列を具体的に 計算することを考える。
4.3.3 Fabry-Perot cavity の形状に関するパラメーター
図のような Fabry-Perot cavityを考える。Fabry-Perot cavityに対する各パラメーターを次の ように定義する。
4.3. Misaligned Fabry-Perot cavity 35
文字 定義
RF front mirrorの曲率3。 RE end mirrorの曲率
L cavity length
LF beam waistからfront mirror までの距離 LE beam waistからend mirrorまでの距離
表 4.1: Fabry-Perot cavityの形状に関する基本パラメーター まず、レーザー光が cavityにマッチしているという条件から次のことがわかる4。
z0=
sL(RF,L)(RE,L)(RF+RE,L)
(RF+RE,2L)2 (4.51)
w0=
r
L(RF,L)(RE,L)(RF+RE,L) (RF+RE,2L)2
1=4
(4.52) LF= L(RE,L)
RF+RE,2L (4.53)
LE= L(RF,L)
RE+RF,2L (4.54)
4.3.4 mirror の傾きと cavity の光軸のずれ
ここでは Fabry-Perot cavityを構成するfront mirrorや end mirrorが傾くと cavityの光軸が
どれだけずれるかを考える。
図4.3: Fabry-Perot cavityの光軸の傾き
まず、Fabry-Perot cavityの光軸はどこにあるかについて考える。cavityを構成するmirrorは
それぞれ完全な球体の一部分と考えることができるので、front mirrorと end mirrorの曲率中心
を結んだ線が Fabry-Perot cavityの光軸となる。このことから、図4.3よりfront mirrorが xz平
4詳しい計算等は[16, 17, 18]参照。
36 第4章 Fabry-Perot-Michelson干渉計のアライメント
面内で反時計回りにFだけ傾いたときに光軸の傾き及び平行移動は以下のようにかける。
光軸の傾き=F=,arctan
RFsinF
RFcosF+RE,L
(4.55)
光軸の平行移動=aF=,(RE,LE)tanF (4.56)
=,(RE,LE)RFsinF
RFcosF+RE,L (4.57)
同様にしてend mirrorが Eだけ傾いたときについても計算すると以下のようにかける。
光軸の傾き=E=,arctan
REsinE
REcosE+RF,L
(4.58)
光軸の平行移動=aE= (RF,LF)RFsinE
REcosE+RF,L (4.59)
4.3.5 misalignment の行列表現
front mirrorと end mirrorが両方傾いたときの、光軸の平行移動と傾きに関する行列を計算す る。前節の結果より、F;E1とするとそれぞれ次のようにかける。
F=, RF
RF+RE,L F (4.60)
E=, RE
RE+RF,L E (4.61)
aF=,RF(RE,LE)
RF+RE,L F (4.62)
aE= RE(RF,LF)
RE+RF,L E (4.63)
したがってFabry-Perot cavity全体についてmisalignmentを mirrorの傾きによって表す行列は 次のようになる。
M+(F;E) =A+(F+E)D+(aF+aE) (4.64)
= 1,12 jFF+EEj2,i12 Imf(FF+EE)2g FF+EE
,(FF+EE)
1,32 jFF+EEj2+ i12 Imf(FF+EE)2g
!
(4.65) F=, RF(RE,LE)
w0(RF+RE,L) + i RF
0(RF+RE,L) (4.66) E= RE(RF,LF)
w0(RE+RF,L) + i RE
0(RE+RF,L) (4.67)
以後、などを misalignment factorと呼ぶことにする。
4.3. Misaligned Fabry-Perot cavity 37
4.3.6 misaligned Fabry-Perot cavity からの反射光
ここでは misalignedされたFabry-Perot cavityからの反射光についてこれまで求めた行列等を 用いて考える。
aligned Fabry-Perot cavity による cavity の反射率について 、いま、 U00;U10 モード と2つ のモードしか考えていないのでそれぞれに対する反射率をrC0;rC1 とする。(3.1.1) 節ではGouy
phaseによる位相変化を考慮に入れていなかったがここでは考慮に入れる必要がある。TEM00mode
に対するcavity 反射率を次のようにおく。
rC0=,rF+ t2FrEe,i0
1,rFrEe,0 (4.68)
この時TEM10modeは Gouy phase分位相が異なるので、cavity反射率は次のようにかける。
rC1=,rF+ t2FrEe,i0+2i
1,rFrEe,i0+2i (4.69)
=(zE),(zF) (4.70)
ここで、alignmentのとれているcavityからの反射を表す行列は次のようにかける。
Ralignedcav = rC0 0 0 rC1
!
(4.71)
以上より、misalignment された Fabry-Perot cavity からの反射を表す行列は次のように計算さ れる。
Rmiscav(F;E) =M,(,F;,E) e2i((LF),kLF) 0 0 e2i(2(LF),kLF)
!
Ralignedcav M+(F;E) (4.72)
=fM+(F;E)gtRalignedcav M+(F;E) (式(4:44)より) (4.73)
= rC0(1,j,j2,iImf,2g) +rC1,2e2i(LF) ,rC0,+rC1,e2i(LF)
,rC0,+rC1,e2i(LF) rC0,2+rC1(1,3j,j2,iImf,2g)e2i(LF)
!
(4.74)
, =FF+EE (4.75)
これより、TEM00 modeの光が misaligned Fabry-Perot cavityに入射したとき反射光は次のよ うに書ける。
まず、入射光を次のように書く
Einc=U00+E0expit (4.76)
すると反射光は次のようになる
Eref= (U00, U10,)Rmiscav(F;E)
1 0
E0exp(it) (4.77)
38 第4章 Fabry-Perot-Michelson干渉計のアライメント