第 5 章 TAMA300
5.4 懸架・防振系
60 第5章 TAMA300 Fabry-Perot-Michelson干渉計
凸レンズ(φ100, t20,f=520)
凹レンズ(φ50, t10, f=-100)
Σ-47-(50)S Σ-40-(100)A
S-M-461-XZ
S-M-462-X
マグネット 光軸
210mm 420mm
ステージ z方向
ステージ x方向
ステージ x方向
図 5.6: Mode Matching Telescope
arm cavity 用の mirrorには P10素材を用いている。p10は光学特性が一様等方であるのが特 徴である。
5.4. 懸架・防振系 61
図5.7: スタックによる防振系
62 第5章 TAMA300 Fabry-Perot-Michelson干渉計
5.4.2 suspension
arm cavity を構成する front mirror, end mirror や beam splitter, pick-o plate など は全て suspensionに懸架されている2。suspensionに懸架されているのは mirror (test mass)を空間中の
自由質点と見なすためであり。それと同時に地面振動に対する防振の役割を果たす。
suspensionの mirror massを吊る部分は2段等長の振り子で構成されており、各振り子の長さ は約25cmである。wireの強度と、violin modeの共振によってmirrorに余計なノイズが加わら ないという要求から、 中段マスは 100mのタングステンワイヤーで懸架されており、mirrorは 50mのタングステンワイヤーを用いてワイヤー二本でで懸架されている。
arm cavity用の suspensionのは図5.8の様になっている。
mirrorには溝付きのstand-o (2mm4mm)がつけられており溝にワイヤーをかける用になっ ている。これはワイヤーと mirrorの側面との摩擦によるlossを減らすしてQ値をよくする役割
を持つ[29]。そのため、stand-oに掘られた溝の曲率はワイヤー径よりも小さく成っている。ま た、stand-oにはmirrorのド リフトを軽減する役割も持つ。
suspensionは、picomotorを用いて懸架れた mirrorのsuspension pointを動かすことが出来、
mirrorのx, y, z, pitch, yaw,の 5つの自由度に動かすことが出来る。mirrorの alignmentの粗調
などはこのpicomotorを用いて行う。またpitch, yawの自由度についてはpicomotorの他にPZT
素子を用いて動かすことが出来る。ただし 、PZT 素子は現在使われていない。
wireによってmirrorを吊っただけでは共振によってmirrorが大きく揺れてしまうので 、揺れ
の振幅を小さくするために何らかの dampingを施す必要がある。TAMA300のsuspensionでは、
中段マスにおいてeddy-currentを用いた dampingを行っている。また、damping用のmagnetも
magnetsupportに懸架されているためdampingによって防振比が低下する影響を押さえている。
arm cavity用の suspensionに関する主なparameterは表 (5.1)(5.2)に列挙した。
中段マスの質量 1.2 kg
下段マスの質量 1 kg
上段の振り子長 0.26 m
下段の振り子長 0.25 m
上段マスのwire径 100m
下段マスのwire径 50m
表5.1: suspensionに関するparameter
5.4.3 stand-o
mirrorには stand-が取り付けられている。stand-oは直径約2 mm、長さ約4 mmである。
2TAMA groupによって設計されNIKON社に製作を依頼して作った、TAMA300仕様のsuspensionを用いている。
5.4. 懸架・防振系 63
図5.8: arm-cavity用suspension
光軸方向の共振周波数 1 Hz
鉛直方向の共振周波数 5 Hz pitch rotation 5 Hz (rst order)
yaw rotation 1 Hz (rst order) violin modeの共振周波数 533 Hz (rst order)
表5.2: suspensionの主な共振周波数
64 第5章 TAMA300 Fabry-Perot-Michelson干渉計
stand-off
図5.9: mirrorへの stand-oの接着。接着にはvacsealを使用。