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ドキュメント内 西 ア フ リカ 内陸小低 地 の開発 可能性 (ページ 47-75)

こ うした前提条件 の下

,本

章 では 「ペ リメ ッ トル (政府 主導型 大規模 開発 地 区)」 と「バ フォ ン (農民主導型 小規模 開発 地 区)」 を対 比 させ

,そ

の水 田利用状況 の相違 を整理 した 後

,土

地生産性 を規制す る 自然 。社会経済的要因の分析 を行 う。更 に

,灌

漑稲 作振興 のカ

ギ とな る農民組織 の現状 とその背景 の考察,並び に普及体制 にお ける問題 点の検証 を通 し,

内陸小低 地 にお け る灌漑稲 作の特徴 と現状 の課題 を明 らかにす る。

1日 水 田 利 用 状 況

1)ペ

リメ ッ トル

        

調 査対象 とした灌漑稲 作地 区の うち

,表

‑1が

示す よ うにペ リメ ッ トル は

6地

区で あ る。

1970年

代 か ら

1990年

代前半 にか け国家 プ ロジェク トとして開発 された比較的大規 模 な濯漑稲 作地 区で あ り (一

,1960年

代 に台湾 の援助 に よ り開発 され た もの を含 む),

灌漑 用 ダムに コンク リー トカナル が整備 され てい る。

入植 時 にお け る

1農

家 当た りの割 当面積 は通 常 0,25〜 0.5haと なってお り

,1992年

完 成 した ンガ タ ドリク ロlNiGatadolikro)では全農 家 が当初 の 0。

25haを

継 承 してい るが,

1960〜 1970年

代 に開発 され たアダ ウ餘daOu)やプテ イブアケ(PetittBouakё )で

,耕

作 を

放乗 した農 民が残 した土地 を他 の農 民 が成収す る状態 が現在 に至 るまで繰 り返 され

,次

第 に

1農

家 の保有す る水 田面積 が大 き くなって きた経緯 が ある。 こ うした特殊 なケース を除 き

,ペ

リメ ッ トル において は仮 に二期作 を前提 として も

,農

家 に とって稲 作が基幹作物 と な り得 るだ けの面積 が当初 か ら用意 され てい る とはい えず

,最

小 面積 であ るンガ タ ドリク ロではすべての農 民がヤムイモ 。キャ ッサバ・ 陸稲等 に よ り農業所得 を補 ってお り

,稲

作 専業農家 は存在 しない。農 民 はあ らか じめ基盤整備 され たペ リメ ッ トル に入植 し

,割

り当

て られ た回場 にて耕 作 を行 うため

,自

ら耕 地 を拡大す る といつた 自由度 はな く1),自 力 で の経営規模拡大 の余地がない とい える。

このた め ンガ タ ドリクロで は

,普

及機 関 に対す る要望 と して

83%の

農 民が 「耕 地 の拡 表 Ⅲ

‑1 

調査地 区の概況

開発 形 態 産 濡 和 作

地 区名 湛漑施設 整備面積'

(ha)

全 農 家数 (戸)

調 査 晨 家 数 (戸)

1農家当た り 水田面積 (ha)

耕 地 利 用 率 (め

稲 作専 業 良 家 (略 )

二 期 作 農 家…(%)

農民組織 の有無

導 入機 械 (台)

Perimetre

Bas―Fond Adaou Kangandi Petit―Bouak6 N'Vlankro Takissa16kro N'Gatadolikro

ダム ダム ダム ダム ダム ダム PFE備

PFE

18 15 315 23 67 12

︲0

00

33

2︲

34

︲0

6 10 17 21 12 23

1 42 0 49 3 34 0 25 0 50 0 25

41 2 79 4 50 9 00 8 99 5 100 0 89 3 100 0

耕 猛 機 1

0 耕 柄機 1

耕 猛機 1

耕 柄機 3 耕 猛機2 0 0 Anongblin

Pont―Basoule

G G

1 17 1 08

0 0

17 33

士作付け可能 とされ る面積であ り

,現

在稲作を営む農家の未作付面積 に加 え

,既

に作付 けを放棄 し た農家の国場面積 を含む。

‖調査対象作期における

,各

農家水 田探有面積 に対す る実際の作付面積の比率。

・キ・調査年度において

,乾

期作 も含 め二期作を行 つた農家の割合。

■■船PriSe au Fll♂Eau:小川取水。用排水路の区別はなく

,通

常は田越 し灌漑。

出所 :現 地調査(1998)に よる。

44‑

大」 を訴 えてお り2),耕

地面積 の制 限が稲作農 家の経営 を安定 させ る上での障害 となつて い る とい える。 また

,農

家 の多 くは 自給 的 な畑作物 の栽培 も行 ってい るが

,保

有 面積 の大 きい アダ ウ

,プ

テ ィブアケでの稲作専業農家率が比較的高い もの となってい るこ とか ら, 作付面積 が十分 で あ る結果 として コメを換金作物 ととらえ

,稲

作専業 にて農業経営が成 り 立 ってい ることが分か る。

しか しなが ら

,図

‑2で

示 す よ うに

,こ

うした地 区で の耕 地利用 率 は低 い値 となって い る。全地 区平均 では

71,9%で

あ るが

,保

有面積 の大 きい アダ ウとプテ ィブアクではそ れ ぞれ

41.2%,59。 9%で

あ り

,こ

2地

区の耕地利 用率 の低 さが際だってい る。最 も保

図Ⅲ

‑2耕

地 利用割合 出所 :現 地調査

(1998年

)による。

1    2    3    4    5    6    7    8    9   10   11   12   13   14   15   16

農家番号

日 未作付面積 ■ 作付面積

図 Ⅲ

‑3プ

テ ィブアケ にお ける農 家 別耕 地 利 用 割 合 出所 :現地調 査

(1998年

)に よ る。

ω Lo

ω

ρ ω

Φω

! o

︻コω

ω

×

︵じ冊眠雇翼茶 100

80 60 40 20 0

●  

◇ 畑作兼業

● 稲作専業

4

水田保有面積(ha)

図Ⅲ

‑4 

プテ ィブアヶにおける農家別水 田利用状況 出所 :現 地調査

(1998年

)による。

有面積 の大 きい プテ ィブアケの各農 家別耕 地利 用割合 を図Ⅲ

‑3に ,更

,稲

作専業及 び 畑作兼業農 家別水 田利 用状況 を図Ⅲ

‑4に

示す。 1.5haを 超 える水 田を保有 してい る農家 のすべてに未作付面積 が存在 し

,保

有 面積 が大 き くな るほ どそ の割合 が高 ま る とい う傾 向 が顕著 に見て取れ る。

1農

家 当た りの保有面積 が大 きい地 区において耕 地利 用 率 の低 下 を招 いてい る要 因 とし ては,以 下の こ とが指摘 され る。第一 に,機械化 の普及 の遅れ に加 え

,1農

家 の家族人数7.5

人 中

,労

働人数 3.6人 (全Fth査対象 地 区平均

)と

い う実態 と照 らし合 わせ

,大

面積 の作付

けに対応 できるだけの労働力確保 が困難 である とい うことがあげ られ る。増加す る人 日の 大部分 は都 市部 に吸収 され

,農

村 部 での人手不足 は深刻 な問題 とな りつ つ あ りa),調査 に おいて も農家の

48%が

労働 力不足 と回答 してい る。

ha当

た りの家族労働者数 を見 る と,

全地 区平均 の 9.2人 れ

aに

対 し

,ア

ダ ウは5。

6人

a,プ

テ ィブアクは 1,6人 れ

aで

あった。

図Ⅲ

‑5が

示す よ うに

,ペ

リメ ッ トル各地 区の耕 地利用率 は

,ha当

た りの家族 内労働者 数 に概 ね依存 してお り

,特

に保 有面積 が大 きい これ ら

2地

区での労働力不 足 は、作付 面積 拡大 の規制要因になってい る と考 え られ る。

第 二 に

,貧

困農村 において慢性 的 な負債 を抱 える小規模家族経営農家が多いなか

,作

付 面積拡大 に伴 う新 たな経営資本 の投入 には限界 がある とい うことを指摘 で きよ う。次期作 付 けのた めの準備金平均額 は

1農

家 あた り 57,300FCFA 4)れ

aで

あ り

,こ

れ は種子代お よ び施肥基準 に見合 つた肥料代(58,000FCFA)相 当に過 ぎず

,機

械 の賃耕 費や不足す る労働力 を補 うための雇用労働費 を賄 うこ とはできない。 また

,零

細農 家 を対象 とした金融機 関や ク レジ ッ トシステム も存在 しないた め

,作

付 けに必要 な準備金不足 は耕 地利 用率低 下 に直 結 してい るもの と考 え られ る。 これ らが理 由 とな り

,幸

い に も比較 的大面積 を有 していた

として も

,そ

の土地 を有効 に利 用す る機会 を失 つてい る農家 は多い と判 断 され る。

この よ うに

,保

有面積 の大 きい農 家 にお ける耕地利用率 の低 下は

,面

積 に見合 つた労働

と資本 が伴 っていない ことが原 因である と考 えるこ とがで きる。 こ うした現象 が生 じる理 由 としては

,経

営面積 の拡 大 が

,十

分 な労働 力 と経 営資本 に裏付 け され た積極 的 な動機 に

46

15 ︵<

︶黒 神 運 ぷ K 鯉 F 畔

100

︵潔

︶幹 暖 膠 ヨ 茶

一 ぅ

一 o︼馬

ヽ Z 一主

一可

Ш

■■ ha当たりの平均農家労働者数 手 耕地利用

図Ⅲ

‑5家

族 労働者 数と耕地 利用率 出所 :現 地調査

(1998年

)による。

よるものではな く

,他

の農 民が放棄 した耕地 を譲 り受 けた ことに よる結果 的な規模拡大で あった点 を指摘す ることができ

,こ

の よ うな耕地の集積化 が地 区全体 としての土地生産性 の低下 をもた らしてい るこ とが懸念 され る。

三期作化 を前提 として開発 され るペ ヅメ ッ トル であるが

,現

在 まで毎年 二期 作 が可能 で あった地 区は ンガ タ ドリクロだ けであった。調査年度 において も

,一

期作 に とどま った農 民 が

50%以

上 で あ っ た地 区が

2/3を

占め る。 そ の理 由 と して

,ア

ダ ウ

,タ

キサ レク ロ

Cakissalёkro)では「灌漑水不足」との回答 がそれぞれ

100%,53%,ン

ブ ランクロlNIVlankro) で は

88%が

耕絃機 の不足 をあげてい る5)。 灌漑水 の不 足 につ いて は

,恒

常的 に発 生 してい る との こ とで あ り,ダムの設計 自体が妥 当であつたか ど うか とい う疑 問点 を指摘 できるが,

多数 の原 因が複合的に作用 し

,作

付 けに十分 な用水 量 が得 られ ていない と考 え られ る。

プテ ィブアケにおいて

,農

民が指摘 した水不足 の理 由を

,表

‑2に

示す。調査年度 は,

この地 区にお け る降雨量が安 定 していた こ ともあ り

,二

期 作農 家 の割合 は 88%と か な り 高いが

,乾

期作 を断念せ ぎるを得 ない年度 も度 々あ り

,水

不足 に姑す る農 民の警戒 も強い もの とな つてい る。農 民が あげた水不足 の原 因 としては,「降雨不 足」 とい う

,単

純 に天 候 に起 因す るものの他,「用水路 の崩壊」,「ダムが干上 が る」,「貯 水池 が小 さい」,「ダム の崩壊」 といった設備 上の問題 が指摘 されてい る。 開発後

,既

30年

以上経過 してい る ペ リメ ッ トル で もあ り,用水 路 の コンク リー トが欠損 してい る箇所 も複数確認 され てお り,

明 らか に設備 の老朽化 が進 んでい る。「貯水池 が干上 が る」 に関 しては

,降

雨不 足 に起 因 す る問題 で もあ るが

,集

水域 か ら流 亡 した土壌 がダム湖 の湖底 に溜 ま り

,ダ

ム貯水量が減

少 してい ることも考 え られ る。雨期 における激 しい降雨はエ ロー ジ ョンを加速 させ

,ダ

周辺 の地形 に も影響 を与 えてい る場合 があ り (写真 Ⅲ

‑1参

),施

設 の維持 管理 は多 く

ドキュメント内 西 ア フ リカ 内陸小低 地 の開発 可能性 (ページ 47-75)

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