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バ フォンにおける小規模機械化の妥 当性

ドキュメント内 西 ア フ リカ 内陸小低 地 の開発 可能性 (ページ 75-85)

前章 までの考察 か ら

,バ

フォ ン型 開発 は

,保

有面積や耕 地利 用率等

,土

地利用 にお ける

優位性 が認 め られ る と共 に

,開

発 に農 民 自身が労働 と時間 とい う投資 を もつて関わってい るこ とか ら

,ペ

リメ ッ トル型 開発 と比較 し

,内

発 的 。持続 的で あ り

自立発展性 が望 める 開発形態 と位置づ けるこ とがで きる。 そ こで本章では

,バ

フォ ンで耕 作 を営む農 民の抱 え る諸 問題 の更な る究明を図 り

,彼

らの真 のニーズに接近す る とともに

,持

続 可能 な適正技 術 の詮 索 を行 い

,そ

の導入方法 について検討す る。

1日

耕耗機が もた らす効果の検証

1)農 民のニーズと歴史的背景

コー トジボ ワール 国内の農 業普及組織 で ある

ANADER(農

村 開発 支援公 社

)に

関 して は前章で も触れ たが,国外支援 団体 に よる協力 とはほ とん ど縁 がないバ フォ ンにおいては,

地域 を管轄す るこの普及事務所 が唯― の支援機 関 とな る。

調査対象

2地

区にお け る

ANADERに

対す る要望 を図Ⅳ

‑1に

表 した。農 民組織 に対す る期待 と同 じく

,農

業用資機材 (農業機械 及 び肥料・農薬等

)の

提供 を訴 える声 が最 も多 い結果 とな り

,こ

れ は資機材 を購 入す る資金 の貸付 けを意 味す る とともに,「望 む ところ は無償」での提供であつた。普及機 関の主要業務 は農業技術の普及 で あるため

,農

民組織

化支援 とともに資機材調 達先 の情報等 を提供す ることはあ り得 て も

,資

機材 その もの を提 供す るこ とはない。農 民 もそれ を理解 しなが らもなお普及機 関に よる資機材 の提供 を望ん でい る理 由には

,コ

ー トジボ ワール の農業政策 の歴史が微妙 に影響 してい ることを指摘で きよ う。

高 度 経 済 成 長 を続 け る

1970年 ,政

府 の農 業 者 保 護 政 策 の 一 環 と して 設 立 され た

SODERIZ(Sociё

 pour le Dёveloppement de la Riziculture:稲 作 開発公社

)は ,灌

漑 用 ダ

7 .農

業 資機材

■ 栽培 技術 熙 融 資

□ その他

図Ⅳ

‑1普

及機関への要望 (複数回答 :人)

出所 :現地調 査(1998年)に よる。

(バフォ ン

2地

,農

民計

12名

か らの回答)

ムの建造 をは じめ とした大規模 開発 を各地で進 める とともに

,生

産者 に対 す るコメの買い 付 け保証

,肥

料・ 農薬 の無償配給

,農

業機械 の貸 与等 を実施 した。そ の結果

,生

産量 が急

増 し

,一

時的 に コメの 自給 を達成 した。 しか し

,1977年

の経営破綻 とともに組織 は解 体 し

,そ

の後 は稲作生産現場 に対す る一切 の支援 が打 ち切 られ

,生

産者 の稲 作離れ を加速 さ せ た(MinistёreぎEtat,Ministё re de l'Ag culture et des Ressource Animales,2000)。

一 時的 とはい え

,高

投入 な農 業 に慣れ親 しんで しまった結果

,今

日で も潤沢 な資機材 が 無 けれ ば農 業生産性 の向上 は望 めない とす る認識 が

,農

民だ けではな く普及機 関関係者 に まで見受 け られ る。資機材 さえ確保 で きれ ば食糧増産 は可能 とい った考 えは

,適

正 な技術

や肥培管理 を軽視 し

ドナー か らの資金援助 のみ を期待す る傾 向を助長 させ る。

こ うした社会構造 は

,持

続性 とい う観 点 において極 めて開発効果 が出に くい側面 を伴 つ てい るこ とも指摘で きよ う。過去 の恵 まれ た生産環境 を基準 として現在 を悲観す る傾 向は,

特 にペ リメ ン トル におい て顕著 である。 しか し

,こ

の保護政策 の恩恵 を直接享受 した もの が少 ないバ フォ ンにおいて も

,普

及機 関に対す る非現実的な要望 とい う形 で

,現

在 で もそ

の影響 が農 民の意識 のなかに根強 く残 され てい ることが伺 える。

2地

区のバ フォ ンの全農 民 は

,耕

絃機 の必要性 を強 く訴 えてい る。ペ リメ ッ トル で は,

農 民組織 で の共 同購 入 また は援助 に よ り導入 されてい る地 区が多いが

,い

ずれ の手段 も持

ち得 ないバ フォ ンでは

,導

入 の機会 を得 るこ とは極 めて困難 である。 しか し

,こ

うした 内 陸小低地 の 自力 開墾型灌漑稲作地 区での機械化振興 に

,果

た して妥 当性が あるか を検証す る必要 が あ るだ ろ う。本節 では

,土

壌条件・ 作業性・収益性 。作業体系等 か ら検討 を加 え, バ フォ ンにお ける機械耕絃導入 の可能性・妥 当性 についての考察 を行 う。

2)機

械 耕 耗 と 土 壊 条 件

一連 の稲 作作業 において

,作

付 け前 の耕絃作業が最 も過酷 な労働 となってい ることは明 らか で あ る。 コー トジ ボ ワール 中部 地 区の上壌 は風 化 と養 分溶 脱 が激 しい Ac sols, Ferralsolsが 大半 を 占め るが

,一

部 には粘 土移動 が少 ない Luvisols,Cambisols,Nidsolsも 存在 し1),内

陸小低 地 の川底 部 につい て は粘 土含 量の増加 が報告 され てい る(Bi.ttlingham,

2003)。 これ は

,降

雨 に よる集 水域 か らの流 出水 が一 定 の給 土成分 を含 有 してお り

,水

に引 き込 んで停滞 させ ることに よ り粘 土成分 が沈殿 し

,次

第 に粘 土含 量が増加 してい るた め と推察 されてい る。 この現象 は

,一

旦 ダムで貯水 を行 うペ リメ ッ トル に比べ

,貯

水機 能

を持 たず

,灌

漑水 を川底部 の水 田で直接利 用す るバ フォ ンにおいて

,よ

り顕著 に表れてい る と思 われ る。 また

,畦

畔 と用排 水路 の整備 等

,灌

漑 水 の コン トロール が行 き届 いた水 田 シス

>ム

にな るにつれ

,こ

の作用が高ま るもの と考 え られ る2)。

こ うした特性 をもつバ フォ ンでの土壌 は

,比

較 的肥沃 とな る反 面で

,易

耕性 が極 めて低 い もの とな る。刈取 り期 に落水 され た 田面 は短時間で乾燥 し

,土

壌表 面 は非 常 に硬 くな る こ とか ら

,乾

田耕 起 は不可能 とな る。 そのため

,一

旦湛水 してか らの耕絃 作業 となるが,

重 く湿 った土壌 を雑 草 とともに耕 す作業 は想像以上の労力 を要す る3)。 また

,農

家 の労働 力不足 も加 わ り

,作

付 け準備 に多 くの時間 を必要 とす るこ とか ら

,圃

場単位 での稲 の生育

‑72‑

ステー ジにズ レを生 じさせ灌漑水管理 を困難 にす る と同時に

,二

期作 の展 開に も悪影響 を 及 ば してい る。 こ うした背景 を考慮す る と

,農

民が耕絃機 導入 を熱望す るのは当然 で あ る と考 え られ る。耕起作業 にお ける単位 面積 当た りの消費カ ロ リー は

,人

力耕 を 100と す る と耕絃機 は

11と

されの

,機

械耕絃 に よる作業負荷 の大 幅 な低減 が望 め る こ とは明 らかで ある。 この よ うに土壌条件 の特異性 を理 由 とす る耕絃機導入 の妥 当性 は認 め られ ると判 断

して も良いだ ろ う。

3)機

械 耕 耗 の 効 用

労働生産性の向上には確実に寄与す ると考えられ る機械耕耗であるが

,特

に灌漑稲作に

おいては,栽 培に適 した土壌環境 を得 るために,そ の利用効果は極めて高い と判断 され る。

以下

,人

力耕絃 と比較 した機械耕絃の一般的な効用に加 え

,内

陸小低地での利用における 特徴的な効果 を含 めて列挙す る。

① 「ロー タ リー耕 による物理的土壊改良作用」

耕深 。反転性・砕土性のいずれ も人力耕絃に勝 っていることか ら

,稲

の活着・生育に好 適な土壌の物理的条件 を作 ることができる。ダバによる耕深 は約

10cm 9,ま

,写

真Ⅳ

‑1が

示す よ うに砕 土性 はほ とん ど望 めないが

,耕

転機 のロータ リー耕 による耕深 は約

15cmを

保つ ことが可能であ りであ り

,十

分な砕 土効果 と共に

,稲

作栽培 においては理想 的な土壌環境 を造 ることができる。

写真

V‑1 

ダバによる耕猛後の田面 (Petit―Bouak6)

② 「雑草制御 。有機物還元作用及び病害防除効果」

写真Ⅳ

‑2耕

転機によるロータリー耕 (Anongblin)

熱 帯 での灌漑農業 は雑 草 との戦い とい って も良 く

,経

済 的理 由か ら除草剤 の投入 も不十 分 で あ るなか

,作

付 け前 の除草 の徹 底 は単収 を左右す る大 きな要素 とな り得 る。 グバ に よ る耕絃 では表上 を反転す るのみであ り

,雑

草 を完全 に枯 らす こ とがで きないが

,機

械耕絃

に よる食物残澄 の反転・埋没作用 は

,雑

草制御及 び有機 物還元効果 を高 め る。また

,RA/1V

に対 しては

,作

付 け前 の十分 な耕 起 が有効 な耕種 的防除法 とされ6),こ

れ も機祓耕絃 によ つて初 めて可能 となるため

,病

害防除効果が期待 され る。

③ 「施肥効 率 の向上」

1970年

代後 半 に高収 量 品種 が導入 され既 に年月 を経過 してい るこ とか ら

,適

正 な肥培

管理 が単収 を大 き く左右す る要 因 とな るこ とを多 くの農 民は理解 してお り

,施

肥量 は十分 とはい えない ものの

,2地

区の農 民 の

9割

が化学肥料 の投入 を行 ってい る。 しか し

,砕

効果 の低 い ダバ に よる人力耕絃 では

,施

肥効率 は極 めて低い もの と考 え られ る。 ロー タ リ ー耕 に よ り基肥 を作上の下層 まで混入 で きる とともに

,土

壌膨軟化 作用 に よる施 肥効 率 の 向上 が期待 され る。

また

,従

来 か ら畜耕 は行 われ てい ない こ とか ら

,耕

絃機 の導入 は

,役

畜 の代替 と排 除 を 強要す るものではな く

,ま

,灌

漑稲 作 にお ける堆厩 肥 の利 用 もない こ とか ら

,施

肥形 態

に変化 を生 じさせ るものではない。

④ 「水 田均平化 の促進」

機械耕耗 が行 われ ていない 回場 の均平 は極 めて悪 く

,灌

漑水 の水深 に大 きな差 を生 じさ せ てい る。水 田均平化 は水稲栽培 にお ける雑草制御 の重要 な要素である。 また

,砕

土が不

十分であるダバ による人力耕絃 田での 田植 え作業 は

,苗

の植 え付 け深 さの点 において作付

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ドキュメント内 西 ア フ リカ 内陸小低 地 の開発 可能性 (ページ 75-85)

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