1.全体概要
ITU-T SG13会合が2011年10月10~21日にス イス・ジュネーブで開催された。9件の勧告案が合意、
1件の補足文書が承認された。本会合に提出された SG13関係の寄書は257件(うち日本から提出され た寄書が20件)、参加者は203名(うち日本からは 17名)である。
2.全体的事項
2. 1 SUN とNICEについて
NGNの 発 展 系 と な る 新 し い ネ ッ ト ワ ー ク の ビ ジョンが検討された。1月の会合で提唱されたSUN
(Smart Ubiquitous Networks)については8月の アドホックの出力文書とともに韓国からの寄書が議論 され、Q4, Q12, Q21を中心に議論されることになっ た。一方で中国からNICE(Network Intelligence Capability Enhancement) が 提 案 さ れ、Q3を 中 心に検討されることになった。両者はSmart Phone や映像トラヒックなどによるトラヒック急増といった 現在のIPネットワークが抱える問題の解決を指向し たものであるが、時間軸的にも動機において両者の違 いは明確でなく、両者の作業の共通点、相違点を明ら かにする必要がある。前者は韓国主導で、後者は中国 主導となっているが、CJKの連携の中で議論を進め る必要がある。
2. 2 次会期に向けた議論
今研究会期も残すところ1年程度となり、次会期に 向けた課題の検討がはじまった。各課題は現在のテキ ストをレビューして、次会期の方向性の検討に入った。
今回は議論のキックオフであり、来年1月のTSAG会 合を挟んで次回のNGN-GSIでも議論されるが、ネッ トワークアーキテクチャの検討の方向性を左右する重 要な議論なので、日本としても積極的に意見を発信し ていきたい。
3.各WP審議結果
3. 1 WP1: NGN(モバイルを含む)の連携・計画・
グローバル普及(議長:Mr. Leo LEHMANN, スイス / Mr. Asok CHATTERJEE, 米国)
3. 1. 1 Q.10/13: IMT-2000システム及びbeyond IMT-2000シ ス テ ム の 特 定(Nebojsa DIKIC (Ericsson, Sweden))
勧告草案Q.1741.7(3GPPのRelease 9の無線 方式を除く通信方式に関する技術仕様)については、
本勧告草案が参照するITU-R側の勧告M.1457.10 が2011年6月に承認されてことから、本会合で合 意された。完成度は高。
勧告草案Q.1742.9(3GPP2の無線方式を除く通 信方式に関する勧告)については、ARIB、TTC、
TIA、CCSAからのリエゾンにより草案が更新され、
本会合で合意された。完成度は高。
3. 1. 2 Q.15/13: 発展途上国の移動通信網におけ るIMS及びIMTの適用(Simon Bugaba(ウ ガンダ))
補足文書草案(途上国におけるIMS/IMTサービス 展開シナリオ及び要求条件)について、コンゴでの IMS実装に関する情報に関する寄書(コンゴ)が付 録として反映された。
3. 1. 3 Q.25/13: NGNおよび将来網標準化の連 携、計画策定と用語(後藤 良則(NTT, 日本))
IoT(Internet of Things)に関する合同セッショ ンに参加し、関連勧告をレビューした。関連勧告の 用語定義は勧告案Y.terms-IoT(IoTに関する用語 集)に反映される。勧告案Y.terms-IoTの完成度は 中、完成予定時期は未定。
TTC Report 2012. January Vol.26/No.4
◉会合報告
3. 2 WP2:サービスの要求条件、シナリオ、改進(議 長: Ms. Duo LIU(CATR, 中 国 ) / Marco CARUGI(Nortel Networks, 英国)
3. 2. 1 Q.3/13 NGNに お け る 早 期 実 現 サ ー ビ スの要求条件とインプリメント(Marco CARUG(ZTE, 中国))
勧告草案Y.MOC-reqts(機械間コミュニケーショ ン)についてChina Telecomから7件、ZTEから 1件の寄書が提出され審議を行った。MOCのI/Fで あるApplication-Capability Interface(ACI)と NGNの各I/Fとの関係及び要求条件に関する記述を 追加する提案や、多様なNWに対応するように、勧 告草案のスコープをNGNに限定しないように変更 すること、現在の記述がIoTのハイレベル要求条件 として扱うことの可能性などの議論が行われた。全 体的に定義が曖昧な部分が多々見受けられる。完成 度は中。完成予定時期は2012年2月。
勧 告 草 案Y.IoT-overview(IoT概 要 ) に つ い て、
ETRIから2件、CATRより1件、Nanjing大学より 1件の寄書が提出され審議を行った。IoTの概念図 の追加提案、IoTの技術側面としてアクセス、トラ ンスポート、アプリケーションの分類を提案するな ど、概念の提案が実施され議論を実施した。IoT概 念図とMoC概念図などかなり似てきているが、IoT の概念図はコンセプトであり今後具体化するとの 議論を行っている。完成度は中。完成予定時期は 2012年2月。
3. 2. 2 Q.12/13: マルチサービスネットワークと インターワークに向けたエボリューション
(Mr. Gyu Myung LEE(ETRI, 韓国))
勧告草案Y.UbiNet-hn(ユビキタスネットワーキ ングを用いたホームネットワークのフレームワー ク)は、ETRIからの寄書1件により、エディトリ アルな修正が行われた完成度が向上した。FTから 本文書は今回合意するには不十分な内容であるとの 指摘があり、次回に合意を延期することになった。
完成度は高。2012年2月合意予定。
勧告草案Y.NGN-Web(NGNにおけるWebサービ スの機能要求条件及びアーキテクチャ)は、ETRI からの寄書2件が審議された。関連SDOの活動に関 するAppendixが追加された。完成度は高。2012 年2月合意予定。
勧告草案Y.WoT(センサー等をweb系プロトコル
で収容する技術)は、ETRIからの寄書3件が審議 された。情報フローに関する記述や運用モデルに関 する記述が追加された。完成度は高。2012年2月 合意予定。
3. 2. 3 Q.24/13: サービスシナリオ、展開モデル 及 び 移 行 に 関 わ る 事 項(Mr. Heechang CHUNG(NIA, 韓国)、Mr. Mingdong LI
(ZTE, 中国))
補足文書草案Y.pass(ユーザ・プロファイルベー スのアプリケーション・アダプテーションのサービ スシナリオ)について寄書1件を審議し、エディト リアルな修正が加えられ、今会合で補足文書として 承認された。
勧告草案Y.son-ngn(NGNにおけるサービスオー バレイネットワークモデルとシナリオ)について寄 書2件を審議し、SONFの詳細機能の記述が追加さ れた。完成度は中。2012年2月合意予定。
勧告草案Y.iptvbk(IPTVサービスにおけるブロー カリングシナリオ)については、寄書2件が審議さ れ、詳細なサービスネゴシエーション手順が加えら れた。2012年2月合意予定。
3. 3 WP3: フレームワークと機能アーキテクチャ
(議長: Olivier Le GRAND(FT、フランス))
3. 3. 1 Q.5/13: NGNの 原 則 と 機 能 ア ー キ テ ク チャ(K. Knightson (Industry Canada, カナダ)、後藤良則(NTT、日本))
勧告草案Y.MCC-arch(マルチメディアコールセン ター -アーキテクチャ)は、ZTEから寄書8件の提 案があった。Real-time webに関する機能の追加 やend user functionsの分類などが追加された。
完成度は中。完成予定時期は2012年2月。
勧告草案Y.IPTV-IDF(IPTVのためのサービス配信 情報プラットフォームで、コンテンツプロバイダな どからの情報を集約してエンドユーザに提供する 機能)はETRIからの寄書3件が議論された。End user functionsとapplication functionsの 間 で のコンテンツ関連情報の配信に関する提案があった が、H.770と相違があることが指摘され、重複を 避けるためにも削除された。SG16側の見解を求 める必要が指摘され、リエゾン文書が送付された。
完成度は高。合意予定時期は2012年2月。
補足文書草案Y.iptv-ipmcast(IPマルチキャスト
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◉会合報告
技術の解説書的な文書)は韓国(ETRI)からの寄 書1件が審議された。エディトリアルな修正が中心 であったが、editor’s noteに対する提案はなく、
合意を延期することになった。全体的に記述が充実 した。SG11と合同会合が開催され、関連勧告と の位置づけやスコープなどについて議論された。完 成度は高。完成予定時期は2012年2月。
3. 3. 2 Q.9/13: 多様なアクセス技術からのマルチ コネクションをサポートするモビリティ管 理(Mr. Yachen WANG(China Mobile, 中国))
勧告草Y.MC-ARCH(NGNマルチコネクションアー キテクチャ)は、China Mobileから2件、China Unicomか ら2件、Telecom New Zealandか ら 3件の寄書が提出され審議を行った。NGH(次世 代 ホ ッ ト ス ポ ッ ト ) とWFA/WBA Hotspot2.0 IMSとのマッピングをAppendixとして記載する提 案や、ユーザ情報やロケーション情報のユーザプロ ファイルを管理する機能の提案について議論を実 施。完成度は95%。2012年2月に完成予定。
3. 3. 3 Q.22/13: モビリティ管理と固定-移動融合
(Woo-Jin Choi(KT, 韓国)【林、岡本、松本、
金】
勧告草案Y.2809(NGNサービスストラタムの移 動性管理、旧Y.SMF)は、韓国(慶北大学、ETRI、
KT)からの寄書2件が議論され、Appendixの削除 やeditorialな修正がなされた。プレナリにて合意さ れた。
勧告草案Y.MM-VPN(モバイルVPN移動性管理)
は、寄書がなく進歩なし。完成度は低。2012年 1Q合意予定。
3. 4 WP4:QoSとセキュリティ (議長:Ms. Hui Lan LU(アルカテル・ルーセント、米国)
3. 4. 1 Q.4/13: NGNに適用可能なQoSの要求条 件とフレームワーク(Mr. Taesang CHOI
(ETRI, 韓国)
勧告草案Y.2111 Rev2(RACF; リソース/受付 制御機能)は、エディトリアル修正寄書(3件、い ずれもKDDI寄書)の反映と最終エディティング作 業を経て、、今会合で合意された。
勧 告 草 案Y.2111 Rev1 Amd.1(RACF Rev.1
Annex; ポリシーベース課金制御のための拡張)は、
ETRI寄書に基づきエディトリアル修正が反映され た。本草案はY.2111 Rev2に組み込まれ、今会 合で合意された。
勧告草案Y.2122 Amd.1(FIXF; フロー集約情報 交換の機能要件に関する補足)については、韓国寄 書に基づき審議が行われ、内容の向上が図られた。
今会合で合意された。
3. 4. 2 Q.16/13: セ キ ュ リ テ ィ とID管 理(Mr.
Igor FAYNBERG (アルカテル・ルーセン ト, 米国))
勧 告 草 案Y.ETS-Sec( 国 際 緊 急 通 信 サ ー ビ ス に お け る セ キ ュ リ テ ィ の 最 小 要 求 条 件 ) は、
Telcordia・at&t連名寄書1件による想定される脅 威、objectives、アクセス制御などに関する記述 追加が行われた。完成予定は2012年Q1。完成度 は中。
3. 4. 3 Q.17/13:パケットベースネットワークと NGN環境における複数のサービスに向けた パケット転送とDPI(Mr. Meng JI (Wuhan Fiberhome Networks, 中国))
勧告草案Y.dpireq(DPI要求条件)は、Alcatel-Lucent、MIIT、 韓 国、Telcordiaよ り10件 の 寄 書が審議された。Physical Entity – Functional Entityの関係整理、DPI Engineの定義の見直し、
文書全般に渡るエディトリアル修正などを行い、完 成度の向上が図れた。完成度は中~高。
今回会合での完成(TAP凍結)を目指しライン・
バ イ・ ラ イ ン・ エ デ ィ テ ィ ン グ を 実 施 し た が、
Functional Entityのインタフェースの記述が十分 でないこと/文書のコンシステンシとリーダビリ ティの向上が必要であることなどから、完成時期が 次回2012年2月のNGN-GSI会合に延期された。
3. 5 WP5: 将来網(議長: 森田直孝(NTT、日本)
3. 5. 1 Q.7/13: NGNに与えるIPv6の影響(Mr.
Hyoungjun KIM (ETRI, 韓国))
Y.ipv6splitに つ い て は、3件 の 寄 書(ETRI2件、
NICT1件)をベースに文書の改訂が行われた。勧 告案は全体的に改善がなされ、可読性が向上した。
プレナリで合意された。
Y.ipv6migrationについてはエディトリアルな修