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Mackey 公式

ドキュメント内 Dipper-James 22 7 (ページ 55-62)

第 2 章 Harish-Chandra 系列 41

2.2 Mackey 公式

補題 2.7 µ, ν²n, w∈ Dµν, P1=Pµ, P2=wPνw−1とし,Levi部分を L1=Lµ, L2=wLνw−1,ベキ単根基をU1=Uµ, U2=wUνw−1とおく.

(1) µ0µの細分ならば,Pµ0∩L1L1の標準放物型部分群である.

(2) µ0µの細分ならば,Pµ0(q)∩Lµ(q)はLµ(q)の標準放物型部分群で ある.

(3) L1∩P2L1∩L2をLevi部分にもつL1の標準放物型部分群である.

(4) Lµ(q)∩wPν(q)w−1Lµ(q)∩wLν(q)w−1をLevi部分にもつLµ(q) の標準放物型部分群である.

(5) P1∩P2P1∩U2を正規部分群とするP1∩L2との半直積である.

(6) P1(q)∩P2(q)はP1(q)∩U2(q)を正規部分群とするP1(q)∩L2(q)との 半直積である.

証明 (1) Iµ0 ⊆IµなのでIµ0 の定めるL1の標準放物型部分群は Q:= (Bn∩L1)Sµ0(Bn∩L1)

である.よってQ=Pµ0∩L1を示せばよいが,

Q⊆(BnSµ0Bn)∩Lµ=Pµ0∩Lµ

だから,Q⊇Pµ0∩Lµを示せばよい.LµのBruhat分解より Lµ= (Bn∩Lµ)Sµ(Bn∩Lµ)

だから,Pµ0∩Lµの元をb1, b2∈Bn∩Lµ, u∈Sµを用いてb1ub2と書くと,

b1ub2∈Pµ0 =BnSµ0Bn だからu∈Sµ0 を得る.故に Pµ0∩Lµ (Bn∩Lµ)Sµ0(Bn∩Lµ) =Q.

(2)Pµ0(q)∩Lµ(q)はPµ0 ∩L1のFrobenius固定点だから,(1)より明らか.

(3)Iµ0 =Iµ∩wIνw−1によりµ0 ²nを定めるとµ0µの細分である.

I1={w(1),· · ·, w(ν1)}, I2={w(ν1+ 1),· · ·, w(ν1+ν2)},· · · I(1)={1,· · ·, µ1}, I(2)=1+ 1,· · ·, µ1+µ2},· · ·

とし,Ia(α)=Ia∩I(α)とおく.順列w(1)w(2)· · ·w(n)の中で1,· · · , µ1が この順に左から右に並んでいることに注意すると,

I1(1)={1,· · ·,|I1(1)|}, I2(1)={|I1(1)|+ 1,· · ·,|I1(1)|+|I2(1)|},· · · である.他のI(α)=I1(α)tI2(α)t · · · についても同様のことが成り立つ.

si∈Iµ0 となる必要十分条件は

{i, i+ 1} ⊆G

a,α

Ia(α)

であるから,

µ0= (|I1(1)|,|I2(1)|,· · · ,|I1(2)|,|I2(2)|,· · ·,· · ·) であり,Pµ0, Lµ0, P1, L1, P2, L2は次のように書ける.

Pµ0= (

g= (gij)∈G|

Ãi∈I(α), j∈I(β)(α > β)又は i∈Ia(α), j∈Ib(α)(a > b)

!

ならばgij = 0 )

Lµ0= (

g= (gij)∈G|

Ãi∈I(α), j∈I(β)6=β)又は i∈Ia(α), j∈Ib(α)(a6=b)

!

ならばgij = 0 )

P1=n

g= (gij)∈G|³

i∈I(α), j∈I(β)(α > β)

´

ならばgij = 0o L1=

n

g= (gij)∈G|

³

i∈I(α), j∈I(β)6=β)

´

ならばgij = 0 o

P2= n

g= (gij)∈G|

³

i∈Ia, j∈Ib(a > b)

´

ならばgij = 0 o

L2=n

g= (gij)∈G|³

i∈Ia, j∈Ib(a6=b)

´

ならばgij = 0o よって,Lµ0 =L1∩L2かつL1∩P2=Pµ0∩L1である.

(1)ではPµ0 ∩L1 = (Bn∩L1)Sµ0(Bn∩L1) を示したから,L1∩P2Lµ0(=L1∩L2)をLevi部分に持つL1の標準放物型部分群である.

ちなみに

1 //Uµ0∩Lµ //Pµ0∩Lµ //Lµ0 //1 L1∩P2 L1∩L2

よりL1∩P2のベキ単根基はUµ0∩Lµ=L1∩U2である.

(4) Frobenius固定点をとれば(3)より明らか.

(5) U1∩P2P1∩P2の正規部分群であり,またL1∩U1= 1であるから,

P1∩P2= (L1∩P2)(U1∩P2)

を示せばよい.p∈P1p=lu(l∈L1, u∈U1)と書くとlpのブロック 対角成分に等しいことに注意すれば,p∈P1∩P2ならばl∈L1∩P2であり,

このことからu∈U1∩P2もしたがう.

(6) Frobenius固定点をとれば(5)より明らか. ˜

補題2.7(4)により RLLµ

µ∩wLνw−1⊆Lµ∩wPνw−1:F(Lµ(q)∩wLν(q)w−1)- modFLµ(q)- mod が定義される.

またw−1∈ Dνµに注意すれば,w−1Pµ(q)w∩Lν(q)はw−1Lµ(q)w∩Lν(q) をLevi部分に持つLν(q)の標準放物型部分群であるから

RLwLνw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1 :F(wLν(q)w−1)- modF(Lµ(q)∩wLν(q)w−1)- mod が定義される.

定義 2.7 µ, ν ²nとする.FLν(q)-加群M に対して,g wLν(q)w−1 の作用をg·m:= (w−1gw)mにより定めFwLν(q)w−1-加群とみなしたもの をwM またはw⊗M と書く.

Gを有限群とし,H, KGの部分群とするとき,関手 ResGKIndGH : FH- modFK- mod

を関手IndKL ResHL (L⊆K∩H)を用いて書き換える式をMackey公式と呼 んだ.次の定理はHarish-Chandra誘導のMackey公式と呼ばれる.

定理 2.1 µ, ν²n,G=L(n)とする.



RLLµ

µ∩wLνw−1 :=RLLµ

µ∩wLνw−1⊆Lµ∩wPνw−1

RwLL νw−1

µ∩wLνw−1 :=RwLL νw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1

とすると,FLν(q)-加群M に対し次の同型が存在する.

RLGµ◦RGLν(M)' M

w∈Dµν

RLLµ

µ∩wLνw−1RwLL νw−1

µ∩wLνw−1(wM)

またこの同型は変数M に関して自然である.

証明 まずResGLP n(q)

µ(q) IndGLP n(q)

ν(q) (InflPLνν(M))を考える.命題1.7より GLn(q) = `

w∈Dµν

Pµ(q)wPν(q) であるから,M(w) =FPµ(q)wPν(q)

FPν(q)InflPLνν(M)とおくと ResGLP n(q)

µ(q) IndGLP n(q)

ν(q) (InflPLνν(M))' M

w∈Dµν

M(w)

となり,示すべきは自然なFLµ(q)-加群同型 eµM(w)'RLLµ

µ∩wLνw−1⊆Lµ∩wPνw−1RwLL νw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1(wM) の存在である.ただし,

eµ= 1

|Uµ(q)|

P

u∈Uµ(q)

u

であった.まずw⊗m7→w⊗m(m∈M)により ReswPP ν(q)w−1

µ(q)∩wPν(q)w−1(wInflPLνν(M))→wPν(q)

FPν(q)InflPLνν(M)⊆M(w) を定義すると簡単な計算でFPµ(q)∩wPν(q)w−1-加群準同型とわかるから FPµ(q)-加群準同型

IndPPµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1ReswPP ν(q)w−1

µ(q)∩wPν(q)w−1(wInflPLνν(M))→M(w) を誘導する.Pµ(q)wPν(q)/Pν(q)にはPµ(q)が推移的に作用するのでこの準 同型は全射であり,wPν(q)/Pν(q)の固定化群がPµ(q)∩wPν(q)w−1 である ことからM(w)の次元は

|Pµ(q)|

|Pµ(q)∩wPν(q)w−1|dimM に等しい.故にこの準同型は同型であり

eµM(w)'eµIndPPµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1ReswPP ν(q)w−1

µ(q)∩wPν(q)w−1(wInflPLνν(M)) を得る.ここでwInflPLνν(M)にはwUν(q)w−1が単位表現で作用するから,

ReswPP ν(q)w−1

µ(q)∩wPν(q)w−1(wInflPLνν(M)) 'InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1ReswPP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wInflPLνν(M)) 'InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1ReswLP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wM) であり,N = InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1ReswLP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wM)とおくと eµM(w)'eµIndPPµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1(N)

である.Pµ(q)∩wPν(q)w−1Uµ(q)∩wPν(q)w−1 を正規部分群にもつ Lµ(q)∩wPν(q)w−1との半直積であることに注意して

e0= 1

|Uµ(q)∩wPν(q)w−1|

P

u∈Uµ(q)∩wPν(q)w−1

u とおくと,(FLµ(q),F(Pµ(q)∩wPν(q)w−1))-加群同型

eµFPµ(q)'FLµ(q)

FLµ(q)∩wPν(q)w−1e0FPµ(q)∩wPν(q)w−1 を得る.実際,右辺の元l⊗e0p(l∈Lµ(q), p∈Pµ(q)∩wPν(q)w−1)に対し 左辺の元eµle0p=eµlpを対応させる写像は全射故,両辺の次元が等しいこと に注意して同型を得る.この同型から

eµM(w)'eµIndPPµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1(N)'IndLLµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1(e0N) となることがわかる.そこで以下Lµ(q)∩wPν(q)w−1-加群e0N を考える.

X を 任 意 のFPµ(q)∩wLν(q)w−1-加 群 と す る .Pµ(q)∩wLν(q)w−1Uµ(q)∩wLν(q)w−1を正規部分群にもつLµ(q)∩wLν(q)w−1との半直積で あることに注意して

e00= 1

|Uµ(q)∩wLν(q)w−1|

P

u∈Uµ(q)∩wLν(q)w−1

u

とおくと,e00X はFLµ(q)∩wLν(q)w−1-加群で e0InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(X)'InflLLµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(e00X) である.実際,補題2.7(6)と同様に考えれば

Uµ(q)∩wPν(q)w−1= (Uµ(q)∩wLν(q)w−1)(Uµ(q)∩wUν(q)w−1) であり,InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(X)にはUµ(q)∩wUν(q)w−1が単位表現で作用して いることよりe0InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(X)はベクトル空間としてはe00X に等しく,

Lµ(q)∩wPν(q)w−1の作用を見ると,Lµ(q)∩wUν(q)w−1が単位表現で作用 しているのでInflLLµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(e00X)になる.

とくに,X = ReswLP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wM)とおけばN = InflPPµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(X) であるから,

e0N 'InflLLµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(e00ReswLP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wM)) を得る.ここで

e00ReswLP ν(q)w−1

µ(q)∩wLν(q)w−1(wM) =RwLL νw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1(wM) であるから

e0N 'InflLLµ∩wPνw−1

µ∩wLνw−1(RwLL νw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1(wM)) となり,eµM(w)'IndLLµ(q)

µ(q)∩wPν(q)w−1(e0N)に代入して eµM(w)'RLLµ

µ∩wLνw−1⊆Lµ∩wPνw−1RwLL νw−1

µ∩wLνw−1⊆Pµ∩wLνw−1(wM) を得る.また以上の議論に現れる同型はすべてM に関して自然である. ˜

ドキュメント内 Dipper-James 22 7 (ページ 55-62)