本章では、バックアップ プロキシとESX/ESXi/vCenterの間で、HTTP接続を使用する場合の設 定方法について説明します。
HTTPS接続を使用する場合には、設定は不要です。
サポートする通信プロトコルと設定作業の必要性
ESX/ESXi/vCenter 通信プロトコル 設定作業の必要性
ESXi 5.5
vCenter 5.5 HTTPS ―
ESX 4.1
ESXi 4.1/5.0/5.1
HTTP あり
HTTPS ―
vCenter 5.0/5.1 HTTP あり
HTTPS ―
通信プロトコル設定は、バックアップ対象VMノードの登録操作時(⇒「5‐1.VMの検出と登 録」)に指定するESX/ESXi/vCenterに対して行います。
(vCenterからVMノードを登録する場合、vCenterに対して通信プロトコル設定を行います。
vCenter管理下のESX/ESXiに対する設定作業は不要です)
vCenter及びESXiの下記バージョン、アップデートは、VMware製品の仕様としてHTTP接
続がサポートされません。HTTPS接続を使用する必要があります。
vCenter/ESXi 5.5初版以降 vCenter/ESXi 5.1 Update 2以降 vCenter/ESXi 5.0 Update 3以降 ESX/ESXi4.1 Build:1363503以降の環境
<VMware社技術情報>
Connecting to vCenter Server/ESXi 5.0 Update 3, 5.1 Update 2, and 5.5 from any source using HTTP is no longer supported (2069149)
http://kb.vmware.com/selfservice/microsites/search.do?language=en_US&cmd=displayKC&externalId=2069149
35 4‐1. HTTP通信プロトコル設定(ESX 4.1)
≪ESX4.1 httpプロトコル設定手順≫ 作業対象:ESX
1 rootアカウントでESXのサービスコンソールにログオンします。
2 コンソール上から、以下ファイルをテキストエディタで開きます。
/etc/vmware/hostd/proxy.xml 3 <EndpointList>タグに移動します。
4 「<serverNamespace>が「/sdk」と記述されている<e>タグ配下」(※)で、<accessMode>
の内容を「httpAndHttps」に変更します。(<e>タグのidは、環境によって異なります)
・・・・・
<e id="○">
<_type>vim.ProxyService.NamedPipeServiceSpec</_type>
<accessMode> httpAndHttps </accessMode>
<pipeName>/var/run/vmware/proxy-sdk</pipeName>
<serverNamespace>/sdk</serverNamespace>
</e>
・・・・・
5 編集したproxy.xmlファイルを上書き保存します。
編集内容に間違いのないことを確認してから保存してください。
6 以下のコマンドを実行してVMware-hostdを再起動します。
# service mgmt-vmware restart
(※)
36 4‐2. HTTP通信プロトコル設定(ESXi 4.1)
ESXi 4.1にはサービスコンソールがないため、VMware社提供の[VMware vSphere CLI]を使
用して、Windowsサーバ上にエクスポートしたproxy.xmlを編集します。
≪ESXi 4.1 HTTPプロトコル設定手順≫ 作業対象:ESXi 1 VMware 社 の Web サ イ ト か ら 、「VMware vSphere CLI」 を ダ ウ ン ロ ー ド し ま す 。
http://downloads.vmware.com/jp/d/details/vcli41/ZHcqYmRoaCpiZHd0aA==
2 ダウンロードした「VMware vSphere CLI」をバックアップ プロキシにインストールします。
3 コマンドプロンプトを起動し、「vifs.pl」が格納されたパスへ移動します。
デフォルトパスは以下となります。
32bit環境:C:¥Program Files¥VMware¥VMware vSphere CLI¥bin 64bit環境:C:¥Program Files¥VMware (x86)¥VMware vSphere CLI¥bin 4 以下コマンドを実行し、ESXiのproxy.xmlをバックアップ プロキシへコピーします。
(コマンド実行パスに「proxy.xml」がコピーされます)
vifs.pl --server <HOSTNAME> --username <USERNAME> --password <PASS-WORD> --get /host/proxy.xml proxy.xml
<HOSTNAME>: ESXiのマシン名またはIPアドレス
<USERNAME>: ESXiの管理者権限を持つユーザ名
<PASSWORD>: ESXiの管理者権限を持つユーザ名のパスワード
5 コピーした「proxy.xml」をテキストエディタで開きます。
6 <EndpointList>タグに移動します。
7 「<serverNamespace>が「/sdk」と記述されている<e>タグ配下」で、<accessMode>を
「httpAndHttps」に変更します。
編集例は「4‐1.HTTP通信プロトコル設定(ESX 4.1)」の4項をご参照ください
8 編集したproxy.xmlファイルを上書き保存します。
編集内容に間違いのないことを確認してから保存してください。
9 以下コマンドを実行し、編集した「proxy.xml」をESXiへコピーします。
vifs.pl --server <HOSTNAME> --username <USERNAME> --password <PASS-WORD> --put proxy.xml /host/proxy.xml
10 ESXi Serverのローカルコンソールから管理エージェントの再起動を実行します。
37 4‐3. HTTP通信プロトコル設定(ESXi 5.0)
ESXi 5.0で通信プロトコルを設定する方法は、ESXi 4.1と同じ手順となります。シェル機能の使
用可否に応じて、以下いずれかの方法で設定してください。
●シェルが使用可能な場合:
⇒「4‐1.HTTP通信プロトコル設定(ESX 4.1)」と同様の手順を実施してください。
●シェルが使用できない場合:
⇒「4‐2.HTTP通信プロトコル設定(ESXi 4.1)」と同様の手順を実施してください。
ESXi 5.0では「service mgmt-vmware restart」コマンドが実装されていません。「proxy.xml」
編集後、ESXiのローカルコンソールから管理エージェントの再起動を実行してください。
38 4‐4. HTTP通信プロトコル設定(ESXi 5.1)
≪ESXi 5.1 HTTPプロトコル設定手順≫ 作業対象:ESXi 1 シェルからログインします。
2 「endpoints.conf」をテキストエディタで開きます。
「endpoints.conf」はESXi Serverの以下の場所に存在します。
/etc/vmware/rhttpproxy
3 「/sdk」部の「redirect」を「allow」へ変更し、ファイルを上書き保存します。
(編集前)
--- / local 8309 redirect allow /sdk local 8307 redirect allow ---
(編集後)
--- / local 8309 redirect allow /sdk local 8307 allow allow ---
編集内容に間違いのないことを確認してから保存してください。
4 ESXi のローカルコンソールから、管理エージェントの再起動を実行してください
39 4‐5. HTTP通信プロトコル設定(vCenter 5.0/5.1)
≪vCenter 5.0/5.1 HTTPプロトコル設定手順≫ 作業対象:vCenter 1 Virtual Center Serverの「proxy.xml」を開きます。
デフォルトパスは、以下となります。
◆Windows Server 2008/2008R2/2012環境
C:¥ProgramData¥VMware¥Vmware VirtualCenter 2 <EndpointList>タグに移動します。
3 「<serverNamespace>が「/sdk」と記述されている<e>タグ配下」(※)で、<accessMode>
の内容を「httpAndHttps」に変更します。 (<e>タグのidは、環境によって異なります)
・・・・・
<e id="○">
<_type>vim.ProxyService.NamedPipeServiceSpec</_type>
<accessMode> httpAndHttps </accessMode>
<pipeName>/var/run/vmware/proxy-sdk</pipeName>
<serverNamespace>/sdk</serverNamespace>
</e>
・・・・・
4 編集したproxy.xml を上書き保存します。
編集内容に間違いのないことを確認してから保存してください。
5 vCenter Serverのサービスを再起動します。
(※)
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