• 検索結果がありません。

EGS5 用パラメータ

ドキュメント内 ii PHITS (ページ 57-60)

3.6 粒子の表式

4.2.20 EGS5 用パラメータ

表26:パラメータ22 パラメータ 値 説明

negs (D=0) 光子・電子・陽電子の輸送に関するオプション

= 0 オリジナルモデルを使う(EGS5を使用しない)。この場合、表25の パラメータが有効になります。

= 1 EGS5を使う。この場合、file(20)の指定が必要となります。

ipegs (D=0) PEGS5(EGS5用断面積生成プログラム)コントロールオプション。

pegs5.inpをユーザー自身で変更したいときに使用します。なお,ipegsが

1以上の場合,iegsoutは自動的に1となりPEGS5関連ファイルを残す ようにします。(ただし,iegsout = 2としている場合は変更しません。)

また,negs = 0のときは無効となります。

= -1 PEGS5.inpの作成○,PEGS5の実行○,PHITSの実行×

= 0 PEGS5.inpの作成○,PEGS5の実行○,PHITSの実行○

= 1 PEGS5.inpの作成×,PEGS5の実行○,PHITSの実行○

= 2 PEGS5.inpの作成×,PEGS5の実行×,PHITSの実行○

imsegs (D=1) 多重散乱(Multiple Scattering)の扱いに関するオプション。

= 0 EGS5オリジナル手法。ソース発生直後のみstarting scattering strengthを 使って多重散乱を詳細に模擬し,その後は,maximum scattering strengthを 使用する。

= 1 PHITS-EGS5独自の手法。物質が変わるたびにstarting scattering strengthを 使用して多重散乱を詳細に模擬する。これにより,多少計算時間が長くなる が,chardパラメータを変更することなく薄膜による散乱をある程度正確に 模擬できるようになる。

iegsout (D=0) EGS5用出力ファイルオプション

= 0 EGS5用の出力ファイルを残さない。ただし、計算を途中で打ち切った 場合は、ファイルが残る場合があります。

= 1 再読込するファイル(pegs5.inp, pegs5.dat, pegs5.msfit)のみ残す

= 2 全て残す。各ファイルに出力される情報の詳細は、EGS5のマニュアル22を ご参照ください。

negs=1の場合、電子・陽電子・光子の輸送エネルギー下限・上限に対するデフォルト値がemin(12,13)=0.1, emin(14)=0.001, dmax(12-14)=1000.0となります。ただし、これらの値を[parameters]セクションで 直接指定した場合は、指定した値が優先されます。また、多くのEGS5用パラメータのデフォルト値がオリ ジナルEGS5の値と異なっていることにご注意ください。

バージョン2.76よりEGS5を使用している場合でも光核反応を考慮することができるようになりました。

ipnint=1とした場合は、以前のバージョンと結果が変わりますのでご注意ください。

22H. Hirayama et al., SLAC-R-730 (2005) and KEK Report 2005-8 (2005).

表27:パラメータ23 パラメータ 値 説明

iegsrand (D=-1) EGS5で使う乱数初期値。0以上を指定した場合、EGS5用の乱数を使う ため、MPI並列計算や再開始計算ができなくなることにご注意ください。

< 0 EGS5用の乱数は使わない(PHITSで使う乱数をそのまま利用する)

= 0 EGS5のデフォルト乱数初期値(314159265)を使う

> 0 指定した値をEGS5乱数初期値として使う

iedgfl (D=1) K及びL殻特性X線に関するオプション

= 0 K及びL殻特性X線を扱わない

= 1 K及びL殻特性X線を扱う

iauger (D=1) K及びL殻オージェ電子に関するオプション

= 0 K及びL殻オージェ電子を扱わない

= 1 K及びL殻オージェ電子を扱う

iraylr (D=1) レイリー散乱(Rayleigh scattering)に関するオプション

= 0 レイリー散乱を扱わない

= 1 レイリー散乱を扱う

lpolar (D=0) 光子散乱での直線偏光(linearly polarized photon scattering)に関する オプション(未対応)

= 0 直線偏光を扱わない

= 1 直線偏光を扱う

iunrst (D=0) PEGS5による阻止能出力オプション。ただし,計算結果が変わってしまう

ので,0以外の値を指定する場合はipegs=-1としてPEGS5のみ実行する こと。

= 1 unrestricted collision only

= 2 unrestricted collision and radiative

= 3 unrestricted collision, restricted radiative

= 4 restricted collision, unrestricted radiative

= 5 unrestricted radiative only

= 6 restricted radiative only

= 7 restricted collision only

chard (D=0.1) EGS5のステップサイズをコントロールするパラメータ。imsegs=0として 薄膜のある体系を計算する場合,その薄膜の厚さ程度に設定する必要が あります。オリジナルのEGS5では物質毎に設定できますが,PHITSでは 全ての物質に対して同じ値を設定します。物質毎に調整したい場合は,

ipegsパラメータを使って手動でpegs5.inpを変更してください。

また,負値を入力した場合は,その絶対値を各物質の密度(g/cm3)で割った 値をEGS5で使用するchardパラメータに設定します。密度が薄く巨大な 体系(kmオーダー)では,負値を設定することにより,計算時間を大幅に 短縮できます。

epstfl (D=0) EPSTAR(ICRU37を作成する際に使用したデータベース)に格納された

衝突断面積に関する密度補正係数を利用するオプション。

= 0 EPSTARを使わない

= 1 EPSTARを使用する。この場合,PHITS入力ファイルと同じフォルダに

epstar.datと名付けたファイルを作成し,[material]セクションで指定した

物質の順番にEPSTARのデータ(XS\density correctionsに格納)を コピー&ペーストしておく必要があります。

表28:パラメータ24 パラメータ 値 説明

incohr (D=1) コンプトン散乱角の非干渉散乱関数(incoherent scattering function、 S/Z rejection)に関するオプション

= 0 非干渉散乱関数を使わない(自由電子との散乱)

= 1 非干渉散乱関数を使う(束縛電子との散乱)(iboundが自動的に1に 固定されます)

iprofr (D=1) コンプトン散乱におけるドップラー効果に関するオプション

= 0 ドップラー効果を考慮しない

= 1 ドップラー効果を考慮する(incohrとiboundが自動的に1に固定 されます)

impacr (D=1) EII(Electron impact ionization)に関するオプション

= 0 EIIを考慮しない

= 1 EIIを考慮する

ieispl (D=0) EIIにより発生する光子の扱いに関するオプション

= 0 分割しない(no splitting)

= 1 分割する(splitting)

neispl (D=0) ieispl=1のときに分割する光子の数

ibrdst (D=1) 制動放射の発生角度に関するオプション

= 0 デフォルト値

= 1 サンプリング

iprdst (D=1) 電子対生成の発生角度に関するオプション

= 0 デフォルト値

= 1 サンプリング

iphter (D=1) 光電子の角度分布に関するオプション

= 0 デフォルト値(入射光子の方向)

= 1 サンプリング

ibound (D=1) コンプトン断面積に関するオプション

= 0 自由コンプトン断面積(free Compton cross section)

= 1 束縛全コンプトン断面積(bound total Compton cross section)

iaprim (D=1) 制動放射断面積に関するオプション

= 0 Motz et al.の経験式を使う

= 1 ICRU-37で与えられた放射阻止能(radiative stopping power)に規格化する

= 2 規格化しない

ドキュメント内 ii PHITS (ページ 57-60)