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ドキュメント内 抗菌薬と細菌について。 (ページ 46-57)

抗緑膿菌薬の誤解

日本の投与量では無効な薬剤がある  耐性獲得の危険性

SBT/CPZ 

SCE と PA の違い?

「細菌検査で、たまに『GNR:非発酵菌』って 

 見かけませんか?」

「そうね。GNRは中間報告では   『腸内細菌』か『非発酵菌』ね」

「PA は非発酵菌=ブドウ糖非発酵菌で、 

 大抵は定着ですが、感染したときは要注意です」

*偏性好気性菌で少ない栄養(アミノ酸)でも増殖可能な細菌

セラチア、シトロバクター、エンテロバクター

緑膿菌、アシネトバクター

『非発酵菌』!

非発酵菌となったら『ドキッ』とする → 使える抗菌薬が限られる!

「STの注射剤、感受性によってはキノロン系 


もしくはキノロン+CAZ+GM等の併用で治療します」

P(緑膿菌)、A(アシネトバクター)以外にも注意すべき非発酵菌がいます Stenotrophomonas maltophilia 

ステノトロフォモナス マルトフィリア 

Burkholderia cepacia  バークホルデリア セパシア 

共に弱毒菌なのですが、感染したら注意です! 

!カルバペネム系に自然耐性!

バクトラミン

ブドウ糖非発酵菌の見分け方

「細菌検査で『非発酵菌』と中間報告され、抗菌薬の選択や   治療を急ぐ場合には細菌検査室に確認しましょう」

ブドウ糖

非発酵 発酵

オキシダーゼ

陽性 P.aeruginosa  Burkholderia spp

Aeromonas spp  Vibrio spp

陰性 Acinetobacter spp  S.maltophilia

腸内細菌属  PEK, SCE

「オキシダーゼテストを確認すれば緑膿菌かそれ以外を区別できます」

グラム陰性桿菌の分類

Pseudomonas aeruginosa

「緑膿菌はどうして耐性を獲得しやすいの?」

緑膿菌はもともと薬剤耐性の菌で、抗菌薬を使用することで  さらに耐性遺伝子が発現する

「緑膿菌には以下の耐性が元来備わっています。 

 ①外膜の透過性の低下、②排出ポンプの発現、 

 ③分解酵素の発現、④薬剤作用点の変化」

緑膿菌の耐性機構

ポーリン孔の減少 βラクタマーゼの産生

PBP、標的酵素の変異

抗菌薬の透過性減少

排出ポンプの増加

βラクタム系抗菌薬の分解

抗菌薬作用の減弱 

菌体内抗菌薬のくみ出し

「他のグラム陰性桿菌も同様な機構を持っていますが、 


特に緑膿菌は耐性が顕著に発現します」

MDRP:多剤耐性緑膿菌

「2種類います。MBLを持つタイプと持たないタイプ 

 他の緑膿菌にも耐性が伝播するMBLを持ったMDRPが最も危険!」

MBL AMK不活化 ポーリン変異

キノロン耐性

プラスミド 染色体 プラスミド 染色体

「MBL、AMK不活化遺伝子はプラスミドで 
 獲得しなければ緑膿菌でも発現しない。」

カルバペネム系耐性

LVFX MIC 4 or CPFX MIC 4 且つ IPM or MEPM MIC 16 且つ AMK MIC 32

カルバペネム系耐性

MBL:メタロβラクタマーゼ➾カルバペネム系も分解する酵素

MDRP確定にAMK耐性?

「カルバペネムとキノロンが耐性だったら十分だと思うし 

 AGsならGMやTOBでもいいのでは?」

AMKの抗緑膿菌作用はGMやTOBよりも弱いが  AGs不活化酵素にはもっとも安定

「AMKはGM耐性緑膿菌用として開発されました。 

 AMK耐性はプラスミド、GMとTOB耐性は染色体性と言われてます」

2つのβラクタマーゼ

グラム陰性桿菌での主なβラクタマーゼとは

ESBLs:基質拡張型βラクタマーゼ 

ペニシリナーゼが変化してセファロスポリナーゼに! 

E.coli や Klebsiella属 に多い 

ペニシリン・セフェム系が無効→カルバペネム系で治療

MBL:メタロ-βラクタマーゼ 

カルバペネム系も分解する最強のβラクタマーゼ! 

すべてのβラクタム系抗菌薬が無効 

→キノロン系、STで治療

一番の問題は、ほかのGNRに伝播すること! 

スタンダードプリコーション、一行為一手洗い、が重要!

S.maltophilia, B.cepaciaのMBLは染色体性のため伝播しない

βラクタマーゼ?

「ESBLs も MBL も βラクタマーゼ?」

「細かく分類するとキリがないのですが、大まかに4つに分類されています」

βラクタマーゼと一口に言っても、色々種類がある

Amblerの分類

Class 名前 所在 産生菌 活性中心

A ペニシリナーゼ プラスミド P EK セリン

B カルバペネマーゼ 


(メタロβラクタマーゼ)

染色体 
 プラスミド

S.マルトフィリア 

緑膿菌 亜鉛 C セファロスポリナーゼ 

(AmpC) 染色体 S P AC E セリン

D オキサシリナーゼ プラスミド SPACE セリン

ESBLs:Extended-Spectrum β Lactamases:基質拡張型βラクタマーゼ    Class A が突然変異してセファロスポリナーゼに変化したもの 

AmpC型βラクタマーゼ 

  Class C のこと。特にE.cloacae, P.aeruginosaがセフェム系に暴露され続けると発現

問題となっている耐性菌

ドキュメント内 抗菌薬と細菌について。 (ページ 46-57)

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