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Adachi Hidemitsu

ドキュメント内 一般口演 (ページ 55-59)

坂井信幸1) 坂井千秋2) 谷 正一1) 今村博敏1) 有村公一1) 船津尭之1) 別府幹也1) 武部軌良2) 鈴木啓太1) 河野智之1) 藤堂謙一1)

【目的】脳血管内治療は,治療手技や器材の進歩が早く,ライブデモ ンストレーション(ライブ)による教育効果が大きいと考えられる.

外科系学会でのライブ手術ガイドラインでは,結果の評価も求めら れているため,我々の施設で行ったライブ手術の治療成績について 報告する.【対象】2002 年-2015 年まで当院で,ライブにより治療を 行った 121 症例(国内ライブ 109 例,国際ライブ 12 例)を対象とし た.治療内容は脳動脈瘤コイル塞栓術 63 例,血行再建術 55 例,

AVM/dAVF 塞栓術 3 例であった.これらの症例の初期成績:周術 期イベント,退院時症候性合併症,遠隔期(治療 6ヶ月後)後遺症(入 院時 mRS より悪化)を後方視的に検討した.【結果】全例で手技は 成功した.周術期イベントは未破裂脳動脈瘤で,破裂 1,脳梗塞 6,

網膜動脈分枝閉塞 2,造影剤副作用 1,TIA 3,CAS で脳梗塞 2,治 療 4 日後の再治療 1 の計 16 例であった.退院時症候性合併症は,

脳動脈瘤(major stroke 1,minor stroke 3,網膜動脈分枝閉塞 2),

CAS(minor stroke 1)の合計 7 例(5.8 %),遠隔期後遺症は脳動脈 瘤 3,CAS 1 の計 4 例(3.3%)で,いずれも mRS 1 であった.【考察】

脳血管内治療に関する登録研究(JR-NET)では,未破裂脳動脈瘤の 周 術 期 イ ベ ン ト 9.1%,術 後 30 日 で の 有 害 事 象 2.12%,死 亡 0.31%,CAS の周術期イベント 9.8%,症候性後遺症 3.2%と報告 されている.本研究では,周術期イベントは多かったが,症候性合 併症に有意な差はなくすべて非重篤であった.【結語】ライブデモ ンストレーションは,患者の不利益にならないように安全に施行す ることが大前提であり,実施施設は常に治療の評価検討を行ってい く義務がある.

2-O18-3

DPC データを用いた登録研究(J-ASPECT study)と JR-NET の Validation study

九州大学 大学院医学研究院 脳神経外科1)

国立循環器病研究センター予防医学・疫学情報部 EBM・リスク解 析室2)

名古屋医療センター臨床研究センター臨床研究企画部生物統計研究 室3)

国立循環器病研究センター脳神経外科4)

神戸市立医療センター中央市民病院 脳神経外科 総合脳卒中セン ター5)

獨協医科大学越谷病院脳神経外科6) 三木健嗣1)

Miki Kenji

西村邦宏2) 嘉田晃子3) 西村 中1) 黒木亮太1) 佐山徹郎1) 佐藤 徹4) 坂井信幸5) 兵頭明夫6) 飯原弘二1)

【目的】脳血管内治療の急速な進歩に伴い,本邦における治療の現状 を把握することは,今後の脳血管内治療のさらなる発展に重要であ る.本邦の脳血管内治療に関する全国規模の従来型登録研究である JR-NET2 Study と DPC データを活用した登録研究(J-ASPECT Study)のデータを統合することにより,従来型と DPC 情報を活用 したデータベース作成の妥当性を評価した.【方法】JR-NET2 最終 年(2009 年 7 月-12 月)の協力施設(150 施設)を対象に本研究への参 加を要請し,承諾した 33 施設を対象とした.同期間の DPC 情報を 収集し,脳血管内治療関連の K コードおよび ICD10 コードに基づ いて対象症例を絞り込んだデータベースとの比較検討を行った.本 研究に参加した JR-NET2 における血管内治療症例 943 症例,およ び当該施設における全退院 DPC データ登録症例 173,217 症例を対 象とし,動脈瘤治療,頸動脈ステント留置術(CAS),脳動静脈奇形 (AVM)塞栓術,硬膜動静脈瘻(DAVF)塞栓術の主病名の一致率を 検討した.【結果】主病名の一致率は,動脈瘤治療 291 例中,280 例 (96.2%),CAS143 例中,135 例(94.4%),AVM 塞栓術 9 例中,9 例(100%),DAVF 塞栓術 43 例中,30 例(69.8%)であった.【考察】

今回施行した validation study で,様々な脳血管内治療について従 来型と DPC 活用型のデータの整合性の評価が可能であった.今回 は主病名のみ解析したが,今後はさらにアウトカムや合併症に関し ても検討を行い,それぞれの研究の妥当性を評価する必要がある.

一 般 口 演

2-O18-4

血管内治療シミュレーターを用いたシミュレーション教育 岡山大学大学院 脳神経外科1)

岡山大学医療教育統合開発センター2) 新治有径1)

Shinji Yukei

杉生憲志1) 菱川朋人1) 平松匡文1) 春間 純1) 西廣真吾1) 伊野英男2) 伊達 勲1)

【目 的】当 科 で は,血 管 内 治 療 シ ミ ュ レ ー タ ー Mentice 社 製 Vascular intervention simulator trainer(VIST)を用いて,医学生に 脳動脈コイル塞栓術のシミュレーション教育を行っており,血管内 治療に関わるコメディカルスタッフ(看護師,放射線技師)にもシ ミュレーターを体験させている.その有用性を検討した.【方法】

対象は医学科 6 回生 16 名,看護師 9 名,放射線技 3 名.それぞれ 3 人 1 組で実習を行った.各人最低 1 症例は術者としてコイル塞栓術 のシミュレーションを行い,手技中にアクセスルートやカテーテル 操作,コイル選択について指導した.医学生には実習前後に血管解 剖や,カテーテル手技に関する同一の筆記試験を行い,正答率を比 較した.実習後,医学生には実習の満足度,実習前後での脳神経外 科,脳血管内治療への関心の変化についてアンケートを実施し,コ メディカルスタッフには,実習の感想を自由記載型式で回答させた.

【結果】筆記試験は実習後に正答率が上昇し,血管解剖,脳血管内治 療への理解が進んだと評価できた.医学生の内 15 人(93.8%)が実 習内容に満足し,7 人(43.8%)が脳神経外科への,11 人(68.8%)が 脳血管内治療への関心が高まったと回答した.コメディカルスタッ フへのアンケートでは,「模擬体験により治療への理解が深まった.

実際の治療でも先を読んで対応できるようになると思う.」等の回 答が得られた.【結論】VIST を用いた血管内治療シミュレーション 教育により,血管内治療への理解度が深まった.医学生に対する脳 神経外科,脳血管内治療に対する興味喚起にも有用であった.コメ ディカルスタッフに体験してもらう事はより良いチーム形成に役立 つと考えられた.

2-O18-5

定量的血管内治療シミュレータの開発 三重大学 大学院医学系研究科 脳神経外科1)

九州工業大学 大学院生命体工学研究科 生体機能応用工学専攻2) 山口大学 大学院医学系研究科 応用医工学専攻3)

伊勢赤十字病院 脳神経外科4) 当麻直樹1)

Toma Naoki

高嶋一登2) 森 浩二3) 梅田靖之1) 佐野貴則4) 鈴木秀謙1)

【目的】マイクロガイドワイヤ(MGW),マイクロカテーテル(MC),

コイルを進める操作において,これらのデバイスの挙動や血管壁に かかる力を解明することは,血管内治療を安全に行うために有用で ある.今回,脳動脈瘤塞栓術における MGW,MC,コイルの挙動を PC 上でシミュレーションすることを目的として定量的血管内治療 シミュレータの開発を行ったので報告する.【方法】MGW,MC,

コイルは,円筒形の剛体セグメントが仮想弾性ばねと粘性ダッシュ ポットで直列結合した多関節リンクと仮定した.曲げ・ねじり変形 は,関節の弾性・減衰にて記述した.個々のセグメントの運動は並 進と回転を考え,MGW,MC,コイルの各セグメントおよび血管の 間の接触力を求め,Newton-Euler 運動方程式を用いて定式化した.

ただし,血管,動脈瘤はそれぞれ弾性円筒,弾性球と仮定した.本 研究では脳動脈瘤塞栓術中の MGW 誘導,MC 誘導,MGW 引き抜 き,瘤内へのコイル留置という一連の過程における MGW,MC,コ イルの変形挙動,挿入力等を評価した.【結果】MC 先端の屈曲の有 無や動脈瘤への挿入量・位置,挿入のタイミングを変化させること によって,動脈瘤へのコイルの挿入しやすさや瘤からの逸脱の有無 が変化した.また,各デバイスの変形を考慮することで,挿入過程 における各デバイスの挙動が臨床での様子に近くなることが確認で きた.【考察】定量的血管内治療シミュレータは,脳動脈瘤塞栓術に おける MGW,MC,コイルの挙動を解明するのに有用であると考 えられた.今後,実体血管モデルを用いた実験と組み合わせ,シミュ レーションの精度の向上を目指していきたい.

2-O18-6

より良い造影性と侵襲性軽減を目指した新しい診断用カテーテ ル作成の試み

千葉県救急医療センター 脳神経外科1) 千葉県救急医療センター 神経内科2) 松浦威一郎1)

Matsuura Iichiro

小林繁樹1) 古口徳雄2) 山内利宏1) 鈴木浩二2) 相川光広2) 木島裕介1) 高 躍1) 宮田昭宏1)

【緒言】近年,カテーテルのロープロファイル化が進み,3Fr.の診断 カテーテルも常用されている.通常用いられているエンドホール型 (従来型)カテーテルでの,先端からのジェット流や層流による造影 ムラの問題がより顕在化してきているとも言え,血管壁に対する圧 損傷の可能性を指摘する報告も見られる.また,脳虚血急性期の血 栓回収療法等に際し血管撮影装置を用いた簡易的脳血流評価が可能 となったが,pigtail 型カテーテルへの交換が必要で時間の浪費に繋 がる.そういった背景を踏まえ,より良い造影性,注入圧や使用造 影剤量の軽減等を意図した診断カテーテルを試作し検証を行った.

【方法】カテーテル先端より約 33mm の範囲に 0.3 × 0.6mm の楕 円型側孔 52 個を有する 4Fr./内腔 0.038inch の側孔付カテーテル を試作し,静水中および血管モデル(EVE:FAIN-Biomedical,Inc.) を用いた流体中で造影性や注入圧につき実験を行った.【結果】37℃

の静水中での実験では,側孔付で従来型カテーテルと比べより均一 な造影性がみられた.血管モデルを用いた実験では,総頚動脈撮影 で,側孔付カテーテルの頭蓋内動脈の造影性は従来型カテーテルに 特に劣らず,カテーテル近傍の造影性はより良好に認められた.大 動脈撮影での左右大脳半球への造影剤の分布は側孔付カテーテルで より均一な傾向がみられた.注入圧に関しては,側孔付カテーテル において各条件でより低い値を示した.【結語】側孔付カテーテル は従来型と比して造影用途で劣らず,カテーテル近傍の造影性や大 動脈造影時の左右大脳半球への分布では優っている可能性が示唆さ れた.今後,側孔の至適サイズや数,血管壁へ与えるダメージ等に つき検証を行ってゆきたい.

2-O18-7

両側横静脈洞閉塞時の脳静脈側副血行路の検討 大阪市立総合医療センター 脳血管内治療科1) 大阪市立総合医療センター 脳神経外科2) 石黒友也1)

Ishiguro Tomoya

小宮山雅樹1) 寺田愛子2)

【目的】両側横静脈洞閉塞時の脳静脈側副血行路について検討する.

【対象・方法】Infantile dural arteriovenous shunt(IDAVS)の 3 症例 を対象とした.全例が男児で,初回治療時の年齢は 1 歳,2 歳,9 歳 で,症状はそれぞれ頭囲拡大,発達遅延,集中力の低下であった.

血管内治療は 2 例で 3 回,1 例で 4 回行った.2 例は動静脈シャン トを認めた両側横静脈洞をコイルで閉塞し,残りの 1 例は治療経過 で両側横静脈洞の自然閉塞を認めた.他に上矢状洞および直静脈洞 へのコイル塞栓をそれぞれ 2 例で行った.2 例で動静脈シャントの 消失が得られ,1 例はわずかに残存している.最終の血管撮影で脳 静脈還流をテント上では左右の大脳半球を脳表静脈系と深部静脈系 とに分けて,テント下では脳幹と小脳の流出路をまとめて検討した.

【結果】テント上の脳表静脈系の主な流出路は海綿静脈洞と mas-toid emissary vein で,それぞれ 3 症例 5 半球,3 症例 4 半球で認め た.深部静脈系は striate vein を介して海綿静脈洞へ流出するもの を 3 症例 5 半球で認め,他に 2 症例 3 半球で tentorial sinus などを 介して mastoid emissary vein へ流出していた.テント下では 3 例 全例で脳幹静脈から脊髄静脈への流出を認めた.他に様々な経路を 通って mastoid emissary vein や頚静脈孔周囲の静脈洞の流出する ものを 2 例ずつ認め,海綿静脈洞への流出を 1 例で認めた.【結語】

両側横静脈洞閉塞時の脳静脈側副血行路はテント上では海綿静脈洞 や mastoid emissary vein が,テント下では他に脊髄静脈や頚静脈 孔周囲の静脈洞が重要な役割を持つ.

ドキュメント内 一般口演 (ページ 55-59)

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