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表3−8

佐藤さん

3時間

[富良野]

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表3−9

佐藤さん

3時間

[札幌]

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3.2.2.東京語におけるアクセント変化との関連性

 ここでは,3.2.0.にd),e),f)として掲げた語群のアクセント

について,東京語におけるアクセント変化との関連性をみる。分析対象とする のは,次の8語である。

 d)2拍名詞 : 熊,鍬

 e)3拍名詞 : つつじ,心,電車

 f)4拍名詞 : どんぐり,チャンネル,二次会

これらの語は,r東京語アクセント資料 上・下』 (以下r東京ア』)によ って,そのアクセント型に明らかな年齢差が確認されている。すなわち,東京 語においてアクセント変化が現在進行中の語とみられる。したがって,ひとく ちに東京アクセント化といっても,行き着く先として想定される東京語アクセ ント自体が,一っの型で安定していないことになる。北海道のアクセントは,

はたして東京語アクセントの動向とどのような関係にあるのであろうか。

 まず,東京語におけるアクセント変化の動向を整理すると,次の三つのグル

プに分けられる。アクセント型は,「旧〉新」の形で示す。括弧内に,r東 京ア』の19人の話者のうち,何人がそのアクセント型を用いるかを示す。た だし,新旧両型を併用する話老もいるので,合計は19を超える。

イ)平板化グループ   電車    :   チャンネル :   つつじ   :   二次会   : ロ)頭高化グループ   どんぐり  :   熊     :   鍬     : ハ)尾高化グループ   心     :

●○○〉○○○ (7>16)

●○○○〉○○○○ (6>17)

○●○〉○○○(9>11)

○●○○〉○○○○(14>6)

○○○○〉●○○○ (7>15)

○●〉●○(14>6)

○○,○●〉●○(0,3>18)

○●○〉○○●(8>14)

表3−10

電車 チャンネル つつじ 二次会

富良野

48.7 45.3 62.0  7.0

札幌

69.1 62.3 69.4 22.0

東京

84.2 89.5 57.9 31.6

【東京語で平板化が進行中の語】

 東京語で平板化グループに属する「電車」「チャンネル」「つつじ」「二次 会」の4語を検討する。富良野,札幌それぞれの話者全体について,各語の平 板型の割合を百分率で示すと,表3−10のようになる。東京の百分率は, r東 京ア』の19人話者における平板型の出現率である。

 表3−10からまず,「電車」「チャンネル」がよく似た傾向を示しているこ とがわかる。平板化は東京が最も進み,次いで札幌,富良野の順である。平板 化の進行度はまだ浅いが,「二次会」もこの順に従っている。これらの語では,

都市化の進んだ地域が先行する形で,アクセントの平板化が進行しているもの とみられる。

 これに対して, 「つつじ」は特異である。平板型の出現率に3地域間の較差 がほとんどなく,北海道が東京を,また富良野が札幌を追いかける形になって いない。ここには,どのような事情があるのであろうか。以下で,競合するア

クセント型の動きも参照しながら,語ごとに変化の様子をみよう。

 図3−46,図3−47は,この4語にっいて,年齢層別に各アクセント型の出 現率を示したグラフである。図3−46は富良野,図3−47は札幌である。枝番 号は,−1「電車」,−2「チャンネル」,−3「二次会」,−4「つつじ」

である。ただし,「電車」の2音節的な発音については,第1音節に核があれ ば●○○に,また,「チャンネル」の3音節的な発音については,第1音節に 核があれば●○○○にまとめた。

  電車:富良野,札幌ともに,10代では平板化が完全に達成されている。10     代以外では,どの年齢層でも札幌の割合が富良野を上回り,平板化と     いう点で先行していることを裏付けている。

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チャンネル:富良野,札幌ともに,10代では平板型が9割を超え,ほぼ平   板化が達成されたとみられる。10代以外では,どの年齢層でも札幌の   割合が富良野を上回り,やはり平板化という点で先行していることを   裏付けている。

二次会:札幌では20代から平板型の割合が急増するが,富良野では10代で   ようやくその傾向をみせる。平板化という点で札幌が富良野に先行し   ていることをやはり裏付けている。「電車」「チャンネル」には大き   く遅れるものの,今後平板化が進むことは確実であろう。富良野では   全ての年齢層を通じて○●○○が圧倒的に優勢であるが,札幌では優   勢な型がまず●○○○から○●○○へ,そしてさらに○○○○へと激   しく交替してきた様子がうかがえる。

つつじ:富良野,札幌ともに,50代ですでに中高型にかわって平板型が優   勢になるが,それ以降は7割前後の水準で横這い状態が続いている。

  札幌では10代で再び上昇に向うが,富良野では反対にやや下降傾向を   みせ,今後の動向は容易に予測しがたい。和語ではあるが,日常の使   用頻度がさほど高いとはいえない点が影響していようか。

【東京語で頭高化が進行中の語】

 東京語で頭高化グループに属する「どんぐり」「熊」「鍬」の8語を検討す る。富良野,札幌それぞれの話者全体について,各語の頭高型の割合を百分率

で示すと,表3−11のようになる。東京の百分率は,r東京ア』の19人話者

における頭高型の出現率である。

 表3−11をみると,「どんぐり」では8割から9割程度,「熊」では2割か

ら3割程度と,頭高型の普及水準には差があるものの,3地域間にそれほどの 較差が認められない。一方,「鍬」では東京と北海道との間にきわめて大きな 較差がある。これはどうしたことであろうか。競合するアクセント型の動きも 参照しながら,語ごとに変化の様子をみたい。

 図3−48,図3−49は,この3語について,年齢層別に各アクセント型の出 現率を示したグラフである。図3−48は富良野,図3−49は札幌である。枝番 号は,−1「どんぐり」,−2「熊」,−3「鍬」である。ただし,「どんぐ

り」の3音節的な発音にっいては,第1音節に核があれば,頭高型ということ で●○○○にまとめた。

表3−1

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