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図3−42
とみられる。
すずらん:「アメリカ」にはわずかに及ばないが,富良野,札幌ともに,
すべての年齢層で○●○○が優勢である。10代では,ほぼ東京アクセ ント化が達成されたとみられる。
生け花:富良野,札幌ともに,北海道特有アクセントの代表として予想し た○○○○の他,○○●○,○○○●も一定の勢力を示している。○
●○○は,富良野では50代で○○○○と交替して優勢になるが,札幌 では40代で○○○●と交替する点に,両地域の違いが認められる。富 良野の10代では,東京アクセント化が達成されたとみられる。
貧乏:富良野,札幌ともに,○○●○から●○○○へと勢力の逆転が起こ る。富良野では40代以下で,札幌では30代以下で顕著になり,東京ア クセント化が一気に進行している。
【北海道特有アクセントが優勢な語】
図3 −40,図3−−41は,②の「夕張」について,年齢層別に各アクセント型 の出現率を示したグラフである。図3−40は富良野,図3−41は札幌である。
夕張:富良野,札幌ともに,高年層に○○○○の勢力が若干認められるが,
中・若年層ではほぼ●○○○の一色となる。地元北海道の地名である ことから,かえって固有のアクセントが根強く定着する傾向をみせて いるものと考えられる。
【東京語アクセントと北海道特有アクセントが拮抗している語】
図3−42,図3−43は,③の「オルガン」について,年齢層別に各アクセン ト型の出現率を示したグラフである。図3−42は富良野,図3−43は札幌であ
る。
オルガン:富良野,札幌ともに,互いに拮抗する三つの型がもつれあうよ うに変化している。しかし、20代,10代の動向に注目すると,今後は ●○○○がさらに勢力を増していくものと推察される。特に札幌では,
30代で一度優位に立ったかにみえた東京語アクセントの型が,若年層 で再度●○○○に逆転され下降に転じており,新しい変化の動きに独 特の勢いが認められる。
【4拍名詞のまとめ】
北海道特有アクセントが衰退し,東京アクセント化が進行中の語(「アメリ カ」 「すずらん」「生け花」「貧乏」)と,北海道特有アクセントがむしろ勢 力を伸ばし,東京アクセント化が進行しそうにない語(「夕張」「オルガン」)
とがある。 「夕張」における北海道アクセントの圧倒的な優勢には,地元北海 道の地名であることが関係しているとみられる。
c)5拍名詞
「佐藤さん」「3時間」について,北海道特有アクセントと東京語アクセン トを対比させて示す。ただし,両語とも5拍ではなく3音節的に発音する話者 について,次のように処理した。「佐藤さん」は第2音節に核があれば○●○
○○に,「3時間」は第1音節に核があれば●○○○○にまとめた。
[北海道] [東京]
佐藤さん ○●○○○ ●○○○0 3時間 ●○○○○ ○○●○○
富良野,札幌それぞれの話者全体について,2語のアクセント型の割合を百 分率で示すと,表3−−8,表3−9のようになる。「佐藤さん」は,富良野で は北海道特有アクセントが圧倒的に優勢であるが,札幌ではやや優勢であるに すぎない。一方,「3時間」は,富良野では東京語アクセントがわずかに優勢 であるが,札幌では北海道特有アクセントの方が相当に優勢である。両語が,
富良野と札幌とで違った傾向をみせていることに気付く。
図3−44,図3−45は,両語について年齢層別に各アクセント型の出現率を 示したグラフである。図3−44は富良野,図3−45は札幌である。枝番号は,
− 1「佐藤さん」,−2「3時間」である。いずれも,若年層に向かって東京 アクセント化が進行中であることを示している。
佐藤さん:富良野では,●○○○○が30代以下で急増し,10代で○●○○
○と勢力交替するが,札幌では,一足早く40代で増加に転じ,20代で 交替する。東京アクセント化は,札幌が富良野に先行している。
3時間:富良野,札幌とも,中年層で○○●○○がわずかに減少したあと,
増加に転じている。富良野では,20代で●OOOOと勢力交替するが,
札幌では,10代で交替する。東京アクセント化は,富良野が札幌に先 行している。
表3−8
佐藤さん
3時間
[富良野]
●○○○0
23.3 44.0
○●○○0
75.3
○○●○○ その他 一 1.4 49.3 6.7
表3−9
佐藤さん
3時間
[札幌]
●○○○0
44.6 64.3
○●○○0
54.9○○●○○ その他 一 〇.5 34.6 1.1
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