市場で取り扱っている主な魚種(金額ベース)は、アンコウ
Baudroie(Monkfish)、ノルウ
ェー・ロブスターLangoustine、メルルーサMerlu(Hake)、タラ類 Lingue franche(Frank ling)
である。メルルーサは町のエンブレムになっている。市場における陸揚げ数量・金額および 平均価格の推移を図 3.3.12に示す。
2008
年から2018
年までの間に、陸揚げ数量は18,900
トンから24,700
に増加(1.3倍)し た。陸揚げ金額でも56.5
百万ユーロから77.6
百万ユーロに増加(1.4倍)した。登録バイヤ ーも76
人(社)から約180
人(社)に増加(2.4倍)した。半分以上がオンライン・オーク ションで販売されており、これが価格上昇のけん引力となっている。2014 年以降、漁港の 近代化、設備の更新が行われているが、同期間においては陸揚げ数量の増加、平均価格の上 昇が見られる。(7)キブロン(Quiberon)の水産加工場
キブロンにある水産加工会社
Conserverie la belle-iloise
(図 3.3.13)は、夏場はイワシの加工品
1,200
トン、冬場はサバの加工品400
トンを製造している。約200
名が働いている。創始者は地元キブロンの人である。現在、国内に
80
店舗で当社の加工製品を販売している。主力商品であるイワシの製造工程は次のとおりである。
① イワシは、水氷の入った容器に入れておく。
② イワシを取出し、振動させて仕分けし、小さいものから処理していく。
Pêche française 2019, le marinおよびAnnuaire 2019, des Halles à Maréeより作成
図 3.3.12 陸揚げ数量・金額と平均価格の推移
51
③ 手作業で、頭を切り落とし、内臓を除去する。手作業のほうが機械作業よりもきれいに できるからである
④
2
時間ほど乾燥させ、湿度を除去する。⑤ 酸化しないようにひまわり油を使って
2
分間125℃
で焼く。⑥
12℃で 12
時間冷蔵する。⑦ 容器(缶)にスープを入れ、そのあとに手作業でイワシを入れる。
⑧ スペイン産のオリーブオイルを入れ、計量する。
⑨ 日付け、消費期限などを容器に印字する。
⑩ 容器を
120℃の高水温に 1
時間浸し、バクテリア消毒する。賞味期限が4~6
年に延びる。
⑪ 商品の搬出前には、人の目で確認を行っているが、一部には
AI
を使用している。作業効率と労働環境の改善のため、機械化と
AI
の導入を図っているが、商品の品質は落 とさないようにしている。衛生管理ポイント
CCP
は、バクテリア消毒、下缶と蓋をくっつけるとき、そして加工処 理に使用するハサミである。ハサミについては、加工処理する前と後にハサミを検査してい る。リスク管理のため、加工場で働く人たちの研修を行っている。図 3.3.13 水産加工場(Conserverie la belle-iloise 社)
52
参考 水産庁調査「フランス水産業における HACCP の現状」(1997 年)
フランスにおいて、せりには市場のホールにおいて魚を前にして行うタイプ、階段室の競 り場において予め下見を行うか、せり場のライン上に流れてくる魚を見ながら押しボタン 方式で行うタイプがあり、統一されていないがコンピュータ処理されている市場が多い。
漁船は夕方
5~7
時頃出港して、夜12
時頃帰港。漁獲物を陸揚げし、翌朝の競りが行われ る時間まで保管施設で冷蔵のまま保管する。午前
5
時から近海でとれたものの取引(漁業者と地元小売業者が相対取引)が行われ、午 前6
時からは遠洋ものや底魚類のせり売り。ベルトコンベヤで運ばれてきた魚がコンピューターによる自動計量・重量選別機により選 別することで衛生基準に沿うとともに経費削減(手動
1.5/kg
フラン、機械化0.9/kg
フラ ン)が図られた。水揚げ量35,000
トンのうち鮮度の良いもの(6,000トン)は相対売り。せりの内容は、せり人が肩にかけているコンピューターに入力され、市場内に設置されて いるプリンターからすぐに出力する。
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参考 はこだて未来大学・漁村総研等調査(2008 年)
中央政府からブルターニュ州へ移管し、州政府が契約する公共企業体「SEM Lorient
Keroman」が管理運営。
地元船による陸揚量
25,000
トン(2007年)外来船及び搬入分を含めると
100,000
トントロール、旋網、延縄、底引き網 タラ類、 太刀魚、メルルーサ、 アンコウ 所属漁船隻数
100
隻程度ブローニュ港に次ぐ国内第
2
の水揚げ港であり、同時に産地市場、産地加工場としての機 能を併せ持つ。加工業が盛んである、市場内は完全に外気から分離され温度管理が徹底(荷捌き所
4℃
、せり場6℃
)、プラス チックケースの利用、壁・柱の塗装などEU
の衛生管理基準に則った整備がされている。市場の手数料は
4.5~6%で、半分は SEM
へ、のこり半分は州政府へ納付。2005
年から市場のIT
イノベーションが起こっており、電子せりが行われるせりやトレーサビリティーシステムなど
IT
関係は政府の補助率が高い(費用対便益の評価 が必須要件)この