既に計量されているものは、そのまま保管するが、未計量のものは計量室へ搬入し、計 量が終わると元のところに保管する。活ノルウェー・ロブスター、イセエビ、カニは海水 が噴霧されているところに保管(室温
6~8℃)
図 3.3.4 陸揚げ・場内搬入
http://46.18.101.34/lor/default.asp
図 3.3.3 陸揚げ情報等の提供(web サイト)
下写真:http://www.keroman.fr/
44
ⅰ
.既に計量済a.陸揚げされた魚箱に投函または貼付されているラベルにはバーコードが付いて おり、商品を特定することができる。このバーコードをスキャンすることで、商品 情報をサーバーへ送信し、販売カタログを作成する。
b.再度計量を行う(以下、
ⅱ
と同じ)。※かつてはラベルの QR
コードを読み込んでいたが、信頼性が低かったので10
年前に取りやめた。現在は新しいしくみで行っている。
ⅱ
.選別・計量(図 3.3.5)計量の際にパネルから水産物(商品)に関する情報(船名、漁獲水域、漁具・漁 法、ETPQを入力すると、商品情報を記載したラベルが印刷される。これを魚箱に 投函するとともに、キャビンの中で
PC
端末を操作し、商品情報をサーバーへ送信 し、販売カタログを作成する。沿岸もの(図 3.3.6)については、商品の入った魚箱がせり販売エリアに入るまでに ベルトコンベアを移動する間に、商品情報(船名、漁獲水域、漁具・漁法、ETPQ等)
を入力し、計量結果は自動的に記録される。これら商品情報を記載したラベルが魚箱に 自動的に投函されると同時に、サーバーに送られ、販売カタログとなる。
計量のときには氷は一旦取り除き、計量が終わると氷をもとに戻す。氷は直接魚体に載 せることはせず、透明なフィルムの上に載せている。青ものについては、魚体に傷をつけ ずに冷やすため、水氷を使用している。
図 3.3.5 選別・計量
45
4)せり販売(ローカル&オンライン・オークション)
1992
年ごろに電子せりを導入し、せり表示盤、サーバー、リモコンはイントラネット でつながっていた。その後、市場に来てセリに参加するよりはすぐ近くの自分の事務所ま で回線を伸ばしてできないかという要望がバイヤーからあり、システムの検討が行われ た。その結果、2000 年にインターネットを使ったオンラインでせりに参加できるシステ ムが導入され、以降、ブロードバンドの普及とともにオンラインで購入するバイヤーが増 加した。スペインなど海外から購入するバイヤーいることから、高速通信が可能であるこ とが不可欠である。登録バイヤーは
250
人(社)、うち150
人(社)がオンライン参加である。せりには、毎日約
150
人(社)のバイヤーが参加し、実際に市場に来るバイヤーは60~70
人(社)で ある。それ以外はオンラインで参加しているが、ここに来ている人もオンラインから参加 することがある。ⅰ
.沿岸ものの販売せり販売は、毎週月曜日から土曜日まで行われ、金・土曜日は
3:30
に、その他の 曜日には4:00
に開始する。せり販売は6:00~7:00
に終了する。せり販売エリアは室温
16℃に管理されており、そこには 2
つのレーンを使って沿岸ものの商品を魚箱に入れて移動させる間にせり販売が行われる。せりは船ごとに行われ、その販売順はく じ引きである。
せり販売の様子を図 3.3.7に示す。商品は魚箱に入れられ、
2
レーンのベルトコン 図 3.3.6 選別・計量(沿岸もの)46
図 3.3.8 せり販売結果(沿岸もの)
図 3.3.7 ローカル&オンライン・オークション(沿岸もの)
47
ベアに載せられて、バイヤーの前を通過する。魚箱
1
つが1
ロットである。2つの大 型スクリーンには、各レーンにおいてせり販売されるロットのロット番号、船名、魚 種、規格、形態(鮮魚等)、重量が表示される。下げせり方式で行われ、バイヤーは リモコンを押すことで入札する。最初にリモコンを押したバイヤーが落札者となる。1
ロットの販売に要する平均時間は10
秒である。レーンを挟んで一方に小売りのバ イヤー向けに商品(せり販売前)を陳列し、反対側には落札された商品(せり販売後)を購入したバイヤーごとにまとめて仮置きする。
せり販売の過程で、
2
つのラベルが商品の入った魚箱に投函される。一つが計量後 に印刷されるラベルであり、もう一つは落札後に魚箱に投函されるラベル(図 3.3.8)である。後者のラベルは、前者のラベルに落札したバイヤー名と価格が追加されたも のである。またラベルには、
QR
コードが記載されており、これを携帯で読み込むと、トレーサビリティが閲覧できる。より多くの商品情報を盛り込むため、QRコードか ら
QR
コードマトリックス(3D)(AUCXIS社)へ変更することが検討されている。2000
年にオンラインでのせり参加ができるシステムを導入したことで、約3
割程 度平均価格が上昇したと言われている。2008 年に販売商品の映像を撮影してリアル タイムで配信するシステムを取り入れた。例えば、オンラインでマドリードから参加 し購入するバイヤーもいる。他方、約200km
も離れたところから、ここに買いに来 るバイヤーもいる。ⅱ.沖合ものの販売
月曜日から金曜日の
5:45
にせり販売が開始する。せり販売室にせり人とスクリー ンを前にバイヤーが着席してせり販売が行われる。せり販売の様子を図 3.3.9に示 す。大型スクリーンに表示される項目は、沿岸ものの販売エリアに設置されている 大型スクリーンの項目と同じである。ここで販売される商品のほとんどは、漁港に まだ到着していないことから、先行販売(pre-sale)である。ここでは、沿岸ものを 販売している状況を映像でみることができ、さらに購入することも可能である。ここにきてせりに参加するバイヤーは少なく、ほとんどがオンラインでせりに参 加している。船主が“インターマルシュ・グループ”(魚以外のものも販売しているス ーパー)を形成し、一人(社)がここで購入しているが、他はオンラインで購入して いる。
当日は、6:15にせり販売が終了した。
(映像配信システム)
バイヤーへのサービスと情報の質の向上を図るため、2006 年に遠隔で水産物の購入を モニタリングできるネットワークカメラを導入した。沿岸ものを販売するエリアにカメ ラを設置し、商品がベルトコンベヤで移動するときに映像を撮影し、リアルタイムで映像 を配信するものである。沖合ものを販売するせり販売室にも配信され、2つのスクリーン に映し出される。これにより、バイヤーは沖合もののせり販売室に居ながら、沿岸ものの 販売状況を確認できる。カメラによる映像の画質については、その商品の価値を判断し価 格を決定するには十分なものとされている。