J- V Characteristics of OLEDs

V- 264 さくなることが確認できる。

α-NPDITO Glass

50nm

ITO

Alq3

α-NPD Glass

30nm 50nm

ITO

Alq3

α-NPD Glass

Bphen

30nm50nm 20nm

ITO+substrate Alq3:30nm α-NPD:50nm

LiF/Al Bphen: 20nm

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

J-V

Voltage (V) Current Density (mA/cm2)

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

αNPD(50nm)/Alq3(50nm)//LiF/Al

αNPD(50nm)/Alq3(30nm)/Bphen(20nm)/LiF/Al

Bphen

図①-(1B)-2-3-4.1 Bphen を電子輸送層に用いたデバイス;(左):デバイス作製プロセ スと構造、(右):デバイスのJ-V特性

b. Bphenのエッチングレート算出

中性粒子ビームによるBphenのエッチングレートを以下の方法で求めた。基

板には150 nmの透明導電膜(ITO)を有するガラスを基板として用いた。これ

をアセトン、イソプロパノールで超音波洗浄を行い、沸騰させたイソプロパ ノールから基板を引き上げ、窒素ブローを行い乾燥させた後、表面に存在す る残留有機物を除去するため UV/O3 処理を行う。この基板を真空蒸着装置に セットし、真空度を3 × 10-4 Pa 前後に保ち、抵抗加熱法によりBphenをITO基

板に 100nm 真空蒸着した。この有機半導体薄膜サンプルを真空蒸着装置に直

結されたグローブボックスに移送し、Al ダミーウェハーに真空グリスを用い て固定し、グローブボックスに接続されたロードロック(L/L)を介し、中性 粒子ビーム照射装置にセットしチャンバー内を真空にした。真空度が 2 × 10-4 Paに達した後、窒素(N2)中性粒子ビーム、及びアルゴン(Ar)中性粒子ビーム

を表①-(1B)-2-3-4.1 の条件で照射し、照射後に膜厚計で膜厚を測定し、エッチ

V-265

ングレートを求めた。このとき、中性粒子ビーム照射前後のエッチング量の 測定は膜厚サンプルの一部をカプトンテープで覆い中性粒子ビームをカット し、照射前後の膜の段差から求めた。

中性粒子ビームの照射条件はこれまでの検討結果から、有機薄膜をエッチ ングするには出力1 kWを用い、有機薄膜表面への損傷を低減するためにはRF バイアスを小さくし1 W、及びRFゼロの条件でエッチングレートを算出した。

また、ガス種としてこれまでの窒素に加え、アルゴンも用いた。これは、ア ルゴンは反応性が窒素に比べ小さく、化学反応による損傷を小さくでき、粒 子の運動エネルギーによる損傷のみを検討できると考えたからである。

その結果を図①-(1B)-2-3-4.2 に示す。図①-(1B)-2-3-4.2(左)に示す窒素中性粒 子ビームでは 2 条件ともほぼ同じエッチングレート RF バイアス 1 W:6.9 nm/min、RFバイアスゼロ:6.8 nm/minであった。この結果はAlq3、-NPDの エッチングレート算出で得た、エッチングレートには RFバイアスの影響が小 さいという結果と一致する。また、エッチングレートの値はAlq3の1.5 nm/min、

-NPDの6.0 nm/minと比較すると、同じ芳香族化合物である-NPDに近く、

エッチングレートは芳香族と金属錯体で大きく異なり分子構造に依存してい ることがわかる。また、図①-(1B)-2-3-4.2(右)に示すようにアルゴン中性粒子 ビームの場合は同じエネルギーで照射してもエッチングレートが 1/5以下と小 さく、RF バイアス 1 W、ゼロの場合で大きな差はなく、予測したとおりエッ チング性能が低い。エッチングレートはばらつきが大きいが、RF1 W、ゼロ ともに平均で1.2 nm/minとした。

以上の結果から、有機薄膜のエッチングレートには、分子構造、特に金属 など重元素の錯体と、芳香族系という分子構造が大きく影響すること。また、

反応性を有する窒素と反応性を有しないアルゴンを比較より、エッチングレ ートには照射エネルギーより照射ガスの反応性が大きく寄与する、つまり有 機薄膜のエッチングは運動エネルギーによる分子間結合の破断より、熱エネ ルギーと化学反応による分解の方が大きく寄与することを示唆している。

表①-(1B)-2-3-4.1 Bphenエッチングレート換算中性粒子ビーム照射条件

Gas Beam Pressure Power RF Bias Flow Rate Temp.

N2 Neutral Beam 0.19 mTorr 1 kW 1W 80sccm -21 ℃ N2 Neutral Beam 0.19 mTorr 1 kW 0W 80sccm -21 ℃

V-266

Ar Neutral Beam 0.20 mTorr 1 kW 1W 80sccm -21 ℃ Ar Neutral Beam 0.20 mTorr 1 kW 0W 80sccm -21 ℃

0 10 20 30 40 50

0 1 2 3 4 5 6

y = 6.7857x R= 0.99955

0 10 20 30 40 50

0 1 2 3 4 5 6

y = 6.8915x R= 0.99608

Bphen Etching Rate by Nitrogen Neutral Beams

Power 1kW, RF Bias 0W Power 1kW, RF Bias 1W

Bphen(RF0W):6.8nm/min Bphen(RF1W):6.9nm/min α-NPD :6.0nm/min Alq3 1.5nm/min

Etched Depth (nm)

Time (min)

Irradiation Time (min)

Irradiation Conditions

Etched Depth (nm)

2.5 min

Ar, 1kW,

RF 0W 3~4nm

Ar, 1kW,

RF 1W 3~4nm

5.0 min

Ar, 1kW,

RF 0W 6~7nm

Ar, 1kW,

RF 1W 5~6nm

Bphen Etching Rate By Argon Neutral Beams

Etching Rate=1.2nm/min

図①-(1B)-2-3-4.2 Bphen のエッチングレートの算出; (左)窒素中性粒子ビーム照射、

(右)アルゴン中性粒子ビーム照射

c. 有機薄膜界面への中性粒子ビーム照射による損傷評価

中性粒子ビーム照射による有機薄膜の損傷評価は、図①-(1B)-2-3-4.3 に示す ようにITO基板上に抵抗加熱法により-NPDを50 nm真空蒸着し製膜後、Alq3

を同様に30 nm真空蒸着した後、Bphenを20 nm+真空蒸着により製膜する。

ここで+は中性粒子ビーム照射によるエッチング量を想定しており、窒素ビ ーム88秒照射の場合10 nm、アルゴンビーム30秒照射の場合は0 nmとした。

表①-(1B)-2-3-4.2に示すサンプルにより損傷状態を比較した。Sample 1は窒素

中性粒子ビームにより10 nmエッチングした後、アルゴン中性粒子ビームを30 秒照射し、損傷を除去できるか否かを検討するサンプル。Sample 2は窒素中性 粒子ビームによる10 nmエッチングによる損傷を評価するサンプル。Sample 3 はアルゴン中性粒子ビーム30秒照射し損傷を評価するサンプル。Sample 4は リファレンスとして中性粒子ビーム照射をしないサンプルである。

作成した 4 種類のサンプルの有機 EL 特性を評価した。EL 特性は図①

-(1B)-2-3-4.4 に示すように、中性粒子ビームを照射していないサンプルも、他

の中性粒子ビームを照射したサンプル3種類も全て同じ EL特性を示した。一

V-267

方、図①-(1B)-2-3-4.5 に J-V 特性を示す。中性粒子ビームを照射したサンプル

は全て、無照射のリファレンスサンプル Sample 4 と比べ、電流密度の立ち上 がり電圧VthはSample 1、及びSample 3はほぼ同じであるが、Sample 2はVth が大きい。また、中性粒子ビーム照射サンプル全てにおいて0.01 mA/cm2以下 の低電流密度領域で電流密度の立ち上がりが鈍い。一方、電流密度が 0.1

mA/cm2より大きい領域でのJ-Vの傾きの差は少ない。

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

300 400 500 600 700 800

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

300 400 500 600 700 800

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

300 400 500 600 700 800

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000

300 400 500 600 700 800

●Reference:

αNPD(50nm)/Alq3(30nm)/Bphen(20nm)/LiF/Al

●ArNB:30sec

●N2NB:88sec

●N2NB:88sec + ArNB:30sec

Wavelength (nm)

EL Intensity (a.u.)

EL Characteristics of OLEDs

1 0-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

1 0-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

1 0-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

1 0-6 0.0001 0.01 1 100 104

0.1 1 10 100

Current Density (mA/cm2)

Voltage (V)

J-V Characteristics of OLEDs

●Reference:

αNPD(50nm)/Alq3(30nm)/Bphen(20nm)/LiF/Al

●ArNB:30sec

●N2NB:88sec

●N2NB:88sec + ArNB:30sec

図①-(1B)-2-3-4.4 EL特性 図①-(1B)-2-3-4.5 J-V特性

更に詳細にJ-V特性を比較するため、横軸(電圧)を対数軸から線形軸に変 えた結果を図①-(1B)-2-3-4.6 に示す。有機 EL の性能を比較する際に用いられ るパラメータに、電流密度の立ち上がり電圧Vthとデバイスの実用域である電 流密度10 mA/cm2時の電圧

V@10 mA/cm2がある。Vthは有機ELへの電荷注入の抵抗を示すもので低い

値が望まれる。一方、V@10 mA/cm2は実用域でのEL発光が起こる電圧で消費 電力の観点から低い値が望まれる。このVthとV@10 mA/cm2の値を比較した のが表①-(1B)-2-3-4.2である。VthではSample 1、Sample 3は、リファレンス サンプルと同じ、または差が 10%と影響を受けていない。しかし、Sample 2 はVthが23%大きくなり、窒素中性粒子ビーム照射により電子注入の障壁が大 きくなったと考えられる。Sample 3のVthがSample 2に比べ改善していること から、窒素中性粒子ビーム照射による損傷をアルゴン中性粒子ビーム照射に より一部除去できている可能性がある。このことはVthだけでなく電流密度が

V-268

0.01 mA/cm2以下の領域の J-V特性についても改善されていることからも裏付

けられる。

V@10 mA/cm2 は中性粒子ビーム照射の影響が大きく、最も照射量の小さ

いSample 1においてもリファレンスサンプルSample 4と比べ1.6倍(60%)大 きい値を示した。Sample 2,3については、窒素中性粒子ビーム照射の影響が加 わり、それぞれ 67%、69%大きい値となっている。また、ここではアルゴン 中性粒子ビーム照射による特性改善はみられない。このことから、アルゴン 中性粒子ビーム照射によるBphenの損傷は電極との界面における電子注入障壁 においては小さく、Bphenの電子輸送性能への影響が大きいといえる。つまり、

Bphen層の内部に電子移動を妨げるトラップが生成されていると思われる。

V-269

表①-(1B)-2-3-4.2 VthとV@10mA/cm2の比較

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0 5 10 15 20

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0 5 10 15 20

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0 5 10 15 20

10-6 0.0001 0.01 1 100 104

0 5 10 15 20

Current Density (mA/cm2)

Voltage (V)

Vth

V@10mA/cm2

J-V Characteristics of OLEDs

●Reference:

αNPD(50nm)/Alq3(30nm)/Bphen(20nm)/LiF/Al

●ArNB:30sec

●N2NB:88sec

●N2NB:88sec + ArNB:30sec

Vth

Relative Value to Ref.

V@

10mA/c m2

Relative Value to Ref.

Ref.

no NB 2.21 5.5

ArNB:

30sec 2.21 1.00 8.8 1.60

N2NB

88sec 2.71 1.23 9.2 1.67

N2NB:

88sec + ArNB:

30sec

2.42 1.10 9.3 1.69

図①-(1B)-2-3-4.6 J-V特性(X軸線形表示)

0 1000 2000 3000 4000 5000

0 100 200 300 400 500

0 1000 2000 3000 4000 5000

0 100 200 300 400 500

0 1000 2000 3000 4000 5000

0 100 200 300 400 500

0 1000 2000 3000 4000 5000

0 100 200 300 400 500

Current Density (mA/cm2) Luminance(cd/m2)

In document 有機EL の進展 ソニー 11イン チ テ レ ビ LG 1 5イ ン チ テ レ ビ 10 コ ダ ック フ ォ トフレ ー ム 7. 6イ ン チ 8 ソニー 携 帯情報 端 末 サ ムスン ス マ ートフォ ン 4イン チ 6 4 サ ムスン サ ム ス ン タ ッ チ ス ク リー ン 3イ (Page 109-114)