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L- J Characteristics of OLEDs

V- 273 参考文献

1) S. Samukawa, et al., Jpn. J. Appl. Phys., 40, L779 (2001).

2) S. Samukawa, et al., Jpn. J. Appl. Phys., 40, L997 (2001).

3) K. Endo, et al., “Fabrication of FinFET by Damage-free Neutral Beam Etching Technology.” IEEE Transactions on Electron Devices, 53, 1826 (2006).

4) S. Samukawa, Y. Ishikawa, K. Okumura, Y. Sato, K. Tohji, T. Ishida, J. Phys.

D: Appl. Phys. 41, 024006 (2008).

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(1B)-3 有機ナノ界面融合プロセス技術の研究動向調査

(1B)-3-1 米国における研究動向調査

BEANSプロジェクトの活動の一環として、米国における有機エレクトロニクス

への取り組みを調査し、BEANSプロジェクト推進のベンチマークとするとともに 今後の協力関係構築の可能性を検討した。

(1B)-3-1-1 調査の概要

【目的】

BEANSの成果の事業化を推進するための取り組みについて、米国UCバーク

レーBSA、カリフォルニア州の起業家、投資家、及びベンチャー企業を訪問し プロジェクト成果の実用化に向けた取り組み、その一つとしてのスタートアッ プ企業創生について調査する。

【期間】

・平成24年8月9日(木)〜16日(木)

(1B)-3-1-2 訪問先と調査結果

1. UC Berkeley BSAC (Berkeley Center for Actuators and Sensors)

 訪問日時:2012年8月13日(月)

 概要:UC Berkeley BSAC:NSFのファンドで1986年に設立され、25年の歴史を 持つ産学連携センター。MEMS関連の幅広い研究成果を企業との共同研究、及び ベンチャー企業設立により事業化を推進する。

 教授陣:13名、連携教授:13名、ポスドク:37名、院生113名

 会員企業:28社(日本:富士電機、日立製作所、村田製作所、NDK、日産自動車、

新光電気工業)

 研究プロジェクト:122

 ナノ構造材料・デバイス:18、マイクロ流体:16、ワイヤレス・RF部品・

システム:12、フォトニクス&イメージング:13、パッケージング:7、セン サ&アクチュエータ:27、バイオMEMS:17、μパワー&エネルギー:12

 BSACのGoal

 先導的な研究環境の創造(Precompetitive Research Area)

 最高の大学研究者、産学連携環境、各分野の業界リーダーたるメンバー企業 を結集、先導的な研究環境を創造

 次世代のリーダー育成

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 マイクロシステム技術分野のリーダーの育成

 商業的関連性の確保 (Industrialization)

 メンバー企業との緊密な協業を通じてBSACの研究成果を早期に実用化

 MEMS産業は年率2−30%成長を続けている

 メンバーシップ

 通常会員:会費$50K/年

 共同研究会員:$135K/年(28社)

 収入の割合

 70%:政府(連邦・州)予算、16%:スポンサード研究、10%%:会員収入、3%:

寄付

 スタートアップ創生

 26社

 IPポリシー

 カリフォルニア大学としてIPを取得:基本的にはUSパテント

 会員企業には公表90日前に情報公開し、IPのライセンシングを希望できる

 会員企業は、他国での出願を希望する場合は交渉対象となる

 UCのIP部門はライセンシングのゴールを大学のための IPから産業化のた めのIPへと変え産業化支援にシフト

 研究テーマ紹介

 Bio MEMS:体に貼付けたセンサで薬をいつ、どれだけ飲んだかがリモート

でわかるデバイス・システムの研究

 Nano 構造・材料/プロセス・デバイス:触覚センサ、センサネットワーク、

特に Qualcomm がスポンサーとなって SWAM 研究所を設立。蜂の巣状に

センサネットワークを構築し、利用するOpen & Universal Platformを構 築する

 スタートアップ創生

 スタートアップを意識的に創り、事業化を加速させる。スタートアップでは 誰もが成功に向けてハードに仕事に取り組む

 BSACのphD取得研究者と、MBA取得者のカップルで提案し、Seed Fond を得る

 研究者自ら発明した IPでも会員企業に優先権があるが、一般に大企業が 90 日間で一から検討を始め決断することはむつかしいので、スタートアップが ライセンシングの権利を得ることが多い

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 最新のクリーンルームの6−8インチのプロセスと評価装置を利用

 大学内のMarvell Nanofabrication Labを利用

 年間維持費$3M:21名のサポートスタッフの人件費も含む

 使用料金:$35/時間+装置使用料

 ユーザー:350名(中には1人で年間$30K使用する場合もある)

2. USA Science & Engineering Festival

 訪問日時:2012年8月10日(金)

 概要:ナノ、バイオ分野のベンチャー企業を立ち上げ成功に導く著名な起業家、

投資家。これまで40社を自らが起業、共同起業、あるいはアーリーステージの 投資を行い、それらの企業の総資産価値は40Billion USD(約3.2兆円)にのぼる。

現在は若者の化学、技術、工学教育を進めるサイエンスフェスティバルを主管す るとともに、UC San Diego、MRSの起業コンテストの審査員、英国インペリア ルカレッジ化学科のアドバイザー等を務める。

 結果:大学の成果を活用したスタートアップ創設について

 起業ステップとして重要なのは、大学からのIPライセンシングと起業時の人 材確保

 大学とのライセンス契約交渉のポイント。

・ 独占的ライセンシング、及びサブライセンシング権を確保する

・ 支払い:前金払いは極力小さく、マイルストーンを達成した時点、あ るいは株式での支払いなど、うまく組み合わせる

・ IP に関する訴訟等が起きたとき誰が、権利保護に責任を持つのかを確 認

・ 大学が第3者への譲渡を勝手にできないようにする

 起業初期の人材の要件

・ 当該技術をよく理解している人材(研究室の PhD)とビジネス開発で きる人材の組み合せ(どちらもフルタイムで従事する)

・ 経営者はスタートアップでのトラックレコードを持っていることが必 要

 大学教授の関与

・ スタートアップに対し、関係する研究・技術については独占的に関与 する。(他の企業とは同じ関係を持たない)

・ 自分で企業活動には関わらない

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・ 大学からのライセンシング交渉に深く関わる

 他企業とのAlliance

・ Allianceで何を得て、何を失うのかを明確にする

・ Allianceでは常に限定条件を意識する(地域、アプリ、期間)

 投資家(VC)との交渉

・ 日本のスタートアップに投資してくれるか?:大きく二つの理由で、

困難と考える。

・ VCは2時間以内でアクセスできる距離を大切にする。:朝、「今日昼 から話しがしたい」と言える距離

・ VCのファンドには多くの年金基金が含まれており、海外企業への投 資を認めていない

・ スタートアップの技術の優秀性より、実際に推進する人物を重要視す る

 人材確保

・ 上述の中心的人材以外にも(起業初期の10名程度の)人材獲得は重 要。アメリカは世界から人材が集まるが、中でもシリコンバレイは人 材が集まる。

・ 拠点を一カ所にまとめることも重要。

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