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明らかな よう に イソ シアナートの反応率が40 %を 越える と反応速度の低下が認 められる。 このこ とは,2,4‑TD I  の2 位および4 位のイソ シアナト基の反 応性 の相違,すな わち2 位のイソシアナト基はメチル基の立体障害によって,    4 位の イソシア ナト基より反応性が低いことに起因してい る。

6.    4  結 論

2−アル キルー2ニ トロ 且.3 −プ ロ パ ンジ オ ール( ニ ト ロ ジ オ ール )の ホル マ ール 化 と ウレ タ ン化 を 行 った 結 果, つ ぎ のよ うな 知 見 が 得 ら れた 。

(1 )有 機 溶 媒 中 , 酸 触媒 下 で のニ ト ロ ジオ ール の ホル マ ール化 は, 鎖状 ポ リ ホル マ ール と環 状 ホル マ ール が生 成 す る 競争 反 応で あ り , 鎖 状 ポ リ ホル マ ール を 得 る には. p‑ ト ル エ ン スル ホ ン酸 が 最 も効 果 的 な 触媒 で あ っ た 。

(2 )反 応 温度 は 比 較 的低 い 方 が よ く ,イ ソプ ロ ピル エ ーテ ル , ベ ン ゼ ンお よ び,   1,2−ジ クロ ロ エ タ ンを 用い た とき に, 鎖状 ポリ ホル マ ール が好 収率 で 得 ら れ た。

(3 ) 得 ら れた 鎖 状 ポリ ホル マ ールは 黄 褐 色 の高 粘性 液 体 で,   Mn は690 〜1,560 で あ っ た 。

(4 ) 従 来 ,ニ ト ロ ジ オ ール のウ レタ ン化反 応は , ニ ト ロ 基 に よ る 阻害 作 用 が 認 め ら れ て い る 。 本 研 究で は そ のよ うな 傾 向 は認 め られ ず ,ニ トロ 基 の 立体 効 果 ば か り で な く 極 性 効 果 も反 応 に 関 与 す る こ と が 推 測 さ れ た 。 ま た ,[Cat. ]o/k

。回 のア ル コ ール 依 存 性 が認 め ら れ,ア ル コ ール ー触媒 問 の 錯 体生 成段 階は 平 衡 関 係に あ る こ とが 推 測 さ れ た。 こ れら の結 果 か ら, ニ ト ロ ジオ ール はニ トロ 基 を 含 ま ぬ通 常 のア ル コ ール と 同様 の挙 動を 示 す こ とが 明ら か と な っ た。

6.    5  参 考 文 献

D N.  L. So↓odova,    L. M. Koz ↓ov, V.  I. Burmistrov,  Chem.  Abst.  , 61,  3262g,64,16063a,  65,  7417d.

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−85 

p. 409.

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8) 米野  実,美 藤忠生, 飯塚さつき,難波桂芳,工業化 学雑誌,   69,   457∩966).9) 米野  実, 飯塚さつき,難波桂芳,工業化 学雑誌,   69,   1300(1966).

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H) 米野  実,阿部さつき,難波桂芳,工業火 薬協会誌,28,   414(1967).

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13)B.  M. Vanderb此.   H. B. Hass.   Ind.   Eng.   Chem. ,32.   34(1940).

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16) 清水治昭,橋本正敏,笠間恒雄, 山下忠孝,工業火薬協会誌,   28,   386(1967).17) 松永勝治,竹迫弘樹, 山下忠孝づこ業 火薬協会誌,   31,   6(1970).

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21)A.  E. Oberth, R.  S. Bruenner, Ind.  Ene.  Chem.  , Fundamenta ↓s,   8,   383(1969).

86

第7 章  ウレタ ンプ レ ポリマーのGP  C,   D SC, 粘度法およびFT −IR に よるキャラ クタリゼ ーション

7.    1 緒言

各種 ポリウレ タ ンの中間体であ るイソ シアナ ート 末端 ウレ タ ンプ レ ポリマ ー(

以下ITUP と略記する)は適当なヒドロキシ末端オリゴマ ーと ジイソ シアナ ー トの選択に より ホットメルト接着剤として利用可能である。 しか もITUP を 被 着材に塗布し たのちに,分子末端 のイソシアナト基が空気中 の水分と反 応して ウ レア結合を形成し,巨大分子化か達成さ れる。また,被着材にヒドロキシ基な ど の活性水素が存在すれば,イソシアナト基はそれと反応し,はく離強度 の高い 接 着剤となるこ とが容易に推測さ れる。

ITUP を ホットメルト接着剤に利用する場合に 溶融状態にお ける粘性挙動 が極めて重要であり,それを主 眼点としてITUP の基礎的性状を 明らかにする ことが必要である。 ポリウレ タンエラストマーについては多角的にキ ャラクタリ ゼーションが行 われている1) が, ポリウレタ ン製造の基本的原料であるI  TU  P については研 究例が極めて乏しい。

本章2)で は, ポリエ ーテル

ーa ,

 CO 

ジオ ールとして ポリ(オ キシプ ロピレン>a , ω

ジオ ール(以下PPG と略記する)とポリ( オキ シテト ラメ チレ ン>a  , ω−ジオ

ール(以下PTMG と略記する)を 用い,これらとジフェニルメタ ンー4,4ダジイソ シアナート( 以下MD  I と略記する) との反応 により得られたITUP の分子量分 布,ガラ ス転移 温度(Tg) , 溶融粘度お よびウレタ ン結合 の水素結合性 につ いて

調べ, 興味あ る知見が得られた。

7 .2  実験 7.2.1  試薬

PPG( 三井東圧化学製)お よびPTMG( 保土 ヶ谷化学製) は1OO °C/1. 33kPa, 乾燥窒素気 流下で8 時間乾燥させ たものを使用し た。 MDI([] 本ポリウ レタ ン 工業製) は純度99.8 %のものをそのまま用いた。

7.2.2 1TUP の合成

ポリェ ーテル

ーa, ω−ジオールとMD  I との反応を ,ヒドロキ シ基 に対 するイ

ソシアナートの当量比(NCO /OH) を2.0 とし,乾燥窒素気流下80゜Cで行 った。

−87 −

一定時間ご とに定法により残存イソシア ナート量を 追跡し,反応の終結を 決定し

た。 得 ら れたITUP につ い てF  T  −I  R( 日本 分光製5300 型) によ る レ づii;

・(3480cm

  ')の消失並びに'H −NMR( 日本電子製JNM −EX400 型) によるウレ

ア結合およびアロファナート結合の不在を確認した。

7.     2.    3  分子量分布測定

ITUP 中 の末 端イ ソ シ アナ ートを メ タ ノール と反 応 さ せて 得 られ た 試料nTUP 晩o‥)を 用い,GP  C( 目立製L  − 4000型UV 検 出器・G  L −R 430 カ ラ ム)により分子量分布を 測定し た。

7.     2.   4  ガ ラス転移温度(T9) 測定

原料 ポリェ ーテル

ーa ,

 ω‑ジオールおよ びITUP のTg を,   D S C( セイ コー 電子工業 製S S C22o 型 に より,密封型 アル ミニ ウム製 セルを 用いて昇 温速度10

°C/minで 測定した。

7.2.5  粘度 測定

原料 ポリェ ーテ ルーa , CO −ジオールお よびITUP の粘度を, 温度コ ントロ ー ラー付き回転粘度 計(Brookfield 社製BV 十型) により80 °Cで 測定し た。

7.2.6 FT −IR によるウレタ ン結合 の水素結合 性の測定

ITUP をN  a C  U 板上に クロロ ホル ム溶媒キ ャスト したのち加熱セル( 目立H

−3 型)に取り付け,   25〜85 °CにおけるFT −IR スペ クトルを 測定した。

7.    3  結果お よび考察 7.3.1  分子量分布

ITuP を メタノールにより処理した試料nTuP 臨oH )のGPc 測定結果 の一例を 図7. 1  (a,    b)に示 す。図7. 1から明らかなように,両ITuP とも三 量体のほかに未反応MD  I や多 量体が存在する。

一般に,    I TUP の生成におけ る分子量分布 は,段階的生長垂合 の統計論によ って与え られる次式3) を満足 すると考え られる。

W    X     χ (1 χ =‑1

r )'  r ^x ̄')ダ /(1 十r )3.

    5,    7, ・ ・ 

88

「7.  1 )

χ=  3

←Molecular  weight

㈲PPG(700)‑ITUP

× =3

←Molecular weight (b)PTMG(660)‑ITUP Fig.    7. 1 Gel permeation chromatograms of ITUP.

χ Γepresents the e χtent of polymerization (denoted as  χ in Eq. (0).

The number in parenthesis is Mn of polyether‑

a,  CO ‑diol.

89

ここで,    w バま重合 度x を 持 った成 分の重量 分率,     rはイ ソシア ナ ト基 に対 す るヒドロキ シ基の当量 比である。 ITUP の合成ではr  =0.5であり, 滴定法によ るイソ シア ナト基の定量 分析ではイソシアナト基の牛量が反応してお り, さらにF

 T ‑  I R からはヒドロキ シ基の完全 な消失 が観測 されるこ とから, 式(7. 1)に 示 してあ る よう にX は 奇数で あって, 末端が ヒドロキ シ基とな ってい る成分(x

が偶数) は存在しない ことが推定される。

こ のよう に, ポリェ ーテル ーa , ω−ジオールの構造の変 化は分子量分布 に対 し ほとんど影響を 及ぼさないこ とが推測さ れる。

ITUP のこのような分子量分布に関しては,既にP  P G −ト リレ ンジイ ソシ ア ナート系4,5)お よびPPG −MDI 系6) について検討されてお り,本研究 と類 似 の結果が得られてい る。

7.3.2  ガ ラス転移 温度(Tg)

原料 ポリェ ーテル

ーa ,

 ω‑ ジオールおよ びITUP のTg を 測定 した結果を 表7.

 1に示 す。表7. 1から,両ITUP のTg イ直ともハ ードセ グメ ントの影響が顕著 に現れて ポリェ ーテルーa, ω−ジオール単独よりもかなり上昇し,   Mn が低い ほど ポリェ ーテル ーa, CO −ジオール単独 のTg とITUP のそ れとの差( △Tg) が大 き くなる傾向が観測される。こ の傾向は,PTMG 系より もPPG 系 の方が顕著で ある。

Table 7.  1 Tg value of polyether‑a  , 臼一dio↓and ITUP.

Mn of PPG

40 70

0

0

970 1500 2000 2950

Tg

PPG alone 75.8 74.8 73.3 73.2 72.7 72.7

△T が ) ITUP

‑5.3

23.3 34.3 47.3 52.4 59.9

70.5 51.5 39.0 25.9 20.3 13. 1

a )[Tg of ITUP ト[Tg of PPG a ↓one]

Mn of PTMG

660 850 980 1480 1990 2990 一 一−

Tg バ

△T が ) PTMG

a↓one‑‑77.7

■79.5‑80.4‑81.0‑82.4‑84.0 I TUP

40 48 53 57 61 68

5 1

7

0 9

9

︵Z t4

一  一71CO

    CO 70

・  ・n⁚︶422 51

−  φ0521

90

既に,セ グメント化 ポリウレタ ンにおけ るソフトセ グメントTg のP  P G  ')お よびP  TMG*) 鎖長 への依存性が観測されてい る。さらに,   P P G 系では数平 均 分子量(Mn) ニ2000お よび3000 の場合にTg のソフトセグメント濃度依存性は認め られない が,Mn =1000の場合にはソフトセグメント濃度 が高 くなるにつ れてTg は低下する。一一方,   P TMG 系ではMn =1000の場合で もTg はソフト セグメ ント 濃度に無関係であることが報告さ れてい る。

このように,   P P G 系 の場合にMn が低いときには,言い 換え ればハ ードセ グ メント濃度が高いときにはハ ードセグメント間の強い水素結合によるハード ドメ イ ン形成によ って ソフト相 の動き易さが抑制され,そ の結果Tg の顕著 な上昇 が 観測される ものと考え られる。

7.    3.    3  粘性挙動

原料 ポリェ ーテル

ーa ,

 人)

ジオールお よびITUP の80 °Cにおける粘度 し7) 測定結果を表7.2 に示 す。表7.2 から,    I TUP のr] はポリェ ーテル

ーa, ω −

ジオ ールのそれより もかなり上昇することが わかる。 PTMG 系ITUP ではP  TMG

のMn が高 くなるにつれて 刀は上昇し,   P P G 系ITUP ではPPG のMn が高 くなるにつ れて れ ま減少し,両者は全く逆の粘性挙動を示 している。

一 般に  ポリマーのηが重量平均 分子量(Mw) とともにつぎ の関係 に従 って増 加することが知 られている9) 。

フフ KM が  (a

η  ニ  KMw^*‑  '

1 〜2 ) Mw くMe

MW >MC

(7.2)

(7.3)

ここで,   K,    a は定数で,   Me は臨界分子量 と称さ れ,   1〜4 万 である。 I TUP   M e  0 Hを 用い たGPC 測定 に よるlog Mw 対log  刀のプ ロ ヽツド 図7. 2) か ら,PTMG

系ITUP では直線性 が認めら れず,式(7.2) が成立 しない。 PPG 系ITUP では式(7.2) と逆 の傾向であり,   Mw が低い ところでは急激に ノフが減少 し,Mw が高くなる と れよ緩やかに減少することがわか る。

原料PPG お よ びPTMG のZフは と もにMn が 増加 する につ れて 上 昇 する。

91

Table 7.2 Viscosity ( η )of po!yether

・ ・a , ω‑d  i

 01 and I TUP at 80 ℃

Mn of PPG

40 70 97 150 200 295

0

0

0

0

0

0

− ‑ ‑     一  

フフ(mPa ・s )

Mn of PTMG

1 660

850 980 1480 1990 2990

7フ(niPa ・s )

PTMG a↓one

00

I  参5036

69 162 218 516

0

I TUP

1

76 81 86 145 243 323

2

5

0

0

0

0

92

−       V

PPG a↓one 24 30

0

0

0000

−  一  ・  一70 1 LO

9"3      LO     CIU 7

I TUP

1200 746 492 436 423 395

両者 の粘性の相異は,   P P G がアタクチ ック構造である のに対し,   P TMG は平 面 ジグザ グ構造であり,後者 の方が分子 間相互作用が大きいことに起因してい る と推 定される。表7. 2か らは,   P P G 系ITUP とPTMG 系ITUP では末 端 ハードセ グメ ント濃度と粘性との間に密接な関係かおるこ とは明らかであ り,原 料 ポリオ ール のMn が低いほど強固なハ ードドメイ ンを形成し, それが粘性挙動 に顕著な影響を及ぼしてい る。すなわち,    I TUP の粘度は,原料ポリオール の 構造,分子量,ソフトセグメント濃度お よびハ ードセグメ ント濃度に支 配さ れる ことは明らかである。図7.2 では,    P P G 系ITUP の場合に原料 ポリオ ール の 分子量範囲では分子量増加によるPPG に基づ くソフトセグメ ントの粘性への寄 与が小さい ことを示している。一方,   P TMG 系ITUP の場合 は,図7.2 の分 子量範囲でPTMG に基づ くソフトセグメ ントの粘性への貢献 が顕著であるこ と を示唆している。 したがって,   P P G 系ITUP の場合は, さらに分子量が増大 すればソフトセグメント 濃度が低くなり,粘性へのソフトセグメント の影響が表 れてM  w とと もに ノフも上昇する ものと推測される。 PTMG 系ITUP の場合 は,

さらに分子量を 減少させ るとハ ードセグメ ントの影響が強く表れてM  w とともに フフも低下する ものと推定 される。すなわち,図7.2のlog Mw 対↓og 刀の曲線は両ITUP

と も極小点を有 する双曲線になる ものと推測される。

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