次ページに当該事業の推進部室及び研究実施者から提出された事業原簿を示す。
「極端紫外線( EUV )露光システム開発プロジェクト」
事業原簿
(公開版)
担当部室 新エネルギー・産業技術総合開発機構 電子・情報技術開発部
―目次――目次――目次―
―目次―
概要
プログラム・プロジェクト基本計画 プロジェクト用語集
Ⅰ.事業の位置付け・必要性について
1. NEDOの関与の必要性・制度への適合性...1 1.1 NEDOが関与することの意義...1 1.2 実施の効果(費用対効果)... 2 2. 事業の背景・目的・位置づけ... 3
Ⅱ.研究開発マネジメントについて
1. 事業の目標... 8 2. 事業の計画内容...10 2.1 研究開発の内容...10 2.2 研究開発の実施体制... 14 2.3 研究の運営管理... 16 3. 情勢変化への対応... 19 4. 今後のEUVAプロジェクトの展開...19
Ⅲ.研究開発成果について
1. 事業全体の成果...21 2. 研究開発項目毎の成果... 23
Ⅳ.実用化、事業化の見通しについて
1. EUV露光装置の実用化、事業化について...67 2. EUV光源の実用化、事業化について... 71 3. EUV技術の波及効果...73 4. まとめ... 83
i
概 要
作成日 平成17年4月12日 制度・施策(プログラ
ム)名 高度情報通信機器・デバイス基盤プログラム 事業(プロジェクト)名 極端紫外線(EUV)露光システム
の基盤技術開発 プロジェクト番号 P020030 担当推進部/担当者 電子・情報技術開発部
0.事業の概要
ITRS2003 で示されている 45nm テクノロジノード以細のデバイスへの適用が期待 される EUV 露光システムの基盤技術を開発することを目的とし、EUV 光源の高出力 化・高品位化技術、EUV 光源評価技術、EUV 光源集光ミラーの汚染・損傷評価および 防止技術および EUV 露光装置用非球面加工・計測技術、EUV 露光装置コンタミネー ション制御技術の開発を行う。
Ⅰ.事業の位置付け・
必要性について
ユビキタスネットワーク社会ともいわれる高度情報化社会の実現には、より高速 でより大容量のデータを処理する半導体 LSI が不可欠である。リソグラフィ技術は こうした半導体 LSI の高速化、高集積化を支える重要技術である。これまでの主流 量産技術である光リソグラフィは、露光光の短波長化によって微細化を果たしてき た。しかしながら 45nm テクノロジノード以細に対しては、従来の光露光技術では困 難が増大してくるため、新たなリソグラフィ技術の開発が求められている。
EUV リソグラフィ(EUVL)は波長が従来の 10 分の1と短く、このため 45nm 以細 の複数世代にわたり使用可能で、45nm 以細の最も有望なリソグラフィとされている。
EUVL は、マスクパターンの光学的縮小投影露光方式という点では従来技術の延長線 上にあるが、一方では EUV 露光システムに特有な技術課題が存在する。本プロジェ クトはこうした技術課題を克服するための基盤技術を開発し、半導体 LSI の高度化 に資することを目的としている。
Ⅱ.研究開発マネジメントについて
事業の目標
光源技術として、平成 17 年度末までに基礎的要素技術を確立すると共に、集光点 10W 以上の EUV 光源を試作し、平成 19 年度末までに、集光点 50W 以上で、実用光源 として要求される安定性、一様性、5B pulse 以上の集光ミラー寿命を兼ね備えた EUV 光源を開発する。
装置技術として、平成 17 年度末までに、投影光学系ミラーの加工・計測分解能 0.05nm rms を実現し、平成 19年度末までに EUV 露光装置に要求される、0.1nm rms レベルの加工・計測技術を確立させる。また、光学系ミラーのコンタミネーション 防御技術を確立、ミラー1 枚あたりの反射率低下を 1%以下に抑える技術を確立す る。
研究開発項目主な実施事項
H14fy H15fy H16fy H17fy H18fy H19fy
①高出力・高品位 EUV 光源技 術および EUV 光源評価技術の 研究開発
②集光ミラー汚染・損傷評価 技術および集光ミラー汚染・
損傷防止技術の研究開発
③EUV 露光装置用非球面加
工・計測技術の研究開発
事業の計画内容
④EUV 露光装置コンタミネー
ション制御技術の研究開発
会計・勘定(単位:百万円) H14fy H15fy H16fy H17fy H18fy H19fy 特別会計(電多・高度化・石油) 1,014 2,270 2,111 1,834 ‑ ‑
開発予算(H17 年度 まで)
総予算額 1,014 2,270 2,111 1,834 ‑ ‑
ii
経産省担当原課 商務情報政策局情報通信機器課 運営機関 新エネルギー・産業技術総合開発機構
プロジェクトリーダー 独立行政法人物質・材料研究機構フェロー 堀池靖浩 開発体制
委託先 技術組合 極端紫外線露光システム技術開発機構
情勢変化への対応
国内外の学会に積極的に参加、技術動向の収集を行うと共に、動向変化に対応して 計画の見直しを行っている。また、2006 年度からつくば R&D センターがスタートす ることとなり、そのリソグラフィプログラムとの連携を盛り込んだ、開発計画とし た。
今 後 の 事 業 の 方 向 性
平成 17 年度までに基礎的要素技術を確立し、平成 18 年度以降はその結果を発展さ せ、実用化に向けた基盤技術開発を進める。また、これまで開発した技術を、つく ば R&D センターに導入する微小フィールド露光装置(SFET)に盛り込み、開発した 要素技術の統合的検証をするとともに、露光評価結果をフィードバック、平成 18 年 度以降の開発に活用していく。
以下の成果により、各研究項目について H17 年度末の中間目標を達成する見込みで ある。
①高出力・高品位 EUV 光源技術および EUV 光源評価技術の研究開発
LPP(Laser Produced Plasma)、DPP(Discharge Produced Plasma)両方式とも に世界トップレベルの EUV 発光出力得た。特に DPP 光源では、H17 年度末目標の 集光点出力 10W を大きく上回る出力 19W を 1 年前倒しで実現した。また、EUV 光 源評価技術については、目標とする評価精度を確立した。
②集光ミラー汚染・損傷評価技術および集光ミラー汚染・損傷防止技術の研究開発 集光ミラーの高速イオンによる損傷は、Xe の 2 価イオンによるものが主であるこ とを実験的に確かめた。これに基づき、磁力を用いて高速イオンの飛来を防止す るという EUVA 独自技術を開発、イオンによる損傷を 30 分の 1 に抑えられること を実証し、中間目標を達成できる見通しを得た。
③EUV 露光装置用非球面加工・計測技術の研究開発
非球面反射ミラー加工技術では、IBF(Ion Beam Figuring)による形状創成技術 において、0.14nm rms の加工精度を実現し、この技術が実用的に有効であること を実証した。さらに、大阪大学から導入した EEM(Elastic Emission Machining) の開発を進め、0.09nm rms の平坦性が得られることを実証した。また、計測技術 についても 0.1nm rms 以下の測定再現性を実現し、中間目標達成の見通しを得た。
④EUV 露光装置コンタミネーション制御技術の研究開発
コンタミネーション制御技術の基礎となる、微量なコンタミネーションの解析技 術を確立した。この解析技術を基に、コンタミネーション加速試験を行い、加速 試験法に関する基礎的知見を得るとともに、Ru キャッピングレイヤーを用いた時、
H2O 分圧を 10‑6Pa 以下にすると、酸化は進まないとの有用な知見を得た。また、
酸素雰囲気下で UV 光照射(UV+O2)によりカーボンコンタミは除去できることを 実証した。
投稿論文 「査読付き」6 件、「その他」51 件 学会発表 「査読付き」2 件、「その他」209 件
Ⅲ.研究開発成果につ いて
特 許 「出願済」60 件、「登録」0 件、「実施」0 件
Ⅳ.実用化、事業化の 見通しについて
平成 17 年度までの開発成果をα機、平成 19 年度までの開発成果をβ機にそれぞれ 活用し、民間自主開発による高度化により量産機に繋げる。市場規模は EUVL が幅広 く用いられる 2016 年には、光源、装置合わせて約 8000 億円と予想され、装置につ いては 70%, 光源については 50%のシェアを見込んでいる。
評価履歴 平成17年度 中間評価実施
Ⅴ.評価に関する事項
評価予定 平成19年度 事後評価実施予定 策定時期 平成15年3月 策定
Ⅵ.基本計画に関する
事項 変更履歴 平成17年3月 変更
iii
P02030
高度情報通信機器・デバイス基盤プログラム
「極端紫外線(EUV)露光システム開発プロジェクト」基本計画
電子・情報技術開発部 1.研究開発の目的・目標・内容
(1)研究開発の目的
多様な大量の情報を、時間や場所の制約を受けずに、誰もが自在に活用できる高度情報化社会を目指し て、情報通信技術の高度化を進めることが求められている。このためには、情報通信機器の共通基盤技術 である半導体LSI技術の高度化が不可欠である。半導体LSIは、いわゆるムーアの法則に沿った目覚まし い勢いで微細・高集積化を果たし続けることによって、性能向上とコスト低減を実現し、情報技術高度化 の原動力となってきた。最近では、国際半導体ロードマップITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)に見られるように、微細・高集積化はさらに一層の加速が求められている。
微細・高集積化は、デバイス構造・材料技術と微細加工技術を車の両輪として進められている。特にリ ソグラフィ技術は、微細加工技術を先導する重要な役割を担っており、半導体LSIの高機能化、低消費電 力化を牽引するキー・テクノロジーということができる。これまで量産技術の中心となってきた光リソグ ラフィは、KrFエキシマレーザーからArFエキシマレーザーへと光源を短波長化することによって微細化 を果たした。現在は65nmテクノロジーノードの量産技術の確立に向け、液浸を用いたArFエキシマレー ザーの開発が進んでいる。しかしながら、45nmテクノロジーノード以細に対しては、これまでの開発方向 では対応することができず、新たなリソグラフィ技術の開発が必要となっている。
波長13〜14nm の極端紫外光(EUV: Extreme Ultra Violet)を用いるEUVリソグラフィは、縮小転写 方式であること、解像度に余裕がありOPC(光学的近接効果補正)のようなマスク作製への負担が軽減で きること等の特長があり、最も有望な候補技術として期待されている。しかしながら、EUV光源をはじめ、
多層膜ミラーを用いた反射光学系やマスク等、従来技術とは異なる多くの課題があり、リスクの大きな技 術開発である。このため、米国、欧州においても、産学官連携のもとに強力に研究開発が進められている。
これまでの内外の研究成果として、マスク、レジスト材料・プロセス等の要素技術開発は着実に進展して いるが、実用化の鍵を握る大出力のEUV光源および反射光学系からなる露光装置技術の開発は、まだ基礎 的開発の段階にあり、解決すべき課題が多く残されている。
本プロジェクトでは、EUV光源の高出力化・高品位化技術、集光光学系技術、EUV光源評価技術、ミラー の汚染・損傷評価技術、EUV露光装置用非球面加工・計測技術、EUV露光装置コンタミネーション制御技 術等の開発を行うことによって、45nmテクノロジーノード以細に適用可能なEUV露光システム技術の基 盤確立に資することを目的とする。
当該研究開発事業は、経済産業省において研究開発の成果が迅速に事業化に結びつき、産業競争力強化 に直結する「経済活性化のための研究開発プロジェクト(フォーカス 21)」と位置付けられており、次の 条件のもとで実施する。
・技術的革新性により競争力を強化できること。
・研究開発成果を新たな製品・サービスに結びつける目途があること。
・比較的短期間で新たな市場が想定され、大きな成長と経済波及効果が期待できること。
・産業界も資金等の負担を行うことにより、市場化に向けた産業界の具体的な取組が示されていること。
なお、適切な時期に、実用化・市場化状況等について検証することとしている。
(2)研究開発の目標
中間目標として、平成17年度末までに、EUV光源としては、集光点におけるEUV出力が10W以上で、
EUV露光システムの光源として要求される安定性、一様性、寿命、その他の性能要件を全て備えたEUV光 源を開発することを目標とする。また、投影光学系のミラー基板作製に必要な、加工・計測の基盤技術を 確立し、加工・計測分解能0.05nm rmsを実現する。さらには、光学系の汚染防止技術や、光学系に付着し た不純物のクリーニング技術等のコンタミネーション制御技術について、ミラー1枚当たりの反射率低下
(1年使用、クリーニング後)を3%以下に押さえる技術を確立する。
最終目標として、平成19年度末までに、EUV光源としては、集光点におけるEUV出力が50W、実露光が 可能な光源として要求される安定性、一様性、寿命、その他の性能要件を全て備えたEUV光源を開発する ことを目標とする。また、投影光学系のミラー基板作製に必要な加工技術としては、実露光に必要な外径