(説明)GlsソフトのArcVicwを スクリーンを見 手作業ではほとんど不可能でも, 2・⑥ 用いて,加印学区全体の小学校を ながら,説明を GISを用いれば可能であること。
中心とするボロノイ分割ができる 聞く 地理情報の∠析(空間 割)
ことを,実演しながら説明する。 2一⑦
作製結果を生徒に提示する。
(指示)手作業で作成した地図と, スクリーンの稲 稲美町については,ほとんど同じ形 コンピュータが画面のボロノイ分 美町ボロノイ図 状であることから,自分たちの作業 割を比較する。 と手作業の地図 を確認する。
とを比較する 地理情報の整理(2つの地図の比較)
展 (発問)導入における考察(例: 発問を考える 校区図に宇・町丁別の人口を重ねて 開 母里小学校の校区が広いのは,人 みるとよいことを理解する。
皿 口が少ないから)を証明するには, 地理的問いを提示する どのような地理情報を重ねてみる
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といいか。
・字・町丁別人口を図形表現で示 スクリーンを見 2一⑧
す。 る
・小学校の校区図に,字・町丁別 スクリーンを見 地理情報の整理(重ね合わせ)
人口を図形表現で重ねる。 る
ま (説明)この授業(2時間)でお説明を聞く 2つの地理情報を重ねることによ
と こなってきたことを振り返る。 り,地理的な事象を明らかにするこ
め とができ,さらに異なる地図を重ね
ることで,要因を追求することがで
きる
2つの地理 報の関連を追究する
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結論
第1節 本研究のまとめ
本研究では,「学校教育におけるGIS活用の実態を把握し,教育課程における地理的技 能とGIS技能との関連性を検討する。またそれらを踏まえてGISの活用方法を提案する」
ことを目的として研究をおこなった。その結果,次の諸点が明らかとなった。
まず高等学校におけるGIS活用の実態にっいて,地理教員においてはGISに対する認 知の高い教員が多いが,それ以外の教員においては認知は不十分である。また地図学習に おいては,地形図学習が重視され,GISの項目は軽視されている。そして地図学習の時間 数も多くないことが分かった。また授業におけるGISの活用は低調でGISの教員研修も 活発ではないことが明らかとなった。「研究や実践の山は高いが,裾野はせまい」とまと
めることができる。
教育GISの課題としては,r情報機器」,r教育GISソフトやデータ」,r教員のスキル」,
r授業時間の確保」などの課題を取り上げ説明をおこなった。特に教員研修と教育課程と の関連を検討することの重要性を指摘しておきたい。
次に教育GISの実践は,地理教育の分野が多い。しかしながらそれ以外の分野におい ても活用が可能ではないかと考え,科目情報や総合的な学習の時間における活用の可能性 を探った。学習指導要領の検討の結果,両者においても活用可能であると結論づけること ができる。しかし科目情報における実践は皆無である。
教育課程における地理的技能とGIS技能の関連性を明らかにするために,学習指導要 領の地理的技能についての分析をおこなった。次に地理的技能としてはアメリカ合衆国の 地理ナショナルスタンダードを,GIS技能についてはGISテキストを参考にして,分析を おこなった。その結果,①地理的技能とGIS技能とは,交差の関係にあること,②地理 的技能とGIS技能が交わっている部分は,地図に関する地理情報処理に関する技能であ ること,③GIS技能は,地図に関する地理情報処理の技能と,情報に関する技能の一部 から成っていることを明らかにした。
明らかとなった地理的技能とGIS技能の整合性をもとにして,GISが教育において活用 されている実践事例の分析をおこなった。その結果,rコンピュータ教室において学習者 がGIS機器・ソフトを活用し,身近な地域・市町村のスケールで実践する」事例が多数 を占めていることを明らかにした。今後,教育GISの発展のためには,多様な活用実践
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を提案する必要が、あろう。また地理的技能とGIS技能の整合性がGIS実践事例の分析に おいてもみられることが明らかとなった。しかし詳細にみると,①GISの地理情報の分 析の機能を授業において十分活用する段階には至っていない,②重ね合わせや地理情報の 表示を用いアナログで分析する場合が多い,③地理情報の表示機能は,地理的技能のどの 過程においても活用されていることなども指摘できる。
以上の点を踏まえ,教育GIS教材の開発に取り組んだ。特に,地理情報を処理する過 程と地図を活用する技能の2つの視点を設け,高等学校地理B「地図化してとらえる現代 世界の諸課題」の単元において,6時間の指導案を提案した。
教育GISは教育課程において,地理的技能の一部として位置づけることが可能であり,
特に地図の活用に関する技能を身につけさせる際に有効であると結論づけられる。
第2節 教育GISの今後
研究の結果明らかになったことの1つは,教育GISが遅々として進んでいないことで ある。その現状を少し長いタイムスパンでとらえてみたい。ここでは,ノーマン(2000)
のテクノロジーのライフサイクルを教育GISに当てはめて考えてみる(図6−1)。
新しいテクノロジーが登揚したとき,そのテクノロジーは値段が高く,使い勝手もよく ない。それでも最初に使い始める人たちがいる。こうした人たちは「革新派」とよばれて いる。しばらくすると,利用者が少しずつ増えはじめる。これらr初期の利用者」とよば れる人たちは,製品に文句をつけ,製品改善に貢献する。っまり製品を育てる役割ももっ ている。やがて,テクノロジーの性能が向上し,使い勝手もよくなる。そして利用者は一 気に増加する。この段階の利用者を「大多数の利用者」とよんでいる。最後に「懐疑的利 用者」が使い始める。これがテクノロジーのライフサイクルといわれるものである。
この場合,「初期の利用者」と「大多数の利用者」との間に,大きな溝が存在するとい われている。それは「初期の利用者」が性能を重視するのに対し,「大多数の利用者」は,
便利さや価格を重視するからである。この二一ズの変化にテクノロジー側が対応する必要
がある。
GISが教育における新しいテクノロジーだとすると,このライフサイクルのどの段階に 位置するか,考えてみたい。第1章や第4章で明らかにしたように,学校教育における導 入の広がりや実践事例から考えて,「革新派」の段階は過ぎたと考えられる。しかし,「大 多数の利用者」の段階とは言い難い。したがって「初期の利用者」の段階に位置すると判
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断できよう。教育においてGISソフトや情報機器は,まだまだ使いにくい状態と考える。
教育におけるGlsの今後の発展を考えるならば,「初期の利用者jから「大多数の利用 者」の段階に移行する間にある,「大きな溝」をどう超えていくかを考えなくてはならな
い。
本研究における検討の結果,教育GISの現状について,「教育GISの研究や実践の山は 高いが,裾野はせまい」とまとめることができた。前述の「大きな溝」を超えていくため には,今後,いかに裾野を広げていくかが大きな課題である。裾野を広げていく鍵は「コ ンピュータを授業で活用する教員」とr地珪教育に意欲的な教員」であると考える。
「コンピュータを授業で活用する教員」については,質問票調査の結果,高等学校教員 においては,「コンピュータを授業で活用する教員j,「地理教育に意欲的な教員」のどち
らもGISに対する認知は高かった。しかしながら,GIS活用に対しては,様々な課題が指 摘され,教育GISに対する見方はシビアであった。
教育GIS、を取り巻く課題については,r情報機器」,rGISソフトやデータ」,r教員研修」,
rGIS開発者とのコミュニケーション」,rカリキュラム」など様々である。これらの課題 について改めて論じ,教育GISを総括し,今後を考えたい。
情報機器については,政府のe−Jap㎝計画によって,整備は進みつつある。しかしなが ら計画と教育現場とのタイムラグもあり,教員には情報機器の課題が改善しているとは受 け止められていない。GISソフトやデータについても,低廉(無料)なGISソフトが登場 している。データについてもWeb上での公開が進んでいる。授業実践もWeb上に公開さ れている。しかしながら,教員には,そのことは認知されていない。このようにGISに 対する認知が進んでいない,あるいはGIS活用のリテラシーが低い現状では教員の研修 が重粟となろう。
教育GISはまだまだ発展途上の段階(「初期の利用者」の段階)にあり,教員がGIS開 発者に注文をつけ,GIS改善に貢献していく(製品の育てる)ことが重要である。例えば 学習過程(地理情報処理過程)に対応した,GISソフトはできないものだろうか。そうし た開発には,GIS開発者と教員のコミュニケーションが大事であると指摘しておきたい。
そうした意味において,教育GISフォーラムのような仕緯みは不可欠であると考える。
学校教育におけるGISの重要性を主張するためには,カリキュラムとの整合性の検討 が欠かせない。学習指導要領「地理」(中学校社会科地理的分野・高等学校地理A・地理 B)には,地理的技能が重要な概念として登場している。地理的技能とGISによって得
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