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番号 候補木名 検定

本数 胸高直

径mm

蛹室形成率

外樹皮食入率 内樹皮食入率 材表面食入率 材内食入率

四高局 3 号および四高局 24 号で行ったヒノキ第二世代精英樹の選抜

関西育種場 育種課 山野邉太郎 山口和穂 久保田正裕 磯田圭哉 玉城聡 遺伝資源管理課 尾坂尚紀 長谷部辰高

*

連絡調整課 林田修

**

育種専門役 佐藤省治

***

1 はじめに

林木育種センター関西育種場では、平成 18~22 年度の中 期計画に基づいて、第二世代精英樹(以下第二世代)の選 抜を行っている

1),2),3)

。平成21年度は、 四高局3号検定林(嶺 北森林管理署桑の川国有林 12 はにほ林小班、以下四高 3) 及び四高局24号検定林(安芸森林管理署裏正山9と林小班、

以下四高 24)においてヒノキ第二世代の選抜を行った。今 回はその概要を報告する。

2 選抜対象検定林

四高 3 は昭和 45 年 4 月に人工交配 7 家系及び自然交配 26 家系を用いて設定された(乱塊法 3 反復、各プロット 20 行 5 列)。選抜を行った平成 21 年秋において、 40 成長期を経過 していた。

四高24 は昭和51 年2 月に自然交配26 家系を用いて設定 された(乱塊法 9 反復、 各プロット 6 行 3 列)。選抜を行った 平成 21 年秋において 34 成長期を経過していた。

3 選抜方法

(1)四高 3 における検定林定期調査、 選抜指数の算出及び机 上選抜木の抽出

四高3 は、 平成21 年秋が40 年次調査の時期であったため、

通常の検定林調査方法に従って個体ごとに樹高(バーテッ クスを使用)、胸高直径(輪尺を使用)、幹曲がり(目視で 5 段階)、根元曲がり(目視で 5 段階)を調査した。3 反復のう ち 1 反復は、収入間伐の対象林分になったため、調査から 除外した(図1)。本検定林のプロット本数は100 で検定林調 査本数としては過多なため、交配家系においては中 3 列の 60 本、自然交配家系は真ん中 1 列 20 本を調査対象とした。

調査は平成 21 年 11 月 9 日から同 11 月 13 日に行った。

抽出の第一段階として個体とその家系の記録を組み合わ せた選抜指数

4)

を樹高、胸高直径および曲がりの 3 形質を 用いて算出した。曲がりは幹曲がりと根元曲がりの評価値

図 1 四高局 3 号における反復の細分化

合計を解析対象とした。前述の検定林定期調査の際、 反復の 区切り方を再検討することが望ましいと判断されたので、

地形を考慮に入れ反復を細分化した(図 1)。その分、家系と 反復の組合せがアンバランスになったため、選抜指数にお ける家系偏差は、家系 LSMEAN を用いて計算した。算出した 選抜指数より上位 150 個体を抽出し、それらの中から直径 が20㎝以上、 幹曲がりが4以上の個体を机上選抜木とした。

(2)四高 24 における選抜指数の算出及び机上選抜木の抽出 四高 24 は、平成 17 年度の 30 年次定期調査(斜面下部 6 反復を全数調査)において測定された樹高と胸高直径を用 いて、個体とその家系の記録を組み合わせた選抜指数

4)

を 算出し、上位 300 個体を抽出した。通常、関西育種基本区に おいては、 一般次代検定林の 30 年次調査では曲がりの調査 を行っていないため、前出の抽出された 300 個体のうち、

確認できた 244 個体について別途新たに直径、幹曲がり及 び根元曲がりを調査し、家系を加味しない表現型のみの選 抜指数

2)

を算出した。曲がりの取扱いは、四高 3 と同様とし た。この選抜指数の上位150個体のうち幹曲がりが4以上か つ家系内本数が 8 本以内になるように机上選抜木を抽出し た。なお、調査は平成 21 年 10 月 20 日に行った。

(3)立木の外観における欠点調査及び FAKKOP により測定し た応力波伝播速度による抽出

これまでに、立木の外観上の欠点について、林業従事者 が項目によって異なる重み付けをもってチェックしている ことがアンケート調査の結果に表れている

5)

。このアンケ ート結果に基づき欠点と認識される事項についてチェック リストを作成して、3(1)及び 3(2)で抽出された机上選抜木 を対象に調査した。項目は樹体全体の曲がり、根張り、幹表 面の凸凹、真円性、気根、枝の太さ及び枝の配置の均等さ とし、それぞれ 4(優秀)、3(問題なし)、2(やや不良)、1(不 良)の 4 段階にクラス分けした。同時に、ヤング率と相関が あるといわれている FAKKOP による応力波伝播速度

1),6),7)

(加速度センサーの間隔は 1m,取り付け部位は上部が約

1.8m)を測定し、 検定林ごとに偏差値による 5 段階評価を行 った(平均値をave,標準偏差をσとしたとき、 5:ave+1.5σ 以上、4:ave+0.5σ 以上 ave+1.5σ 未満、3:ave-0.5σ 以上 ave+0.5σ 未満、2:ave-1.5σ 以上 ave-0.5σ 未満、

1:ave-1.5σ 未満)。これらの調査は、四高 3 及び四高 24 そ れぞれで平成 21 年 11 月 25 日~26 日及び平成 21 年 10 月 21 日に行った。

樹体全体の幹曲がりは重大な欠点として扱われる

5)

ため 3 以上であること、及び、FAKOPP 評価値が 2 以上であるこ とを第二世代の必須条件とした。その上で、 a)円錐近似した 体積において上位 10 個体について暫定第二世代とした。次 に、その他の個体について、b)樹体全体の曲がり以外の 6 項目すべてで 3 以上、もしくは、c)樹体全体の曲がりが 4 でかつそれ以外の6項目において3が5項目で2が1項目、

に当てはまる個体を暫定第二世代とした。

(4)第二世代の確定及び採穂

暫定第二世代について最終的な外観欠点のチェックを行 い第二世代を確定し、 つぎ木増殖用の穂木を採取した。この 作業は、四高 3 及び四高 24 でそれぞれ平成 22 年 3 月 16 日~17 日及び平成 22 年 2 月 23 日~24 日に行った。 採取し た穂木は 3 日以内に四国増殖保存園においてつぎ木した。

4.選抜結果と考察

(1) 四高 3 における反復細分化の効果

調査データを分散分析したところ、樹高、胸高直径及び 曲がりのいずれにおいても、総平方和に対する反復平方和

表 1 四高局 3 号における 40 年次データの分散分析

SS

ⅱ)

df

ⅲ)

MS

ⅳ)

SS

ⅱ)

df

ⅲ)

MS

ⅳ)

樹高

反復 403.4 1 403.4 454.8 6 75.8 (割合)

ⅵ)

(20.9%) (24.2%)

家系 362.8 32 11.3 7.92

*

316.3 32 9.9 6.90

*

プロット間 169.1 32 5.3 3.69

*

117.7 27 4.4 3.04

*

プロット内 992.2 693 1.4 992.2 693 1.4 胸高直径

反復 49.9 1 49.9 521.8 6 87.0

(割合)

ⅵ)

(0.4%) (4.8%)

家系 1906.4 32 59.6 4.81

*

1325.6 32 41.4 3.34

*

プロット間 852.0 32 26.6 2.15

*

380.1 27 14.1 1.14

0.29

プロット内 8588.8 693 12.4 8588.8 693 12.4 曲がり

ⅶ)

反復 133.6 1 133.6 167.6 6 27.9

(割合)

ⅵ)

(3.5%) (4.6%)

家系 610.6 32 19.1 4.65

*

479.3 32 15.0 3.65

*

プロット間 209.5 32 6.5 1.60

*

175.5 27 6.5 1.58

*

プロット内 2843.0 693 4.1 2843.0 693 4.1

ⅰ)図1参照。ⅱ)SS:平方和。ⅲ)df:自由度。ⅳ)MS:平均平方。ⅴ)F値に付し た上付き数字および**は,それぞれp値およびp<0.01を示す。ⅵ)総平方和に 対する反復平方和の割合。ⅶ)曲がりは幹曲がりと根元曲がりの評価値合計。

要因 F値

ⅴ)

F値

ⅴ)

設計どおりの反復

ⅰ)

反復細分化

ⅰ)

図 2 各スクリーニングにおける抽出個体数の推移

横軸ラベルの数字はそれぞれ異なる家系を示し,1~5,15および17は人工

交配家系,その他は自然交配家系。家系は選抜指数により抽出された個

体が多い順に左よりならべた。1stは選抜指数により選ばれ,以降脱落した

個体数。2ndは机上選抜木に選ばれたが以降脱落した個体数。3rdは暫定

第二世代に選ばれたが以降脱落した個体数。E2は第二世代個体数。

四高局 3 号および四高局 24 号で行ったヒノキ第二世代精英樹の選抜

関西育種場 育種課 山野邉太郎 山口和穂 久保田正裕 磯田圭哉 玉城聡 遺伝資源管理課 尾坂尚紀 長谷部辰高

*

連絡調整課 林田修

**

育種専門役 佐藤省治

***

1 はじめに

林木育種センター関西育種場では、平成 18~22 年度の中 期計画に基づいて、第二世代精英樹(以下第二世代)の選 抜を行っている

1),2),3)

。平成21年度は、 四高局3号検定林(嶺 北森林管理署桑の川国有林 12 はにほ林小班、以下四高 3) 及び四高局24号検定林(安芸森林管理署裏正山9と林小班、

以下四高 24)においてヒノキ第二世代の選抜を行った。今 回はその概要を報告する。

2 選抜対象検定林

四高 3 は昭和 45 年 4 月に人工交配 7 家系及び自然交配 26 家系を用いて設定された(乱塊法 3 反復、各プロット 20 行 5 列)。選抜を行った平成 21 年秋において、 40 成長期を経過 していた。

四高24 は昭和51 年2 月に自然交配26 家系を用いて設定 された(乱塊法 9 反復、 各プロット 6 行 3 列)。選抜を行った 平成 21 年秋において 34 成長期を経過していた。

3 選抜方法

(1)四高 3 における検定林定期調査、 選抜指数の算出及び机 上選抜木の抽出

四高3 は、 平成21 年秋が40 年次調査の時期であったため、

通常の検定林調査方法に従って個体ごとに樹高(バーテッ クスを使用)、胸高直径(輪尺を使用)、幹曲がり(目視で 5 段階)、根元曲がり(目視で 5 段階)を調査した。3 反復のう ち 1 反復は、収入間伐の対象林分になったため、調査から 除外した(図1)。本検定林のプロット本数は100 で検定林調 査本数としては過多なため、交配家系においては中 3 列の 60 本、自然交配家系は真ん中 1 列 20 本を調査対象とした。

調査は平成 21 年 11 月 9 日から同 11 月 13 日に行った。

抽出の第一段階として個体とその家系の記録を組み合わ せた選抜指数

4)

を樹高、胸高直径および曲がりの 3 形質を 用いて算出した。曲がりは幹曲がりと根元曲がりの評価値

図 1 四高局 3 号における反復の細分化

合計を解析対象とした。前述の検定林定期調査の際、 反復の 区切り方を再検討することが望ましいと判断されたので、

地形を考慮に入れ反復を細分化した(図 1)。その分、家系と 反復の組合せがアンバランスになったため、選抜指数にお ける家系偏差は、家系 LSMEAN を用いて計算した。算出した 選抜指数より上位 150 個体を抽出し、それらの中から直径 が20㎝以上、 幹曲がりが4以上の個体を机上選抜木とした。

(2)四高 24 における選抜指数の算出及び机上選抜木の抽出 四高 24 は、平成 17 年度の 30 年次定期調査(斜面下部 6 反復を全数調査)において測定された樹高と胸高直径を用 いて、個体とその家系の記録を組み合わせた選抜指数

4)

を 算出し、上位 300 個体を抽出した。通常、関西育種基本区に おいては、 一般次代検定林の 30 年次調査では曲がりの調査 を行っていないため、前出の抽出された 300 個体のうち、

確認できた 244 個体について別途新たに直径、幹曲がり及 び根元曲がりを調査し、家系を加味しない表現型のみの選 抜指数

2)

を算出した。曲がりの取扱いは、四高 3 と同様とし た。この選抜指数の上位150個体のうち幹曲がりが4以上か つ家系内本数が 8 本以内になるように机上選抜木を抽出し た。なお、調査は平成 21 年 10 月 20 日に行った。

(3)立木の外観における欠点調査及び FAKKOP により測定し た応力波伝播速度による抽出

これまでに、立木の外観上の欠点について、林業従事者 が項目によって異なる重み付けをもってチェックしている ことがアンケート調査の結果に表れている

5)

。このアンケ ート結果に基づき欠点と認識される事項についてチェック リストを作成して、3(1)及び 3(2)で抽出された机上選抜木 を対象に調査した。項目は樹体全体の曲がり、根張り、幹表 面の凸凹、真円性、気根、枝の太さ及び枝の配置の均等さ とし、それぞれ 4(優秀)、3(問題なし)、2(やや不良)、1(不 良)の 4 段階にクラス分けした。同時に、ヤング率と相関が あるといわれている FAKKOP による応力波伝播速度

1),6),7)

(加速度センサーの間隔は 1m,取り付け部位は上部が約

1.8m)を測定し、 検定林ごとに偏差値による 5 段階評価を行 った(平均値をave,標準偏差をσとしたとき、 5:ave+1.5σ 以上、4:ave+0.5σ 以上 ave+1.5σ 未満、3:ave-0.5σ 以上 ave+0.5σ 未満、2:ave-1.5σ 以上 ave-0.5σ 未満、

1:ave-1.5σ 未満)。これらの調査は、四高 3 及び四高 24 そ れぞれで平成 21 年 11 月 25 日~26 日及び平成 21 年 10 月 21 日に行った。

樹体全体の幹曲がりは重大な欠点として扱われる

5)

ため 3 以上であること、及び、FAKOPP 評価値が 2 以上であるこ とを第二世代の必須条件とした。その上で、 a)円錐近似した 体積において上位 10 個体について暫定第二世代とした。次 に、その他の個体について、b)樹体全体の曲がり以外の 6 項目すべてで 3 以上、もしくは、c)樹体全体の曲がりが 4 でかつそれ以外の6項目において3が5項目で2が1項目、

に当てはまる個体を暫定第二世代とした。

(4)第二世代の確定及び採穂

暫定第二世代について最終的な外観欠点のチェックを行 い第二世代を確定し、 つぎ木増殖用の穂木を採取した。この 作業は、四高 3 及び四高 24 でそれぞれ平成 22 年 3 月 16 日~17 日及び平成 22 年 2 月 23 日~24 日に行った。 採取し た穂木は 3 日以内に四国増殖保存園においてつぎ木した。

4.選抜結果と考察

(1) 四高 3 における反復細分化の効果

調査データを分散分析したところ、樹高、胸高直径及び 曲がりのいずれにおいても、総平方和に対する反復平方和

表 1 四高局 3 号における 40 年次データの分散分析

SS

ⅱ)

df

ⅲ)

MS

ⅳ)

SS

ⅱ)

df

ⅲ)

MS

ⅳ)

樹高

反復 403.4 1 403.4 454.8 6 75.8 (割合)

ⅵ)

(20.9%) (24.2%)

家系 362.8 32 11.3 7.92

*

316.3 32 9.9 6.90

*

プロット間 169.1 32 5.3 3.69

*

117.7 27 4.4 3.04

*

プロット内 992.2 693 1.4 992.2 693 1.4 胸高直径

反復 49.9 1 49.9 521.8 6 87.0 (割合)

ⅵ)

(0.4%) (4.8%)

家系 1906.4 32 59.6 4.81

*

1325.6 32 41.4 3.34

*

プロット間 852.0 32 26.6 2.15

*

380.1 27 14.1 1.14

0.29

プロット内 8588.8 693 12.4 8588.8 693 12.4 曲がり

ⅶ)

反復 133.6 1 133.6 167.6 6 27.9 (割合)

ⅵ)

(3.5%) (4.6%)

家系 610.6 32 19.1 4.65

*

479.3 32 15.0 3.65

*

プロット間 209.5 32 6.5 1.60

*

175.5 27 6.5 1.58

*

プロット内 2843.0 693 4.1 2843.0 693 4.1

ⅰ)図1参照。ⅱ)SS:平方和。ⅲ)df:自由度。ⅳ)MS:平均平方。ⅴ)F値に付し た上付き数字および**は,それぞれp値およびp<0.01を示す。ⅵ)総平方和に 対する反復平方和の割合。ⅶ)曲がりは幹曲がりと根元曲がりの評価値合計。

要因 F値

ⅴ)

F値

ⅴ)

設計どおりの反復

ⅰ)

反復細分化

ⅰ)

図 2 各スクリーニングにおける抽出個体数の推移

横軸ラベルの数字はそれぞれ異なる家系を示し,1~5,15および17は人工

交配家系,その他は自然交配家系。家系は選抜指数により抽出された個

体が多い順に左よりならべた。1stは選抜指数により選ばれ,以降脱落した

個体数。2ndは机上選抜木に選ばれたが以降脱落した個体数。3rdは暫定

第二世代に選ばれたが以降脱落した個体数。E2は第二世代個体数。