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662 11,312合 計

② 講習の方法、要領(資料を含む)

はどうでしたか。理解し易いもので したか。

③ 育種センター(育種場)からの情 報の提供等(品種開発あるいは種 苗配布に関して)については、適 切なものでしたか。

4.7

5.0

5.0

5.0

4.7

・同一系統における苗高のばらつきがみ られた。

・品質による影響なのか不明だが、当年 枝に短いものがみられた。

・ヒノキの着花促進については、ジベレ リンペースト剤による処理により、作業 効率が上がり、従来と比べて着果率が上 がることがわかった。

・採穂園の造成、管理方法及びさし穂に よる増殖方法に関する講習会を開催して いただきたい。

・センターの研究に関する情報の提供及 び、指導・助言については、その都度、

育種場の研究員から丁寧な説明をいただ

いている。

(4) 林木の新品種開発等に附帯する調査及び研究 ア 新品種等の開発及び利用の推進に必要な技術の開発

( ア ) 花粉症対策に有効な品種の開発等に必要な技術の開発

(年度計画)

a 雄性不稔スギ等の組織培養による効率的な大量生産技術の改良に必要な培養条件及び順化条 件の検討を進める。

b スギの雄性不稔遺伝子を保有する個体の探索及び相同性の確認に必要な雄性不稔ヘテロ F 1 苗 木の育成及び雄性不稔の発現様態についての調査を進める。

(実 績)

爽春を対象に培養瓶内採穂台木及び炭酸ガス施肥法を用いた組織培養を行い、良好な発根結果 が得られることを確認するともに、順化についても苗テラスを用いることで順調に行うことがで きた。これと小さなさし穂を用いた効率的なさし木技術であるマイクロカッティングによって、

雄性不稔スギを効率的に大量生産するための技術を開発した。

また、スギの雄性不稔遺伝子を保有する個体の探索・相同性の確認では、東北、関東の育種基 本区において F 1 苗木の育成、発現様態の調査を進め、関東育種基本区では、爽春の雄性不稔遺 伝子が富山不稔 1 号(遺伝子座 ms-1 )と同じであることを示唆する結果であった。

( イ ) 地球温暖化の防止に資する品種の開発に必要な技術の開発

(年度計画)

a ヒノキ等で開発した容積密度の簡易推定法を用い、検定林における容積密度の推定を進め、

実生系統の二酸化炭素吸収・固定能力の評価・検定手法の開発に着手する。

b 育種苗の林分収穫量の推定を進め、林分の二酸化炭素吸収・固定量増加の予測手法を検討す る。

(実 績)

ヒノキ等の幹重量(二酸化炭素吸収・固定能力)の評価法では、これまでに開発したピロディ ン(注 1 )による容積密度の簡易測定法をヒノキ実生検定林に適用し、遺伝獲得量を推定した。

また、検定林において、育種苗の林分収穫量の推定を進め、林分の幹重量増加の予測手法の検討 を進めた。

注1)ピロディン:直径2ミリ程度の先端が平らな針をバネで樹幹や木材に打ち込み、その陥入する深さ(陥入量)で木 材の堅さや密度等を推定する用具。本来は木造構造物の腐朽の程度を調査するために開発された。

( ウ ) 国土保全、水源かん養及び自然環境保全の機能の向上に資する品種の開発等に必要な技術の 開発

(年度計画)

a マツノザイセンチュウ抵抗性の第二世代品種の選抜・検定手法の開発に必要な検定用苗の育 成及び接種検定を進めるとともに、選抜効率の向上法の検討に着手する。

b 雪害抵抗性の第二世代品種の選抜を試行し、雪害抵抗性の指標となる形質の選抜効果、他の

(実 績)

マツノザイセンチュウ抵抗性の第二世代品種の開発では、抵抗性品種相互間の交配苗に人工接 種を行い、合格個体のつぎ木苗を養成した。また、強毒線虫による接種検定の効率化、接種検定 と環境の相互関係の検討を進めた。第二世代の雪害抵抗性品種の開発では、樹高と傾幹幅を組み 合わせた選抜によって根元曲がり等の遺伝獲得量が最大となること、雪害抵抗性の指標となる根 元曲がりと成長形質との間に正の高い遺伝相関があることを示す結果を得た。

( エ ) 林産物供給機能の向上に資する品種の開発に必要な技術の開発

(年度計画)

a 成長、材質等の一段と優れた第二世代品種の選抜・検定手法の開発等に必要な検定林におけ る指数評価と現地観察との比較検討を進める。

b 材質形質の早期検定による選抜手法の開発に必要な木材強度とミクロフィブリル傾角の測定 を進めるとともに、心材含水率の簡易測定と含水率の測定を進める。

(実 績)

第二世代精英樹候補木の選抜技術の開発について、関東育種基本区における 5 箇所の精英樹 F 1 検定林(育種集団林)の 10 年次林分材積と 9 箇所の精英樹検定林の林分材積を比較した例で は、対照の地スギに対して、精英樹が 36m 3 /ha で 51% 増加、精英樹 F 1 が 85m 3 /ha で 255% 増加で あった。これは、 F 1 世代の利用によって大きな改良効果が期待できることを示すものであり、

直近では初期成長の早い F 1 品種、短伐期施業に向いた品種の開発が期待できるものである。

一方、選抜指数による予備選抜法の検討では、個体と家系の効果を加味しても選抜個体が特定 の数家系に偏る傾向があり、この取り扱いを検討する必要があった。さらに、予備選抜の結果と 現地観察との比較検討を進めた。

材質形質の早期検定技術の開発では、スギクローン材のヤング率についてクローン平均値で求 めた髄から 5 年輪目と 20 年輪目との間の相関係数は r=0.67 と比較的高く、早期検定の可能性を 示唆した。また、これまでに採取した試験体のミクロフィブリル傾角(注 2 )の測定を進めると ともに、横打撃法測定を行った 30 年生のスギクローン供試材の含水率の測定を進めた。

注2)ミクロフィブリル傾角:針葉樹を構成する仮道管、広葉樹を構成する木繊維の壁はカーボンファイバーパイプのよ うに細い繊維状のセルロースの結晶等が巻き付けられた構造になっており、この繊維状のものが仮道管や木繊維の 長さ方向と成す角度を言う。

( オ ) 広葉樹林の遺伝的管理に必要な技術の開発

(年度計画)

a ケヤキ等広葉樹の優良形質候補木の初期成長、開葉フェノロジー等の調査を進める。

b 有用広葉樹種苗の配布区域の検討に必要な基礎情報を得るために必要な DNA 変異を開発し た DNA マーカーを用いて天然分布域における DNA 変異の分析を進めるとともに、人工造林 地からのサンプリングに着手する。

c ミズナラ天然林の遺伝的多様性に配慮した諸形質の改良手法の開発に必要なミズナラ林の

開葉特性等の調査、実用形質の測定、堅果の採取と DNA 分析を進めるとともに、実用形質

の遺伝性の検討に着手する。

(実 績)

ケヤキ等広葉樹の優良形質候補木の検定林において初期成長の調査、開葉フェノロジーを調査 するとともに、データの解析を進めた。有用広葉樹種苗の配布区域の検討では、四国、九州で DNA 変異の解析を進めた。ミズナラ天然林の遺伝的改良手法の開発では、ミズナラ産地試験地 の開葉特性及び実用形質として樹高と胸高直径の調査と解析を進めた結果、樹高は産地および母 樹による変異が認められた。また、堅果の採取とその DNA 分析を進めた。

( カ ) 育種年限の短縮及び遺伝子組換えによる育種に必要な技術の開発

(年度計画)

a マツノザイセンチュウ抵抗性と連鎖した DNA マーカーを含む領域の検出に必要なクロマツ の連鎖地図の作成を行うとともに、抵抗性と連鎖した DNA マーカーを含む領域の検出を進め る。

b スギ精英樹家系に雄性不稔化する遺伝子の導入を進める。

c 組換え体の野外栽培試験における評価手法の開発に必要な組換え体の野外栽培試験を進め る。

(実 績)

重複する記載を避けるため、この項目の進捗状況と主な成果については、(5)森林バイオ分 野における連携の推進に記載した。

( キ ) 新品種等の利用の推進等に必要な技術の開発

(年度計画)

a さし木苗の効率的な生産技術の開発に必要な発根率を向上させるための処理法の検討及び台 木の加齢効果の調査を進める。

b ヒノキ採種園の交配実態の解明に必要な着花量等の調査、 DNA 分析を進めるとともに、デ ータの解析に着手する。

c 育種区と種苗配布区域に関する検討に必要な基礎資料として活用できる関西育種基本区のス ギ検定林データの解析を行う。

(実 績)

さし木苗の効率的な生産技術の開発では、密閉ざしのビニールトンネル内では CO 2 濃度が高 く保たれており、このことが発根の向上等に影響している可能性が示唆された。また、 10 年間 にわたって継続した発根率調査の結果、十分な発根率を維持したクローンが存在し、クローンの 選択が重要であることが示唆された。

ヒノキ採種園の交配実態の解明では、採種園におけるヒノキの着花調査及び母樹別に採種した

種子の DNA 分析を進めた。育種区と種苗配布区域の検討では、関西育種基本区で 12 府県、 86

か所のスギ検定林データを解析し、日本海側西部育種区と瀬戸内海育種区での種苗の移動の妥当

性の検討を進めた。また、東北育種基本区においても同様の解析に着手した。