図3−19最短距離法
そして、その他の概念の中は、空間時間概念、さらに、エネルギー概念 と物質概念に分かれて分類されてきている。
イ.最長距離法による分析
この分析の特徴は、まず空間時間概念のクラスターが、次に生命概念の クラスターが区分されていることである。そして、さらに物質概念、エネ ルギー概念が対になって区分されている。樹形図の下層部も解釈しやすい クラスター構造となっている。
15
10
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図3−20最長距離法
第3章 階層的クラスター分析による生徒実験の分析
ウ.群平均法による分析
下図3−21の結果をみると、ほとんど最長距離法と同様であり、まず空間 時間の概念が区分され、次に生命概念、そしてエネルギー概念と物質概念 にクラスター分けされている。
10
5
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図3−21群平均法
工.ウオード法による分析
この分析結果の特徴は、まず物質概念が大きく区分されてきていること、
さらに、空間時間概念は、エネルギー概念の近くに分類されていることで ある。下図3−22のように距離5で分類すると、5つのクラスターに分類で
きる。
15
10
5
Ward method
物 質
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図3−22ウオード法
微視的概念(14)、巨視的概念(11)、エネルギー概念(18)、空間時間概念
(7)、そして生命概念(18)の5つである。この分析結果では、物質概念が 微視的概念と巨視的概念の2つにはっきりと分類されている。
(2)基本的な科学概念による分析結果
以上の分析結果により、生徒実験は、基本的な科学概念から分析すると、
大きく4つに分かれることがわかる。物質概念を指導目標とする生徒実験
(36.7%)、生命概念を指導目標とする生徒実験(26.5%)、エネルギー概念を 指導目標とする生徒実験(26.5%)、空間時間概念を指導目標とする生徒実験
(10.3%)の4つである。(括弧内の数字は全体に占める割合を示す)
生…命(26_5X)
空間時間(le 3)
物質(36.7X)
(26.5階)
図3−23基本的な科学概念による生徒実験の分類
そして、これら4つの生徒実験は、次頁の図3−24に示す構造をしている。
物質概念は、微視的物質概念(20.6%)と巨視的物質概念(16.1%)の2っに、
エネルギー概念は、力学的エネルギー概念(13.2%)、電気的エネルギー概念
(7.4%)、光・音のエネルギー一ue念(5.9%)の3つに、生命概念は、機能と構 造(17.6%)、物質交代とエネルギー(8.8%)の2つに分かれることがわかる。
第3章階層的クラスター分析による生徒実験の分析
騰
瀕
エネルギ門獺
生命微 巨
工光 工電
エ力 空 構エ下
視 視
ネL ネ気
ネ学 問 造ネ質
的 的 ル音
ル的
ル的 時 とル交
ギの ギ ギ 間 機
ギ代
i 買 肛 能 1と
伽.〔溝) (16.1%) (5.脳) (7,) (13.寡) (le.ast) (17.邸) (8,8η
図3−24基本的な科学概念による生徒実験の構造
3−3 研究II:まとめ
ここでは、「階層的クラスター分析による生徒実験の分析(研究ll)」
についてまとめる。
まずはじめに、階層的クラスター分析を利用して生徒実験を分析するた めの方法を調べ、次のことが明らかになった。
① 生徒実験の分析に利用しやすい樹形図は、最短距離法、最長距離法、
群平均法、ウオード法によって得られること。
②重み付けしたデータを用いて分析した方が、重み付けしないものよ り妥当な分析結果が得られること。
③ 生徒実験の中で特殊なものを抽出するには、最短距離法が有効であ ること。
④ 全体の構造を樹形図に表すたみには、最長距離法、群平均法、ウ
オード法が有効であること。
⑤ 生徒実験の全体構造を大きくとらえるには、ウオード法が有効であ ること。
次に、平成元年版中学校理科教科書(啓林館)において、生徒実験を探 究の技法から分析した結果、以下のことが分かった。
① 生徒実験は、操作的定義や観察を中心に行うグループと測定や実験 を中心に行うグループの2つのグループに大きく分かれること。
② 2っの生徒実験のグループは、それぞれ操作的定義、予測、分類、
観察、条件制御、仮説設定と実験、図・グラフとデータ解釈、測定や 数利用、推論、の小グループに分かれること。
③ 演繹的過程で使用する探究の技法の割合が少ないこと。
同様にして、基本的な科学概念から生徒実験を分析した結果、次のこと が分かった。
① 生徒実験は、物質概念をめざす生徒実験、エネルギー概念をめざす 生徒実験、生命概念をあざす生徒実験、空間時間概念をめざす生徒実 験の4つに大きく分かれること。
② 物質概念をめざす生徒実験は、微視的概念、巨視的概念の2つに、
エネルギー概念をめざす生徒実験は、光・音のエネルギー概念、電気 的エネルギー概念、力学的エネルギー概念の3つに、生命概念をめざ す生徒実験は、機能と構造の概念、物質交代とエネルギーの概念の2 .つにそれぞれ分かれること。
以上のように、階層的クラスター分析を生徒実験の分析に有効に利用す ることができること、そしてこの分析により、生徒実験の全体構造を図式 化することができることがわかった。