しかし,「H4一一26:学級間の生徒数」,「H 4一一24:男子と女子の比率」,
「H4−22:集団生活でのリーダシップを取る生徒」,「H 4−14:生徒の
同姓,双生児」には多くの属性によるちがいがみられた。 「生活指導上問題 を持っている生徒」は様々な属性に関わりなく教育活動上きわめて重要な指導事 項といえる。(5).ホ・一一ムル7ム編成の参考資料
重視される参考資料として,全体に対する割合の高い資料を二項目取りあげた。
(A)。全般的にみた参考資料
全般的には「前学年の全教科総合成績」,「選択教科・科巨の希望届」があげ
られる。
(B)。校種別,学年別,編成形態別にみた参考資料
1 表5.』「ゴニ(3)一:綬山勢聾,学年別,編成形態別にみた高高盗癒「.一一 一 全日
ァ
定時ァ
普通ネ
職業ネ
普・職ケ設 1年2・
R年 4年 平等
メ成 類型別
メ成
習熟度ハ編成 混合メ成(a) ○
O
○ ○ ○(b) ○ ○ ○
O
○ ○ ○(c) ○ ○
0
(d) ○
○
(e)
○
○
0
(f)
0
︸ ○(9) ○
(a).「選択教科・科目の希望届」 ○印が回視される参老資料 (b).「前学年の全教科総合成績」
(c).「生活指導上問題を持っている生徒のリスト」
(d).「類型(コース)の希望届」
3、 (e).「入学選抜学力検査」
1 一(f).「中学校の調査置」一一一 .(g)。「芸術選択g)希望屈」
「平等編成」と「習熟度別編成」は「入学者選抜学力検査」を重視しているこ とから,「1年」で多く採択されているホームルーーム編成といえる.
一一 135 一
(6>.ホームルーーム編成の手順
(A).ホームルーム編成方針の討議機関は「学年会議」といえる。
(B). ホームルーム編成の作業実施者は「1年」では「新担任」,1「2年」と 「3年」では「旧担任」といえる。
(C).ホームルーム編成の作業期日は「1年」では「3月下旬」,「2年」と 「3年」では「2月目と「3月」に多いが幅広く分布している。
(D).ホームルーム編成の作業期間は「1年」では「5日以内」,r2年」と 「3年」では「5E『以内」が多いが「32日以上」も含めて,幅広く分布 している。
(E).ホームルーム編成の阻害要因では,全般的には「選択教科・科目の調整」
があげられ,「1年」では「生活指導上の問題」,「2年」では「生徒の 類型(コース)の調整」,「3年」では「各学級の人数調整」があけられ る。 編成形態別では,全般的には「選択教科・科目の調整」があげら れ,「平等編成」では「生活指導上の問題」,「類型別編成」では「生徒 の類型(コー・一ス)の調整」があげられる。
て7)。ホームルーム編成と習熟度別,選択制,類型別
(A)。生徒間の学力差は大きい。
(B).習熟度別編成をホームルーム編成として実施している学年と教科によっ て習熟度に応じて学習学級等を編成している学年を含めると約35%にな る。 また:,生徒間に学力差が大きいとしながらも何も対策を立ててい
ないが約62男にものぼる。
(C).文部省が「様々な能力,適性,関心に応じて十分修得できる多様なコー スの中から,本人の能力,適性に応じたものを選択されるような綿密な指
一 136 一一
導を行うこと灘要である。、」 (2)と指適しているのであるが,本研究 の調査では「類型(コース)」の数は「2」,「3」がほとんどで「文科系 の科目に重点を置くコース」,「理科系の科目に重点を置くコーース」が中 心となり,選択教科・科目も主要教科「理科」,「社会」, 「数学」が多
く,まさに今日の受験体制を意識した状況になっているといえよう。
(8).ホームルーム編成とホームルーム担任の意識
(A)。ホームルーム担任は,ホー一一ムルーム指導内容の把握は高いが実践活動に 活かされていないところに問題があろう。
(B)。ホームルーム担任は,昭和59年度のホームルーム編成について指導や 編成形態に余り閤題意識をもっていない。
(C)。実際のホームルーム編成とホ■・一一・ムルーム担任が望むホームルーム編成に ズレがないといえる。
(B), (C)の理由として,ホームルーム編成に関する諸問題が学年に委ねられ ていることにあろう。
最後に,ホームルームについて堀が「高度の学習内容の画一的な教授や大学入 試とのかかわりなどから,教科中心や知識偏重の指導に偏り,価値追求の態度や 道徳性,社会性の育成,情操の陶冶,生き方の深求などの人間性の教育,一人ひ とりの生徒に内在している個性の開発,伸長のための教育などがともすれば軽視 された面もみられた。」 (3)と指適し,また,竹内が「全校生徒集団はコース 別,学科別,能力別の学級という隔壁によって分断され,単一的,統一一EN集団と して存在することが許されなくなった。 ひとつひとつの学級およびホームルー ムがさらに特定の利害によって左右されるものとなり,全校的利害に自らを閉ざ す結果となった。 いまや,ホームルームは全校的,地域利害から切りはなされ H 137 pd一
たものとなった。 このた:めに,これらの高校では民主主義は閉塞し,高校教育 はその民主主義的使命感を喪失し,精神的退廃へと転落していったのである。
共同教育としてのホームルームの破壊は企業の労働力需要に即応して強行され はじめた後期中等教育の再編によって一層おし進められていった。 ホームルーー ムはいまや差別と競争の選抜の体系のなかに組み込まれ,生徒の体制的順応を組 織する役割を果すものと期待されることとなった。 学習指導要領が生徒会とホ ームルームの関連をぼかし,ホームルームに対する教師の指導権限を強調するよ うになったのも,このような事情に対応する。 かくして,ホームルームの共同 教育の理念はその現実によって否定されていった。ゴ(4)と鋭いホームルーム 対する軽視の三三をしている。 本研究を通じて,また,筆者の十数年の現場
の経験を通じて,ホームルーム活動の低下と軽視が再確認できたといえよう。
一一 138 一一一
引 用 文 献
序章
(1).文部省「教育課程と生徒指導一高等学校三一」 昭和57年 129頁
(2).文部省「高等学校学習指導要領解説 特別活動編」 昭和54年 17頁
(3)。牧昌見「学校経営と校長の役割」ぎょうせい 昭和56年 590頁
(4)。文部省r高等学校学習指導要領」 昭和35年 1貢
(5N 文部省「高等学校学習指導要領」 昭和45年 1頁
(6)。文部省 前掲書 昭和54年 1頁
(7).文部省 前掲書 昭和54年 6頁
(8).兵庫県教育委員会「公立高校教育課程編成状況」昭和58年12月
(9)。文部省 前掲書 昭和54年 8頁
(10)。文部省 前掲書 昭和54年 17〜18頁
(11)。大阪教育センター「学級編成方法の調査研究」教育研究紀要49号
昭和35年 県
(12)・千二合鯖センター「篠県における公立高響校のee習習熊別指導 の実態と問題点に関する研究」研究紀要第224集昭和59年
第しも章
(1)・城戸幡太郎(編) 「教育学辞典」岩波書店 昭和11年 272頁
(2).教育情報センター・実践学校経営研究会(編) 「教育重要用語300の基礎
知識」【学校運営研究】明治図書臨時増刊 1983年 53頁
(3).相賀徹夫「日本国語大辞典」第4巻 小学館 昭和48年 689頁
㈲。小島弘道r現代学校経営用語辞典」第一法規 昭和55年 32頁
(5).片岡徳雄「学習集団の構造」レイ明書房昭和54年 54頁
(6).細谷俊夫(編) 「現代学校経営事典」明治図書 1956年 97頁
(7).牧昌見 前掲書 昭和56年 391頁 一 139 一
(8)。 村上俊亮(監) 「事例による学校経営」牧書店 昭和35年 2頁
(9). 佐藤三郎「現行制度の欠陥のみ過大視」【教職研修】教育開発研究所
1984年5月号 80〜81頁
(10). 日本教育年鑑刊行委員会(編) 「日本教育年鑑」ぎょうせい