に「入間として望ましい生き方」を中心として「進路の適切な選択決定」,「集 団生活の充実」に関することを,特に強くホームルーム指導内容として促えてい る。 ホームルーム担任の実際の指導と内容認識にズレがあり,それがホーム ルーム活動の低下に関連しているものと思われる。 ホームルーム活動内容の 実態と考察を国立教育研究所が以下のように述べている。
(イ).勉強についての話し合い及び講話
(ロ).学習環境の整備についての話し合い及び講話
(ハ).ホームルーム及び生徒会の運営についての話し合い及び講話 (二).生活態度についての話し合い及び講話
(ホ)。人生,社会問題(時事間題),一般教養に関する問題についての話し 合い及び講話
(へ).卒業後の進路についての話し合い及び講話 (ト)。学力テスト及び補習授業
(チ).各種調査及び検査の実施 (リ).掃除及び各種作業の実施 (ヌ).リクし・一ション及び運動 (ル).見学
(オ).生徒会活動の実施 (ワ).伝達及び連絡
(カ).学校行事日程の伝達,学期末試験の日程の連絡,授業料納入の通達な ど
以上,これらの活動も活動の形態からみると(イ)から(へ)までのグループと
(ト)から(ワ)までのグループに分けることができる。 すなわち・(イ)から
(へ)までの活動はいずれも生徒相互あるいは生徒と教師との話し合いによるか
一一
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教師から話を聞くという活動であるのに対し, (ト〉から(ワ)までの活動はい ずれもかなり性格のちがった活動ということができよう。 これらの活動の一つ 一つについてみるとホームル・一…ムの親和関係を増進し,一つのホームとしての共 通意識をもたせるというねらいから考えるとまったくねらいのはずれているもの が多くみうけられる。 たとえば学力テストの実施や補講というのは明らかに授 業時間の延長といった知育偏重の傾向が強くあらわれている。 各種調査や検査 を実施したり掃除や作業をして時間を費すのもホームルームを軽視しているあら われといえよう。 リフレーション,運動,見学というのはある意味で親和関係 を増進するのに役立つ。 (47) そして,ホームルーム担任として活動実践 の基本的な在り方として長野県教育センターが
(a).専門教科の指導を充実する (b).個々の生活の良き相談相手になる
(c)。 ホームルーム担任として目的集団を築きあげる
以上の3点を念頭に入れて,更に以下の点を配慮事項として指適している。
(a).ホームルームの生徒には人間愛と教育のきびしさを持って指導する (b).生徒一一人ひとりの成長と将来の進路について大きな関心を持って指導 する。
(c). 「和して動ぜず」を持って生徒の中に溶け込み喜怒哀楽をともにする (4 8)
(B).ホームルーム編成に対する担任の評価
ホームルーム編成後のホームルーム担任の評価について,先ずホームルーム指 導については「十分にできた」と「まあまあできた」を合わせると「平等編成」,
「類型別編成」とも60%で,「全く困難だった」と「余りできなかった」を合 わせると両編成とも約42%以下である。 また,ホームルーム編成について
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「大変満足している」と「まあまあ満足している」を合わせると両編成とも50
%以上で,「全く不満である」と「少し不満である」を合わせると両編成とも2 0劣以下である。 このように,ホームルーム指導では「できた」,ホームル ーム編成の感想では「満足している」の割合が高率を示したことは先の編成方針 で述べたよ、うにホームルーム編成の中心が学年にあり,学年間で十分な討議がな されているからだろう。 しかしながら,表4−3一(2)〜〈5 )「.,表4 一;
3一『 i15)〜(17)そして筆者の現場の経験から推察するとホームル…一一ム指 導が十分にできたとは思われない。 ホームルーム編成の中心が学年に委ねら れていることもあって建前の部分が含まれているものと思われる。
(C) 。 ホームルーム三三が望む編成形態とその理由
実際のホームルーム編成とホ唖ムル「リム担任力§望むボ日ムルr≒ム編成にはちが いがみられなかった。 それは先に述べたようにホームルーム編成の編成方針,
編成作業が各学年に委ねられ十分に話し合いができているからであろう。
しかし ,ホームルーム編成形態の採択の理由の中で,学年主任が「平等編成」
では「学校教育の目的,目標がより効果的に,また,能率的に達成できる」,「
類型別編成3では「進路指導を基本にする」をあげ,ホームルーム担任が「平等 編成」では「人閤形成,男タの平等,友情,人間関係が深められ,民主的資質を 養うことができる」,「類型別編成」では「各生徒の個性,能力,興味,関心に 応えられる」を第一一位にあげていた。 「類型別編成」では学年主任は学年全,
体を,ホームルーム担任は個々の生徒を重視していることがうかがえる。
以上∴結果の考察(7)と調査の結果(7)から
【仮説:ホームルーム担任は,ホームルーム指導内容を十分認識し ,実際のホー ムルーム編成とのちがいを感じているだろう。】はホームル・一一ム担任のホ
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一ムルーム指導内容の認識は十分であるが,学年主任とホームルーム担任とには ホームルーム編成についてのちがいは存在しないといえよう。
終章 まとめ
(A).研究の目的
(a).ホームルーーム編成は,どのような基本的根拠によって編成形態が採択さ れ,その編成の規定要因は何であるのか。
(b).ホームルーム編成と習熟度別,選択制,類型別はどのような関わりがあ るのか.
(c).実際のホームルーム編成とホーームルーム担任の意識にズレがあるのか。
(B).研究の仮説
(a).ホームルーム編成において,編成の規定要因と参考資料には様々な属性 によるちがいが存在するであろう。
(b)。ホームルーム編成は,学校経営の基本的重要要件であるため編成事項は 十分考慮され処理されているだろう。
(c).ホームルーム編成は,進路を中心とする受験体制の論理で覆われている だろう。
(d)。ホームルーム担任は,ホームルーム指導内容を十分認識し・,実際のホー ムルーム編成のちがいを感じているだろう。
の「研究の目的」と「研究の仮説」に対する総合考察を図りながら,本研究で明 らかになった事項の主なものを整理し,まとめとした.
(1)。 ホームルームと学習学級
矢野・佐藤(編)が「【学習指導要領】では,従来高校の学級編成には一切触
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れられていなかったため,高校の学級は小・中学校の学級と同列に考えられてき たようである。 しかし,結論から言えば,両者の問には重大なちがいがある。
学級ということばが指示する意味内容は小・中学校と高校とではちがうのであ る。」 (1)と指適しているのは,高校の場合は本来学習学級としての学級編成 がきわめて多様で自由な形態を取りうるものと考えているためであろう。 し かしながら,本調査の結果から推察すると学習学級とホームルームはほとんど重 複しているのが実態である。 従って,教育現場では学級編成をホームルーム 編成,クラス編成と様々な用語で呼ばれても奇異に感じないのはそのためであろ