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高温工学試験研究炉の概要

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 49-54)

第3章 HTTR LOFC 試験データを用いた原子炉動特性評価手法の検証及び

3.2 高温工学試験研究炉の概要

茨城県大洗町に建設された、我が国初の高温ガス炉 HTTR は、原子炉熱出力 30MW、原子炉出口において950oCのヘリウムガスを取り出すことが可能な、試 験研究炉である。以下に HTTR の原子炉、炉心及び原子炉冷却施設の概要を示 す。

原子炉本体の構造断面図を Fig. 3.1 に示す。原子炉本体は、原子炉圧力容器、

燃料体、反射体、炉内構造物、制御棒等から構成される。Fig. 3.2及びFig. 3.3で 示すように、炉心は燃料カラム30カラムと制御棒案内カラム7カラムにより構 成され、その外周を可動反射体及び大型の固定反射体ブロックにより囲まれて いる。燃料体は、ピン・イン・ブロック型であり、被覆燃料粒子を黒鉛粉末に分 散して焼結した燃料コンパクトを黒鉛スリーブに収めた燃料棒を黒鉛ブロック の中の燃料棒挿入孔に挿入したものである。

原子炉の反応度制御は、炉心領域及び可動反射体領域の合計16対の制御棒を 操作して行う。制御棒は、1対ごとにスタンドパイプ内に設置された制御棒駆動

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装置の電動機駆動により上下に移動し、炉心上部から炉心に挿入される。原子炉 スクラム時には、制御棒は電磁クラッチの切り離しにより、重力によって制御棒 案内ブロックの一対の穴に落下挿入され、原子炉を安全に停止することができ る。万が一、制御棒の挿入に失敗した場合においても、炭化ホウ素と黒鉛を焼結 した炭化ホウ素ペレットを制御棒案内ブロックの後備停止系挿入孔に落下させ て原子炉を停止することができる。

ヘリウム冷却材は、まず原子炉圧力容器外から1次ヘリウムガイド管および 補助ヘリウムガイド管部に流れ込む。その後、固定反射体ブロックと側部遮へい 体間および側部遮へい体と原子炉圧力容器間の2つの流路を上向きに流れ、上 部プレナムにおいて混合される。そして、逆転して下降流れとなり、燃料体、制 御棒案内ブロックの冷却材流路および黒鉛ブロック間ギャップの流れに分配さ れる。燃料カラムに配分された冷却材は、燃料要素により加熱されながら下向き に流れ、高温プレナムにおいて他の流路から流出する冷却材と混合した後、出口 管の内側を通って炉外へ導かれる。

主冷却設備は Fig. 3.4 で示すように、1 次冷却設備として中間熱交換器

(Intermediate Heat Exchanger : IHX)と 1 次加圧水冷却器(Primary Pressurized

Water Cooler : PPWC)の2種類の熱交換器を並列に配置している。IHXの2次側

に2次冷却設備として2次加圧水冷却器(Secondary Pressurized Water Cooler : SPWC)を配置している。ガス循環機は、IHXに1台、PPWCに3台、SPWCに 1台を設置している。また、加圧水循環ポンプを1台設置している。通常運転時、

原子炉内で発生した熱はこれらの熱交換器を経由して最終的に加圧水冷却設備 に配置されている加圧水空気冷却器(Air-cooler : ACL)より大気へ放散する。

また、その他の冷却設備として、1次冷却設備、2次ヘリウム冷却設備及び加 圧水冷却設備の冷却能力喪失等の運転時の異常な過渡変化に伴う原子炉スクラ ム時及び事故時等において、強制循環による炉心の冷却が可能な場合に残留熱 を除去する補助冷却設備(Auxiliary Cooling System : ACS)を設置している。ま た、通常運転時のコンクリートの冷却及び、強制循環による炉心の冷却が期待で きない空気侵入事故及び 1 次冷却設備の二重管内管破損事故時等に残留熱を除 去するために水冷管パネル等から構成されるVCSを設置している。

HTTR の系統的な運転モードには、原子炉出力 30MW の時に PPWC のみで 30MW の除熱を行う単独運転モードと、原子炉出力 30MW の時に、PPWC で

20MW、IHXで10MWの除熱を行う並列運転モードがある。

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Fig. 3.1原子炉格納容器と炉心の鳥観図

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Fig. 3.2 HTTRの燃料構造

Fig. 3.3 HTTR炉心水平面

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Fig. 3.4 HTTR主冷却設備の系統

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3.3 HTTR を用いた LOFC 試験

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