1 0.5
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+r努力・持続性』
一拝r自主・独自性』
1年 2年 3年 4年 5年 6年 中学
学年
図4−1−4中学生を基準とした2つの態度因子の変化
4.1.3創造的態度の変化に関する考察
創造的態度の得点合計は,図4・1−1で示したとおり,中学年を境に急な減少が見られた。
この原因として,児童の他者に対する意識や自分に対する意識の変化といった発達的特性 が考えられる。弓野・雪山(1994)22)は創造性(概念地図をもとにした測定)に関して4年生 前後での落ち込みを見出している。その原因として創造性の一要因である独自性が集団意 識を相反することを取り上げ,集団や他者を意識することで,独自性を出すことの不安を 抱くことによるものであるとした。確かに小学校の中学年という時期は「徒党の時代」と も言われ,児童は自を集団の一員として意識する頃である。このため,弓野らの指摘する 通り他者を意識することで自己と他者の比較,位置づけが行われ,結果として自己の創造 的態度の評価も低下したことが考えられる。さらに,他者への意識だけではなく自らを他 者の中に位置づけることにより,自己のあり方について,より客観的に判断できるように なってきたからであると考えられる。
図4・1・3の創造的態度の特性別変化で示されたように,態度特性の中で「独自性」が他の 特性よりも有意に低かったのは,「人の考えつかないことをよく思いつく」,「人が反対し ても,自分の意見をはっきりと言える」といった態度が集団や他者を意識し,自己を見つ める過程において最も抑えられる特徴的な態度であることを示唆している。この傾向は中 学年だけではなく全ての学年に共通していることから,集団あるいは他者との関係におい
て,他の特性よりも「独自性」が抑えられている傾向があると考えられる。これは,周囲 への適応に関する態度である「柔軟性」が他の特性に比べて高いことからも伺える。逆に 児童は「独自性」を抑えることで「柔軟性」を獲得し,集団生活を送っているということ
も示唆できる。
この傾向は,因子の変化の中にも現れている。努力・持続性がどの学年でも現れている のは,学校の内外で「諦めずに最後までやり抜く」態度が,様々な知識や技術を獲得し,
自分の置かれた状況に適応するための必要性や効率が最も高いものだからであろう。
創造的態度因子の変化は,高学年になるに従い次第に因子に含まれる項目も精選されて きている。例えば,中学年頃までは同じ因子の中に他の様々な態度特性が交錯していたが,
高学年になるに従い同じような特性がまとまってきている。つまり,児童の態度自体が同 じような特性に向けて分化してきているということであり,中学生と似た分化傾向を示す ことから小学校高学年で基本的な創造的態度の分化が完了すると考えられる。
以上のことから,創造的態度は「独自性」の態度を保ちつつ,集団や他者への適応の発 達と密接に結びついてし∫るものと考えられる。
4.2 創造的態度と体験との関連 4.2.1体験数の変化
(1)全体的変化
全体験数,感動体験数,単純体験数の変化を図4・2・1と表4−2・1に示す。全体冊数は 学年が進むと共に単調に増加しているのではなく,学年により増えたり少なくなった りしている。4年以降は若ギの減少傾向が見られる。感動体験数はほぼ全体験数と同 じような変化を示しているが,特に3年で急な減少が見られる。単純体験数は1年か ら4年にかけて増加している。4年以降は,全体験,感動体験,単純体験の変化はほぼ 同様の傾向を示している。
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,。一燃…一.。吻
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+全体験数
一織トー感動体験数 一禽・・単純体験数
1年 2年 3年 4年 5年 6年 学 年
図4−2司 体験数の変化
表4−2−1体験数の変化
件 数 全体丁数 SD 感動体験数
SD
単純体験数 SD 1年 89 39.43 12.08 27.61 16.95 11.82 12.52 2年 106 44.65 9.98 30.29 14.74 14.79 12.35 3年 93 39.01 11.39 18.97 16.16 20.04 13.82 4年 116 46.75 8.47 24.75 15.06 22.00 13.35 5年 107 45.14 8.04 24.79 14.08 20.35 10.90 6年 98 42.06 10.51 22.69 12.86 19.37 11.67注)各体験数はその平均値を,SDは標準偏差を示す
学年間に体験数の平均値に差があるかどうかを調べるために,Z検定を行った。全体 験数については1年と2年,2年と3年,3年と4年の間にそれぞれ有意な差があった
(t=3.25,p<.01;t=3.69,p<.01;t=5.45,p<.01)。また,4年と5年の間には有意な差は見 られず,5年と6年の学年間には有意な差が見られた(t=2.34,p<.05)。一方,体験数の低 くなっている1年と3年及び1年と6年の平均値に差があるかを検定した結果,いずれ も有意な差は見られなかった。つまり,1年から2年にかけて約5ポイント増加するが,
その後下がり,2年から3年にかけて再び増加し,5年から6年にかけて若干減少する というように,全体験数は6年間を通し,ほぼ1年毎に増減を繰り返す傾向を示してい
る。
感動体験数については,2年と3年,3年と4年の間に有意な差が見られた
(t=5.12,p<.01;t=2.65,p<.01)が,その他の学年間には有意な差は見られなかった。つ
まり,2年から3年にかけて約11ポイントも減少し,3年から4年にかけて若干増える が,その後の変化はないと言える。このように感動体験数の最も大きな特徴は,2年か
ら3年にかけての減少であることが分かる。
単純体験については,2年と3年の問に有意な差が見られたのみで(t=2,80,p<.01),
その他の学年間には有意な差は見られなかった。単純体験数は全体験数や感動体験数の 変化と異なり,2年から3年号かけて若干増加しているが,6年間を通して急な変化が 見られない特徴がある。
また,感動体験数と単純体験数の間に有意な差があるかを検定した結果,1年(平均
値の差=15.79,t=7.07,P<.01),2年(平均値の差=15.50,t=8.26,P<.01),5年(平均値の 差=4。45,t=2.58,p<.01)において有意な差が見られた。両体験の差は,低学年ほど差が大 きく,高学年では差がなくなっていることを示している。
一方,全体脚数と感動体験数,及び全体面面と単純体験数の関係について明らかにす るために,それらの相関をとり検定した。図4・2・2にその関係を示す。感動体験数は全て
の学年で全体験数と有意な正の相関があった(1年から6年までそれぞれ:
r=.68;r=.55;r=.47;r=.64,r=.52(いずれもt=.00,p<.01))。一方の平体罪数とは6年での み有意な正の相関があった(r=.33,t=.00,r<.01)。このように,小学校の児童は様々な体
験に対して,より感動しやすい時期にあると言える。ただし6年では体験による対象へ の関わり方の意識が選別される様子が伺える。
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+感動体験数 尋単純体験数
学年
図4−2−2全体験数と感動体験数,単純体験数の相関(単相関)
注)大きい■は有意性のあったものを示す
また,感動体験率の変化(感動体験数/全体験数)を図4−2−3に示す。低学年から中 学年に向けて急な減少が見られる。学年間で体験率に差があるかを検定した結果,2年 から3年にかけて有意な差が見られた(t=4.54,p〈.OD。これは約20%の減少であり,非 常に大きいと言える。また,その他の学年間には有意な差は見られず,体験に対する児 童の意識活動面での関わり方は3年生を境にして変化していることが分かる。
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1年 2年 3年 4年 5年 6年 学 年
図4−2−3感動体験率の変化
(2)分野別体験の変化
1項目あたりの体験率の変化を図4+4に示す。本研究で使用した体験調査票は,体 験の種類によって項目数が異なるため種類別に体験数の比較ができない。そこで体験の 種類毎に体験した数を項目数で割り,1項目あたりの体験率として算出したものである。
この表では,体験により体験率が異なる傾向にあることが分かる。最も体験率の低い体 験は「火体験」である。逆に最も体験率の高い体験は「ゼロ体験」である。続いて「社 会・工夫体験」や「木体験」,「土体験」なども比較的高い体験率を示している。全体的 には,「火体験」を除きどの体験も50%を越える確率で体験済みであり,学年が異なって も体験に対して同じような関わりを持つ傾向があることが分かる。
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