予測対象時期の建設機械等の稼働に伴う排出量は第 29 表のとおりである。
① 風下着地濃度分布 a. 予測方法
風下着地濃度については、「NOx マニュアル」に示す予測手法により、風速階級別、
大気安定度別に感度解析を行い、1 時間値の着地濃度を予測し、既設稼働時(現状)及 び新設稼働時(将来)の最大着地濃度を比較した。
また、将来環境濃度については、新設稼働時(将来)の寄与濃度にバックグラウンド 濃度を加算することにより予測した。
風下着地濃度の予測手順は、第 22 図のとおりである。
b. 予測条件 (a) 気象条件
上層の大気安定度別の風速条件は、第 31 表のとおりである。
第 31 表 上層の大気安定度別の風速条件
(単位:m/s) 上層の
大気安定度
風速範囲
(上 層)
B 0.0~2.7
B-C 0.0~4.0
C 0.0~6.2
C-D 0.0~27.0
D 0.0~27.0
E 4.8~7.1
F 0.0~4.8
注:1.上層の風速とは 180m高さの風速を示す。
2.風速範囲は大気安定度別の地上風速(10m高さ)の 範囲を上層風速(180m高さ)に補正した範囲である。
3.風速範囲における感度解析の間隔は 0.1m/s とした。
第 22 図 風下着地濃度の予測手順
煙源諸元の設定
・排出ガス量
・煙突の実高さ
・排出ガス温度
・硫黄酸化物、窒素酸化物、
ばいじん排出量
既設稼働時(現状)事業計画
運転実績の設定
気象条件の設定
拡散計算 有効煙突高さ
・有風時(風速 2.0m/s 以上) CONCAWE 式
・有風時(風速 1.0~1.9m/s) Briggs と CONCAWE 式の線形内挿
・弱風時(風速 0.5~0.9m/s) Briggs と CONCAWE 式の線形内挿
・無風時(風速 0.4m/s 以下) Briggs と CONCAWE 式の線形内挿
拡散パラメータの設定 拡散計算式
・有風時(風速 1.0m/s 以上) プルーム式
・弱風時(風速 0.5~0.9m/s) 弱風パフ式
・無風時(風速 0.4m/s 以下) 無風パフ式
バックグラウンド濃度の設定 文献その他の資料調査
・大気質(一般局)
・環境濃度(二酸化硫黄、二酸化窒素、
浮遊粒子状物質)
半径 10km 圏内の一般局の 1 時間値 の最高値
(平成 27 年 4 月~平成 28 年 3 月)
二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊 粒子状物質の寄与濃度(1 時間値)
・新設稼働時(将来)
新 1、2 号機 二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊
粒子状物質の寄与濃度(1 時間値)
・既設稼働時(現状)
3~8 号機、2 号ガスター ビン
二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質 の将来環境濃度(1 時間値)
+
・新設稼働時(将来)
新 1、2 号機
・バックグラウンド濃度
比 較
新設稼働時(将来)事業計画 環境保全措置
煙源諸元の設定
・排出ガス量
・煙突の実高さ
・排出ガス温度
・硫黄酸化物、窒素酸化物、
ばいじん排出量
地上気象データ
・風 速
・日射量
・放射収支量
大気安定度
(地 上)
感度解析条件の設定
・煙突頭頂部の風速範囲(地上高 さ 180m又は 200m)
・大気安定度の範囲
煙突頭頂部(地上高さ 180m)の 気象の設定
・風速範囲 運転計画の設定
煙源諸元の設定
・排出ガス量
・煙突の実高さ
・排出ガス温度
・硫黄酸化物、窒素酸化物、
ばいじん排出量
c. 予測結果
対象とした全ての気象条件のうち、着地濃度が最大となった条件における予測結果は、
第 32 表のとおりである。
また、風下着地濃度分布は、第 23 図のとおりである。
第 32 表(1) 風下着地濃度の1時間値予測結果
(既設稼働時(現状)及び新設稼働時(将来)の最大着地濃度及び出現距離の比較)
項 目 単
位
既設稼働時
(現 状)
①
新設稼働時
(将 来)
②
最大着地濃度 の割合
②/①
風速(上層) m/s 0.5 0.5 -
上層の大気安定度 - D D -
有効煙突高さ m
3・4号集合 692 5・6号・2GT集合 961 7・8号集合 668
756 -
最大着地濃度
二酸化硫黄 ppm 0.0346 0.0041 12%
二酸化窒素 ppm 0.0328 0.0047 14%
浮遊粒子状物質 mg/m3 0.0102 0.0016 16%
最大着地濃度出現距離 km 2.1 2.2 -
注:上層の風速は 180m高さの風速を示す。
第 32 表(2) 風下着地濃度の1時間値予測結果(将来環境濃度)
予測項目 将来寄与濃度
③
バックグラウンド濃度
④
将来環境濃度
③+④ 二酸化硫黄
(ppm) 0.0041 0.026 0.0301
二酸化窒素
(ppm) 0.0047 0.074 0.0787
浮遊粒子状物質
(mg/m3) 0.0016 0.149 0.1506
注:風下着地濃度のバックグラウンド濃度は、対象事業実施区域から半径 10km 範囲内の一般局の平成 27 年 4 月~平成 28 年 3 月における 1 時間値の最高値を用いた。
二酸化硫黄 :平成 27 年 7 月 26 日 11 時(横須賀市久里浜行政センター)
二酸化窒素 :平成 27 年 12 月 10 日 24 時(横須賀市久里浜行政センター)
浮遊粒子状物質 :平成 27 年 12 月 11 日 6 時(横須賀市久里浜行政センター)
第 23 図(1) 二酸化硫黄の風下着地濃度の予測結果
(既設稼働時(現状))
注:風速及び大気安定度はそれぞれ 180m高さにおける風速及び大気安定度を示す。
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s 0.000
0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s
第 23 図(2) 二酸化硫黄の風下着地濃度の予測結果
(新設稼働時(将来))
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s
第 23 図(3) 二酸化窒素の風下着地濃度の予測結果
(既設稼働時(現状))
注:風速及び大気安定度はそれぞれ 180m高さにおける風速及び大気安定度を示す。
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s
第 23 図(4) 二酸化窒素の風下着地濃度の予測結果
(新設稼働時(将来))
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.010 0.020 0.030 0.040
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(ppm)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s
第 23 図(5) 浮遊粒子状物質の風下着地濃度の予測結果
(既設稼働時(現状))
注:風速及び大気安定度はそれぞれ 180m高さにおける風速及び大気安定度を示す。
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s 0.000
0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s 0.000
0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
第 23 図(6) 浮遊粒子状物質の風下着地濃度の予測結果
(新設稼働時(将来))
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
B:0.0~0.4m/s B:0.5m/s B:1.5m/s B:2.5m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
B-C:0.0~0.4m/s B-C:0.5m/s B-C:1.5m/s B-C:2.5m/s B-C:3.5m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
C:0.0~0.4m/s C:0.5m/s C:1.5m/s C:2.5m/s C:3.5m/s C:5.0m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
C-D:0.0~0.4m/s C-D:0.5m/s C-D:1.5m/s C-D:2.5m/s C-D:3.5m/s C-D:5.0m/s C-D:15.0m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
D:0.0~0.4m/s D:0.5m/s D:1.5m/s D:2.5m/s D:3.5m/s D:5.0m/s D:15.0m/s
0.000 0.003 0.006 0.009 0.012
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20
着地濃度(mg/m3)
煙源からの距離(km)
E:5.0m/s F:0.0~0.4m/s F:0.5m/s F:1.5m/s F:2.5m/s F:3.5m/s