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比 較

予測地点 1 は、「振動規制法」に基づく指定区域であることから、特定建設作業に伴 って発生する振動の規制基準との整合が図られているか検討した。また、予測地点 2~

3.2.4 発電所運転による振動

① 予測方法

振動の伝搬理論式に基づき、予測地点における時間率振動レベルの予測計算を行った。

施設の稼働に伴う振動の予測手順は、第 39 図のとおりである。

第 39 図 施設の稼働による振動の予測手順

事業計画 環境保全措置 設備配置計画の設定

・対象事業実施区域内 施設配置計画

・地盤の状況

・稼働位置

・発生源レベル

予測地域の設定 対象事業実施区域の 境界における予測地 点の設定

現況振動の設定 現地調査(現況実測値)

・時間率振動レベル(L10

・気象(風向、風速、気温、湿度)

振動の伝搬計算

・振動の伝搬理論式

・地盤による減衰

施設の稼働に伴う振動(予測値)

現況実測値

・時間率振動レベル(L10

施設の稼働に伴う振動予測値(合成値)

対象事業実施区域の境界における予測値(L10

(施設の稼働に伴う振動+対象事業実施区域の境界における現況実測値(L10))

② 予測結果

施設の稼働(機械等の稼働)に伴う振動の予測結果は、第 63 表のとおりである。

第 63 表(1) 施設の稼働による振動の予測結果(敷地境界)

(単位:デシベル)

予測

地点 時間の区分

現況実測値

(L10) a

振動レベルの予測結果

規制基準

(L10) 増加分 予測値 合成値

b b-a 1 昼間( 8~19 時) 25 未満

12 25 0 65

夜間(19~ 8 時) 25 未満 25 0 55

2 昼間( 8~19 時) 25 未満

20 26 1 65

夜間(19~ 8 時) 25 未満 26 1 60

3 昼間( 8~19 時) 25 未満

22 27 2 65

夜間(19~ 8 時) 25 未満 27 2 60

4 昼間( 8~19 時) 25 未満

22 27 2 65

夜間(19~ 8 時) 25 未満 27 2 60

5 昼間( 8~19 時) 25 未満

25 28 3 70

夜間(19~ 8 時) 25 未満 28 3 65

6 昼間( 8~19 時) 25 未満

35 35 10 70

夜間(19~ 8 時) 25 未満 35 10 65

注:1.予測地点の位置は、第 33 図を参照。

2.合成値は、現況実測値と予測値を合成した値であり、実測値の 25 デシベル未満を 25 デシ ベルとして計算した。

3.昼間、夜間は、「神奈川県生活環境の保全等に関する条例施行規則」に基づく時間区分及 び規制基準を示す。

4.予測地点 2、3、4 は異なる用途地域が隣接する地点であり、当該用途地域の規制基準(S)

が、隣接する地域の規制基準より大きいことから、規制基準は、S-5(デシベル)とした。

第 63 表(2) 施設の稼働による振動の予測結果(敷地境界)

(単位:デシベル)

予測

地点 時間の区分

現況実測値

(L10) a

振動レベルの予測結果

(参 考)

振 動 感覚閾値

(L10) 増加分 予測値 合成値

b b-a 1

(病院 近傍)

昼間( 8~19 時) 25 未満

12 25 0

(55 以下)

夜間(19~ 8 時) 25 未満 25 0 4

(住居 近傍)

昼間( 8~19 時) 25 未満

22 27 2

夜間(19~ 8 時) 25 未満 27 2 注:1.予測地点の位置は、第 33 図を参照。

2.合成値は、現況実測値と予測値を合成した値であり、実測値の 25 デシベル未満を 25 デシ ベルとして計算した。

3.昼間、夜間は、「神奈川県生活環境の保全等に関する条例施行規則」に基づく時間区分を 示す。

4.振動に係る環境基準が定められていないことから、振動感覚閾値(「新・公害防止の技術 と法規 2017 騒音・振動編」(一般社団法人産業環境管理協会、平成 29 年))を参考と して( )内に示した。

③ 評価の結果

a. 環境影響の回避・低減に関する評価

施設の稼働(機械等の稼働)に伴う振動の影響を低減するため、以下の環境保全措置 を講じる。

・振動の発生源となる機器には、可能な限り低振動型機器を使用する。

・振動の発生源となる機器については、可能な限り強固な基礎に設置し、振動伝搬の 低減を図る(タービン、発電機等)。

これらの措置を講じることにより、施設の稼働(機械等の稼働)に伴う振動の影響は、

実行可能な範囲内でできる限り影響の低減が図られているものと評価する。

b. 環境保全の基準等との整合性

対象事業実施区域は、 「振動規制法」及び「神奈川県生活環境の保全等に関する条例」

に基づく指定地域であることから、特定工場等に係る振動の規制基準との整合が図られ ているか検討した。

また、予測地点 1(病院近傍)及び予測地点 4(住居近傍)は、参考として振動感覚 閾値と比較した。

施設の稼働に伴う振動の予測結果(合成値)は、全ての予測地点で、昼間、夜間とも に特定工場等に係る振動の規制基準に適合している。

また、予測地点 1(病院近傍)及び予測地点 4(住居近傍)は、振動感覚閾値(55 デ シベル)を昼間、夜間ともに下回っている。

以上のことから、環境保全の基準等の確保に支障を及ぼすものではないと評価する。