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後には他のものに転移してこれを生命化する︑ 本 来 的に非人格的なものである︒これは︑マレー 半島てはスマガット と 呼ばれ︑類似の名でこれを呼ぶ地方が多くあ る Ⅰ例えば︑スマトラの ミ ナンカボウ地方の スマ ゲ ︑マカサル︑モル ッカ 地方のスマガット︑フル島の ニ ス マ ゲン︑ ア ソボソ 地方のスマガンであり︑スマトラのバタ ック 地方ではトン デ ィ とも呼ばれている︒普遍的生命原理としての 霊 質は ︑本来的に非人格的なものであるが︑実際 の 現われに於ては︑
非人格的性格と並んで人格的性格も見られる︒ 個 人 が共同体に埋没している段階では︑ 霊質 も井 人格的性格が顕著で あるが︑個人の自意識が高まり︑自己の人格が立 思議されるようになると共に︑ 霊 質も人格的性格 を 示す よう になる︒
また︑動植物︑事物の霊 質も ︑人間との間に強 い 利害関係を持っものは人格的性格が認められる ようになる︒マレー 半島に 於る 雪質には両方の性格が認められる︒ 非 人格的 霊質が ︑一切のものに共通する無個性的 なものであるのに 対 し ︑人格的 霊質は ︑それを宿す人間︑動植物︑事 物の縮小された形象を持ち︑それとの間に不可 分の関係を有するも のとして考えられている︒このように︑マレーキ 島 をはじめインドネシア群島にみられる雪質 観 念 には二種類のもの が 認められるが︑詳細に検討すれば︑人格的 霊 質 と考えられるものも︑普遍的生命原理としての 性格を失っておら ず ︑結局︑非人格的雪質がより根源的なものと 考えられる︒ ク p イト が理解するスマガット1 % 並 質の内容はこのよう なものである︒ここでは︑重要な指摘として 二 っ の点が挙げられる︒ 霊質 に人格的なものと非人 格 的なものがあると ぽ いう点︑及び︑非人格性が 霊質 の本来的 性 格 であるという点である︒この二点に関し︑クロ イト の所論を詳しく見て
ゆ いくことにしたい︒ 論
明しているが︑ここで 先づ 問題となるのは
︑その﹁人格性﹂﹁非人格性﹂という概念の内容 である︒何が﹁人格的﹂ 最初に︑人格性︑非人格性の間題を扱う︒ ク p イト は︑非人格的 霊質 と人格的 霊 質 さ︑夫
であり︑何を﹁非人格的﹂と呼ぶかについては︑ ク p ィト は明示的には何も述べておらず︑ 暖昧 であるといえる 0 し かし︑その説明をつぶさに追っていくと︑この 一 一つの概念を規定する幾つかの内容が浮 び 上って くる︒これを纏める
的に他地域に関するものにも言及することにする
非人格性 | それを宿すものとの間に︑特別な人 格 的関係を持たないこと 流動的で︑分割が可能であること 1 人格性それを宿すものとの間に︑特別な人 格 的関係を持っこと 形象化され︑個体的であること そこで︑この図式を念頭に置きつつ︑ ク p イト の 説明を整理してみたⅡ 0 ここでは︑彼の書物に 現われる具体例の ︵ 4 2 ︶ う ︵ q ︒︶
1 霊質| スマガットは人間に生命を与えるも のであるが︑この雪質は人間の身体の全てを満た している 0 このよ う な 身体の中でも︑雪質を含む場所として重要視 される部分が 幾 っかある︒例えば頭部である︒ 霊 質 は額門を通って 身体に出入りすると考えられているが︑雪質 を 宿す場所としての頭部の意味は︑かって群島全域 に 行われていたで あろうと考えられる首狩の慣習に よ く現われて いる︒さらに︑頭部そのものよりも重要視される のは髪の毛である が ︑それは︑髪の毛の持つ眼に見える生長力に よ る 0 この他にも︑ 腸 ︑肝臓︑血液︑さらには︑ 身体から分離する 唾液︑ 汗 ︑ 涙 ︑八等 も ︑ 霊 質の宿るところとし て 重要視される︒ ここでは︑雪質 が ︑個体的統一体ではなく︑各所 に 浸透する流動的なものであり︑それ 故 分割 可 能 なものであること が 見てとれる︒
Ⅱこの様に霊 質| スマガ流動的︑分 制可能なものであるから︑適切な手段によって ︑ これを転移させるこ
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アニミズム 詐
ゆ 雪質に関する部分を見ていくことにする
Ⅲ 霊質| スマガットは人格的性格をも持って おり︑これは︑ 霊質が ︑それが宿る人間の︵縮小 された︶姿で表象さ れることから明らかであるとクロイトはいう︒ 垂 正賞が人間の形象として表象されるのは︑雪質 の
中に想像することに由来するに違 い なく︑雪質 即影 であるとの観念から︑自分あるいは他人の影 が 落ちている食物 8 鏑 以上が︑雪質 | スマガットは非人格的な ものであるというクロイトの主張を裏付ける具体 側 であるが︑次に人格的 再 とが出来る︒この性質を利用して︑自分の毒質 を 強化したり︑他人あるいは動植物︑事物の霊 質 を 強めたりする 行
為 が行われる︒人は︑他人や動植物の霊 質 を獲 得することによって自分の霊質を強めようとする が ︑この行為の 一 っに 食事が挙げられる︒ここでは︑食事は単に肉 体 的欲求を充足するだけでなく︑食物の材料︵ 動植物から得られ る ︶の雪質を獲得する手段として考えられている ︒また人は︑自分の霊質を与えることに ょ り︑ 他 の雪質を強化し よう とする︒健康人が病人や死にかけている者に 息 を吹ぎかけるのは︑こうすることによって︑ 自分の霊質を転移 させ︑病人に力を与え︑死を先にのばそうとす るものである︒他人の健康や安全を確保するため に ︑唾液をかけ ろ ことによって︑自分の霊質を与えようとする習慣 は 広く見られるものである︒日常品等の事物を 長持ちさせるため に ︑唾液を塗りつげることもある︒セレベス 島 の トラジャ人は ︑ 髪の毛のついた頭蓋骨を椰子の 本 に打ちつげてお くと豊かな実りが得られるというが︑これは︑ 髪 の 毛に宿る霊 質が ︑椰子の木の霊質を増大させ るからであり︑ 同
︵領り @ 様の行為は︑マレー半島のマレー人の間でも 行 われる︒
ここでは︑雪質 が ︑それを宿すものとの間に何ら 人格的な関係を持たず︑人間の霊 質 ︑動植物の 雪質︑事物の霊 質の 間 には質的な違いはなく︑無個性で︑一切のも のに共通したものであることが知られる 0 人間も 動物も皆︑同一の 霊
質 によって生命を与えられているとクロイトは い︐りノ 0
を 摂ってはいげないという禁止が生まれた︒も し 食べると︑その影の持ち主は霊 質 を失い︑やせ 衰えることにな
る ︒また︑精霊 達 が住みついているものの上に自 分の影を落さないよう注意しなければならない ︒さもないと︑ 精 霊に霊 質を奪われて︑病気になってしまうから である︒
ここでは︑ 霊質 が何らかの形で形象化されている ことが明らかになる︒
Ⅳそれを宿す人間の形象を持つ雪質 | スマガ ット は・また︑その人間との間に不可分の関係を持 つことになる︒夢の 中で 霊 質は地下の霊魂の国に行 き ︑そこで死ん だ 親族 達 に会 う ︒この時︑死者の霊魂に親切に迎 えられると︑この 霊 質の所有者は早死することになり︑逆に ︑邪 樫に 扱われると長生することになる︒また︑夢の 中で死者に呼びか げられてこれに応えると︑その人間は早死し ︑拒 否 すれば長生する︒この ょう な事解釈 は ︑人間 は 死んだ血縁者に その雪質を奪われるために死ぬという信仰に 由 来しているという︒さらに︑雪質とその所有者の 名前の間には緊密 な 関係があり︑名前は霊質そのものであるとい われることもある︒この関係からして︑人々は ︑ 自分の子供の命名 にあたり大きな注意を払い︑ひどい名前をつけて ︑精霊に子供の霊 質 を奪 う のを思いとどまらせ ようとすることも ある︒病気の原因となっている精霊を惑わせる 為に病人の名前を改める慣習も︑この関係から 説明出来る 0 この 時 ︑病人は新しい人間に変わると考えられる︒ 以 上は人間の霊 質 についてであるが︑人間以外の ものについても︑
霊質 と所有主の不可分の関係が見られる︒ 例え ば︑幾 っかの食物は摂取を禁じられているが︑ こ れは︑摂取によっ て 食物の霊 質 が人間に移る際︑食物︵その材料と なっている動植物︶の性質なども移転するのを 恐れるからであ @ ㏄︶ る ︒ボルネオの ダ ヤック人は鹿の肉を食べないが ︑これは︑鹿の臆病な性質が移るのを恐れるか らである︒
ここでは︑雪質 が ︑それを宿すものとの間に ︑不 可分で性格的にも結ばれているという意味で︑ 人格的関係を右し︑
個性的なものであることが示されている︒
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︒ ム場所であるが︑マレー人の間に見られる m
二た
Ⅰ ノとコ Ⅰ ノる 乱 Ⅰ りので上林 りろた つ @0 削歯 儀礼 は ︑雪質全体を守るために︑その一部を ︑歯と 共に精霊に供えよ ︵ 神 @ここには︑雪質の非人格性と人格性が混在してい る ︒髪の毛︑ 爪 ︑唾液等が人間の身体から分 け られることによっ 0 代りに︑雪質全体を守ろ う とするのである︒ 歯 もまた雪質を宿す重要な 検討
これが︑ 霊質| スマガットにほ人格的性格も見ら れることを裏付ける具体例である︒この ょう に クロイトは︑雪質 に 二種類あることを指摘するが︑この区別は ︑分 析 的に引き出されるものであって︑行為の当事 者によって認識され ているものではない︒そこで当然︑両方の性格が 混在する現象も見られることになる︒
V 基本的な考え方として︑ 霊質 の一部に起った ことは︑その全体︑そしてまた所有主の身体に も 影響を及ばすと ぃ う 観念があると︑クロイトほいう︒これは︑ 髪 の も ︑ 爪 ︑唾液等を用いる呪術に典型的に示され る 0 髪の毛を用い る 呪術は︑マレー半島︑インドネシア諸島全域 で 広く見られるものである︒人間の霊 質 の一部を 宿す髪の毛を手に 入れ︑これに操作を加えることによって︑その 人間自身に対し影響を及ばそうとするもので︑ 良 い 目的にも︑悪い 目的にも用いられる︒ 爪 ︑唾液についても同様 である︒この呪術の他にも︑傑出した人物が手足 を 洗った水には 特 別 な力があるという考えが広く見られ︑人の足 跡 には︑その人の毒質が付着していると考えられ ている︒半島の マ レ 1 人 は ︑足跡の砂︑歩いたあとの床の削属を 利 崩 して︑その人間に対し︑力を行使出来ると 考 えている 0 また︑
雪質の一部に起ったことはその全体に影響を及 ぼすという観念は︑雪質全体を守るために︑その 一部を犠牲にする という観念に通じるものである 0 この観念は ︑精 霊 ︑死霊に供物する行為の中に示される︒雪質 を 取り戻し︑ある いは奪われるのを防ぐために︑精霊︑死霊への 供 物 が行われるが︑この供物の中には木製の小さ な人形が含まれて いる︒この人形には︑唾液︑髪の毛︑衣類の糸屑 等 がつげられるが︑こ う することによって ︑こ 0 人形を身代りと