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長野県白馬村

ドキュメント内 タイトル (ページ 71-74)

3. 過疎地域等における CO 2 排出量削減効果のあるドローン物流モデルの検証

3.1 過疎地域等における CO 2 排出量削減効果のあるドローン物流モデルの検討

3.1.3 長野県白馬村

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62 2)協議会の開催状況

白馬村山岳ドローン物流実用化協議会の開催状況は以下の通りである。

⚫ 第1回協議会

✓ 開催日時:2018年9月17日

✓ 開催場所:(株)白馬館 会議室

✓ 主な議題

 実証実験の内容について

 今後のスケジュール

⚫ 検証実験

✓ 実施日時:2018年10月21日~2018年10月23日

✓ 実施場所:黒菱林道終点~村営八方池山荘

⚫ 第2回協議会

✓ 開催日時:2018年11月19日

✓ 開催場所:(株)五百部商事 鹿沼工場

✓ 主な議題

 バッテリー実験

 実証実験の振り返り

 課題の抽出

 今後の取組み

(2) 地域の物流の課題とドローンの必要性・意義

1)地域の物流の課題

現在白馬村において、山小屋への物資輸送は主にヘリコプターにて実施しているが、以下 に掲げるような3つの課題が存在する。

⚫ 課題① 輸送費の高騰:

公共工事や民間事業者の工事等における物資輸送、災害時の対応、ドクターヘリなど ヘリコプターの需要増加に伴い、輸送単価の上昇圧力が年々高まっている。輸送費上 昇分の一部を商品価格や宿泊費へ多少は転嫁しているものの、例えば登山者が高価 な水を買い控えたがゆえに体調を崩してしまう可能性もあり、登山者の安全や利便 性を考慮すると大幅な値上げは難しく、山小屋経営を圧迫する要因となっている。

⚫ 課題② 天候の影響:

山岳エリアは風向きやその強さが変わりやすく、またガスや雲の発生など気象条件 の変化が激しいため、ヘリコプターによる物資輸送が計画通りに進まないことが頻 繁に生じている。長期にわたって物資輸送が滞った場合、山小屋で食糧不足が発生し

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てサービスの低下につながることもある。実際、ある山小屋にて具のないカレーライ スを提供したことや、従業員用の米が不足したこともあり、その深刻さは山麓での災 害時に匹敵する場合すらある。

⚫ 課題③ 輸送頻度の減少:

ヘリコプターの需要が高まっている他に、パイロットの不足、パイロットの稼働時間 の短縮、機体の定期的な保守点検など複数の要因が重なり、そもそもの輸送頻度が減 少する傾向にある。例えば2週間おきの荷上げが3週間になるなど、全体の物流量は 変わらずともその運航間隔が延びることがある。長期保存できない食材や不足した 医薬品の補充が間に合わず、これに課題②が重なることで物資不足のリスクが一段 と高まる場合がある。

2)ドローンの必要性・意義

上述のような白馬村の山小屋における物資輸送の課題の解決策として、比較的ペイロー ドが大きなドローンを用いた物資配送の実用化が想定されている。これにより登山客の安 全面やサービス面での課題解決が期待されるほか、山小屋従業員の職場環境の改善が期待 される。また、ヘリコプターからドローンへの単純な置き換えだけでなく、下記のような新 たな付加価値を生み出す効果も期待されている。

⚫ サービス品質の向上

国際的な山岳リゾートを目指す白馬にとって、食事や就寝環境の品質向上は必要不 可欠な要素である。生鮮食品等を頻繁に輸送することで食事の品質が向上し、また、

山の上では洗濯できないシーツなどリネン類の交換も可能となることから滞在環境 の品質を向上できる。

⚫ 登山者の安全性向上

一般的に登山では極力荷物を減らす努力をするが、山小屋到着後に使用する着替え やテント泊の場合のテントなど荷物の一部をドローンで運ぶことができれば、登山 者の体力消耗を抑えることが可能となる。また、山の上で体調を崩した登山者の荷物 をドローンで運ぶことで、遭難救助の手助けも可能となる。

⚫ 緊急時の対応

診療所がある山小屋はごく一部に限られているが、診療所の有無に関わらず山小屋 に常備している医薬品が不足する場合がある。また、水が不足するなどの緊急事態も 時おり発生しているが、小回りの利くドローンであればそのような緊急時にも対応 できる。

(3) ドローン物流モデルの検討

地域の物流の課題とドローンの必要性・意義を踏まえ、白馬村山岳ドローン物流実用化 協議会が検討しているドローン物流モデルの概要を表 3-6に示す。

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表 3-6 ドローン物流モデル概要(白馬村山岳ドローン物流実用化協議会)

事業戦略

 登山客、山小屋スタッフに対し、山小屋で必要となる物品やおも てなし品などの配送サービスを提供

 ヘリコプターによる既存物流の改善、サービス品質向上、安全性 向上、緊急対応

 過疎地域での買い物支援と比較して、おもてなし品の配送など付 加価値品の輸送需要が多い点を期待

 日本のインバウンド需要を背景とした外国人登山者の増加が見込 まれている他、白馬村の観光政策として北アルプス白馬連峰を軸 としたマウンテンリゾートを目指している点が強み

事業内容

 山小屋(標高2100m~2800m程度)に向け、食料品や売品、医薬 品の他、登山客の荷物の一部やおもてなし品などを輸送

 山小屋からの荷下ろし品として、廃棄物、登山客の荷物の一部等 を輸送

 シーズン期間である4月中旬~10月中旬のうち45日間程度、1日 12往復程度の配送

 積載重量が比較的大きいドローン、ヘリポートを使用

 運用は山小屋職員が実施することを想定 リスクと対策

 採算性や地域住民の事業理解、山岳エリア特有の安全性リスク、

高山動植物への影響等

 採算性についてはドローン関連レジャーとの連携等を検討 社会的価値

 山小屋スタッフの就業環境改善による人手不足の解消

 グリーンシーズンの入山者増加による山麓施設への波及

 高付加価値品の提供による経済波及

出所)白馬村山岳ドローン物流実用化協議会の提供情報をもとにMRI整理

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