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プログラム D 国際的な農林水産業に関する動向把握のための情報の収集、分析及 び提供
平 成 30 年 度
予算額 268,089 千円
決算額 千円
経常費用 千円
経常利益 千円
行政サービス実施コスト 千円
エフォート1) 11.78 人
シンポジウム・セミナー等開催数 1 件
技術指導件数 0 件
査読論文数2) 9 件
学会発表数 8 件
研究成果情報数 0 件
主要普及成果数 0 件
特許登録出願数 0 件
品種登録出願数 0 件
注 1) 投入エフォートは、1 年間の全仕事時間のうち、本プログラムに費やした割合の合計を人数と して表した。
注2) 巻末付表4: 平成30年度 研究業績(査読付論文)を参照。
中長期目標
国際的な食料・環境問題の解決を図るため、諸外国における農林水産業の生産構造及び食 料需給・栄養改善等に関する現状分析、将来予測及び研究開発成果の波及効果分析を行う。
また、開発途上地域での農林水産業関連の研究や我が国が進めるグローバル・フードバリュー チェーン構築等の施策に資するため、国際的な食料事情、農林水産業及び農山漁村に関する 資料を、継続的・組織的・体系的に収集・整理し、広く研究者、行政組織、企業等に提供する。
加えて、「農林水産研究基本計画」に定めた基本的な方向に即し、将来の技術シーズの創出 を目指すために重要な出口を見据えた基礎研究(目的基礎研究)を、適切なマネジメントの下、
着実に推進する。
中長期計画
ア 国際的な食料・環境問題の解決を図るため、諸外国における食料需給、栄養改善及びフード システムに関する現状分析、将来予測及び研究成果の波及効果分析を実施する。
イ 開発途上地域での農林水産関連の研究開発や、我が国が進めるグローバル・フードバリュー チェーン構築等の施策に貢献するため、国内外関係機関との連携や重点地域への職員派遣に より、国際的な食料・農林水産業及び農山漁村に関する情報や資料を継続的、組織的、体系的 に収集、整理するとともに、国内外の研究者や行政機関、企業等に広く提供する。
ウ 国内の関係機関間の組織的な情報交流を強化するため、「持続的開発のための農林水産国 際研究フォーラム」(J-FARD)を運営する。
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エ 理事長インセンティブ経費等を活用し、目的基礎研究を推進する。
オ 目的基礎研究の推進に当たっては、「農林水産研究基本計画」に示された基本的な方向に 即しつつ、JIRCAS が実施する意義や有効性等を見極めて課題を設定するとともに、将来のイノ ベーションにつながる技術シーズの創出や異分野融合による新たな研究展開に寄与する先駆的 研究としての発展可能性を重視する。さらに、進捗状況を評価し、研究方法の修正や研究課題の 中止等、適切な進行管理を行う。
プログラムD「国際的な農林水産業に関する動向把握のための情報の収集、分析及び提供」(情報 収集分析業務セグメント)では、戦略的かつ的確な研究課題の設定のため食料需給や栄養等に関す る分析と将来予測を進めるとともに、国際的な農業研究に関する最新情報を国際会議の参加等を通 じて収集・提供し、さらに将来のイノベーションにつながる成果を目指す目的基礎研究に取り組んで いる。
ア 食料需給、栄養改善及びフードシステムに関する分析
マダガスカルを例に、微量栄養素摂取量が推定平均必要量未満の人口割合がカルシウム、ビタミン A で高いこと、栄養バランスや栄養素の供給源から見て、産業面だけでなく栄養改善面からのコメの 位置づけが重要であることなどを示した。【主要成果-1】 また、途上国での玄米食の可能性につい て調査した。このほか、農業生産と栄養の関係について文献調査、レビューを行い、多くの要因が複 雑な経路をとって影響することから、慎重にエビデンスを提示することが重要であることを示した。【主 要成果-2】
ブラジルの大豆需給モデルを作成し、大豆サビ病耐性品種普及の効果を分析し、殺菌剤の費用 削減効果が算出された。また、品種普及の他産業への影響評価のための産業連関分析に必要な情 報収集を行ったが、不足する情報が散見された。
世界全体の栄養供給量の推計のためのプログラムを構築するとともに、2016 年以降のデータを更 新した。世界食料モデルの品目数を 10 から 20 に倍増させ、酪農製品や植物油を対象に含めた結 果、昨年度よりも正確な分析が可能となった。依然として野菜、イモ類、水産物が含まれていないもの の、分析の結果、サハラ以南のアフリカで栄養欠乏の傾向が20年後においても続くこと、気候変動に よって、アフリカでのタンパク質供給量が減少することなどが示された。また、イネの高温耐性品種の 導入効果を同モデルにより試算した。【主要成果-4】【主要成果-5】 これらの結果を世界食料見通し 会合での発表を通して、OECD などの国際機関や USDA などの各国政府機関に提供した【主要成果-2】。
イ 情報の収集、整理及び提供
アフリカ開発会議(TICAD)関連の「食料と栄養のアフリカ・イニシアティブ(IFNA)」国別戦略会議
(セネガル)、東京で開催された「アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)」第7回総会にそれぞれ 運営委員として参加し、今後の活動方針や活動の総括等の議論に貢献した。【主要成果-3】 また、
アフリカにおけるツマジロクサヨトウ対策のための研究に関する国際会議(エチオピア)など国際的研 究ネットワークの会議へ我が国を代表して参加し、最新の国際的な研究動向の把握や情報交換を行 った。アジアでは、APAARI総会に参加するとともに、APAARI主催のナレッジマネジメントワークショッ プや「土壌と植物の健康」会議に参加し、情報収集及び提供を行った。こうした活動についてウェブ サイトの「JIRCASの動き」等を通じて発信した。
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現地における情報収集と提供のため、東南アジア連絡拠点(タイ)及びアフリカ連絡拠点(ケニア)
へ職員を長期出張させ、FAO 等の国連機関、アジア太平洋農業研究機関協議会(APAARI)等の国 際機関、各国政府機関、大学などの研究機関等との交流により、農林水産業、栄養、貧困、人口、都 市化、環境問題、情報技術導入等の課題・方針等にかかる情報を幅広く収集し、ウェブサイトの「現 地の動き」で提供した。また、日本国大使館、農林水産省、JICA 等の機関、日系大学、日系企業に 情報提供を行った。タイ科学技術博覧会ではJIRCASの研究成果を展示し、小中高校生や一般人に 解説を行った。
バイオエネルギーに関する技術開発協力の推進及び情報共有を図ることを目的として、国際再生 可能エネルギー機構(IRENA)の革新的技術センター(ドイツ)に引き続き職員を長期派遣し、調査・
分析結果のIRENA刊行物での公表、シンポジウムやセミナー等での発表、ウェブサイトやメーリングリ ストを通じたバイオエネルギー等再生可能エネルギーを巡る国際的な動向に関する情報発信、農林 水産省委託事業「農産廃棄物を有効活用したGHG削減技術に関する影響評価手法の開発」におけ るバイオマス生産の持続可能性評価手法の分析等を行った。
国際農業研究機関との連携を深め、研究の質を高めるため国際農業研究協議グループ(CGIAR)
システム事務局(フランス)へ職員を引き続き長期派遣し、国際農業研究動向の収集・提供、および関 係機関との連絡調整を行うとともに、CGIAR の研究管理およびパフォーマンス評価システム構築など のシステム事務局の活動に参画し貢献した。
ウ 「持続的開発のための農林水産国際研究フォーラム」(J-FARD)の運営
J-FARDは、JIRCAS国際シンポジウム「「水産」で活躍する女性研究者~SDGsへの貢献」(平成30
年 11 月)を後援した。また、J-FARD のメーリングリストを更新・拡充し、会員に国際農林水産業研究 に関する情報提供を継続した。
エ 理事長インセンティブ経費等を活用した目的基礎研究の推進
理事長インセンティブ経費を活用した目的基礎研究では、昨年度とほぼ同様な資源(予算・人員)
を投入して研究を推進した。各課題において国内外の研究機関との協力態勢が整い、国際稲研究 所(IRRI)等から収集したイネ遺伝資源の出穂・収量性等の特性解析(石垣、つくば)、キャッサバ残 渣等に用いる新産業酵母由来の成分の有用性評価、エビ・バッタの網羅的遺伝子解析、エビ種苗生 産のための成熟関連物質の投与試験、パッションフルーツ耐暑性育種素材の開発、等を実施した。
一部で、民間企業との連携協力等により社会実装への動きも見えるが、一部では研究材料の確保等 理由から、当初計画を変更している。
オ 目的基礎研究の評価等進行管理
目的基礎研究の実施に当たっては、役員、部長、PD、関係領域長等を構成員とする「目的基礎研究 推進評価会議」のもとで、平成31年1月に外部専門家5名を加えた成果検討会を開催して進捗状 況の把握と専門的なアドバイスを行い、適正な進捗管理に努めた。検討の結果、課題内容、実施期 間を一部変更した。昨年度の評価での指摘を踏まえ、すべての研究課題に外部専門家を招へいし、
助言を得た。