上記3の制度は、企業立地の促進等による地域 における産業集積の形成及び活性化に関する法律 の一部を改正する法律(平成29年法律第47号)の 施行の日から施行することとされています(改正 法附則 1 十)。
六 地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の 特別償却又は法人税額の特別控除制度
1 改正前の制度の概要
この制度は、青色申告書を提出する法人で地域 再生法の一部を改正する法律の施行の日(平成27 年 8 月10日)から平成30年 3 月31日までの間に地 方活力向上地域特定業務施設整備計画について地 域再生法の認定を受けたものが、その認定を受け た日から同日の翌日以後 2 年を経過する日までの 間に、その認定をした都道府県知事が作成した同 法の認定地域再生計画に記載されている地方活力 向上地域内において、特定建物等の取得又は建設
(以下「取得等」といいます。)をして、その法人 の営む事業の用に供した場合には、その事業の用 に供した事業年度において、その特定建物等の取 得価額の15%(その地方活力向上地域特定業務施 設整備計画が移転型計画である場合には、25%)
相当額の特別償却と 2 %(その地方活力向上地域 特定業務施設整備計画が移転型計画である場合に は、 4 %)相当額の税額控除(特別控除税額は、
当期の調整前法人税額の20%相当額を上限としま す。)との選択適用ができるというものです(措 法42の11の 2 ①②)。
なお、地域再生法の一部を改正する法律の施行
の日から平成29年 3 月31日までの間に地方活力向 上地域特定業務施設整備計画について地域再生法 の認定を受けた法人が取得等をした特定建物等に ついては、その特別償却とその取得価額の 4 %
(その地方活力向上地域特定業務施設整備計画が 移転型計画である場合には、 7 %)相当額の税額 控除との選択適用ができることとされています
(措法42の11の 2 ②)。
ただし、合併による解散以外の解散の日を含む 事業年度及び清算中の各事業年度は、この制度の 適用を受けることはできません(措法42の11の 2
①)。
(注 1 ) 地方活力向上地域特定業務施設整備計画と は、地域再生法第17条の 2 第 1 項に規定する 地方活力向上地域特定業務施設整備計画をい います(措法42の11の 2 ①)。
(注 2 ) 地方活力向上地域とは、その地方活力向上 地域特定業務施設整備計画が地域再生法第17 条の 2 第 1 項第 1 号に掲げる事業に関する計 画(移転型計画)である場合には同法第 5 条 第 4 項第 5 号に規定する地方活力向上地域を いうこととされ、その地方活力向上地域特定 業務施設整備計画が同法第17条の 2 第 1 項第
2 号に掲げる事業に関する計画(拡充型計画)
である場合には同号に規定する地方活力向上 地域をいうこととされています(措法42の11 の 2 ①②一)。
(注 3 ) 特定建物等とは、認定地方活力向上地域特 定業務施設整備計画に記載された特定業務施 設に該当する建物及びその附属設備並びに構 築物で、一定の規模のものとされています(措 法42の11の 2 ①)。
一定の規模のものは、一の建物及びその附 属設備並びに構築物の取得価額の合計額が 2,000万円以上のものとされています(措令27 の11の 2 )。ただし、中小企業者にあっては、
一の建物及びその附属設備並びに構築物の取 得価額の合計額が1,000万円以上のものとされ ています(措令27の11の 2 )。
(注 4 ) 認定地方活力向上地域特定業務施設整備計 画とは、地域再生法第17条の 2 第 3 項の認定 を受けた地方活力向上地域特定業務施設整備 計画をいい、同条第 4 項の規定による変更の 認定があったときは、その変更後のものをい います(措法42の11の 2 ①)。
(注 5 ) 中小企業者とは、租税特別措置法第42条の 4 第 2 項に規定する中小企業者をいいます(措 令27の11の 2 )。
なお、連結納税制度の場合についても、同様の 措置が講じられています(措法68の15)。
2 改正の内容
⑴ 税額控除割合の見直し
地方活力向上地域特定業務施設整備計画につ いて認定を受けた日が含まれる期間が平成29年 4 月 1 日から平成30年 3 月31日までの期間であ る場合の税額控除割合が、 4 %(その地方活力 向上地域特定業務施設整備計画が移転型計画で ある場合には、 7 %)(改正前: 2 %(その地 方活力向上地域特定業務施設整備計画が移転型 計画である場合には、 4 %))とされました
(措法42の11の 3 ②)。
すなわち、これまでの税額控除割合を維持す
ることとされました。
⑵ 投資規模要件の見直し
中小企業者にあっては一の建物及びその附属 設備並びに構築物の取得価額が1,000万円以上 であることとされている投資規模要件について、
中小企業者のうち適用除外事業者に該当するも のの事業年度においては、その取得価額が 2,000万円以上であることとされました(措令 27の11の 3 )。
(注) 適用除外事業者の詳細については、後述「第 五 その他の特別措置関係」の「五 その他 の特別措置」の1をご参照ください。
⑶ その他関係法令の改正
この制度における移転型計画に係る要件のう ち認定地方活力向上地域特定業務施設整備計画 の実施期間に増加させると見込まれる常時雇用 する従業員の数の過半数が特定集中地域にある 他の事業所から転勤させる者であることとする 要件について、認定地方活力向上地域特定業務 施設整備計画の実施期間に、特定集中地域にあ る他の事業所において常時雇用する従業員の数 の減少が見込まれる場合にあっては、その減少 が見込まれる従業員の数を限度としてその特定 業務施設において新たに雇い入れる常時雇用す る従業員を特定集中地域にある他の事業所から その特定業務施設に転勤させる者とみなすこと とされました(地再規33二ただし書)。
(注 1 ) 減少が見込まれる従業員の数は、その数 が定年に達したことにより退職する者の数 と自己の都合により退職する者の数の合計 の数を超える場合には、その超える部分の 数を控除した数とすることとされています。
(注 2 ) 上記の改正は、平成29年 3 月31日に公布 された「地域再生法施行規則の一部を改正 する内閣府令(平成29年内閣府令第15号)」
において措置されており、平成29年 4 月 1 日から施行されています(地再規改正令附 則①)。
(注 3 ) 関係法令については、下記の(参考)を ご参照ください。
なお、連結納税制度の場合についても、上記⑴ 及び⑵と同様の改正が行われています(措法68の 15②、措令39の45①)。
(参考) 地域再生法施行規則(平成17年内閣府令 第53号)
(特定業務施設において常時雇用する従業員に 関する要件)
第33条 法第17条の 2 第 3 項第 2 号の内閣府令 で定める要件は、次に掲げるものとする。
一 省 略
二 移転型事業を行おうとする場合にあって は、前号の特定業務施設において増加させ ると見込まれる常時雇用する従業員の数の 過半数が特定集中地域にある他の事業所か ら当該特定業務施設に転勤させる者である こと。ただし、認定地方活力向上地域特定 業務施設整備計画の実施期間に、特定集中 地域にある他の事業所において常時雇用す る従業員の数の減少が見込まれる場合にあ
っては、当該減少が見込まれる従業員の数
(その数が定年に達したことにより退職する 者の数と自己の都合により退職する者の数 の合計の数を超える場合には、その超える 部分の数を控除した数)を限度として当該 特定業務施設において新たに雇い入れる常 時雇用する従業員を特定集中地域にある他 の事業所から当該特定業務施設に転勤させ る者とみなす。
3 適用関係
⑴ 上記2 ⑴の改正は、平成29年 4 月 1 日から施 行されています(改正法附則 1 )。
⑵ 上記2 ⑵の改正は、法人の平成31年 4 月 1 日 以後に開始する事業年度分の法人税について適 用することとされています(改正法附則62①)。
連結納税制度の場合については、連結法人の連 結親法人事業年度が同日以後に開始する連結事 業年度分の法人税について適用することとされ ています(改正法附則75③)。
七 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の 特別控除制度(雇用促進税制)
1 改正前の制度の概要
この制度は、次の 3 つの措置から構成されてい ます。
⑴ 特定地域基準雇用者数に係る措置
この措置は、青色申告書を提出する法人が、
適用年度において、雇用の増加に係る要件を満 たす場合で、かつ、雇用保険法の適用事業を行 っている場合には、その適用年度の所得に対す る法人税額から40万円にその法人の特定地域基 準雇用者数を乗じて計算した金額(以下「税額 控除限度額」といいます。)を控除することが できるというものです(措法42の12①)。ただ し、離職者に係る要件を満たさない事業年度に
ついては、この制度の適用を受けることはでき ません(措法42の12⑦)。
この税額控除限度額は、当期の調整前法人税 額の10%(その法人が中小企業者等である場合 には、20%)相当額を上限とすることとされて います(措法42の12①後段)。
(注 1 ) この措置の適用を受ける場合の適用年度 は、平成23年 4 月 1 日から平成30年 3 月31 日までの間に開始する各事業年度となりま す(措法42の12⑤一)。ただし、合併、分割 又は現物出資による設立以外の設立の日を 含む事業年度、合併による解散以外の解散 の日を含む事業年度及び清算中の各事業年 度は、適用年度となりません(措法42の12
⑤一)。