第 4 章 VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択 33
ステップ 3 :適切な VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択
ここでは、SharePoint 2013ファームの例を2例(小規模および中規模)紹介し、それ ぞれについて VSPEX 実証済みインフラストラクチャを選択する方法を説明します。
VSPEX 実証済みインフラストラクチャの選択の詳細については、「付録 A:仮想化
SharePoint 2013用VSPEXの情報収集用ワークシート」を参照してください。
VSPEXプログラムでは、vSphere、Hyper-V、VNXおよびVNXe製品ファミリ、EMCバッ クアップ/リカバリを使用した統合仮想インフラストラクチャの導入を合理化するこ とを目的としたソリューションを数多く開発してきました。VSPEX サイジング ツールを 使用してアプリケーション アーキテクチャを確定すると、算出された結果に基づいて
正しいVSPEX実証済みインフラストラクチャを選択できるようになります。
概要
考慮事項
注:この設計ガイドはSharePoint Serverファームの要件を明らかにすることを目的としてい ますが、VSPEX実証済みインフラストラクチャへの導入を目的としたアプリケーションはこれ だけではない場合があります。導入を予定している各アプリケーションについて、要件を入 念に考慮する必要があります。
VSPEX実証済みインフラストラクチャを選択するときは、表 9のステップに従ってくだ
さい。
表 9. VSPEX実証済みインフラストラクチャ:選択ステップ ステップ アクション
1 VSPEXサイジング ツールを使用して、リファレンス仮想マシンの総数と、推
奨される追加のストレージ レイアウトを明らかにします。
2 VSPEXサイジング ツールを使用し、ビジネス ニーズに基づいて、他のアプ
リケーションのリソース要件を設計します。VSPEXサイジング ツールは、
SharePointとその他のアプリケーションの両方について、必要なリファレン
ス仮想マシンの総数と、推奨される追加のストレージ レイアウトを計算し ます。
3 アプリケーションの組み合わせについて、ビジネス ニーズを満たすための
VSPEX実証済みインフラストラクチャの最大使用率をお客様と一緒に検討
します。最大使用率をVSPEXサイジング ツールに入力します。すると、
VSPEX実証済みインフラストラクチャ製品の推奨事項が提供されます。
4 推奨されるVSPEX実証済みインフラストラクチャ製品を提供しているネット ワーク ベンダーとハイパーバイザ ソフトウェア ベンダーを選択します。詳細
については
参照してください。
必要なリファレンス仮想マシンの詳細については、「VSPEX実証済みインフラストラク チャ ガイド」でサイズ設定に関連するセクションを参照してください。
例1:小規模のSharePointファーム
このシナリオでは、お客様はイントラネット公開ポータル用の小規模の SharePoint 2013 ファームを VSPEX 実証済みインフラストラクチャ上に作成したいと望んでいま す。お客様はローカルにアクセスするファームを所有していて、約 800 GB のコン テンツ データがサイズの異なる 3個のコンテンツ データベースに分散しています。
ファームで想定されているユーザー数は 1,000ユーザーで、そのうち10%がピーク 時にファームにアクセスすると想定しています。お客様は、アプリケーションについ
てVSPEX実証済みインフラストラクチャの最大75%の使用を希望しています。
お客様との話し合いを終えたら、本番のSharePoint Server 2013ファームについて、
表 10に示す情報収集用ワークシートを完成させてください。
表 10. 情報収集用ワークシートの例:小規模のSharePointファーム
質問 回答の例
VSPEXの実証済みインフラストラクチャでホストする予定の
SharePointファーム数はいくつですか? 1
数年での増加数を含んでいますか? 1
例
第 4 章:VSPEX実証済みインフラストラクチャの選択
質問 回答の例
SharePointファーム1
年間増加レート(%)は? 10
SharePoint Webアプリケーションにグローバルにアクセスできるよ
うにしますか? いいえ
初期ファーム サイズは(GB)? 800
ユーザー数は? 1,000
ピーク時の同時ユーザー数は(%)? 10
SharePoint Webアプリケーションの主な目的は何ですか? 公開ポータル
個人用サイト機能を使用する予定はありますか? いいえ 個人用サイトを作成するユーザー数は全体の何パーセントですか? 該当なし 1つの個人用サイトのクォータはどのくらいですか(MB)? 該当なし
SharePointの検索機能をよく利用しますか? はい
FAST VPを有効化する予定ですか? いいえ
情報収集用ワークシートの回答を VSPEXサイジング ツールに入力すると、ツールに よって、リソースプールから必要なリソースに関して推奨事項が生成されます(表 11 に示す例を参照)。VSPEX サイジング ツールの使用手順の詳細については、「付録
D:SharePoint Server 2013のサイズ設定ロジックと手法の概要」を参照してください。
表 11. 必要なリソースの例:小規模のSharePointファーム
SharePointサーバの役割 vCPU メモリ OSボ
リューム 容量
OSボ リューム IOPS
仮想マ シンの数
リファレン ス仮想マ シンの合 計数 Webサーバ リソース要件 4 12 GB 100 GB 25未満
1 6
同等のリファレン ス仮想マシン数
4 6 1 1
SQL Server リソース要件 4 8 GB 100 GB 25未満
1 4
同等のリファレン ス仮想マシン数
4 4 1 1
アプリケー ション サーバ
(オール イン ワン)
リソース要件 12 12 GB 100 GB 25未満
1 12
同等のリファレン ス仮想マシン数
12 6 1 1
同等のリファレンス仮想マシンの合計数 22
たとえば、Webサーバごとに4つのvCPU、12 GBのメモリ、100 GBのストレージ、25 IOPSが必要です。これは以下に相当します。
• CPU要件のリファレンス仮想マシン4台
• メモリ要件のリファレンス仮想マシン6台
• 容量要件のリファレンス仮想マシン1台
• IOPS要件のリファレンス仮想マシン1台
VSPEXサイジング ツールでは、表 12に示すように、ストレージ レイアウトに関する
推奨事項も提供されます。したがって、この例では、この小規模のSharePointファー
ムをVSPEXプライベート クラウド プール上に実装する場合、22台のリファレンス仮
想マシンのリソースを消費することになります。
VSPEX実証済みインフラストラクチャVNXeプールに加えて、SharePointデータの推
奨ストレージ レイアウトがあります。詳細については、「原則とガイドライン」を参照し てください。
表 12. VSPEXサイジング ツールでのSharePointファームの詳細の例
VSPEXの推奨構成(リファレンス仮想マシンの総数)
22
推奨される追加のストレージ レイアウト
プール名 RAIDタイプ ディスク タイプ ディスク容量 ディスク数 SharePointコンテンツ データ
ベース プール
RAID 5(4+1) SASディスク 15,000 rpm
300 GB 5
SharePointサービス プール RAID 10(3+3) SASディスク 15,000 rpm
300 GB 6
VSPEXサイジングツールでは、表 13に示すように、パフォーマンスの妥当性検査の
主要なメトリックも提供されます。これらの主要なメトリックの詳細については、「主要 なメトリックの把握」を参照してください。
表 13. 主要なパフォーマンス メトリックの例:小規模のSharePointファーム
重要メトリック 閾値 ユーザー
プロファイル の使用率 秒あたりのテスト合格数 4件より多い
参照操作 3秒未満 80%
検索操作 3秒未満 10%
変更操作 3秒未満 10%
操作状態 • SQL ServerのCPU使用率が50%未満
• WebサーバのCPU使用率が70%未満
• 故障レートが0.01%未満
第 4 章:VSPEX実証済みインフラストラクチャの選択
VSPEX 実証済みインフラスト ラクチ ャ上に導入を予定するアプリ ケーションは
SharePointだけです。この小規模のSharePoint 2013ファームを50台のリファレン
ス仮想マシン用としてプール上に実装するには、お客様の要件に最も適するように、
次の2例のVSPEXインフラストラクチャについて検討することを推奨します。
• EMC VSPEX Private Cloud:VMware vSphere 5.1 for up to 100 virtual machines
• EMC VSPEX Private Cloud:Microsoft Windows Server 2012 with Hyper-V for up to 100 virtual machines
この例では、図7に示すように、小規模SharePoint 2013ファームが、VSPEX実証済 みインフラストラクチャにおいて、22台分のリファレンス仮想マシンのリソースを消費 し、28台分のリファレンス仮想マシンのリソースを残しています。
図7. 必要なリソースの例:小規模のSharePoint 2013ファーム向けVSPEX実証済みイン フラストラクチャ
注:図 7 に示された必要なリソースは、ハード リミットではありません。複数のアプリケー ションの要件で必要になる場合は、より規模の大きい VSPEX 実証済みインフラストラク チャを選択できます。実装ガイドでは、50台の仮想マシン用のMicrosoft Hyper-VをVSPEX ソリューションの例として使用しました。詳細については、「VSPEX実証済みインフラストラク チャ ガイド」を参照してください。
例2:中規模のSharePointファーム
このシナリオでは、お客様は、自社のイントラネット ドキュメント管理ポータル用の中
規模のSharePoint 2013ファームをVSPEX実証済みインフラストラクチャ上に作成し
たいと望んでいます。お客様はローカルにアクセスするファームを所有していて、約 4 TBのコンテンツデータがサイズの異なる4個のコンテンツ データベースに分散し ています。ファームで想定されているユーザー数は 5,000ユーザーです。営業日の 間、ユーザーの 85%が、ピーク時間帯である午前中に、イントラネットのホームペー ジとしてポータルにログオンします。SharePointファームの主な目的を定める必要が あります。これは、CPUとストレージリソースに関する後続の推奨事項と関連性があ るからです。お客様は、VSPEX 実証済みインフラストラクチャ上で他のアプリケー ションの使用も計画します。たとえば、Microsoft ExchangeやSQL Serverなどの、こ の設計ガイドの範囲外にあるアプリケーションです。SharePoint を他のアプリケー ションと組み合わせて使用する場合、合計で 180 台のリファレンス仮想マシンが必 要です。また、お客様は、アプリケーションの組み合わせについて VSPEX 実証済み インフラストラクチャの使用率のうち最大75%の使用しか望んでいません。
お客様との話し合いを終えたら、本番のSharePoint 2013ファームについて、表 14 に示す例のように、VSPEX情報収集用ワークシートを完成させてください。