内反型変形性膝関節症患者における下肢長尺 X 線像の立位と臥位の違い
術後 8 日退院クリニカルパスを使用した高位脛骨骨切り術の短期成績
●二宮 太志 ( にのみや たいし ), 白土 英明 , 高橋 達也 , 福田 秀明 , 田巻 達也 , 浅井 重博 , 東 秀隆 , 酒井 洋紀 , 高橋 謙二 , 山浦 一郎 , 土屋 明弘
船橋整形外科病院
【目的】術後8日退院を目指したクリニカルパスを使用したHTO後の短期成績を調査すること.
【対象と方法】対象は, 2016/4~2017/10までに施行した片側HTO 64例中, 術後6か月以上観察可能であり骨軟骨柱移 植や半月板修復を併用していない49例49膝 (男17例, 女32例, 手術時平均61.1歳(44~78), 経過観察期間10.2ヶ月 (6~23), OWHTO 33膝, Hybrid CWHTO 16膝). 全症例におけるパス達成率, 臨床成績(JOA score, ROM, 松葉杖 使用期間), X線評価(FTA/%MA, MPTA), 術後合併症を調査した. ROMとMPTAは, ①術前, ②退院時もしくは術直 後, ③術後1か月, ④術後3か月, ⑤術後6か月, ⑥最終調査時で検討した.
【クリニカルパス】術翌日からROM訓練および荷重歩行開始, 術後3~4日でシャワー開始, 階段昇降の練習も行い術 後8日目に2本松葉杖で自宅退院. 退院後は週2回程度外来リハビリ通院実施.
【結果】パス達成率は83.7%(41/49例), 平均在院日数は9.4日(7~15)であった. JOA scoreは術前57.7点が最終91.4点 と有意に改善(p<0.01). ROM(屈曲/伸展)は①133.6/-4.2, ②128.4/-3.0, ③127.7/-3.9, ④134.1/-3.3, ⑤135.3/-2.9,
⑥136.9/-2.0となり, 最終調査時で術前よりも有意に改善した(p<0.01). 松葉杖使用期間は平均7.2週(3~24), OWHTO 6.2週(3~12), Hybrid CWHTO 9.4週(5~24)であり, Hybrid群で有意に長かった(p<0.01). FTA/%MAは術 前181.1/17.3が最終169.8/64.4と至適であった. MPTAは①84.0, ②93.7, ③93.8, ④93.8, ⑤93.5であり, 術直後か ら最終調査時まで変化しなかった. 術後合併症は, OWHTO 33膝中17膝(51.5%)にLHFを認めた(type 1:13膝, type 2:3膝, type 3:1膝). また, 術後6か月の時点でOWHTO 3膝に骨癒合遅延を認めたが, 最終調査時には全例骨癒合 が得られていた. 深部感染1例, 表層感染2例, Screw折損1例, 腓骨神経麻痺1例に認めた.
【考察】早期退院パスを使用したHTO後短期成績は概ね良好であり, ROMやMPTAも退院後早期に悪化することは無 かった. しかし, 松葉杖使用期間には個人差があり, LHFも高頻度発生していた為, 更なる改善が必要である.
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Opening wedge 高位脛骨骨切り術後のスポーツ・レクリエーション活動の継続についての検討
●子島 俊太郎 ( ねじま しゅんたろう ) 、赤松 泰、小林 秀郎、辻 雅樹、 Liang wen 、熊谷 研、齋藤 知行 横浜市立大学整形外科
【目的】Opening wedge高位脛骨骨切り術(OWHTO)を施行した症例のスポーツ・レクリエーション活動の継続につい て調査すること。
【対象と方法】内側型変形性膝関節症(OA)、骨壊死(ON)に対してOWHTOを施行し、術前後のいずれか、または両方 で何らかのスポーツ・レクリエーション活動を行っていた73人を対象とした。平均年齢64.9歳(40歳-80歳)、男23人、女 50人であった。当科で作成したスポーツ・レクリエーション活動に関するアンケートで、術前後のスポーツ・レクリエーシ ョン活動について、術前と術後1年で調査した。臨床成績評価にはKOOSを用いた。
【結果】KOOSは平均44.1から72.7へと改善した。術前スポーツ・レクリエーション活動を行っていると回答した73人のう ち、72人は術後も、何らかのスポーツ・レクリエーション活動を継続していた。活動内容は、術前は、ウォーキング・散歩 54人、園芸24人、体操15人、水泳10人、ジム・トレーニング10人、サイクリング10人、ハイキング7人、ゴルフ5人、ジョ ギングとダンスが各4人、ヨガ、野球、卓球が各3人、テニス、ゲートボール、サッカー、ダイビング、バレエ、バドミントン
、ソフトボール、剣道、太極拳、バレーボールが各1人であった。術後は、ウォーキング・散歩61人、園芸、体操が各19 人、水泳10人、サイクリング8人、ハイキング6人、ジム・トレーニング4人、ゴルフ3人、ジョギング、野球、卓球、太極拳 が各2人、ダンス、ゲートボール、サッカー、バレエ、カヤック、スキーが各1人であった。
【結語】OWHTO後のスポーツ・レクリエーション活動の継続は良好であった。
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P-8-4
高位脛骨骨切り術患者のロコモ度の経時的変化
●松枝 宗則 ( まつえだ むねのり ), 細野 泰照 新潟中央病院整形外科
【目的】ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)は高齢者の寝たきり、要介護につながる重要な疾患群である。人工関節 置換術患者のロコモ度に関する報告は散見されるが高位脛骨骨切り術(以下HTO)患者のロコモ度に関する報告はほ とんどない。本研究の目的はHTO患者のロコモ度を経時的に評価することである。
【対象と方法】対象はHTOを施行した27例28膝である。性別は男性7例8膝、女性20例20膝で手術時平均年齢は62.6 歳であった。ロコモ度の評価としてロコモ25を測定した。ロコモ25はからだの痛み、ふだんの生活の2つの項目に分か れており、点数が低いほど成績良好である。ロコモ25の測定を術前、術後3、6、12ヵ月に行い比較検討した。統計学的 検討には分散分析Fisher PLSD法を用いた。
【結果】ロコモ25からだの痛みは術前4.6±2.1点、術後3ヵ月1.8±1.1点、術後6ヵ月2.7±1.9点、術後12ヵ月2.7±1.9点で 術前から術後3ヵ月にかけて有意に改善し、その後改善はみられなかった。ロコモ25ふだんの生活は術前24.5±11.9点
、術後3ヵ月11±6.5点、術後6ヵ月8.9±6.5点、術後12ヵ月6.1±6.6点で術前から術後3ヵ月にかけて有意に改善しその後 は少しずつ改善していた。ロコモ25合計スコアは術前29.1±13.4点、術後3ヵ月12.8±6.4点、術後6ヵ月11.5±7.8点、術 後12ヵ月8.8±8.2点で術前から術後3ヵ月にかけて有意に改善しその後は少しずつ改善していた。日整会の判定基準で 重度ロコモに相当するロコモ2はロコモ25が16点以上で術前は28膝中24膝86%が当てはまっていたが、術後12ヵ月で は28膝中4膝14%のみと改善が見られた。
【考察】HTO患者の術前のロコモ度は人工膝関節置換術患者と同様にかなり高度であった。HTOにより痛みが改善す ることでロコモ度は術後3ヵ月の早期から有意に改善し術後12ヵ月まで改善は継続していた。
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高位脛骨骨切り術後スポーツ復帰の検討
●安間 三四郎(やすま さんしろう) , 野崎 正浩 , 小林 真 , 川西 佑典 , 吉田 雅人 , 三井 裕人 , 永谷 佑子 , 井口 普敬 , 大塚 隆信
名古屋市立大学医学部整形外科
【背景】中高年者の変形性膝関節症(以下膝OA)に対する治療として人工関節置換術、高位脛骨骨切り術(以下HTO)など があるが、人工関節置換術では術後のスポーツ活動の制限が必要となるためスポーツ継続希望者にはHTOが選択される ことが多い。
【目的】当科における中高年者の膝OAに対するHTOの術後成績、スポーツ活動への復帰を調査すること。
【対象と方法】2013年8月から2017年9月までにHTOを行った15例17膝、手術時平均年齢は58.2歳(38-74)、平均経過 観察期間25.3ヵ月(7-36)、スポーツ種目はウォーキング4例、フラダンス1例、エアロビクス1例、ゴルフ3例、ハイキング1 例、スノーボード1例、バドミントン1例、バレーボール1例、ラグビー1例、野球1例であった。検討項目は手術術式、手術 時の半月板状態、軟骨のICRS分類、術前、術後のFTA、%Mechanical axis(以下%MA)、Medial Proximal Tibial Angle(以下MPTA)、Lysholmスコア、術後のスポーツ活動復帰とした。
【結果】手術術式はOpen wedge HTO(以下OWHTO)11例11膝、Hybrid closed wedge HTO(以下CWHTO)4例 6膝(両側同時例が2例)、手術時の半月板状態は変性14例、後角断裂2例、軟骨のICRS分類は膝蓋骨0.8±0.8、滑車 1.1±1.0、大腿骨内側顆部2.8±1.1、脛骨内側プラトー2.8±1.2、大腿骨外側顆部0.3±0.7、脛骨外側プラトー0.6±0.7であ った。FTAは術前平均180.0±3.3°、術後平均169.4±3.8°であった。%MAは術前平均23.3±14.3%、術後平均
65.7±12.8%であった。MPTAは術前平均83.6±2.2°、術後平均92.7±3.7°であった。Lysholmスコアは術前平均 49.9±13.2点から術後平均84.8±10.8点へと改善した。術後のスポーツ活動復帰率は15例中10例(66.7%)であった。
バレーボールとラグビーを行っていた症例では最終経過観察時において術後痛みなく競技復帰が可能となっていた。
【考察と結論】中高年者に対するHTO後のスポーツ復帰を調査した。術後スポーツ復帰率は66.7%であり短期的には概 ね良好な結果が得られた。今後長期の経過観察が必要である。
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P-8-6
Hybrid closed wedge HTO 術後可動域変化についての検討~理学療法士の視点から~
●吉川 卓志 ( よしかわ たくし )
1, 藤間 保晶
2, 政田 純兵
1, 宮田 卓治
1, 永野 巧
1, 柳原 亜紀
1, 森本 翔也
1, 木村 祐介
1,上松 耕太
21市立奈良病院リハビリテーション室,2同
整形外科
【目的】高位脛骨骨切り術(HTO)の術後膝関節可動域(ROM)について、これまでopen wedge HTO後のROMにつ いては報告されているが、Hybrid closed wedge(Hybrid)HTOに関する報告は少ない。ROMについては、JKOMス コアと屈曲ROMで相関を認めるとの種々の報告があり、ROMはQOLに影響することは明白である。在院日数の短縮 が求められており、術後急性期の早期ROM改善が重要である。今回、Hybrid HTO後のROMの経時的変化と術後4 週のROMに関連する因子を検討した。
【対象と方法】対象は2017年3月~2018年3月にHybridHTOを施行した変形性膝関節症患者16名(平均年齢
67.1±7.4 歳)。ROM は術前、術後1~4週の各週で測定し、経時的変化を検討した。また術後4週のROMと年齢、矯 正角度との関連を検討した。
【結果】屈曲は術前140° 、術後1週122.5° 、2週132.5° 、3週140° 、4週145°と術後1週で術前より一時的に低下した が、その後は改善し、4週には術前を上回る傾向を示した。伸展は術前-10°、術後1週-5°、2~4週は0° であり、術後1 週から改善を認めた。年齢と矯正角度は関連を認めなかった。
【考察】今回の結果、術後1週では一時的に屈曲は低下したが、それ以降は改善し、術後4週のROMは良好であった。
これまでHTO術後ROM低下因子として、術後疼痛、術前ROM、術式の影響等が報告されているが、Hybrid HTOは 膝蓋靭帯への影響や脚長差の変化が少なく、膝蓋大腿関節の除圧効果等から術前ROMの改善が期待できると考え る。本研究でのROMの改善に難渋した症例ではROM訓練に対する恐怖感や不安感が関与している印象を受けた。
現在、痛みに対する破局的思考を調査しており、更に分析を進め、術後急性期のリハビリテーションの一助にしたい。
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P-9-1
大腿骨転子部骨折の変形治癒後の大腿骨遠位部骨折に対して回旋矯正骨接合術を行った 1 例
●上中 一泰(うえなか かずひろ)
1, 久保 充彦
2, 今井 晋二
2 1多根総合病院整形外科,2滋賀医科大学整形外科【目的】大腿骨転子部骨折の変形治癒後の大腿骨遠位部骨折に対して回旋矯正骨接合術を行った1例を経験したので 報告する。
【症例】症例は85歳女性。脚立より転落して受傷し当院に救急搬送された。救急外来での左大腿骨遠位部骨折の診断 で当科入院となった。既往に同側の大腿骨転子部骨折があり、2年前に近医でγ-nail型の骨接合術を行っていた。その 後通院されていた近医の整形外科クリニックに照会すると変形治癒のため跛行著明であり歩行困難な状態であった。
CTにて転子部骨折部の内旋変形が著明であったため、術前計画にて骨接合と同時に20度の外旋矯正を行うこととし、
手術を施行した。手術は外側からアプローチし、前後方向のアライメントに注意しながら、外旋矯正を行い大腿骨遠位 外側からプレート固定を行った。術後半年の現在は可動域0-130、杖歩行が可能となりJOAスコアは85点であった。
【考察】本症例は以前より変形治癒で困っていたとの訴えから、かかりつけ医への照会により変形治癒の情報をあらか じめ得ることができた。術前CTで変形治癒の程度を確認し、大腿骨遠位部骨折骨接合時は骨癒合を妨げないようかつ 出来るだけ回旋変形を矯正できるように約20度程度外旋位で固定を行った。今回は骨折により当科に入院となったた め、術前の評価は困難ではあるが、患者の満足度は非常に高く膝がぶつからなくなり歩きやすくなったと述べている。
転子部骨折の変形治癒後の大腿骨遠位部骨折に対して回旋矯正骨接合術を行った1例を経験した。