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ヶ月時の KOOS に及ぼす影響

ドキュメント内 第7回日本Knee Osteotomy forum_抄録表紙_0709 (ページ 40-49)

●鈴木 賢一 ( すずき けんいち )

1

, 妹尾 賢和

1

平尾 利行

1

二宮 大志

2

白土 英明

2

1船橋整形外科病院

理学診療部 2同 診療部

【目的】近年、変形性膝関節症に対する外科的治療として高位脛骨骨切り術(HTO)がある。当院では、術翌日より可 及的速やかな荷重を開始して術後8日で退院となるが、術後早期の機能が術後経過に及ぼす影響を示した報告は渉 猟した限り見当たらない。本研究の目的は、術後早期退院時機能が術後3ヶ月時のKnee injury and Osteoarthritis Outcome Score(KOOS)に及ぼす影響を明らかにすることである。

【対象と方法】2017年7月から12月に変形性膝関節症を罹患し、当院で内側開大式高位脛骨骨切り術(OWHTO)を施 行した9例10膝(男性2、女性7例)を対象とした。平均(幅)年齢64.1(48-73)歳、身長と体重の平均(標準偏差)は

159.3(5.5)cm、65(10.1)kgであった。退院時測定は術後8日目とし、測定項目は、膝関節屈曲伸展可動域(自動・他動)

、足関節背屈可動域(中間位・下腿外旋位)、股関節内旋外旋可動域、クレイグテストとした。また、術後3ヶ月時におけ る評価としてKOOSを使用した。統計学的解析は、退院時における各測定項目を3ヶ月時KOOS合計点、各下位尺度 に対してピアソンの積率相関係数、もしくはスピアマンの順位相関係数を用い、有意水準を5%として検討した。

【結果】KOOS合計点と下腿外旋位での足関節背屈可動域 (r=0.67)、症状と股関節内旋可動域(r=-0.66)、痛みと膝関 節自動伸展可動域(r=0.78)、日常生活に対する足関節中間位背屈(r=0.74)と下腿外旋位での足関節背屈(r=0.77)、ス ポーツレクリエーション活動に対する足関節中間位背屈(r=0.71)と下腿外旋位での足関節背屈(r=0.72)に関連を認め た。

【考察】OWHTO術後の3ヶ月時KOOSにおける関連因子として、膝関節機能に加えて足関節や股関節機能の関連性 が示唆された。脛骨内側を開大するOWHTOでは、腓腹筋内側が延長されるため、膝関節伸展や足関節背屈可動域 に影響を及ぼす可能性がある。今回の結果はこれを裏付けるものであり、術後早期の理学療法では膝関節だけでは なく、足関節背屈可動域拡大の必要性を考慮した評価および治療を展開することが重要であると考える。

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3-3

Open Wedge HTO 術前後における股関節回旋機能および膝加速度の比較

●坂井 修(さかい おさむ)

1

, 野尻 圭悟

1

, 村上 美緒子

1

, 石田 敦己

1

, 花田 弘文

2

, 藤原 明

3

, 原 道也

2 1

福岡リハビリテーション病院 リハビリテーション部

2

福岡リハビリテーション病院 整形外科

3

福岡リハ整形外科クリニック 整形外科

【はじめに】OWHTO術前後の膝動揺と股関節回旋機能の関連は明らかでない。今回、術前と術後5週の股関節回旋 機能および膝加速度の変化とそれに与える因子の検討を行った。

【対象】2017年6月~2018年4月に当院にてOWHTOを施行し、術側膝に整形外科的疾患の既往があるものを除外し た71例71膝(男性27例、女性44例)。平均年齢は66.5歳(±8.32歳)、矯正角は10.97°(±3.02)であった。

【方法】術前と術後5週にマイクロストーン社製3軸加速度計を使用し立脚期における膝内外側へのピーク加速度を求め た。また、股関節回旋機能の評価として内外旋ROMおよび筋力を測定した。これらを対応のあるt検定にて分析した (p<0.01)。次に各測定値の術前後の変化量(術後-術前=⊿)を求めた。各変化量の関連性はスピアマンの相関係数を 用いて算出した(p<0.05)。

【結果】股関節内旋ROM術前29.31°が術後35.41°に増加した。また、外側加速度術前11.0m/sec2が術後7.93 m/sec2、 内側加速度術前9.0 m/sec2が術後8.06m/sec2となりそれぞれ有意差を認めた。股関節筋力に関して有意差はなかった

。術前術後の変化量に関しては各項目ともに相関関係は認められなかった。

【考察】FTAの増加と股関節内旋制限に関連があると言われていることから、HTOによりアライメントが修正されたこと で股関節の外旋化が抑制され内旋可動域が改善した可能性がある。また、下肢機能軸が変化しモーメントが減少した ことにより関節動揺性(内外側加速度)が減少したと考えられる。術後の内側外側加速度は減少したが、股関節回旋筋 力の変化に有意差を認めなかったことから、膝関節動揺性への影響は少なかったと考えられる。

【今後】今回の研究が術前後での比較であったため影響が小さかった可能性が考えられる。中長期での下肢アライメン ト変化に対する膝動揺性および股関節機能を検討する必要がある。

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膝周囲骨切り術周術期における抗血小板・抗凝固薬の休薬は必要か?

●赤川 学 ( あかがわ まなぶ )

1,3

, 齊藤 英知

2,3

,斉藤 公男

2,3

,木島 泰明

2,3

,木村 善明

1,3

, 島田 洋一

2,3

1市立秋田総合病院

整形外科 2秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座

3

Akita Sports Arthroscopy Knee Group : ASAKG

【目的】高齢化に伴い,脳梗塞や心筋梗塞などの既往により抗凝固・血小板薬(抗血栓薬)を内服している患者に対し,

膝周囲骨切り術(Around Knee Osteotomy:AKO)を施行する機会が増えてきている.これらの薬剤は出血リスク軽 減のため周術期には休薬することが一般的だが,一方で休薬期間中の血栓・塞栓症の発症リスクが増加するという問 題もある.そこで本研究では,抗血栓薬を休薬せずに行ったAKOの成績を報告する.

【対象と方法】対象は2015年3月~2017年12月までにAKOを行った59例62膝で,これを抗血栓薬を内服している内服 群(7例7膝)と内服していない内服なし群(52例55膝)にわけた.内服群は全例抗血栓薬を休薬せずに手術を行った.

この2群間において,術中出血量,術前と比較した術後1,3,7,14日目のヘモグロビン(Hb)低下率,術後合併症の有 無について比較検討した.

【結果】術中出血量に群間の有意差はなかった.術後Hb低下率は,内服群で術後14日目(27.5 ± 36.9%),内服なし 群では術後7日目(18.5 ± 13.1%)にピークとなったが,いずれの時点でも群間に有意差は認めなかった.また両群と も,術後感染や出血性合併症は認めず,輸血を要した症例はなかった.

【考察】周術期の抗血栓薬の休薬について,ワーファリンの休薬では1%に重篤な血栓・塞栓症が生じ,またバイアスピ リンの休薬では脳梗塞の発症リスクが3.4倍になるという報告がある.本研究では,症例数は限定的だが休薬による合 併症や輸血を要する貧血などの有害事象は認めなかった.内服群でのHb低下率のピークが内服なし群より遷延化し ているため,結果については今後さらなる検討が必要だが,休薬によるリスクが高い患者において,内服を継続したま まAKOを施行できる可能性がある.

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3-5

HTO 術後早期の無症候性深部静脈血栓症( DVT )への対応は術後リハビリテーション成績に影響しない

●平川 善之 ( ひらかわ よしゆき )

1

, 藤原 明

2

, 花田 弘文

3

, 山口 史彦

3

, 原 道也

3

1福岡リハビリテーション病院

リハビリテーション部,2福リハ整形クリニック 整形外科

3福岡リハビリテーション病院

整形外科

【目的】術後早期のDVTの有無が術後リハビリテーション成績に与える影響を調査すること。

【当院のプロトコール】当院では術後2日以内に血管外科専門医により静脈超音波検査を行い、陽性だった者は、継続 検査にて陰性化するまで、術側下腿部に対するマッサージなど直接的な外部刺激は禁忌としている。荷重や歩行量に 関しては特に制限を加えていない。またフットポンプによる間欠的空気圧迫法や弾性ストッキングの着用は全例に施行 している。

【対象と方法】対象は2017年1月から12月に、当院にて変形性膝関節症(膝OA)にてHTOを施行された者とした。術後 2日以内のDVT検査結果から、DVT陽性だった者を陽性群、陰性だった者を陰性群の2群に分類した。両群間にて年 齢・性別・入院期間を比較し、かつ術後3週及び5週での疼痛(安静時、関節運動時、歩行時)、運動機能(膝伸展・屈曲 可動域、膝伸展筋力、歩行速度、活動量として一日の歩数)および心理状態(痛みへの破局的思考、自己効力感)の評 価を行い、両群間の比較をt検定にて調査した。

【結果】対象者は128例(平均年齢67.1±8.3歳)となり、うち陽性群は49%(63人)であった。年齢、男女比、入院期間に 両群間で有意差はなく、また術後3週及び5週での疼痛、運動機能、心理状態の全ての項目に両群で有意な差は認め られなかった。

【考察】2017年ガイドラインでは、THA、TKAにおいて、下肢静脈エコーによるスクリーニング検査とその後の抗凝固 療法は推奨されていないが、理学的予防法の実施は推奨されている。しかしHTOに関する検討は不明である。当院で は、DVT陽性者に対し、DVTプロトコールに則り術後治療を実施している。本結果より、術後3週、5週の時点では負の 影響は出ていないことがわかった。よって我々はDVT部位への物理的刺激を極力避け、DVT患部外に対し積極的な リハビリテーションを行うことで、肺塞栓など重篤な障害を生じさせず、良好な術後成績を得ると考えている。

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座長:近藤 英司 ( 北海道大学 ) 軟骨再生治療法の現況と展望 -アスリート外傷性軟骨損傷と離断性骨軟骨炎への応用-

●岩崎 倫政 ( いわさき のりまさ )

北海道大学大学院医学研究院 専門医学系部門 機能再生医学分野 整形外科学教室

自然修復力に乏しい関節軟骨の損傷に対し、硝子様軟骨による修復を可能とする軟骨再生治療はきわめて理想的な 治療法である。今日まで、膨大な量の基礎研究成果を基盤とした軟骨再生治療法が開発され臨床応用が進められてき た。一方で、現行の軟骨再生治療法の臨床成績は、従来の治療法のそれを必ずしも凌駕するものではないという指摘 も多くある。その最大の原因の一つが、現在行われている軟骨再生治療の侵襲性の高さにあると言われている。すな わち、移植細胞(ドナー細胞)の採取と培養したドナー細胞を移植するために2回の手術を要し、かつ手術操作のため に大きな関節切開を加える点である。

現在、これらの問題点を解決するために国内外において多くの低侵襲軟骨再生治療の開発研究が行われている。これ に対し、演者らは、アルギン酸を基盤とした幹細胞から軟骨細胞への優れた分化誘導能ときわめて高い生体親和性を 有する高純度硬化性ゲル(Ultrapurified alginate gel, UPAL gel)を開発してきた。UPAL gel単独でモデル動物の軟 骨欠損部へ移植することで、局所細胞を利用した硝子様軟骨再生が獲得され、移植細胞の採取を必要としない1期的 軟骨再生治療の可能性が示された。一連の開発研究において、本治療法の安全性も確認され、国内企業と共同で膝・

肘外傷性軟骨損傷および離断性骨軟骨炎に対する治験をスタートさせた。現在、本治療法の安全性と有効性に関する データを集積中である。

本講演では、演者らが行ってきたUPAL gelを用いた軟骨再生治療法に関する開発研究から実際の臨床応用までの展 開を中心に述べる。

ドキュメント内 第7回日本Knee Osteotomy forum_抄録表紙_0709 (ページ 40-49)