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評価に当たっては、評価の原則や陥りやすい評価誤差(エラー)を十分意識し、公平・公正な評 価を行うことが求められます。

評価は、評価基準に対する理解が不十分であったり、認識にバラツキがあったりすると、自分の 価値判断・経験などにより、評価要素を自分なりに理解し評価することとなり、更には評価者の思 惑や個人的な感情が入りやすくなります。想像や憶測ではなく、保有している能力のうち、職務行 動を通じて顕在化した能力及び職務遂行結果を客観的に評価します。

記憶に頼る評価ではなく、記録に基づく評価が公平な評価に繋がりますので、評価者が日頃行っ ている業務管理の中で、被評価者の職務行動のうちの顕著な行動等について評価項目及び行動や着 眼点を通して把握し、必ず行動観察記録を作成し、作成した行動観察記録を参考に評価を実施して ください。

職員は、さまざまな個性を持っていますが、あくまでも評価するのは、業務遂行結果、そしてそ こで発揮された能力です。ただし、業務を遂行するにあたって配慮等が必要な職員、例えば障害を 持った職員については、その職務を遂行するにあたって、きちんと職場が合理的な配慮を行ってい ることが前提となりますので、そのうえで、職務遂行結果、発揮された能力を客観的に評価してく ださい。

また、人事評価は、能力・実績主義の人事管理の基礎となるツールであるとともに、個々の職員 の側からみれば、自らの強み・弱みを把握して自発的な能力開発等を促すことにもつながるなど人 材育成の意義も有しています。このようなことから、評価結果のみならず、きめ細かな指導・助言 は、被評価者の今後の業務遂行に当たり具体的な改善点等を示すことなどにより、公務能率の向上 に大きく寄与するものなので、適切な指導・助言を行うことによって、人材育成につなげることが 大切です。

*評価時の留意点

○ 目標ごとの評価

1次評価者と被評価者との間で設定したそれぞれの目標ごとに、「達成度基準表」に従って、職 務活動の結果として、期首に設定した目標を達成するためのプロセスやどの程度達成できたか、貢 献できたかを判断して、達成度を記載します。難易度を変更する場合は、設定し直した難易度を2 次評価者に報告します。

○ 目標以外の業務への取組状況等

目標として掲げた業務以外に、突発的な事案への対応や業務上の研修等の達成状況及び取組状況 等、評価を行うに当たり特記すべき事項などがあった場合には、目標追加するかどうか被評価者に 確認します。目標追加する際は、設定し直した各業務のレベル・ウェイトを2次評価者に報告しま す。

○ あるべき職員の姿と評価

能力・意欲態度評価は、それぞれの項目に応じて評価点をつけますが、例えば上司が100の仕 事を求めた職員が、110の仕事を多くの時間外勤務をして実施した場合には、「業務遂行能力」

や「コスト意識」が求める水準に達していないと評価します。あるべき職員の姿は、「市民のため に経営感覚を持ち自ら考え行動する職員」です。

(1)評価者の心構え

(平成26年度地方公共団体における人事評価制度に関する研修報告書より)

① 評価は担当業務の一つであることを認識すること

評価者は、「仕事が忙しくて、人事評価に割く時間がない」、「人事評価は面倒なものだ」と いう受け止め方をせず、日頃から人事評価は管理者(及び業務管理を補助する者)としての担当 業務の一つであるという認識を持つことが必要。

② 主観的な判断基準で評価しないこと

評価者が評価を行うに当たって、評価基準に対する理解が不十分であったり、認識にバラツキ があったりすると、自分の価値判断・経験などにより評価要素を自分なりに理解し評価すること となり、更には、評価者の思惑や個人的な感情が入りやすくなる。

この場合、一般的に、評価そのものは甘くなりがちで、寛大化傾向(評価者が実際よりも寛大 な甘い評価をする傾向)を示したり、また、評価に自信がない場合には、中心化傾向(優劣の差 がつきにくい状態)を示すこととなり、このことが結果的に、被評価者に評価者の評価能力、評 価態度及び評価結果について、疑問や不満を抱かせることにつながる。

人事評価においては、評価基準等を統一的に理解・運用することが重要であり、各評価者が主観 的な判断基準等で行うものではないということを認識することが必要。

③ 人間性や人格を評価するのではなく、職務における行動や結果を評価するという視点を持つこ と

人事評価は、評価者が部下の人間性や人格を評価するものではなく、保有している能力のうち、

職務行動を通じて顕在化した能力及び職務遂行結果を客観的に把握することが重要。

人事評価は、あくまで職務遂行における行動及び結果に基づき、能力や業績を評価するもので あることを意識して、評価を行うこと。

④ 被評価者の日頃の職務行動を把握すること

評価者は、評価者が日頃行っている業務管理の中で、被評価者の職務行動のうちの顕著な行動 等について評価項目及び行動や着眼点を通して把握し、評価の材料として収集すること。必要に 応じて、記録に留めておくことも有益。

⑤ 人材育成の観点からの適切な指導・助言

人事評価は、能力・実績主義の人事管理の基礎となるツールであるとともに、個々の職員の側 からみれば、自らの強み・弱みを把握して自発的な能力開発等を促すことにもつながるなど人材 育成の意義も有している。

このようなことから、評価結果のみならず、きめ細かな指導・助言は、被評価者の今後の業務 遂行に当たり具体的な改善点等を示すことなどにより、公務能率の向上に大きく寄与するものな ので、適切な指導・助言を行うことによって、人材育成につなげること。

(2)評価に当たっての留意事項

○評価の原則

種 類 内 容

事実評価の原則 想像や推測ではなく、職務遂行上の行動等の事実や客観的な業績(成果)に 基づいて評価を行うこと。

評価期間独立の原則 過去の実績や勤務時間外の行動等にとらわれることなく、評価対象期間内の 職務遂行の状況や業績(成果)により評価を行うこと。

独立評価の原則 厳正な態度を堅持し、第三者の言動に影響を受けることなく、自分自身の責 任で評価を行うこと。

評価範囲の原則 職員の性格、信条、好き嫌い、私生活上の行動や家庭の事情など職務遂行に 直接関係のない事項は、評価の対象としないこと。

平等の原則 経歴、勤続年数、年齢、職位、職種、性別などだけで評価を行わないこと。

○評価誤差(エラー)とその対応策 種類

内容

内容 主な対策

ハロー 効果

被評価者がある一つの評価 要素について特に優れ、あ るいは劣っていると、評価 者がその特性を過大に受け 止め、他の評価要素も同様 に見えてしまう傾向

・被評価者に対して抱いている偏見、先入観や感情を除いて 評価する。

・評価要素の期待し求められる水準や着眼点を十分に理解し ておく。

・被評価者に関する事実を確認し、その事実に基づいた評価 を行う。

寛大化 傾向

公平・公正な評価結果より もプラスの方向に隔たって

(甘く)評価をしてしまう 傾向

・部下の人材育成を主眼としていることを認識し、温情的な 評価と訣別して公正な評価を行う。

・評価要素の期待し求められる水準等をしっかり理解する。

・被評価者の評価につながる具体的な行動を計画的に収集す る。

・被評価者との間に公私のけじめをつけて評価を行う。

中心化 傾向

極めて優れている・極めて 劣っているなどのメリハリ のある評価を避けたり、評 価することに自信がないた め、評価結果が中心に集中 してしまう傾向

・評価者のマネジメント能力が求められていることを認識 し、自信を深めて評価を行う。

・日頃より被評価者の行動をよく観察し、強みや弱みをつか んでおく。

・被評価者の評価につながる具体的な行動を計画的に収集す る。

論理的 誤差

評価者が評価要素の相互間 に論理的関係があると思い 込 む こ と に よ り 生 じ る 誤 差。例えば、知識が優れて いれば企画力もあると判断 してしまう。

・各評価要素はそれぞれ独立していると考え、別個に評価を 行う。

・評価者は指示、指導、観察等を通じて得た客観的な事実を 基に評価を行う。

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