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解析結果

ドキュメント内 Advanced Modeling of a Distribution Line and (ページ 84-88)

第 2 章 の参考文献

3.3 配電線直撃雷サージ解析に対する FDTD 法の適用可能性の検証

3.4.4 解析結果

3.4.4.1  雷電流の波頭長の影響

先ず,ステップ電流を注入したときの計算結果をFig. 3-15 に示す。Fig. 3-15(a) は 電柱および架空地線(片側)へ流れる電流波形を示しており,Fig. 3-15(b),(c) は電 柱 # 4,# 5,# 6,# 7における架空地線から最も離れた相のがいし間電圧波形を示し ている。Fig. 3-15(b) はFDTD法の計算結果であり,Fig. 3-15(c) はEMTPの計算結果 である。がいし間電圧のピーク値は,雷撃柱(# 4)からの距離が長くなるにつれて低 下する結果となった。Fig. 3-15 (b),(c) を比較すると,Fig. 3-15 (b) に示す各柱のピー ク値はFig. 3-15 (c) のものよりも大きく,その発生時刻はいずれもFig. 3-15 (b) の方 がFig. 3-15 (c) よりも遅れている。

次に,雷電流の波頭長Tf を変化させたときの注入電流および雷撃柱(# 4)のがい し間電圧波形を Fig. 3-16 に示す。Fig. 3-16(b) は FDTD 法の計算結果であり,Fig.

3-16(c) は EMTP の計算結果である。また,Tf とがいし間電圧ピーク値の関係を Fig.

3-17に示す。Tf が長くなるにつれて,がいし間電圧は両者とも低下しており,Tf = 1.0 μsのがいし間電圧波形においては,時刻 0.1 μs 付近の電柱のサージ応答によるピー ク値を殆ど確認できない。Fig. 3-16(b),(c) を比較すると,波形の立ち上がり部分よ りも時刻約 0.1 μs 以降の立ち下がり部分に大きな差異がみられ,Tf が長くなるにつ れてこの差異は小さくなっている。全ての Tf に対して,がいし間電圧波形のピーク 値および立ち下がり部分の値はFDTD法の方がEMTPよりも大きくなっており,配電 線雷スパークオーバの発生に影響を及ぼすものと考えられる。

3.4.4.2  帰還雷撃の進展速度の影響

Liao の吸収境界条件 [3-11] は光速で垂直入射する平面波に対して優れた吸収特性 を示すことから,雷道モデルにより電流の進展速度を光速の1/3とした場合には,境 界面からの反射の影響を受けないように鉛直上方の解析空間を大きく設定する必要 がある。一方,電流の進展速度が光速の細線導体で雷道を模擬した場合には,境界面 からの反射が僅かとなることから,鉛直上方の解析空間を小さく設定することで計算 負荷を低減させることができる。ここでは,帰還雷撃の進展速度が雷撃時のがいし間 電圧に与える影響について確認する。雷道モデルを用いた場合と細線導体で雷道を模 擬した場合におけるステップ電流注入時のがいし間電圧波形を Fig. 3-18 に示す。両 者の波形は全体的に同様な形状であるが,部分的には差異が生じており,例えば,丸 印で示す立ち下がりの部分の差異は約 12% である。これより,帰還雷撃の進展速度 はがいし間電圧波形に若干の影響を与えるといえる。なお,これらのがいし間電圧波

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0

0.5 1.0

time [μs]

current [A]

FDTD EMTP injected current current flowing into the pole

current flowing into one side of the ground wire

(a) Currents at various positions

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

-50 0 50 100

time [μs]

voltage [V/A]

# 4

# 5

# 6 # 7

(b) Insulator voltages at Poles # 4, 5, 6, and 7 obtained by the FDTD method

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

-50 0 50 100

time [μs]

voltage [V/A]

# 4

# 5

# 6 # 7

(c) Insulator voltages at Poles # 4, 5, 6, and 7 obtained by the EMTP Fig. 3-15. Calculated results for the step-current injection.

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0

0.5 1.0

time [μs]

current [A]

step current

Tf = 0.5 μs Tf = 0.3 μs

Tf = 1.0 μs

FDTD EMTP

(a) Injected currents

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

-50 0 50 100

time [μs]

voltage [V/A]

step current Tf = 0.3 μs Tf = 0.5 μs

Tf = 1.0 μs

(b) Insulator voltages obtained by the FDTD method

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

-50 0 50 100

time [μs]

voltage [V/A]

step current Tf = 0.3 μs Tf = 0.5 μs

Tf = 1.0 μs

(c) Insulator voltages obtained by the EMTP

Fig. 3-16. Calculated results at the struck pole (Pole # 4).

形の違いが配電線雷スパークオーバの発生にどの程度影響してくるかについては今 後の検討が必要である。

3.4.4.3  大地部分の比誘電率の影響

大地パラメータの1つである比誘電率については,これまでにいくつか測定された 例はあるものの,代表的な値として示されたものがない。ここでは,大地部分の比誘 電率 εr が雷撃時のがいし間電圧に与える影響について確認する。比誘電率 εr を 1.0 および20とした場合におけるステップ電流注入時のがいし間電圧波形をFig. 3-19 に

0.02 0.05 0.1 0.2 0.5 1 0

50 100

wavefront duration [μs]

maximum voltage [V/A]

FDTD EMTP

Fig. 3-17. Relationship between the wavefront duration and the maximum insulator voltage.

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

-50 0 50 100

time [μs]

voltage [V/A]

lightning channel model thin wire

Fig. 3-18. Calculated insulator voltages at the struck pole (Pole # 4) with respect to the propagation speed of the lightning return stroke.

示す。なお,後者の値は埋設地線のサージ実験より推定された値 [3-15] より選定し た。この結果より,大地部分の比誘電率が雷撃時のがいし間電圧に与える影響は極め て小さいといえる。

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