第 4 章 不均一板厚を有する反転らせん型折紙構造とその加工法
4.4 衝突エネルギー吸収性能に関する考察
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Figure.4.15 Thickness distribution along cross section
さらに, 成形した反転らせん型折紙構造の板厚分布を詳しく比較し検討するため, 成 形解析で得られた反転らせん型折紙構造に対して金型と金型の接合面周辺の一部断面 を切り出し, その板厚分布をグラフした結果を図4.15に示す. 図示により, 2種類の金型 を使い成形した板厚分布の傾向がよく似ており, 金型と金型の接合面に板厚が最も集 中している. ただし, 両方比較して, 開口式金型で成形した部分的な板厚は比較的厚く なっていることが確認できる.
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Figure.4.16 Crash model
図4.17に示すのは, 3種類の反転らせん型折紙構造に対してそれぞれ衝突解析を行い, 衝突開始から同じ時刻での圧潰変形の様子である. 図 4.17(a)には従来のハイドロフォ ーミング法で加工した反転らせん型折紙構造, 図 4.17(b)には本章の提案した反転らせ ん型折紙構造, 図 4.17(c)には均一な板厚の反転らせん型折紙構造の衝突解析結果を示 している.
速度=15m/s 質量=1000kg
Fixed
x=0、 y=0、 z=1
xy=0、 yz=0、 zx=0
(a) by ordinary dies
84 (b) by designed dies
(c) with uniform thickness distribution, t=1mm
Figure.4.17 Crash deforming process of reverse spiral origami structure
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Fig.4.17に示す反転らせん型折紙構造の衝突解析結果を比較する. 3種類の反転らせん
型折紙構造の折線配置は同じなので, それに起因する圧潰しわの誘導効果は似ており, 3 種類の反転らせん型折紙構造の圧潰変形は横へ折り曲がることはなく, 同様な圧潰し わを重ねながら圧潰変形を進行していることが確認できる.
Uniform structure Structure by sealed tool
Structure by unsealed tool Absorption
energy(𝟏𝟎𝟔J)
2.67 3.56 3.84
Absorption energy changing rate to uniform structure
0% 33.3% 43.8%
Figure.4.18 Absorption energy of reverse spiral origami structure
また, 3種類の反転らせん型折紙構造の衝突エネルギー吸収量を整理して図4.18と表 4.2に示す. 図中により, 均一な板厚の反転らせん型折紙構造に比べて, ハイドロフォー ミング法で加工した反転らせん型折紙構造のほうは比較的高いエネルギー吸収性能を もつことが確認できる. また, 2 種類の反転らせん型折紙構造の衝突エネルギー吸収量
0 1 2 3 4 5 6
0 50 100 150 200 250
Energy(106J)
Displacement(mm) Structure by unsealed tool Structure by sealed tool
Uniform thickness distributed structure Table 4.2 Absorption energy of reverse spiral origami structure
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を比較して, 本章の提案する開口式金型で加工した不均一な板厚を有する反転らせん 型折紙構造のほうは高いエネルギー吸収性能をもつことが判る.均一な板厚をもつ反転 らせん型折紙構造の衝突エネルギー吸収量を基準とすれば, 従来のハイドロフォーミ ング法で加工した反転らせん型折紙構造は33.3%多く, 本章の提案する開口式金型で加 工した不均一な板厚を有する反転らせん型折紙構造のほうは 43.8%多く衝突エネルギ ーが吸収できることを示している.
(a)by ordinary dies (b)by design dies (c)with uniform thickness Figure.4.19 Shape of reverse spiral origami structure along cross section
さらに詳しく検討するため,3種類の反転らせん型折紙構造の圧潰変形過程における
同じ時刻0.0068sでの圧潰変形の断面図を図4.19にまとめる. 図中より, 均一な板厚の
反転らせん型折紙構造に比べて, ハイドロフォーミング法で加工した2種類の反転らせ ん型折紙構造の圧潰しわの数が多いことが確認できる.通常, 1 個の圧潰しわが生じる ことに1回の座屈変形が生じることを対応して, 毎回の座屈変形には比較的多くのエネ ルギー吸収になるため, 同じ表面積の前提下で比較して, 座屈しわの多い圧潰変形モー ドのほうがより多くエネルギー吸収できることが一般に認識されている. それに従っ て, 図4.18と表4.2に示すようにハイドロフォーミング法で加工した2種類の反転らせ ん型折紙構造の衝突エネルギー吸収量は, 均一な板厚の反転らせん型折紙構造より多 い理由が判る.
wrinkle
wrinkle wrinkle
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また, 図 4.19 の(a)と(b)を比較して, 本章の提案する不均一な板厚を有する反転らせ ん型折紙構造の座屈しわは, 従来の反転らせん型折紙構造に比べて, 比較的に集中さ れている傾向が見えて, これは断面のコーナー部に材料が集中して補強柱のような構 造ができ, 軸方向に沿って剛性が比較的に高くなった原因と思われる. それに起因し て, 不均一な板厚を有する反転らせん型折紙構造の衝突エネルギー吸収量は, 従来の 反転らせん型折紙構造より多いことが判る.