第 4 章 不均一板厚を有する反転らせん型折紙構造とその加工法
4.3 成形過程のシミュレーション
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図 4.9 に示すのは, ハイドロフォーミング成形のモデルである. 円筒の初期板厚は
1.0mmで, 長さは270mm, 直径は58mmである. 図4.9(a)に示すのは従来のハイドロ
フォーミング成形の解析モデル, 図4.9(b)に示すのは新しく設計した開口式金型を用 いたハイドロフォーミング成形の解析モデルで, その成形金型が閉じた後に金型と金 型の間にある隙間は 6mm と設定した. 2 種類の成形金型の長さは 270mm, 段の長さは
45mm, 平均直径は60mm, 回転角度は15°で統一している.
成形用のパイプ素材には図 4.10 に示すような特性を持つ鋼材(SPCE)を用いた. そ の材料の特性パラメーターは表4.1に示すように, 鋼材の密度は7.83×103Kg/m3, ヤング
率は189.38 GPa, ポアソン比は0.3である. 成形金型を剛体と設定する. 実際に成形する
時, 分割した金型が閉じてから, パイプ素材の中に液圧力を加える荷重経路と金型の締 め付ける移動経路をそれぞれ図4.11と図4.12に示す.
Figure.4.11 Load curve for dies Figure.4.12 Load curve for hydroforming Young’ modulus 189.38GPa
Poisson ratio 0.28 Yield stress 210MPa Density 7.83×103Kg/m3 Table 4.1 Material characteristic parameters
0 20 40 60 80 100 120 140 160
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
Liquid pressure(Mpa)
Time(s) 0
2 4 6 8 10 12
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1
Displacement(mm)
Time(s) Figure.4.10 Stress-strain curve
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(a)by ordinary dies (b)by designed dies Figure.4.13 Thickness distribution of reverse spiral origami structure
図 4.13 に示すのは, ハイドロフォーミング法で加工した反転らせん型折紙構造の板 厚分布である. 図中より, 従来の金型を使うより開口式金型で加工した反転らせん型折 紙構造のほうが部分的に厚くなり, 軸方向に沿って補強柱のような構造が形成された ことが確認できる. 開口式金型を使う場合の最大板厚は1.211mmで, 従来の金型を使う 場合の最大板厚1.201mmより0.01mm大きくなっており, また開口式金型を使う場合の 最小板厚は0.968mmで, 従来の金型を使う場合の最小板厚0.977mmより0.009mm小さ くなっていることが判る.
一方, 図4.14に示すFLD線図で確認して, 2種類の金型で成形した反転らせん型折紙 構造にはき裂が発生することはないことを示している.
(a) by ordinary dies (b) by designed dies
Figure.4.14 Forming limit diagram
Tmax=1.211mm
Tmin=0.968mm Tmax=1.201mm
Tmin=0.977mm
Crack Safe Crack Safe
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Figure.4.15 Thickness distribution along cross section
さらに, 成形した反転らせん型折紙構造の板厚分布を詳しく比較し検討するため, 成 形解析で得られた反転らせん型折紙構造に対して金型と金型の接合面周辺の一部断面 を切り出し, その板厚分布をグラフした結果を図4.15に示す. 図示により, 2種類の金型 を使い成形した板厚分布の傾向がよく似ており, 金型と金型の接合面に板厚が最も集 中している. ただし, 両方比較して, 開口式金型で成形した部分的な板厚は比較的厚く なっていることが確認できる.