第 3 章 実験報告
第 2 節 実験 2
2.2 方法
2.2.3 実験課題
以下に,実験の介入課題および片脚立位姿勢保持について,詳細を記す.
介入課題(弁別精度テスト含む)
実験1と同様に,硬度の異なる5種類のスポンジマットを用いて課題を行っ た.参加者は,実験者が試行ごとに設置する硬度の異なるスポンジマットを座 位姿勢で踏み,硬度の探索を行った.硬度の探索は,足底部がスポンジマット に触れた状態で足関節を底背屈するよう指示し,足底部がスポンジマットから
重心動揺
介入課題
を遮断するため,アイマスクを着用した.課題内容について,探索をしっかり 行うことを目的として,硬度記憶および弁別精度テストを組み合わせて実施し た.硬度記憶は,実験者が硬度情報を伝えてからスポンジマットを踏み,硬度 の探索を 5 秒間行った(図 3-2-2-a).この時の硬度の順番は,上昇系列
(1→2→3→4→5)と下降系列(5→4→3→2→1)とし,参加者間でカウンター バランスをとった.弁別精度テストは,事前に硬度情報がない状態でスポンジ マットを踏み,記憶した情報をもとに硬度の弁別を行い,その番号を解答した.
ただし,硬度の番号が分かっても,5 秒間は探索を続け,その後に解答した.
解答に対し,フィードバックは与えなかった(図 3-2-2-b).試行数は,硬度記 憶5 回,弁別精度テスト10問を組み合わせた15回を1セットとし,4セット 繰り返した.なお,10問の課題の中で,5段階の硬度が各2回含まれるように 設定した.この弁別精度テストの正答数を,介入群の硬度弁別精度の評価とし て用いた.スポンジマットの硬度の順番は,事前にランダム化した表に基づい て決定した(疑似ランダム条件).
比較する統制群は,同じ手続きでスポンジマットを踏むが,認知課題は行わ なかった.ただし,足関節は底背屈させ,5 秒間スポンジマットを踏むよう指 示した.介入群と同様に,15回を1セットとし,4セット繰り返した.スポン ジマットの硬度の順番は,事前にランダム化した表に基づいて決定した(疑似 ランダム条件).
a.硬度記憶(5秒間)
b.弁別精度テスト(5秒間)
図3-2-2.実験2介入の流れ
片脚立位姿勢保持
実験 1と同様に,立位姿勢バランスは,片脚立位姿勢を保持した際の重心動 揺の値を用いて評価した.課題の流れ,計測時間,抽出項目は実験1 と同様と した.ただし,視覚遮断条件のみで実施した(図3-2-3).
測定は介入課題4セットの前後間の5回で行った.1 タイミングにつき3試 行実施した.片脚立位姿勢を30秒間保持することが困難な場合は,1試行内で 3回まで測定を繰り返した.
②
①実験者:課題「これは4の硬さです」 ③参加者:探索しながら覚える
①
②参加者:解答「3の硬さです」
図3-2-3.実験2立位姿勢バランスの課題環境