第 3 章 実験報告
第 2 節 実験 2
2.3 結果
2.3.1 硬度弁別精度
各測定タイミングにおける弁別精度テスト正答数を図3-2-5に示す.1要因分散 分析の結果,主効果は有意ではなかった(F(3,30)=1.03, n.s.).したがって,硬度 弁別精度の向上が認められないことが示された.
図3-2-5.実験2弁別精度テスト正答数
2.3.2 立位姿勢バランス
片脚立位姿勢を30秒間保持することができなかった参加者が1名おり,データ を除外した.その結果,介入群11名,統制群10名のデータを分析した.
<姿勢動揺量の大きさ>
総軌跡長
各測定タイミングにおける総軌跡長の結果を図3-2-6に示す.2要因分散分析の 結果,交互作用は有意傾向だった(F(4,76)=2.07, p=.09).また,グループの主効 果は有意ではなかったが(F(1,19)=1.37,n.s.),測定タイミングの主効果が有意であ った(F(4,76)=5.14,p<.005).事後検定を行った結果,preの値が他のすべての測定 タイミング(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ)よりも高値を示した(Ⅰ: p<.005,Ⅱ: p<.05,Ⅲ: p<.005,
Ⅳ: p<.001).
Intervention
Number of correct answers
図3-2-6.実験2総軌跡長
外周面積
各測定タイミングにおける外周面積の結果を図3-2-7に示す.2要因分散分析の 結果,交互作用は認められなかった(F(4,76)=0.85, n.s.).また,グループの主効 果は有意ではなかったが(F(1,19)=0.51, n.s.),測定タイミングの主効果が有意傾 向だった(F(4,76)=2.20, p=.08).
図3-2-7.実験2外周面積
以上の結果から,介入による姿勢動揺量の減少は確認できなかった.
Enveloped Area (cm²)
■Intervention
■Control
■Intervention
■Control
Length of Total COP(cm)
<姿勢制御方略>
平均パワー周波数
各測定タイミングにおける左右成分の平均パワー周波数の結果を図 3-2-8 に示 す.2要因分散分析の結果,交互作用は認められなかった(F(4,76)=0.95, n.s.).ま た , グ ル ー プ や 測 定 タ イ ミ ン グ の 主 効 果 は 有 意 で は な か っ た ( グ ル ー プ F(1,19)=0.94, n.s.; 測定タイミング F(4,76)=0.95, n.s.).
各測定タイミングにおける前後成分の平均パワー周波数の結果を図 3-2-9 に示 す.2要因分散分析の結果,交互作用は認められなかった(F(4,76)=1.68, n.s.).同 様に,グループや測定タイミングの主効果 は有意ではなかった(グループ F(1,19)=0.30, n.s.; 測定タイミング F(4,76)=1.68, n.s.).
図3-2-9.実験2平均パワー周波数前後成分
以上の結果から,介入による高周波成分の増加が認められず,素早い姿勢制御 方略への移行は確認できなかった.
■Intervention
■Control
Mean Power Frequency_AY(Hz)Mean Power Frequency_AX (Hz)
図3-2-8.実験2平均パワー周波数左右成分
■Intervention
■Control
2.3.3 硬度弁別精度と立位姿勢バランスの関連
<硬度弁別精度と姿勢動揺量の大きさの相関>
弁別精度テスト正答数と総軌跡長および外周面積との相関を図 3-2-10,3-2-11 に示す.弁別精度テスト正答数と総軌跡長に関して,有意な負の相関は認められ なかった(n=44, r=0.22 n.s.).弁別精度テスト正答数と外周面積に関して, 低い 負の相関が有意傾向だった(n=44, r=-0.29 p=.06).
以上の結果から,弁別精度テスト正答数が高値であれば,姿勢動揺量が小さい といった明確な関連性は確認できなかった.
図3-2-10.実験2弁別精度テスト正答数と総軌跡長の相関
Intervention:●Ⅰ,〇Ⅱ,●Ⅲ,〇Ⅳ
Number of correct answers
Total length of COP(cm)
Number of correct answers
Enveloped Area (cm²)
Intervention:●Ⅰ,〇Ⅱ, ●Ⅲ,〇Ⅳ
<硬度弁別精度と姿勢制御方略の相関>
弁別精度テスト正答数と平均パワー周波数の左右成分および前後成分との相関
を図 3-2-12,3-2-13 に示す.弁別精度テスト正答数と平均パワー周波数の左右成
分に関して,有意な正の相関は認められなかった(n=44, r=0.00 n.s.).同様に,弁 別精度テスト正答数と平均パワー周波数の前後成分に関して,有意な正の相関は 認められなかった(n=44, r=0.05 n.s.).
以上の結果から,弁別精度テスト正答数が高値であれば,素早い姿勢制御方略 をしているといった関連性は確認できなかった.
図3-2-12.実験2弁別精度テスト正答数と平均パワー周波数左右成分の相関
図3-2-13.実験2弁別精度テスト正答数と平均パワー周波数前後成分の相関
Number of correct answers
Mean Power Frequency_AY (Hz)
Number of correct answers
Mean Power Frequency_AX (Hz)
Intervention:●Ⅰ,〇Ⅱ,●Ⅲ,〇Ⅳ
Intervention:●Ⅰ,〇Ⅱ,●Ⅲ,〇Ⅳ