第 3 章 実験報告
第 1 節 実験 1
1.3 結果
1.3.2 立位姿勢バランス
視覚遮断条件において,片脚立位姿勢を30秒間保持することができなかった参 加者が4名おり,データを除外した.その結果,視覚遮断条件では介入群12名,
二重課題群11名のデータを分析した.
<姿勢動揺量の大きさ>
総軌跡長
視覚条件ごとに,各測定タイミングにおける総軌跡長の結果を図3-1-8に示す.
開眼条件において,2 要因分散分析の結果,交互作用は認められなかった
(F(3,75)=0.20, n.s.).また,グループや測定タイミングの主効果は有意ではなか った(グループ F(1,25)=0.30,n.s. ; 測定タイミング F(3,75)=1.96,n.s.).
視覚遮断条件においても,2 要因分散分析の結果,交互作用は認められなかっ た(F(3,63)=0.85,n.s.).同様に,グループや測定タイミングの主効果は有意ではな かった(グループ F(1,21)=2.02,n.s. ; 測定タイミング F(3,63)=1.75,n.s.).
図3-1-8.実験1総軌跡長
Length of Total COP(cm)
2nd day
1st day 1st day 2nd day
Eyes open Blindfolded
■Intervention
■Dual task
外周面積
視覚条件ごとに,各測定タイミングにおける外周面積の結果を図3-1-9に示す.
開眼条件において,2 要因分散分析の結果,交互作用は認められなかった
(F(3,75)=0.28, n.s.).また,グループの主効果は有意ではなかったが(F(1,25)=1.05,
n.s.),測定タイミングの主効果が有意であった(F(3,75)=3.36, p<.05).事後検定を
行った結果,1日目postの値は1日目preおよび2日目postの値よりも高値を示 した(1日目pre p<.005 ; 2日目post p<.05).
視覚遮断条件においても,2 要因分散分析の結果,交互作用は認められなかっ た(F(3,63)=0.55, n.s.).また,グループや測定タイミングの主効果は有意ではな かった(グループ F(1,21)=0.04, n.s. ; 測定タイミング F(3,63)=1.12, n.s.).
図3-1-9.実験1外周面積
以上の結果から,視覚情報の有無にかかわらず,介入による姿勢動揺量の減少 は確認できなかった.
■Intervention
■Dual task
Enveloped Area (cm²)
2nd day
1st day 1st day 2nd day
Eyes open Blindfolded
<姿勢制御方略>
平均パワー周波数
視覚条件ごとに,各測定タイミングにおける左右成分の平均パワー周波数の結
果を図3-1-10に示す.開眼条件において,2 要因分散分析の結果,交互作用は認
められなかった(F(3,75)=0.89, n.s.).また,グループの主効果は有意ではなかっ たが(F(1,25)=2.33,n.s.),測定タイミングの主効果が有意であった(F(3,75)=4.15, p<.01).事後検定を行った結果,1日目pre の値は1 日目post および2 日目post の値よりも高値を示した(1日目post p<.01 ; 2日目post p<.005).
視覚遮断条件においても,2 要因分散分析の結果,交互作用は認められなかっ た(F(3,63)=0.48, n.s.).また,グループの主効果が有意であり,介入群が二重課 題群よりも高値を示したが(F(1,21)=5.12, p<.05),測定タイミングの主効果は有 意ではなかった(F(3,63)=0.79,n.s.).
図3-1-10.実験1平均パワー周波数左右成分
Mean Power Frequency_AX (Hz)
2nd day
1st day 1st day 2nd day
Eyes open Blindfolded
■Intervention
■Dual task
視覚条件ごとに,各測定タイミングにおける前後成分の平均パワー周波数の結
果を図3-1-11に示す.開眼条件において,2 要因分散分析の結果,交互作用は認
められなかった(F(3,75)=1.53,n.s.).一方,グループの主効果が有意傾向であり,
介入群が二重課題群より高値である傾向が認められた(F(1,25)=3.07, p=.09).ま た,測定タイミングの主効果も有意傾向であった(F(3,75)=2.53, p=.06).
視覚遮断条件においても, 2要因分散分析の結果,交互作用は認められなかっ た(F(3,63)=0.88, n.s.)また,グループの主効果が有意であり,介入群が二重課題 群よりも高値を示したが(F(1,21)=5.24, p<.05),測定タイミングの主効果は有意 ではなかった(F(3,63)=1.43, n.s.).
図3-1-11.実験1平均パワー周波数前後成分
以上の結果から,視覚情報の有無にかかわらず,介入による高周波成分の増加 が認められず,素早い姿勢制御方略への移行は確認できなかった.
Eyes open Blindfolded
Mean Power Frequency_AY(Hz)
2nd day
1st day 1st day 2nd day
■Intervention
■Dual task