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便数
40 50 60
図 5−4 「4割減速策」が実現可能な航路分布
(3)減便策の実現可能性
1割の減便により海員を1名減員可能な場合を実現可能と判定する「1割減便策」と、
2割の減便により海員を1名減員可能な場合を実現可能と判定する「2割減便策」につい
て検討した。
減便を行うことによって海員を減員し、就航時間を延長できる可能性のある航路分布を 図5−5に示す。「1割減便策」では、表5−3に示すように在来船で2.8%、フェリーで 27.3%の航路で実現可能性がある、更にr2割減便策」では、高速船28.6%、在来船2.8%、
フェリーで54.5%の航路で実現可能性がある。フェリー以外の航路では、減便による減員 の実現可能性はあまり高くないと言える。今回は開発したプログラムにより航路毎に運航 スケジュールを満足する最小海員数を算定し基本現員数とした。そのため、高速船、在来 船で実現可能性が低いのは、現在必要最小限の基本現員数で運航されており、表5−4に 示すように減員することにより運航自体が不可能と算定される航路が多いためと考えられ
る。
また、平成12年10月1日に海上運送法が改正され、生活航路にっいては「指定区間」
として運航便数の指定があり、この基準を満足しなければならないため、航路維持が最低 限の条件となれば検討する必要もあると考えられる。
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(4)高速策の実現可能性
高速化については燃料消費量が速度の2乗に比例して増大することから、運航時間を1 割短縮、2割短縮する場合について検討した。
運航時間を1割短縮し減便無しで減員可能な場合を実現可能と判定する「1割高速策」
と、運航時間を2割短縮し減便無しで減員可能な場合を実現可能と判定する「2割高速策」
ついて検討した。
高速化により海員を減員し、就航時問を延長できる可能性のある航路分布を図5−6に 示す。「1割高速策」では、表5−3に示すように、フェリー13.6%の航路で実現可能性が ある、更に「2割高速策」では、在来船2.8%、フェリー45.0%で実現可能性がある。フ ェリー以外の航路では、高速化による減員の実現可能性はあまり高くないと言える。高速 船、在来船の実現可能性が低いのは前述したように減員可能な航路数が少ないからである。
△在来船2割高速+フェリー1割高速・フエリー2割高速
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50
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陽
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口
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口
出
0 10 20 30
便数
40 50 60
図 5−6 高速策が実現可能な航路分布
5.5結言
今回は、運賃や補助の増加を考慮しない運航サービスの改善策を検討するために、航路 事業者の負担を増加させない方策について検討を行った。そこで、第4章の運航サービス
に対するアンケート調査に基づく、利用者の要望の高い運航サービスにっいて実現可能性 の検討を行った。そのために、これまでほとんど工学的な手法の対象として研究されてい ない近接離島の生活航路における運航スケジューリング問題について定式化し、その解法 の検討を行った。この解法を用いて現在の運航サービスの評価を行い、運航サービス改善 の具体的な実現可能性にっいて検討を行った。
その結果得られたことを以下にあげる。
①現状の就航時間帯でも増便可能な航路が多い。特に、在来船の航路が多く増便可能な便 数も多い。その反面、効率的に運航されていて現在の就航時間帯では増便不可能な航路が
明らかになった。
②減速航海により増便可能となる航路では、利用者の減速による不便が若干発生するが、
運航時問の延長により所要時問が2割程度に納まるものも多い。実現可能性は在来船で最 も高く、次に高速船、フェリーの順である。
③高速化により海員を減員させて、そのコスト削減により就航時問帯の延長を実現する方 法については、フェリー航路で実現可能性が高いと考えられる。
④今回開発したプログラムは2港問または2地点問をデイリーに定期運航されている輸送 機関に適用可能であり、必要な最小乗務員数を求めることが可能であるため運航コストの 算定が容易になり、詳細なコストモデルを組み込むことで運航サービスとコストのトレー
ドオフにより提供する運航サービスレベルを検討する際に有効な手法となる。
今後の検討課題をまとめると、以下の通りである。
①運航サービスの改善と需要の関係を定量的に示す必要がある。
②運航時間と便数の増減における利用者の選考意向について検討する必要がある。
③多目的問題とする場合の各目的関数を定義する必要がある。