ゲン 0. 625mg/日及びプロゲステロン 2.5mg/日の持続併用]群)に均 等に割り付けるデザインとした。脱落率を 20%と仮定すると、投与群
5.5.1.7. 結論
血清脂質及び血液凝固系因子の有効性パラメータに対する塩酸ラロキシフェンの作用を表ト−148 に要約した。これらのパラメータの変化が致命的、非致命的な心筋梗塞のリスクに及ぼす作用に関す る報告に基づき、Placebo群や
HRT
群と比較した各有効性パラメータの変化の有益性や有害性を判定 した。塩酸ラロキシフェン投与はプラセボに比べて、最終観察時点における動脈硬化症の危険因子と される脂質及び凝固因子に対して効果がある事が示された。それらの脂質及び凝固因子に対する反応 の大きさは必ずしもホルモン補充療法と一致しなかったが、反応の方向は一致していた。また、塩酸 ラロキシフェンの脂質及び凝固因子に対する効果は、有益性を示した項目が有害性及び無作用を示し た項目にまさっていた。これらの動脈硬化症の危険因子に対する効果に優れることから、塩酸ラロキ シフェンが閉経後女性における冠動脈性心疾患/脳卒中の発現率を低下させる可能性が示唆されたと考 えられる。表ト−
148
動脈硬化症の危険因子とされる脂質マーカーへの塩酸ラロキシフェンの効果及びホルモン補充療法との比較の概要
[ト−15試験 CSR 表8.2.及び表8.3.より作成]
マーカー マーカーマーカー
マーカー ラロキシフェンの効果ラロキシフェンの効果ラロキシフェンの効果ラロキシフェンの効果
HRTと比較したと比較した と比較したと比較した ラロキシフェンの効果 ラロキシフェンの効果ラロキシフェンの効果 ラロキシフェンの効果 血清コレステロール
血清コレステロール血清コレステロール 血清コレステロール
総コレステロール 好ましい 同等
HDL-C どちらでもない 有意に劣る
LDL-C 好ましい 同等
LDL-C/HDL-C比 好ましい 有意に劣る
中性脂肪 どちらでもない 有意に勝る
VLDL-C どちらでもない 同等
HDL-C2 好ましい 有意に劣る
HDL-C3 好ましくないa 有意に劣るa
Lp(a) 好ましい 有意に劣る
アポリポ蛋白 A1 好ましいb 有意に劣る
アポリポ蛋白 B 好ましい 有意に勝る
凝固マーカー 凝固マーカー凝固マーカー 凝固マーカー
F1+2 どちらでもない 同等
FPA どちらでもない 同等
フィブリノーゲン 好ましい 有意に勝る
PAI-1 どちらでもない 有意に劣る
a RLX060群のみ。
b RLX120群のみ。
HRT
群では有害事象の発現率が高く、とりわけ膣出血はPlacebo
群及びRLX
群と比較して有意に 高く、また、膣出血による中止もHRT
群で有意に高かった。更にHRT
群では新たに尿中潜血が発現 した症例も多かった。重篤な有害事象の件数や生理学的検査には投与群間で有意差は認められなかっ た。RLX群及びHRT
群はPlacebo
群と比較して最終観察時点において、いくつかの臨床検査値に有 意な変動が認められたが、いずれも臨床的に重要なものではなかった。総コレステロール及び
LDL-C
の低下と冠動脈性心疾患/脳卒中の発現率低下の明らかな相関性が報 告注 3)されていることを勘案すると、塩酸ラロキシフェンは血清脂質等の動脈硬化症の危険因子を低下注 3) Lipid Research Clinics Program, The Lipid Researcj Clinics Coronary Primary Prevention Trial Results: II. The Relationship of Reduction in Incidence of Cpronary Heart Disease to Cholesterol Lowering. JAMA, 251(3), 365 – 374, 1984
させることにより、閉経後女性の冠動脈性心疾患/脳卒中の発現率を低下させる可能性が示唆されたと 考える。
5.5.2.
血清脂質及び心血管系の危険因子に対する長期投与試験における検討・・・・・ 添付資料ト−7
〜11
参考資料ト−
13 5.5.2.1. 外国の骨粗鬆症患者における骨粗鬆症治療(骨折)試験(治験 )における検討
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 添付資料ト−10
5.5.2.1.1. 動脈硬化症の危険因子による検討
表ト−149に動脈硬化症の危険因子のベースラインから最終観察時点までの変化量及び変化率の中 央値を示した。また、図ト−52に総コレステロール、LDL-C、HDL-C、LDL-C/HDL-C比、アポリ
ポ蛋白
A
1及びB、中性脂肪、及びフィブリノーゲンの変化率の中央値の推移を示した。
各
RLX
群では、Placebo群と比較して総コレステロールの中央値が6〜7%、LDL-C
の中央値が10
〜12%、フィブリノーゲンの中央値が
10〜13%、それぞれ有意に低下した(順位変換後の二元配置分
散分析[要因:投与薬剤、治験実施国]、以下同じ。いずれもp<0.001)。また、LDL-C/HDL-C
比 及びアポリポ蛋白B
もPlacebo
群と比較してRLX
群は有意に低下した(いずれもp<0.001)。更に、
RLX
群ではアポリポ蛋白A
1の中央値がPlacebo
群と比較して3%有意に上昇した
(いずれもp<0.001)
。 一方、HDL-C(Placebo群 vs. RLX060群: p=0.465、Placebo群 vs. RLX120群: p=0.247、CSR 表6.51.参照)及び HbA
1c(Placebo群 vs. RLX060群: p=0.410、Placebo
群 vs. RLX120群: p=0.811、CSR 表 6.65.参照)に有意差は認められなかった。なお、 RLX120
群では新たに高脂血症薬の投与を開始した症例数が
Placebo
群より有意に少なかった(CSR Appendix ト−10試験.25.参照)。中性脂肪の変化率の中央値はすべての投与群で低下し、その低下は
RLX060
群及びRLX120
群に比 較し、Placebo
群の方が有意に大きかった(Placebo群 vs. RLX060群:p=0.035、 Placebo
群 vs. RLX120 群: p<0.001、CSR 表6.59.参照)。
表ト−
149
動脈硬化症の危険因子のベースラインから最終観察時点までの 変化量及び変化率の中央値[ト−10試験 CSR 表6.45.〜6.64.より作成]
投与群投与群投与群
投与群 Overall Placebo RLX060 RLX120 p値値値値e
総コレステロール n 2334 2297 2311
(mmol/L) ベースライン中央値 6.077 6.100 6.051 0.228 変化量の中央値 -0.129 -0.466c -0.500c <0.001 変化率の中央値 -1.919 -7.796c -8.539c <0.001
LDL-C n 917 902 909
(mmol/L) ベースライン中央値 4.010 4.004 3.980 0.261 変化量の中央値 -0.078 -0.466c -0.560c <0.001 変化率の中央値 -1.836 -12.11c -13.95cd <0.001
HDL-C n 921 906 911
(mmol/L) ベースライン中央値 1.500 1.520 1.500 0.476 変化量の中央値 0.052 0.052 0.060 0.506 変化率の中央値 4.000 3.822 3.792 0.504
LDL-C /HDL-C比 n 917 902 909
(No Unit) ベースライン中央値 2.708 2.680 2.632 0.803 変化量の中央値 -0.114 -0.370c -0.439c <0.001 変化率の中央値 -4.362 -15.50c -17.74cd <0.001
アポリポ蛋白 A1 n 889 868 876
(g/L) ベースライン中央値 1.540 1.555 1.540 0.759 変化量の中央値 -0.030 0.020c 0.020c <0.001 変化率の中央値 -1.705 1.275c 1.498c <0.001
アポリポ蛋白 B n 888 868 876
(g/L) ベースライン中央値 1.480 1.480 1.470 0.398 変化量の中央値 -0.060 -0.155c -0.180c <0.001 変化率の中央値 -3.786 -11.21c -12.77c <0.001
中性脂肪 n 921 906 911
(mmol/L) ベースライン中央値 1.110 1.061a 1.061a 0.046 変化量の中央値 -0.040 -0.011b -0.011c 0.002 変化率の中央値 -3.356 -1.361a -1.299c 0.002
フィブリノーゲン n 810 801 795
(g/L) ベースライン中央値 3.355 3.350 3.350 0.856 変化量の中央値 -0.090 -0.430c -0.530c <0.001 変化率の中央値 -2.788 -12.86c -15.42c <0.001
ヘモグロビン A1C n 834 823 817
(% of total Hb) ベースライン中央値 0.057 0.057 0.057 0.705 変化量の中央値 -0.001 -0.001 -0.001 0.747 変化率の中央値 -1.818 -1.852 -1.852 0.699 注意:総コレステロールは無作為に割り付けた患者全例で測定した。
有意水準:5%
a p≦0.05、Placebo群との対比較(順位変換後の二元配置分散分析におけるLSD) b p≦0.01、Placebo群との対比較(順位変換後の二元配置分散分析におけるLSD) c p≦0.001、Placebo群との対比較(順位変換後の二元配置分散分析におけるLSD)
d p≦0.05、RLX060群とRLX120群との対比較(順位変換後の二元配置分散分析におけるLSD) e 順位変換後の二元配置分散分析(要因:投与薬剤、治験実施国)
* p≦0.05、時点ごとのPlacebo投与群との対比較(順位変換後の二元配置分散分析[要因:投与薬剤、治験実施国]におけ るLSD)
注意:総コレステロールは無作為に割り付けられた患者全例から収集した。
図ト−
52
動脈硬化症の危険因子の変化率の中央値の推移(総コレステロール、LDL-C、HDL-C、LDL/HDL比、
アポリポ蛋白A1及びB、中性脂肪及びフィブリノーゲン)
[ト−10試験 CSR 図6.35.〜6.42より作成]
Apolipoproten A-1
Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error)
PLACEBO RLX060 RLX120
Median
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * * * * * * * * * * *** * * * Apolipoproten B Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -14
-13
-12
-11
-10
-9
-8
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * *** * * * *** * * * *** * * * *** Triglycerides Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * * * * Fibrinogen Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -20
-10
0
10
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * *** * * * * * * * * * *** Total Cholesterol Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -10
-9
-8
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * *** * * * *** * * * *** LDL Cholesterol Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -15
-14
-13
-12
-11
-10
-9
-8
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * *** * * * * * * * * * *** * * * * * * HDL Cholesterol Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -2
-1
0
1
2
3
4
5
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * LDL/HDL Ratio Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -20
-10
0
10
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * *** * * * * * * * * * *** * * * * * * Apolipoproten A-1 Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * * * * * * * * * * *** * * * Apolipoproten B Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -14
-13
-12
-11
-10
-9
-8
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * *** * * * *** * * * *** * * * *** Triglycerides Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -5
-4
-3
-2
-1
0
1
2
3
4
5
Months on Study Drug 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36 * * * * * * * * * * * * Fibrinogen Percentage Change from Baseline (Median with One Standard Error) PLACEBO RLX060 RLX120 Median -20
-10
0
10
Months on Study Drug
0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 33 36
*
*
*
*
*
*
*
*
* ***
*
*
*
*
*
*
*
*
* ***
5.5.2.1.2. 心電図による検討
表ト−150に最終観察時点における
NOVACODE
の結果の概要を示した。NOVACODE(記号は表ト−150
の脚注参照)データは以下のようにカテゴリーを併合して、一定の
ECG
の変化を投与群間で比較した(χ2検定、又はFisher
の直接確率計算法)。また、Placebo群 に対する各RLX
群の相対危険の信頼係数95%の信頼区間で示した(併合されたカテゴリー群−[1]
C1
及びC2
のECG
変化のカテゴリーを示した患者を合計、[2]C1、C2、C3、D、E及びF
のカテ ゴリーを示した患者を合計、[3]C1、C2、C3、D、E及びF
のカテゴリーを示した患者を合計し、ECG
で左心室肥大[LVH]を示したD、E
及びF
の患者を除外。)。3投与群で上記のECG
変化の カテゴリーを示した患者の割合について統計解析を行った。これらのNOVACODE
のカテゴリーを発 現する相対危険を各RLX
群及びPooled RLX
群とPlacebo
群とで比較し、その信頼係数95%の信頼
区間と共に表ト−150に示した。[1]の患者群は
Placebo
群で7
例(0.3%)、RLX060群で6
例(0.3%)、及びRLX120
群で1
例(0.0%)であった。発現率に投与群間で有意差は認められず、Pooled RLX群と
Placebo
群を比較し ても有意差は認められなかった。[2]の患者群は
Placebo
群で67
例(3.0%)、RLX060群で56
例(2.5%)、及びRLX120
群で52
例(2.3%)であった。発現率に投与群間で有意差は認められず、Pooled RLX群とPlacebo
群を比 較しても有意差は認められなかった。[3]の患者群は
Placebo
群で66
例(2.9%)、RLX060群で55
例(2.5%)、及びRLX120
群で52
例(2.3%)であった。発現率に投与群間で有意差は認められず、Pooled RLX群とPlacebo
群を比 較しても有意差は認められなかった。表ト−
150
NOVACODE
の最終観察時点における解析結果[ト−10試験CSR 表7.43.]
NOVACODE
Placebo n=2251
RLX060 n=2240
RLX120 n=2243
Pooled RLX n=4483
Overall p値値値値a
Placebo vs.
RLX060 p値値値値a
Placebo vs.
RLX120 p値値値値a
Pooled RLX p値値値値a C1及びC2のECG変化のカテゴリーを示した
患者数(割合) 7 (0.3%) 6 (0.3%) 1 (0.0%) 7 (0.2%) 0.109 0.788 0.070a 0.188 Placeboに対する相対危険 (95% 信頼区間) 0.861
(0.290, 2.559)
0.143 (0.018, 1.164)
0.502 (0.176, 1.430) C,D,E及びFのECG変化のカテゴリーを示し
た患者数(割合) 67 (3.0%) 56 (2.5%) 52 (2.3%) 108 (2.4%) 0.358 0.328 0.169 0.167 Placeboに対する相対危険 (95% 信頼区間) 0.840
(0.592, 1.192)
0.779 (0.545, 1.114)
0.809 (0.599, 1.093) C及び左心室肥大を伴わないD,E及びFのECG
変化のカテゴリーを示した患者数(割合) 66 (2.9%) 55 (2.5%) 52 (2.3%) 107 (2.4%) 0.396 0.335 0.197 0.186 Placeboに対する相対危険 (95% 信頼区間) 0.841
(0.591, 1.197)
0.790 (0.552, 1.131)
0.815 (0.602, 1.103)
NOVACODE記号:LVH=左心室肥大、C1=新たな心筋梗塞(MI)、大きなQ波の出現、C2=新たなMI、小さなQ波の出現とST-Tの出現、C3=小さなQ波の出現、ST-T出現せず、
D=大きなST-Tの異常の出現、E=ST-Tが出現しQ波は出現せず、F=ST-Tは出現したが大きなST-Tの異常なし。
有意水準:5%
a 合計発現数が10以上の場合はχ2検定を用い、合計発現数が5〜9についてはFisherの直接確率計算を用いた。