結果

今回の分析では，WMP に関する文書の中で利用される生態学的効果，経済的・

運用上の効率性，社会的公平性，そして flexibility に関する言葉の利用度の変化を 計測することで，WMP における制度的焦点の変遷をそれぞれの指標の視点から探 り，さらに flexibility とその他の指標との関係を概観した．その結果，全体として は，生態学的効果および経済的・運用上の効率に関する言語の利用については増加 傾向が見受けられたが，社会的公平性に関しては，出現回数に関しては横ばいであ り，出現頻度は減少傾向にあった．Flexibility に関しては，長期的には増加傾向で あったが，1992年～1996 年と，2007年～2011年に頻度，出現回数共に大きなピー クが生じていた．

要素毎の傾向も踏まえ，それぞれの指標の傾向との関連を見ると，生態学的効果 の増加傾向は湿地機能への言及の増加傾向を反映しており，経済的・運用上の効率 性の傾向は経済的費用の傾向を反映していた．社会的公平性については，1996 年ま では公平な配分に関する言語利用の傾向を反映しており ，1997 年からは生態系サー ビスに関する言語利用の傾向を反映していた．また，公平性全体でみると減少傾向 が見受けられるが，生態系サービス単体で見ると増加傾向が見受けられた ．また，

flexibility に関しては，1992 年～1996 年の山に関しては，その他の指標，要素との

関連は一見して見受けられなかったが，2007 年から 2011 年の期間（各年毎の値で は2008年）に関しては，効率性（経済的費用）の傾向との相関があるように見受け られた．

199 例えば，“function”が“agency’s functions”として出現した際には，カウントか ら外 した．

69 図９ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，および flexibility を象徴する単語の出現頻度の経年変化

図１０ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，および flexibility を象徴する単語の出現回数の経年変化

0.00%

0.05%

0.10%

0.15%

0.20%

0.25%

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0.35%

0.40%

0.45%

0.50%

0.0%

0.5%

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1.5%

2.0%

2.5%

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3.5%

4.0%

1972 1973 1974 1975 1977 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2012 2013 2014

Effectiveness-%

Efficiency-%

Equity-%

Flexibility-%

0 10 20 30 40 50 60 70 80

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500 5000

1972 1974 1977 1981 1983 1985 1988 1990 1992 1994 1996 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2013 Effectiveness-N

Efficiency-N Equity-N Flexibility-N

70 図１１ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，および flexibility を象徴する単語の出現頻度の経年変化（５年毎）

図１２ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，およびflexibility を象徴する単語の出現回数の経年変化（５年毎）

0.00%

0.01%

0.02%

0.03%

0.04%

0.05%

0.06%

0.0%

0.2%

0.4%

0.6%

0.8%

1.0%

1.2%

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Effectiveness-%

Efficiency-%

Equity-%

Flex-%

0 20 40 60 80 100 120 140

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Effectiveness-N

Efficiency-N Equity-N Flex-N

71 図１３ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，および flexibility を象徴する単語の出現頻度の経年変化（９年毎）

図１４ 生態学的効果，経済的・運用上の効率性，社会的公平性，および flexibility を象徴する単語の出現回数の経年変化（９年毎）

0.000%

0.005%

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0.015%

0.020%

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0.030%

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0.0%

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0.6%

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1.2%

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72-80 81-89 90-98 99-07 08-16

Effectiveness-%

Efficiency-%

Equity-%

Flexibility-%

0 20 40 60 80 100 120

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

72-80 81-89 90-98 99-07 08-16

Effectiveness-N Efficiency-N Equity-N Flexibility-N

72 図１５ 生態学的効果およびその構成要素（湿地の機能，面積）を象徴する単語の 出現頻度の経年変化（５年毎）

図１６ 生態学的効果およびその構成要素（湿地の機能，面積）を象徴する単語の 出現回数の経年変化（５年毎）

0.0%

0.2%

0.4%

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1.0%

1.2%

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Function-%

Area-%

Effectiveness-%

0 500 1000 1500 2000 2500

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Function-N

Area-N

Effectiveness-N

73 図１７ 経済的・運用上の効率性およびその構成要素（経済的コスト，行政的コス ト）を象徴する単語の出現頻度の経年変化（５年毎）

図１８ 経済的・運用上の効率性およびその構成要素（経済的コスト，行政的コス ト）を象徴する単語の出現回数の経年変化（５年毎）

0.0%

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0.4%

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1.0%

1.2%

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Economic-%

Administrative-%

Efficiency-%

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500

72-76 77-81 82-86 87-91 92-96 `97-01 02-06 07-11 12-16 Economic-N

Administrative-N Efficiency-N

74 図１９ 社会的公平性およびその構成要素（生態系サービス，公平な配分）を象徴 する単語の出現頻度の経年変化（５年毎）

図２０ 社会的公平性およびその構成要素（生態系サービス，公平な配分）を象徴 する単語の出現回数の経年変化（５年毎）