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第4章 立体の切断に関する

第2節 結果と考察

(2)図Aと図Bの見え方での影響

 図Aにおいて、金児(1990)の中学1年生36名に対する先行研究では、正三角形 と答えた生徒が38.9%、二等辺三角形は41.7%であった。今回の調査では中学1 年生66名に対して正三角形は15.2%、二等辺三角形40。1%であった。先行研究と 比較すると、正三角形と答えた生徒は少なかったが、二等辺三角形と誤答した生 徒はほぼ同じ割合であった。また、表4.3より3年生と1年生の実験群と統制群

を比較すると、図Bでは正三角形と答えていてそのうち図Aでこ二等辺三角形と答 えているものは両学年とも統制群の方が高い数値を示しており、2問とも正解は 両学年とも実験群の方が高い数値を表している。特に3年生の統制群において図 Bで正三角形と答えていて図Aで二等辺三角形と答えているものは68.4%であっ た。これらの結果から、3年生の統制群は見取図の見え方だけで図Aは二等辺三 角形、図Bは正三角形と捉えている可能性が高い。そして3年生の実験群におい て、2問とも正解のものが高い数値を表しているのは、立体模型で確認している のではないかと考えられる。3年生ほど顕著ではないが1年生でも、それに近い 傾向は現れている。

   表4.3. 図Bの正解者から見た図Aの回答比率  (%)

3年間 1年生 切り口の形の解答率

@   % (人数) 実験群 統制群 実験群 統制群 図Bを正三角形とした人 83.8(31) 92。1(35) 59.4(19) 67.6(23)

図Bが正三角形で図Aを

等辺三角形とした人 37.8(14) 68.4(26) 25.0(8) 35.3(12)

図A・Bとも正三角形の人 43.2(16) 10,5(4) 12.5(4) 5.9(2)

2.2.立方体の切りロの形が台形になる問題

(1)図D,図E,図Fの比較

       、

    1       、聖       駒〒鞠鞠噂陶 、     門       }、      鞠

    じ      

    1共一…       渚一こ・        声_一

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    、      ,

    図D         図E      図F

 表4.4a・4.4bより、見取図を答えさせる問題においては、3年生と1年生に大 きな差がある。このことは、1年生は単純に3点を結んだ見取図が多く、その切

り口の形を見た目から判断して、例えば二等辺三角形等と答えているように思え

一58一

る(表4.6)。また、図D・図E・図Fの切り口の形は台形になるのだが、表4.5よ り、3年生の実験群は統制群と比べるとやはり切り口の形を台形と答えているも のが多い。これより、3年生の実験群では立体模型で確認しながら答えているも

のと思える。

  表4.4a. 実験群の正答率(3年生37名、1年生32名)

正答率%

見取図

切り口の形

図D 図E 図F 図D 図E 図F 3年正答率 43.2 48.6 40.5 51.4 48.6

5L4

ユ年正答率 12.5 9.4 12.5 15.6 15.6 15.6

表4.4b. 統制群の正答率(3年生38名、1年生34名)

正答率%

見取図

切り口の形

図D 図E 図F 図D 図E 図F 3年正答率 23.7 21.1 15.8 31.6 23.7 21.1 1年正答率 0.0 5.9 0.0 5.9 11.8 14.8 表4.5. 3年生の切り口の形の解答例  (%)

図D 図E 図F

実験群 統制群 実験群 統制群 実験群 統制群 台形

5L4

31.6 48.7 23.7 51.4

2Ll

他の四角形 13.5 13.2 18.9 15.8 21.6 26.3 三角形等 21.6 26.3 13.5 21.0 10.8 13.2 その他 8.1 10.5 0.0 5.3 0.0 18.4 無答 5.4 18.4 18.9 34.2 16.2 21.1

合計 100 100 100 100 100 100 表4.6. 1年生の切り口の形の解答例  (%)

図D 図E 図F

実験群 統制群 実験群 統制局 実験群 統制局 台形 15.6 5.9 15.6 ll.8 15.6 14.7

他の四角形 34.4 20.6 12.5 14.7 12.5 14.7

二等辺三角形 0.0 14.7 21.9 8.8 28.1 17.6

鋭角三角形 18.8 17.6 12.5 14.7 6.3 2.9 正三角形 3.1 ll.8 18.8

lL8

3.1 8.8

その他 12.5 0.0 6.2 8.8 9.4 5.9 無答 15.6 29.4 12.5 29.4 25.0 35.3

合計 100 100 100 100 100 100 一59一

 表4.6.より、1年生の切り口の解答例を見ると、統制群において無答者が多い。

これは切り口の形が、見取図からでは読みとれなかったものが多かったからだと 予想できる。

(2)図D,図E,図Fの見え方での影響

       、

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    に       へ

    弊.一一      渚.こ・        美一一一

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    、      ρ

    図D         図E      図F

 1年生では、切り口の形を答える問題において、図Dは鋭角三角形が多く、図 Eでは鋭角三角形と二等辺三角形と正三角形の3つの答えに分散しており、図F では二等辺三角形が多いことがわかる(表4.6)。これらは、1年生では、単純に見 取図を3点を結んでかき、その見え方に引きずられて誤った切り口の形を答えて

しまうためだと考えられる。

 このことから1年生で誤答をなくすために、平林(1994)の言う「見取図のかき 方の規約」や鈴木(1994)の「直軸測図と斜軸測図のかき方のルール」をもとに、

見取図をかくときのかき方のルールを、立体の切断の授業前に確認しておくこと は大切なことであるといえる。

2.3.立方体の切りロの形がひし形になる問題

(1)図G,図H,図1の比較

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3   、

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