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遂行中では脱同期していた(図3.1D).
図 3.1. 前肢運動課題中における運動野と線条体からのホールセル記録
(A) 前肢運動課題. ラットは,頭部固定下で,報酬を得るために,右前肢でレバ
ーをホールド(pause)し,その後にプルすることを学習した. (B) 左,一次運
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動野 (M1) と背外側線条体 (DLS).からホールセル記録を行った領域. 右,実際
に線条体から記録した際の電極の跡(矢印). (C) 課題遂行中のレバー軌跡 (% of
full shift), 運動野におけるECoGと運動野ニューロンの膜電位 (Vm) . 休止中の
膜電位は (r.m.p.) −65 mV. このニューロンは Movement-type の活動を示してい
た. ECoG と膜電位は非同期を示していた.(D) 同動物,同ニューロンの休止中の レバー, ECoG, と膜電位.ECoGと膜電位間の遅く大きな揺らぎにs同期がみら
れる. (白と黒の矢印は, それぞれおup- states とdown-statesを表している).
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つづいて,運動野,線条体における膜電位と揺らぎの課題関連変化に着目を
した.図3.2は,ホールド時間窓で,活動を上昇させるHold type neuronの一例
である(図 3.2A).膜電位そのものは,ホールド中に脱分極を起こしており,
実際に,発火率は膜電位の変化と正に相関をしていた(図3.2B,regression analysis,
r = 0.74,p < 0.0001).膜電位の揺らぎを解析するために,ウェーブレット変換
をすることでPower spectral density (PSD) を求めた(1-80 Hz).この際には,細
胞活動を示している試行はあらかじめ除いた試行を用いて計算を行った.この
PSD では,アルファ/ベータとガンマ要素は変化せず(10%以下),デルタのみ
多少の変化が認められた.このデルタ要素の変化は,プル関連の膜電位過分極 に起因している.一方で,アルファ/ベータ,ガンマ要素は,課題遂行中よりも
静止期間中に非常に強くなっている(図3.2D; デルタ, +63.4%; アルファ/ベータ,
+20.1%).図3.3は,Movement type neuronの例を表しており,この細胞は,プ
ル時間窓において細胞活動を上昇させる.この膜電位は,プル時間窓において 脱分極をし,同様に,発火頻度も上昇しており,これらはよく正に相関をして
いる(図3.3B; r = 0.73, p < 0.0001).Hold type neuron と同様に,アルファ/ベー
タ,ガンマ要素はホールドとプルの期間では変化を示さなかった(図 3.3C).
また,遅い(アルファ/ベータ,デルタ)要素は,休止状態で有意に強かった(図 3.3D).これら2つの課題関連細胞は,静止中と課題遂行中で強くその膜電位
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の揺らぎを変化させるが,課題遂行中のホールドとプル期間では差がなかった.
図 2.2. Hold-type neuronの課題関連膜電位ダイナミクス. (A) ホールド期間中
(−0.5–0 s).に活動を示す線条体の Hold-type neuron. 上段,レバー軌跡(mean ±
_s.e.m., n = 302 trials). 中断, 膜電位(median across trials; r.m.p., −83 mV). 下段, 時
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間をプル開始(0 s)に揃えたスパイクヒストグラム (averaged, 20 ms bin) . (B) 課
題遂行中の発火頻度と膜電位の相関分布. 各ドットは,Aに示しているビンの平
均膜電位(minimum = 0)と発火頻度を示している.(C) 課題中における膜電位の
Power spectral density (PSD) 変化.スパイク要素は前もって除いてある(144 試
行が解析対象). 上段, プル開始に時間を揃えた膜電位 (median across trials). 下 段, PSD プロット. (D) 休止状態におけるPSD. デルタとアルファ/
ベータ要素は,課題中と比較すると顕著に増加していた.
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図 3. Movement-type neuronの課題関連膜電位ダイナミクス. (A) プル期間中
の活動を示す線条体のMovement-type neuron (0–0.25 s; n = 133trials; r.m.p., −57
mV). (B) 課題中の発火頻度と膜電位の相関分布. (C) 課題中の PSD 変化 (23
trials). (D) 休止状態におけるPSD. 詳細は図2参照.
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細胞集団として統計解析を行っても同様の結果が確認された.運動野の13個
中 9 個の細胞と線条体の 9 個中5 個の細胞がプル運動を行っている間に脱分極
をし(Movement type),残りが過分極をしていた(Hold type).膜電位の絶対
値の変化は,線条体よりも運動野で大きかった(図3.4A,運動野,1.85±0.78mV,
n = 13; 線条体, 0.71±0.58mV, n = 9; t-test, p < 0.002).図3.2,図3.3に示して
あるように,個々の細胞は,課題遂行中において,膜電位変化と発火頻度の変
化に正の相関があった(運動野,r = 0.62±0.2,n = 8; 線条体,r = 0.63±0.17, n =
6).相関は,細胞集団で回帰分析を行っても同様の結果を示した(図3.4B; r = 0.78,
p < 0.002,n = 14).それぞれの領域においても,サンプルサイズは小さいが,
正の相関を示していた(運動野,r = 0.93, p < 0.0008; 線条体,r = 0.75,p = 0.088).
膜電位の揺らぎに関しては,運動野でとくにプル運動中にデルタ要素が増えて
いた(図3.4C,運動野,+23.9±17.4%, n = 9,線条体,+6.0±9.4%,n = 6,p = 0.18;
両領域,+16.7±17.0%, n = 15, p < 0.002; 運動野 vs. 線条体,p < 0.04),これは おそらくプル関連の脱分極もしくは過分極そのものを表している.にもかかわ
らず,デルタ要素の変化は膜電位変化とは相関していなかった(図3.4C,r = 0.31,
p = 0.26).それらのアルファ/ベータ要素は,領域や機能的なタイプに関係なく
増加を示さなかった(図3.4D; 運動野,+16.1±6.1%, p = 0.45; 線条体,-4.4±8.3%,
p = 0.25; 両領域,-0.8%±7.4%,p = 0.68; 運動野 vs. 線条体,p = 0.16),そし
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て,アルファ/ベータ要素は膜電位変化と相関を示さなかった(図3.4D).同様
にガンマ要素も偏りがなく(図3.4E; 運動野,+15.2±7.3%,p = 0.55; 線条体,
-0.9 ±8.4%,p = 0.80; 両領域,0.5±7.6%, p = 0.79,運動野 vs. 線条体,p = 0.17),
そして,ガンマ要素の変化は.膜電位変化と相関を示さなかった(図3.4E,r = 0.37,
p = 0.17).
図 4. 運動野と線条体における課題関連膜電位のグループ解析.(A) 運動野
(橙, n = 13)と線条体(緑, n = 9)の課題関連膜電位変化と(Vm; positivefor
Movement-type) の記録部位(深さ).各変化は,プル時間窓(0 to +250 ms from
pull onset)とホールド時間窓(−500 to −250 ms from it)での平均値によって計算し
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た. (B) 膜電位変化と発火頻度変化の正の相関(運動野, n = 8; 線条体 n = 6
available for analysis). 灰色は回帰直線. (C)膜電位変化とデルタ要素変化の非相関.
(運動野, n = 9; 線条体, n = 6 available for analysis). (D) 膜電位変化とアルファ/ベ
ータ要素変化の非相関. (E) 膜電位変化とガンマ要素変化の非相関.
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